著者
千葉 修 小林 文明 金田 昌樹
出版者
高知大学大学院黒潮圏海洋科学研究科
雑誌
黒潮圏科学 = Kuroshio Science (ISSN:1882823X)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.169-174, 2012-03-25

To survey the weather at the time of the 2011 off the Pacific coast of Tohoku Earthquake occurred on 11 March,2011, meteorological data were used for analysis.In particular, we examined the influence that the massive tsunami that came in the Sendai plains gave the atmosphere, based on AMEDAS data of the East Japan in addition to the weather data at 10-second intervalsof the Sendai district meteorological observatory. As a result, the southeastern wind blown in the coast of inland (Natori, Watari) from Sendai Bay is more likely to bewind with the tsunamis.
著者
北村 正樹
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.381-384, 2002-10-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
10
被引用文献数
1
著者
柳瀬 敏彦
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.97, no.4, pp.772-776, 2008 (Released:2012-08-02)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1

わが国の副腎皮質機能低下症患者に対する副腎ステロイド補充療法はヒドロコルチゾン15~20mgの補充量が多く,原発性(副腎性)よりも続発性(間脳-下垂体性)で少なめに補充されている現状である.血中コルチゾールのkineticsから検討した理論的必要補充量はさらに低めに見積もられており,長期的な視点からは,患者個人の副腎予備能やQOL(quality of life)に応じた至適補充量の模索努力は重要と思われる.また自験例の検討範囲では選択的なコルチゾール分泌障害に伴うヒドロコルチゾンのみの補充療法による副作用発現頻度は,複合ホルモン欠損症の病態を呈する続発性副腎皮質機能不全症の場合に較べて明らかに少なく,続発性の場合には他のホルモン欠落(GHや性腺ステロイド)に伴う副作用発現の可能性にも配慮することが重要である.
著者
岩間 信之 佐々木 緑 田中 耕市 駒木 伸比古 浅川 達人
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.178-196, 2012-12-31 (Released:2013-01-31)
参考文献数
27
被引用文献数
1 4

本稿の目的は,被災地における食品流通の復興プロセスを明らかにするとともに,仮設住宅入居後における買い物環境の変化と食品供給問題改善のための課題を整理することにある.研究対象地域は岩手県下閉伊郡山田町である.東日本大震災により,山田町の市街地は壊滅的な打撃を受けた.震災発生当初,被災者は深刻な食糧難に見舞われた.現在,商業施設の復興はある程度進んでいるものの,仮設住宅の住民の間で買い物環境が悪化している.市街地および仮設住宅周辺において,フードデザートエリアの拡大が確認された.
著者
小椋 純一
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.203, pp.113-160, 2016-12-15

2011年3月に発生した福島第一原発事故は,東日本大震災を引き金にして起きたものであったが,その原発事故により広大な国土が放射能に汚染され,国土の一部は長く人が住むこともできない大地となり,また今後長期にわたり多くの人々への健康被害が懸念されるなど,大災害となった。その大災害に至った1つの大きな要因として,メディアによる原発の必要性や安全性などを訴える広告などの情報が,原発の問題を指摘する情報よりもはるかに多大であったこともあるが,その一方で,本来伝えられるべきであったと思われる原発関係の情報が十分伝えられてこなかったということがあると思われる。そうした情報の中で,本稿では,福島での原発事故が起きるまでは最悪の原発事故であった旧ソビエトのチェルノブイリ原発事故後による食品汚染についての情報について検討した。1986年に起きたその原発事故により,タイやフィリピンなどでは大きな放射能汚染食品騒ぎがあったが,少なくとも関西地方ではほとんど伝えられなかった。それらのニュースの内容をタイなどの地元紙の記事などから確認し,それらが実際にあまり報道されるべき価値のないものであったのかどうか検討した。また,それらのニュースが日本国内で実際にどの程度報道されたのかについて,国内の強力な新聞記事等のデータベースである「日経テレコン」により確認した。一方,福島第一原発事故から5年以上を経て,放射能汚染食品や放射線による健康被害など,また原発関連の報道が十分になされない部分が出てきている。その近年の状況についても,データベース利用などにより確認し考えてみた。メディアの編集者が放射能汚染食品や人々の健康被害に関する情報を制限する背景として,社会的不安などが生じることへの配慮もあると思われるが,正しい情報が伝えられないことにより,福島での原発事故の忘却が早められ,しっかりと原発について考えようとする流れが弱められている。
著者
池澤 善郎 大砂 博之
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.591-604, 2002-08-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
98
被引用文献数
1
著者
丹羽 啓子 / 久世 淳子 / 武田 啓子 / 水谷 なおみ / 藤原 秀子
出版者
日本福祉大学社会福祉学部
雑誌
日本福祉大学社会福祉論集 = Journal social Welfare, Nihon Fukushi University (ISSN:1345174X)
巻号頁・発行日
no.141, pp.95-102, 2019-09-30

