著者
高地 薫 Horton William.B 山本 まゆみ 北村 由美
出版者
神田外語大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

2019年度は、初年度に引き続き、主に国内あるいはインターネットにて入手可能な資料、入手済みの資料の分析を進めた。髙地(代表者)は、2020年2月末から3月末にジャカルタにて現地調査を進めることができた。一方で、計画に従い、プロジェクト一年半の中間成果をまとめた。その中間成果は、11月23日・24日に静岡県立大学草薙キャンパスで開催された東南アジア学会第101回研究大会にて、“Hidden hands of the Great Powers in Indonesia: Critical examinations of US Academia in the Cold War”と題するパネルで発表した。代表者である高地薫が座長、北村由美(分担者)をモデレーターとし、KOCHI Kaoru, “Army - Academia relations in Indonesia: Soewarto and SESKOAD as a cradle for the New Order”; William Bradley Horton, “A cautionary tale of arrogance: The Harry Benda translation of Japanese Military Administration in Indonesia and the US”; YAMAMOTO Mayumi, “Academic money laundering during the Cold War: The case of the MIT Indonesia Project”と題する発表を行なった。発表後の質疑では、参加者から有益な助言や疑問が提起され、活発な議論が行なわれた。
著者
高山 理璃子 菅 愛子 高橋 大志
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 PACIS2018主催記念特別全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.28-30, 2018 (Released:2018-08-31)

近年、主要な情報ソースの一つであるニュースと株式価格変動について数多くの研究が報告されている。筆者らはこれまで韓国株式市場を対象とし個別企業ニュースと資産価格変動の関連性について分析を行ってきた。本研究は、高頻度データを分析対象とし、深層学習の主要な手法の一つであるLSTMを通じ、個別企業ニュースおよびマクロ経済ニュースを用い、テキスト分類精度の向上について検討を試みたものである。
著者
王 亜騰 アランニャ クラウス 狩野 均
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:21888833)
巻号頁・発行日
vol.2016-MPS-111, no.26, pp.1-6, 2016-12-05

外国為替取引 (FX) 市場は世界最大級の金融市場である.現在では一般人でもネット証券で取引することが可能になった.しかし,為替相場は無数の要因で反動し,取引のタイミングを予測することが非常に困難である.そのため,一般人でもわかりやすく利用できる取引支援システムが求められている.本研究では取引率と正解率を目的関数とした多目的遺伝的アルゴリズムを用いて為替取引における有効な売買ルールを獲得した.本手法は非劣解集合による多数決で取引のタイミングを予測するものである.従来の手法より高い利益が得られることを過去のデータを用いた実験で確認した.
著者
馬場 慧 馬 強
出版者
DEIM2016実行委員会
雑誌
DEIM Forum 2016 論文集
巻号頁・発行日
2016-03

[DEIM 2016] 第8回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(第14回日本データベース学会年次大会) 2016年2月29日~3月2日・ヒルトン福岡シーホーク
著者
尹 聖在 菅 愛子 高橋 大志
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回全国大会(2018)
巻号頁・発行日
pp.2K104, 2018 (Released:2018-07-30)

News articles play an important role in financial markets. This study analyzes the relationship between news articles and stock price fluctuations using high frequency trading data in Korean stock markets. Especially, we analyze differences in market reactions according to languages of news articles. In order to understand the influences of news articles, this study explores conditions of Long Short Term Memory (LSTM) models that classify news articles.
著者
門田 康正 正岡 昭 西川 栄郎 前田 昌純 中原 数也 大嶋 仙哉 谷 靖彦 清家 洋二 中岡 和哉 谷岡 恒雄 篭谷 勝巳
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.59-70, 1979-03-31 (Released:2011-08-10)
参考文献数
30

I期からIV期までの原発性肺癌患者32例を対象に健康人新鮮白血球の輸注を実施した.本法単独では腫瘍縮少効果は認められなかったが, アジュバント治療として術後や放射線治療後の再発, 転移の防止, 腫瘍縮少状態維持の効果は期待できる.また本法による生存期間の延長, 全身状態 (Status Index) の改善が認められ, この効果はIII, IV期の姑息手術例, 手術不能例の末期患者にもみられた.副作用として血清肝炎がみられたほか, 重篤なものはみられなかった.
著者
荒井 美帆
出版者
公立大学法人 国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域
雑誌
国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域実習報告論文集 (ISSN:21853983)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.38-64, 2019 (Released:2019-10-07)

本稿は,JFL環境における思考力向上を狙った文化授業を考察するものである。筆者は日本国内の予備教育機関において,数年間日本語教育に携わった経験があるが,文化授業を受け持ったことはなかった。筆者が在籍する大学院の日本語教育実習において初めて文化授業を担当したことにより,これまでJFL環境における日本語教育の意義を真摯に考えたことがなかったこと,文化を教える際に必要となる視点が欠けていたこと,学習者の思考力向上を意識した学習目標を設定していなかったことに気がついた。そこで,先行研究からこれら3つの問題点を整理し,文化授業の改善案を提案することにした。文化授業を行う際に必要な視点には久保田(2008)が提唱する4Dアプローチを取り入れ,思考力向上を目指した学習目標のフレームワークにはCLIL(Content and Language Integrated Learning)の特徴である4Cを用いた。
著者
和田 結希
出版者
公立大学法人 国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域
雑誌
国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域実習報告論文集 (ISSN:21853983)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.115-145, 2019 (Released:2019-10-07)

