著者
田邉 昇
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.81-83, 2017-04

患者は当時41歳の男性。2009年3月3日に後頭部痛を主訴に受診し、2cm大の松果体腫瘍および閉塞性水頭症と診断され、3月25日午前9時53分から午後6時23分まで、後頭部開頭による腫瘍切除術を受けた。 右後頭葉と大脳鎌、小脳テント間の剥離を進め、奥に進んで病変部…
著者
大久保 隆 伊丹 誠
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 32.33 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.5-8, 2008-07-31 (Released:2017-09-20)
参考文献数
2

Bluetoothは携帯電話などに搭載されていることが多いため,協調受信には他端末との協調手段としてBluetoothを用いる事が有用である。協調受信ではBluetoothを使いキャリア情報を共有することでダイバーシティを実行する。しかし,Bluetoothを用いて協調受信を行うと,伝送速度の制約からすべてのキャリアでデータを共有することが出来ない。特に伝送路情報は膨大なデータ量になる。そこで,本論文では伝送路情報を遅延時間と振幅のパラメータを渡すことで受け渡し,データ量の削減を検討する。また,伝送路情報を渡すことで,自端末のシンボル判定前の信号と他端末のシンボル判定後の信号を合成する方式も検討してみる。
著者
細川 敏幸 山田 邦雅 宮本 淳
出版者
北海道大学高等教育推進機構高等教育研究部
雑誌
高等教育ジャーナル (ISSN:13419374)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.45-54, 2020-06-23

Abstract -- Using a questionnaire survey of a university in Japan, we examined whether the College Impact Theory proposed by A. W. Astin in 1993 could hold in Japan. In addition, we clarified what experiences in high school and university affect learning outcomes. The IR data used were the results of a freshman survey, a junior survey, a graduation survey, and a graduate student survey. As a result, it was proved that the college impact theory was applicable even in Japanese universities. In addition, learning styles that contribute to good learning results at universities and the acquisition of competencies after graduation were extracted. Learning behaviors that lead to good results were also revealed in the science major group and humanities major group. Such specific research results make it possible to verify the characteristics of individual universities and are expected to contribute to future educational reform.
著者
上野 まり
出版者
日本看護協会出版会
雑誌
コミュニティケア = Community care
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.6-7, 2016-05

「認知症事故 家族責任なし」. 2016年3月2日の読売新聞朝刊の一面の見出しが目に入りました. 2007年に徘徊中の91歳(当時)男性が列車にはねられた事故をめぐり, 最高裁の判決が下されたのです. 監督義務者とされていた当時80代で要介護1の妻と別居の長男に対する1審, 2審の賠償命令は棄却されました. この判決が出るまで, 認知症者にかかわる人々の意見が新聞などにも取り上げられ, 認知症者の家族の逆転勝訴という結果に対して, 世間はおおむね妥当と落ち着いたように思います. 厚生労働省の「新オレンジプラン」によると, 認知症高齢者は2012年時点で約462万人ですが, 2025年には約700万人に増加すると予想され, 65歳以上の5人に1人が認知症となる時代を迎えます. また, 高齢者の家族構成は, 年々, 独居または高齢者のみの夫婦の割合が高くなっており, "老老介護""認認介護"の世帯が増えています. 今回の事故でも妻自身が要介護1でありながら, 認知症の夫を日々介護し, うたた寝した隙に男性が外に出て, 事故に遭ってしまったようです.
著者
中川 善典 重本 愛美
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.72, no.4, pp.304-323, 2016
被引用文献数
1

高齢者による運転事故を予防するため,自動車運転免許の自主返納が推奨されている.免許返納によって高齢者は移動の不便を余儀なくされるが,その不便を引き受けて返納することが返納者にとってどのような意味を有するかを理解することは,返納者の支援策を検討する上での出発点である.本論文は,二名の免許返納者の人生史研究に基づき,返納者の人生史全体を参照しない限り返納者にとっての返納の意味が理解できないケースが存在することを例証した.さらに,これら二名にとっての返納の意味の共通部分を抽出することで【自分の信念を貫いて人生を完結するための決意表明】としての免許返納という概念が構築された.最後に,運転免許の返納を検討する高齢者の家族が,どのような姿勢で高齢者に接する必要があるか等の実践的含意について論じた.
著者
阿久井 康平 籔谷 祐介 沼 俊之
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.27, no.65, pp.440-445, 2021-02-20 (Released:2021-02-20)
参考文献数
11
被引用文献数
6

In this paper, it was shown the role, design process and effects through the design and production of “Machinaka-Tent” for the purpose of developing street furniture that contributes to landscape formation of street space.Also, it was reported the concept and design details of the model. In addition, as a result of verifying the effect using “Machinaka-Tent” at transit mall, it was clarified that effects of improving the visibility of the store, impression of the streetscape and creating accessibility and variety of communication.
出版者
家族史研究会

