1 0 0 0 支那童話集

著者
佐藤春夫 著
出版者
アルス
巻号頁・発行日
1929
著者
青木 留美子 多治見 左近
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.40.3, pp.553-558, 2005-10-25 (Released:2017-07-01)
参考文献数
7
被引用文献数
3

高度経済成長期を中心に大量に開発された郊外住宅地の中には、居住者の高齢化問題あるいは空地・空家化等空洞化問題に直面している地域も多い。これらの問題はコミュニティ形成や治安維持に困難を来す可能性がある。非婚・晩婚化によるファミリー世帯の減少や都心回帰現象など郊外型住宅の需要減少が予想される中で郊外住宅地の現状を把握し、今後の動向を探ることは重要である。郊外住宅地の問題構造を解明するためには、各地域特性を把握し全体的系統的な認識をすることが必要である。本稿では大阪府の郊外一戸建て住宅地を対象に、都市の中での各住宅地の位置づけを明確にし、居住者高齢化や空洞化に対する今後の方策を検討するための基礎的資料を得ることを目的として、町丁字別分析を行った。住宅地の性格を特徴づけると考えられた開発時期、立地条件によるグループ化を行い、グループの空地状況と高齢化状況による特性を調べた。結果、開発時期が初期であるほど高齢化率が高くなる傾向があること、高齢化率は居住者の加齢による高齢化と若年層の離脱により急速化すること、初期開発の住宅地のなかでも条件によっては高齢化が抑制されていることが明らかになった
著者
東京書院 編
出版者
東京書院
巻号頁・発行日
vol.第13輯 下, 1924
著者
本間 千尋 本間 裕大
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.293-296, 2016-07-01 (Released:2016-07-29)
参考文献数
4

明治期に日本に移入された西欧モダンのピアノ文化は,戦後はライフスタイルの都市化に伴い全国的に浸透した.日本では子どもに楽器の演奏技術を学ばせる際にはピアノを選ぶ場合が多く,我々は自国の伝統楽器よりも西欧の楽器であるピアノの方に親しみを感じる.また現在の日本では,ピアノの経験者や国際コンクールの参加者は本場西欧を凌ぐ程になり,日本におけるピアノ文化は成熟期を迎えていると言えるだろう.このように戦後日本の都市化と不可分の関係にあり,多くの人々が趣味やレッスンで経験するようになったピアノ文化であるが,日本においてピアノ文化に関する研究は多くはない.そこで,本研究では,高度経済成長期が終焉した1980 年代以降のピアノ文化の受容を,質的調査を用いて検討し,それを踏まえた上でコンペティションデータを用い数理的解析から明らかにする.こうした視点からピアノ文化を検討することは,ピアノ文化の分析に新たな知見をもたらしてくれることが期待でき,また高度経済成長期終焉以降の日本社会の特質を垣間見ることにもなるだろう.
著者
中島 信久
出版者
公益財団法人 医療科学研究所
雑誌
医療と社会 (ISSN:09169202)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.43-51, 2020

<p>「尊厳と安心のある社会に向けた緩和ケアと地域づくり」を目指すとき,コミュニケーションの視点から取り組むことは大切である。緩和ケアにおけるコミュニケーションは,患者-家族間,医療者間,患者・家族-医療者間の3つに大別される。このうちの2つ目,すなわち医療者間コミュニケーションに焦点を当てて論じる。医療者間のコミュニケーションを考える場合,「連携」がキーワードになる。この「連携」には「他の職種との連携(多職種連携)」,「診療科間の連携」,「専門家とジェネラリスト(一般臨床家)との連携」「病診連携・病病連携」などといった様々なかたちがある。</p><p>がん対策基本法の制定,PEACE研修会の開催,緩和ケア病棟や在宅緩和ケアの充実などにより,近年,わが国の緩和ケアの質は向上した。その一方で,地域間で提供される緩和ケアやがん医療の質に差異があることも事実である。われわれが沖縄で行っている4つの柱からなる包括的なプラン(「緩和ケアを『広める』『高める』『深める』『繋げる』ための取り組み)が,こうした問題を改善し「地域づくり」に役立つと思われるので紹介する。具体的には,①県全体への基本的緩和ケアの普及(=広める)とともに②地域緩和ケアの中核を担う医療者のレベルアップ(=高める)を図り,さらには③がん治療と緩和ケアの統合の実践(=深める)を専門レベルで行う。①,②,③に取り組みながら④多職種連携・地域連携を進める(=繋げる)ことが,質・量両面で充実したコミュニケーションに基づいた「尊厳と安心のある社会に向けた緩和ケアと地域づくり」の発展につながると期待される。</p>
著者
金城 秀俊 安慶名 信也 金城 賢弥 喜瀬 乗基 上里 迅 喜友名 朝則 平川 仁 真栄田 裕行 鈴木 幹男
出版者
特定非営利活動法人 日本気管食道科学会
雑誌
日本気管食道科学会会報 (ISSN:00290645)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.331-337, 2020