国際教養大学専門職大学院日本語教育実践領域で秋から春にかけて実施される3つの異なる教育実習では,具体的なコミュニケーション場面における実践的な口頭運用能力の向上を目標とした日本語の指導が奨励されている。本稿では「発話につながるわかりやすい授業とは何か」という問いに答えるため,これらの実習を通じて筆者が行ってきた教育実践を「認知的複雑さ」という観点から振り返る。筆者は秋と冬に行った2つの実習から得た気づきを基に,最後の実習では「一般的にわかりやすい授業=認知的に単純な授業」と仮定し,認知的複雑さを調節する指標を作成した後,教案作成を行った。実習後,そうした取り組みが本当に認知的に単純な授業になっていたのか,また実際に学習者の発話量に差は見られたのか学習者からのフィードバックやビデオ等を資料として検証した。その結果,学習者にとってわかりにくく話しにくい授業があったことが判明し,そのわかりにくさ・話しにくさが活動に必要な手順の不明瞭性や先行知識の不十分な提供に起因することが明らかになった。
著者
張 雨潔
出版者
公立大学法人 国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域
雑誌
国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域実習報告論文集 (ISSN:21853983)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.65-87, 2019 (Released:2019-10-07)

本稿は筆者が教育実習で学習者の沈黙について検証を行ったアクションリサーチである。筆者は3期にわたる教育実習を振り返り, 実習中に録画された授業のビデオを観察した結果から, 冬・春実習において授業中の学習者の沈黙が多いことに気づいたと同時に, 学習者の沈黙に対して大きな不安とストレスも感じた。そのため, 録画されたビデオにおける筆者の発話を分析しつつ, 学習者の沈黙が起こった原因をさらに探っていくと, 筆者の質問に一貫性がないこと, 終始同じ質問を繰り返すことや説明不足のままで活動が行われることなどがわかった。また, 筆者の心理的な不安で学習者の回答を待たないこともわかった。本稿では, 授業で起こった沈黙の分析を通して問題点の理由と改善案を提示する。
著者
小川 仁 福島 浩平 佐々木 巖
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.106, no.7, pp.996-1002, 2009 (Released:2009-07-06)
参考文献数
35

回腸嚢炎(pouchitis)は,潰瘍性大腸炎に対する大腸全摘·回腸嚢肛門(管)吻合術後に発症する回腸嚢粘膜の非特異的炎症である.発症頻度は欧米では60%に上るとされているが本邦では20%前後と考えられ,潰瘍性大腸炎術後の合併症のなかで最も頻度の高い長期合併症である.半数以上は術後2年以内に発症する.診断には問診と内視鏡検査が必須であり,可能なかぎり病理組織検査も加えるべきである.治療は抗菌剤内服が第一選択であり,大部分の症例に対して有効である.しかし一部の症例は短期間に再燃し,また抗菌剤治療に抵抗するものもある.これら難治性回腸嚢炎に対する治療法は確立しておらず,今後の研究課題である.
著者
恵沢 敏成 井上 裕 村田 勇 高尾 浩一 杉田 義昭 金本 郁男
出版者
Hindawi Publishing Corporation
雑誌
International Journal of Medicinal Chemistry (ISSN:20902069)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.7530480, pp.1-14,

The purpose of this study was to evaluate the physicochemical properties of piperine (PP) in ground mixtures (GMs) of PP with α-, β-, or γ-cyclodextrin (CD) under conditions of humidity, heat, and humidity-heat. In solid-state fluorescence measurements, the fluorescence maxima for GM (PP/αCD = 1/2), GM (PP/βCD = 1/1), and GM (PP/γCD = 1/1) were observed at 463, 472, and 469 nm, respectively. On the other hand, the humidified GMs exhibited maxima at 454, 460, and 465 nm, while the humidified-heated samples displayed fluorescence maxima at 455, 455, and 469 nm, respectively. Therefore, the molecular behavior of PP with α, β, and γCD was concluded to vary upon the coordination of water molecules. NIR and solid-state fluorescence measurements revealed that the molecular behavior of PP inside the α, β, and γCD cavity changed by water and heat factors depends on the mobility of the methylenedioxyphenyl group.This is an open access article distributed under the Creative Commons Attribution License, which permits unrestricted use, distribution, and reproduction in any medium, provided the original work is properly cited.
著者
斎藤 裕志
出版者
東洋大学経済研究会
雑誌
経済論集 (ISSN:03850358)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.95-119, 2015-03
著者
渡邊 俊文 野尻 康史
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.72, no.9, pp.549-553, 2019-09-20 (Released:2019-10-20)
参考文献数
11

腎疾患が疑われる犬62症例及び猫40症例において,血中クレアチニンとUP/C(尿蛋白/尿クレアチニン比)の間に弱い相関(相関係数:犬 0.11,猫 0.27)しか認められないことから,UP/Cは血中クレアチニンとは独立した指標であり,また血中クレアチニンが参考基準値(犬1.4mg/dl,猫1.6mg/dl )未満かつ蛋白尿を示す症例が犬で24症例(38.7%),猫で4症例(10.0%)あったことから,UP/Cは血中クレアチニンでは捉えられない早期かつ潜在的な腎疾患を検出できると考えられた.さらに,UP/Cに関して定量法とディップスティックを用いた半定量法との間に強い相関(1ランク以内の一致率:犬 95.2%,猫 90.0%)を示したことから,ディップスティック法の特長を生かした院内での迅速かつ簡便なUP/Cの測定が有効であると考えられた.