特集 女たちの近代民権期の女たち福田英子をめぐって こうやまかえ女のいたみをわすれるなかれ女性史をめぐる討議・文献目録 編・石原通子明治民法のかなしみ婚姻契約をうけいれなかった 伴栄子平民新聞の女中尾ユキヱ(田添鉄二の妻)履歴書 所蔵・活水学院、光永洋子「女人芸術」誌をよむ(I)高群逸枝の逸話 林葉子三瓶孝子論 I主著『日本綿業発達史』をかくまで 中山そみ
著者
関 一敏
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集 日本文化人類学会第54回研究大会 (ISSN:21897964)
巻号頁・発行日
pp.A10, 2020 (Released:2020-09-12)

(1)呪術・宗教・科学という古典的主題は、それぞれの活動を担う人物からの離床度で測定できること(科学>宗教>呪術)。(2)うち宗教の人物像は「預言者」「修行者」「老賢者」に整理できること(ウェバー、キュング)。(3)呪術研究の課題は「呪者になる」「呪力のモノ化」「半分の真面目さ」にあること(モース)。以上をふまえて、呪者の人物像問題を深めてみたい。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.711, pp.16-17, 2019-05-13

国土交通省の施策を批判したことで同省から圧力を受け、辞任に追い込まれた——。建設コンサルタント会社の元社長がこう主張して国に損害賠償を請求した訴訟で、東京高裁は2019年4月10日、一審判決を覆す元社長の逆転勝訴の判決を出した。元社長を…
著者
野木 才美 山崎 龍王 藤田 裕 小林 織恵 大田 昌治 小林 弥生子 梅澤 聡
出版者
公益社団法人 日本臨床細胞学会
雑誌
日本臨床細胞学会雑誌 (ISSN:03871193)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.369-373, 2012 (Released:2012-12-10)
参考文献数
8

背景 : 今回われわれは, コルポスコピーおよび狙い組織診で異常所見を認めず, 子宮頸部擦過細胞診にて子宮頸部小細胞癌と診断しえた 1 例を経験したので報告する.症例 : 34 歳, 0 経妊 0 経産, 不正性器出血にて当院を受診した. 内診, 経腟超音波, コルポスコピー検査にても異常所見を認めず, 唯一, 子宮頸部細胞診で小細胞癌 ; (非常に小型で N/C 比の大きい, 核が濃染した異型細胞を認め小細胞癌を疑う所見) であったため, 狙い組織診を施行するも頸管腺の一部に扁平上皮化生を認めるのみで悪性所見を得なかった. 画像検査 (MRI) においても子宮頸部に明らかな腫瘤像を認めなかったために診断的円錐切除を施行したところ, 正常な扁平上皮組織下の間質部に, 浸潤性の小細胞癌を認めたため, 広汎子宮全摘+両側付属器切除+骨盤および傍大動脈リンパ節郭清術を施行したところ, 摘出子宮に癌の残存を認めないものの, 骨盤リンパ節に 1 個 (1/42) 転移を認めたため, 術後補助化学療法を施行した. 以後 1 年 6 ヵ月経過するも再発傾向を認めていない.結論 : 小細胞癌は予後不良であり, 今回のように摘出子宮に癌が残存していなくともリンパ節転移を認めることがあり, 安易な妊孕性温存意義は危険であると思われ, その診断に細胞診が有用であったために報告する.
著者
小山 貴之 中丸 宏二 相澤 純也 新田 收
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48101210, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに、目的】アメリカンフットボールでは頭頸部外傷が高率に発生するが、その多くがタックルやブロックの際の衝突によるものであり、頸部周囲筋の筋力強化やタックル・ブロックの技術向上、防具の使用などが予防的に勧められている。頭頸部外傷のなかでも、脳震盪や重症頭部外傷を除くと、頸椎捻挫とバーナー症候群がその代表的な外傷として挙げられる。これらは発症しても練習や試合参加を中止する選手が少なく、頸部障害を有しながらも競技を続けている場合が多い。そのため、練習を中止しリハビリテーション期間をとることが少なく、メディカルスタッフによる医学的管理が不十分になりやすい。頸椎捻挫またはバーナー症候群によってどの程度の頸部障害を有し、競技に支障を来たしているかを知ることは、アメリカンフットボールにおいて外傷管理をするうえで極めて重要であるが、競技シーズン中の頸部障害の程度に関する報告は少ない。そこで本研究は、頸部既往によって主観的アウトカムにどのような影響を及ぼすかを明らかにすることを目的とした。【方法】対象は大学アメリカンフットボール選手109名とした。選手は秋季シーズン終了時点で自己記入式の質問紙票に回答した。質問紙票は、秋季シーズン前の合宿開始時点からシーズン終了までの間、1)ヒットなどで首に強い痛みが出たか、またはその後首の最終可動域で痛みが出たか、2)ヒットなどで肩から腕に電気が走るようなしびれや脱力感が生じたか、についての有無を回答し、1)を頸椎捻挫、2)をバーナー症候群の症状としてそれぞれ扱った。1)2)について経験ありと回答した者に対して、痛みの程度、競技能力への影響、フルコンタクト時の恐怖感について、それぞれ痛みが出現していた時期における程度を100mm visual analog scaleで回答し、1)2)を理由とした練習中止の有無を回答した。また頸部障害の程度を知るために、日本語版Neck Disability Index(NDI-J)を回答させ、50点満点に換算した。分析は、回答者を既往の有無から頸椎捻挫のみの発症(頸椎捻挫群)、バーナー症候群のみの発症(バーナー症候群)、頸椎捻挫・バーナー症候群の合併(合併群)の3群に分類し、痛み、競技能力への影響、恐怖感はBonferroni法による多重比較検定、NDI-JスコアはBonferroni法の不等式を用いたMan-Whitney検定により、各群間差の比較を行った。【倫理的配慮、説明と同意】研究調査目的と内容および個人情報保護に関する説明文を質問紙票とともに配布し、同意の得られた選手のみ回収した。質問紙票には匿名で記入させ、配布・回収は研究代表者以外の者が行った。【結果】自己記入式質問紙票は122名に配布し、109名から回収した(回収率89.3%)。109名中、頸椎捻挫群が8名、バーナー症候群が21名、合併群が17名おり、計46名(全体の42.2%)がいずれかの症状を経験していた。練習を中止した選手は、合併群の2名(4.3%)のみであった。各項目の記述統計値は、頸椎捻挫・バーナー症候群・合併群の順に、痛みの平均値(標準偏差)が56.0(28.5)mm・55.4(18.2)mm・65.8(19.8)mm、競技能力への影響が24.8(26.0)mm・35.9(22.0)mm・48.4(32.0)mm、恐怖感が38.0(34.6)mm・56.9(24.5)mm・60.7(32.8)mm、NDI-Jの中央値は3.3・1.1・5.6だった。各群間差は、痛み・競技能力への影響・恐怖感には有意差を認めず、NDI-Jは合併群がバーナー症候群よりも有意に高かった。【考察】質問紙票による頸部既往の調査の結果、約4割の選手がシーズン中に発症しており、うち練習を中止した選手は46名中2名とわずかであった。また痛みや恐怖感は中等度の訴えがあった。高い発症率であるのに加えて、ほとんどの選手が中等度の痛みや恐怖感を抱えながら競技をそのまま継続していることが分かった。NDI-Jは日常生活活動の10項目における症状の程度から頸部障害を把握するための評価であり、5点以上で軽度の頸部障害とされる。今回の結果では、3群間に痛みの程度で差は認めなかったが、NDI-Jスコアは合併群がバーナー症候群よりも有意に高かったことから、頸部既往に伴う症状の把握には痛みの評価だけでなくNDI-Jを用いることの有用性が示唆された。また、頸椎捻挫とバーナー症候群を合併することでNDI-Jの中央値が軽度障害のレベルとなることから、合併した選手に対してはさらに重点的なリハビリテーションが必要であることが考えられた。【理学療法学研究としての意義】頸椎捻挫およびバーナー症候群は発症率が高いうえに競技を中止することが極めて少なく、合併すると日常生活活動上の頸部障害も引き起こしていた。これらの結果は、一般的に練習や試合を1日以上中止した場合に記録される傷害統計には反映されないため、継続的に調査することで外傷の管理およびその予防の観点から重要な示唆を得ることができる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.9, no.9, pp.74-79, 2000-10

