著者
高橋 靖以
出版者
北海道大学大学院文学研究科北方研究教育センター
雑誌
北方人文研究 (ISSN:1882773X)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.105-113, 2008-03-31

In this paper the author presents a basic vocabulary of the Atsubetsu dialect of Ainu. The data were collected by means of personal interviews with Ms. Tomi Matsushima (1922-), a speaker in Hidaka district, Hokkaido.
著者
西本 友成 栗岡 辰弥 南 浩樹 上原 年博 渡辺 由則 平松 晃一
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.9-14, 2000
参考文献数
3
被引用文献数
6

サーバー型放送受信機の要求条件を検討し、BSデジタルハイビジョン放送に対応したコンパクトで低消費電力・低騒音のハードディスク内臓型BSデジタル放送受信機を試作した.複数のデジタルハイビジョン番組を同時収録再生できるIDEハードディスクコントローラを開発し、(1)データ転送基本単位を1MB(128kB×8)としたハードディスクアクセス、(2)収録番組を論理アドレスベースで管理するファイルシステム、(3)収録と再生バッファ残量管理によるハードディスクへのDMA転送制御を実現した.
著者
朝比奈,英三
出版者
東京動物學會
雑誌
動物学雑誌
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, 1972-12-15
著者
横野 恵
出版者
早稲田大学比較法研究所
雑誌
比較法学 (ISSN:04408055)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.269-282, 2019-03-01
著者
比嘉 理麻
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.357-377, 2015-03-31 (Released:2017-04-03)
被引用文献数
1

本論の目的は、沖縄の豚肉専門店が林立する市場の一角において、いかに人びとが自らの感覚を総動員して(あるいは、そうするよう促され)商品を弁別し、豚肉の品質や特徴を把握し、売買を成立させるかを記述することである。そのために、市場研究と「感覚の人類学(anthropology of the senses)」の議論を接続し、身体・感覚を用いた売買のプロセスを理解する枠組みを設定した。感覚の人類学は、人間の知覚や感覚が単に生理的なメカニズムに規定されるものではなく、社会的・文化的に形成されることを主張した。しかし、感覚の人類学は、感覚の重要性を理論的に示したのみで、詳細な民族誌的事例を提示したわけではない。とくに、においの研究は理論的な言及や断片的な記述にとどまり、詳細な民族誌的記述は他の感覚と比べて一層少ない。本論は市場の文脈で、感覚記述の人類学へ迫る実践例として、嗅覚をはじめとする感覚の民族誌的事例を提示し、この批判を乗り越えることを目指す。また感覚の人類学がもつ別の問題点として、感覚を静態的に捉え、同一社会内の成員間の感覚を等質的に捉える傾向がある。それに対して本論では、感覚を歴史的に変化する動態的なものと捉え同一社会の成員間にみられる差異に目を向ける。具体的には、市場を訪れる高齢の買い手に特徴的な感覚が、若年の買い手とは共有されておらず、感覚の使い方において世代差があることに注目する。感覚の次元にみられる世代差は、商品の選択や売り手との関係構築において差異を生み出している。このように、人びとの感覚を一枚岩に捉える傾向への批判は、非歴史的アプローチへの批判と重なる、本論では、沖縄における養豚の産業化の歴史を辿り、現在の市場で観察できる感覚をめぐる事象を歴史的な変化に位置づけて理解する。
著者
鈴木 幸久 清澤 源弘 若倉 雅登 石井 賢二
出版者
日本神経眼科学会
雑誌
神経眼科 (ISSN:02897024)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.405-410, 2017-12-25 (Released:2018-01-29)
参考文献数
14