著者らはこれまで介護職員が抱く「介護観」に着目し,「介護観」が介護実践に及ぼす影響について研究に取り組んできた.「介護観」に類似する概念として,ソーシャルワーク(社会福祉)の領域では「援助観」という語が用いられており,「援助観」は専門職としての判断の基盤となるものとされている(日和(2012);34). 本稿では,CiNii を用いて文献検索を行い,該当する文献6 件から福祉専門職の援助観にみられる共通項を整理した.その結果,福祉専門職の援助観に通底するものとして,「クライエントを尊重すること」,多職種・クライエントとの「連帯・協働・共有」,「内性的・反省的実践」,「生活者としての視点」が抽出された. 今回の文献検討の結果をふまえ,今後は介護職員を含めた福祉専門職の「援助観」(または「介護観」)の形成過程について検討していきたい.
著者
木下 勝之 石原 理
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.734-743, 1999-08-01
参考文献数
25
著者
佐藤 圭
出版者
秋田大学
雑誌
秋大史学 (ISSN:0386894X)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.20-39, 1997-03
著者
田中 悟
出版者
政治経済史学会
雑誌
政治経済史学 (ISSN:02864266)
巻号頁・発行日
vol.490, pp.1-26, 2007-06

「非業さ」を鍵として近代会津の戦死者について論じた。
著者
Kana Takayama Kohei Fujii Hiroki Yamaguchi Yumika Miyoshi Yuhei Uehara Shimpei Nagata Yoshinari Obata Motohiro Kosugi Yoji Hazama Tetsuyuki Yasuda
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
Internal Medicine (ISSN:09182918)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.905-910, 2021-03-15 (Released:2021-03-15)
参考文献数
22
被引用文献数
1 2

Hypoglycemia should be avoided when treating patients with diabetes. Repaglinide is an insulin secretagogue with a low hypoglycemic risk because of its rapid- and short-acting effects. However, its blood concentration has been reported to increase in combination with clopidogrel, an antiplatelet drug, and in patients with severe renal insufficiency. We herein report an elderly patient with type 2 diabetes mellitus and severe renal insufficiency who received repaglinide and hypoglycemia three days after starting clopidogrel. The concomitant use of repaglinide and clopidogrel can lead to hypoglycemia, especially in patients with severe renal insufficiency.
著者
青野 友哉
出版者
六一書房
巻号頁・発行日
2008-10

北海道の貝塚は縄文早期から近代までつくられた。この間,貝塚がもつ文化的な意味は時代とともに変化し,その変化の仕方は地域的に異なるものであった。また,貝塚は,当時の人々の狩猟・漁撈・採集活動の結果として存在するとともに,さまざまな儀礼の結果として形成され,彼らの精神文化を表象するものとの見方もある(河野1935,宇田川1985a,1985b)。そのため,貝塚は生業研究の一部として取り上げられるだけではなく,祭祀研究としての視点でも扱われる必要があるのである。本論ではこの点をふまえ,北海道における縄文時代から近代までの生業について述べるとともに,その主体をなす貝塚について祭祀的な面でも言及し,生業形態の変化と,貝塚がもつ意味合いの変化の関連性を指摘するものである。なお,ここでいう貝塚文化とは,「貝塚が存在する文化」という消極的な意味合いではなく,「何らかの精神性を反映する貝塚がつくられた文化」として用いている。