厳格なセキュリティ体制を目指すのか、現場の利便性を高めるのか。どちらを重視するかによって、導入すべきシステムは異なる。 「パスワードは自分の誕生日に設定した。忘れないので都合がよく変更するつもりはない」。「パスワードがたくさんあって覚えるのが大変。やむを得ず紙に書いてデスクマットの下に挟んである」—。今なお、こうしたケースが散見される企業は少なくない。
著者
指宿 敦子 内宮 礼嗣 松下 茂人 河井 一浩 金蔵 拓郎
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 = The Nishinihon journal of dermatology (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.3-5, 2010-02-01
参考文献数
8

48歳,女性。8年前から両前腕を中心に環状の浮腫性紅斑が多発していた。毎年6月下旬に赤くなり,11月頃に改善することを繰り返していた。半袖になる時期に皮疹の悪化が両前腕に著しかったこと,事務職でデスクマットを使用していることより,デスクマットによる接触皮膚炎を疑い,デスクマットのパッチテストを施行したところ,強陽性反応を認めた。デスクマットの成分は塩化ビニル樹脂,フタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHP,可塑剤),エポキシ化亜麻仁油(安定剤),金属石けん系安定剤,N,N'-メチレンビスステアロアミド(転写防止剤)の5種類で,このうち製造中止のため入手できなかった金属石けん系安定剤を除く4種類について,パッチテストを施行したが結果は全て陰性であった。以上の結果より,デスクマットの成分のうち,金属石けん系安定剤による接触皮膚炎が推測され,デスクマット製造会社より同じ金属塩を含むが構造式の異なる金属石けん系安定剤を入手し,パッチテストを行ったところ陽性であった。近年デスクマットに含まれる抗菌剤による接触皮膚炎が多数報告されているが,自験例が使用していたデスクマットは抗菌剤は含有されていなかった。抗菌剤を含まないデスクマットによる接触皮膚炎はこれまでに報告されていない。おいて発表した。
著者
東京大学百年史編集委員会
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1985-03

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