<p>耳鼻咽喉・頭頸部外科医にとって前頸部腫瘤の症例にはよく遭遇するが,同腫瘤が上縦隔を超えて開胸に至る例は稀である。われわれは頸部から縦隔に連なる巨大成熟奇形腫の1例を経験したため報告する。症例は15歳,男性。当院受診2カ月前に左頸部痛を自覚した。受診1カ月前の学校検診で前頸部腫脹を指摘され前医を受診し,CT検査で頸部から縦隔に連なる腫瘤を認めたため当院紹介となった。腫瘤は可動性不良であり,気管は右に偏位していた。喉頭内視鏡検査では上気道狭窄や声帯麻痺は認めなかった。CT,MRI検査で腫瘤内部に脂肪組織を疑う部分や石灰化を認める嚢胞性病変を認めた。血液検査所見ではSCC抗原が6.8 ng/mlと上昇していた。上記所見より成熟奇形腫と判断したが精査中にも増大傾向にあり,窒息や悪性転化の可能性も否定はできず準緊急的に手術をした。頸部襟状切開とtransmanubrial approachにて腫瘤を摘出した。手術中はECMOをスタンバイしていたがECMOを使用せずに手術は終了した。術後病理は成熟奇形腫で悪性所見は認めなかった。術後一過性に左反回神経麻痺を認めたが,4カ月後には改善した。</p>
著者
昆野 安彦
出版者
日本陸水学会
雑誌
陸水学雑誌 (ISSN:00215104)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.145-149, 2003-08-20 (Released:2009-06-12)
参考文献数
10
被引用文献数
1 2

我が国で唯一永久凍土丘のパルサが存在する大雪山平ヶ岳南方湿原(43°37'N,142°54'E,標高1,720m;以下,パルサ湿原)において,池塘に生息する水生昆虫を調べた。その結果,4ヶ所の池塘から合計して5目15種238個体の水生昆虫類が採集された。優占4種はキタアミメトビケラ,ダイセツマメゲンゴロウ,オオナガケシゲンゴロウ,センブリであった。
著者
中塚 和希
出版者
大阪大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2015-04-24

これまでの研究によりフラーレンC60を光応答性分子として触媒に組み込むことでアンモニアボランなどの水素キャリアからの脱水素反応に有効な触媒設計を試みてきた。また、フラーレンC60を用いた研究の知見を生かし、炭素材料に担持したCo(salen)を金属前駆体として、金属ナノ触媒の調製法を開発した。既報の方法でCo(salen)を調製し炭素担体に含浸後、熱処理を施すという簡便な方法で触媒活性点の制御を実現してきた。当該年度は、更なる研究の発展を求めて、有機金属化合物であるCo(salen)に代わり、Ni含有金属有機構造体(Ni-MOF)を前駆体として用いることで、ナノ構造制御された金属活性種を有する炭素触媒材料の開発を行った。既報のNi-MOFに適切な熱処理を施し、Ni-MOFを部分的に分解することで、多孔質炭素上に均一な粒子径のNi粒子が高分散に担持されることを見出した。また、本触媒が残存したMOF構造によりオレフィンの水素化反応に対して基質のサイズ選択性を発現することを見出した。得られた触媒の構造について、高輝度光科学研究センター(SPring-8)での放射光XAFS測定やTEM観察、XRD測定などの分析手法をうまく組み合わせることで解析し、その構造と触媒性能との関係性を明らかにしている。また、当該年度において計1報の論文投稿および国内外学会の5件の発表を行うなど、多くの研究成果を出している。これらの研究成果をフィードバックすることで、将来的に研究の更なる発展が期待される。
著者
Yuval RAMOT Michal STEINER Netanel AMOUYAL Yossi LAVIE Guy KLAIMAN Abraham J. DOMB Abraham NYSKA Tal HAGIGIT
出版者
JAPANESE SOCIETY OF TOXICOLOGIC PATHOLOGY
雑誌
Journal of Toxicologic Pathology (ISSN:09149198)
巻号頁・発行日
pp.2020-0041, (Released:2020-08-31)
被引用文献数
3

Fracture-related infections remain a leading cause of morbidity and mortality. We aimed to establish a simple contaminated radial osteotomy model to assess the efficacy of a biodegradable polymer poly(sebacic-co-ricinoleic acid) [p(SA-RA)] containing 20% w/w gentamicin. A unilateral transverse osteotomy was induced in Sprague-Dawley (SD) rats, followed by application of Staphylococcus aureus suspension over the fracture. After successfully establishing the contaminated open fracture model, we treated the rats either systemically (intraperitoneal cefuroxime), locally with p(SA-RA) containing gentamicin, or both. Control groups included non-contaminated group and contaminated groups that were either untreated or treated with the polymer alone. After 4 weeks, the bones were subjected to micro-CT scanning and microbiological and histopathology evaluations. Micro-CT analysis revealed similar changes in the group subjected to both local and systemic treatment as in the non-contaminated control group. Lack of detectable bacterial growth was noted in most animals of the group subjected to both local and systemic treatment, and all samples were negative for S. aureus. Histopathological evaluation revealed that all treatment modalities containing antibiotics were highly effective in reducing infection and promoting callus repair, resulting in early bone healing. While p(SA-RA) containing gentamicin treatment showed better results than cefuroxime, the combination of local and systemic treatment displayed the highest therapeutic potential in this model.
著者
中川 明仁 佐藤 豪
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.38-45, 2010-08-31 (Released:2010-08-18)
参考文献数
21
被引用文献数
1

本研究の目的は,Cloningerの気質4次元から自己志向的完全主義の各側面への影響を男女別に検討することであった。重回帰分析の結果,男女共通して気質次元の「固執」が完全主義の全側面へ正の影響を及ぼしていた。また,男性のみの結果として,「新奇性追求」と「報酬依存」が「失敗懸念」に負の影響を及ぼし,「報酬依存」は「完全性欲求」にも負の影響を及ぼしていた。一方,女性は「損害回避」が「失敗懸念」および「完全性欲求」に正の影響を及ぼしていた。本研究の結果より,多次元的な自己志向的完全主義の基盤に存在すると考えられる気質特性には,男女共通する気質と男女間で相違する気質が存在することが示唆された。