眼瞼痙攣は,眼輪筋の間欠性または持続性の不随意な過度の収縮により開瞼困難をきたす疾患である.局所性ジストニアの一型であり,病因についてはまだ解明されていないが,脳の機能的異常が原因と考えられている.眼瞼痙攣患者の自覚症状の訴えは,「まぶしい」,「眼を開けていられない」など多様で,特に初期では眼輪筋の異常収縮がみられないことも多い.眼瞼痙攣と鑑別を要する疾患として,ドライアイ,眼瞼ミオキミア,片側顔面痙攣,開瞼失行症などが挙げられるが,これらの疾患は眼瞼痙攣に合併することもある.診断は,問診,視診,既往歴などから総合的に判断するが,特に明らかな眼輪筋の異常収縮がみられない症例に対しては,速瞬,軽瞬,強瞬などの誘発試験を用いると有用である.また,薬剤性眼瞼痙攣も存在するためベンゾジアゼピン系薬などの服薬歴の聴取も必要である.ポジトロン断層法と18F-フルオロデオキシグルコースを用いて本態性眼瞼痙攣患者21例,薬剤(ベンゾジアゼピン系)性眼瞼痙攣患者21例,ベンゾジアゼピン系薬を使用している健常人24例の脳糖代謝を測定した.本態性および薬剤性眼瞼痙攣群では,健常群63例と比較して両側視床の糖代謝亢進がみられ,薬剤使用健常人においても視床の糖代謝亢進がみられた.眼瞼痙攣では,基底核-視床-大脳皮質回路の賦活化によって視床の糖代謝亢進がおこっており,それが病因の一つになっていると推測した.
著者
清澤 源弘 小町 祐子 髙橋 真美
出版者
日本神経眼科学会
雑誌
神経眼科 (ISSN:02897024)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.411-420, 2017-12-25 (Released:2018-01-29)
参考文献数
15

眼瞼痙攣治療を成功させる10のヒントやコツをまとめた.1)痙攣の状態の把握には「自己評価表(若倉表)」を用いる.原発性眼瞼痙攣でも薬剤性眼瞼痙攣でも多くが陽性を示す.瞬目テストは患者に「軽瞬」「速瞬」「強瞬」をさせる.治療歴の聴取もおこなう.2)涙液の質と量の評価.ドライアイ症例には点眼治療とプラグ挿入が有効.3)MRI画像診断:眼瞼痙攣は基本的に正常.片側顔面痙攣では血管圧迫がよく見つかる.4)「眩しさ」「痛み」への治療として遮光眼鏡を処方.5)眼輪筋へのボトックス投与.重症度と反応を診て,量を増減.副作用を十分説明する.6)内服薬の併用,Clonazepam(リボトリール®)などの内服薬を投与する場合もある.「抑肝散加陳皮半夏」や「抑肝散」投与も可能.7)症状を軽減する知覚トリックを利用する方法で,クラッチ眼鏡も有効.8)最終手段として眼輪筋切除術がある.9)医療者側からの積極的な働きかけが有効.「眼瞼・顔面けいれん友の会」の紹介や,「目と心の健康相談室」の利用もすすめる.10)患者のニーズを把握するよう努めることが肝要.原点に戻り苦痛を除く工夫を怠らない.
著者
北野 宏明 小崎 丈太郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経バイオビジネス (ISSN:13464426)
巻号頁・発行日
no.47, pp.88-90, 2005-04

—— 北野さんの専門はシステム生物学ですが、このほど糖尿病の臨床医が読む雑誌に、糖尿病やその前段階の症状ともいえるメタボリックシンドロームについて論文を発表していますね。北野 2003年の3月にフランスでインスリンの分泌にかかわる国際シンポジウムからキーノートスピーカーとして招待されたことで糖尿病と接点ができました。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1132, pp.10-13, 2018-11-22

報告書では、点検の問題にも焦点を当てている。寿栄小では08年から17年の間に計4回、法定点検が実施されたが、当時の調査結果表でブロック塀の項目は「─」と記され、塀の問題は見過ごされてきた〔図3〕。 その理由を、点検業務を受託した6社に調査委員会が…
著者
圓岡 平太郎
出版者
METEOROLOGICAL SOCIETY OF JAPAN
雑誌
氣象集誌. 第1輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.30, no.8, pp.43-49, 1911
著者
瀧本 佳容子
出版者
慶應義塾大学日吉紀要刊行委員会
雑誌
人文科学 (ISSN:09117210)
巻号頁・発行日
no.23, pp.351-377, 2008

1. Introducción2. Esbozo biográfico de Fernando de Pulgar3. Transformación de la crónica real4. Definiciones alfonsinas de los oficios cancillerescos5. Laicización de lectura y escritura : elevación de la importancia de los oficiales de la cancillería real6. Conclusiones
著者
奥村 昌恵 齊川 真聰 山浦 卓 小口 勝司 中山 貞男
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.229-236, 2002-08-28 (Released:2010-09-09)
参考文献数
14

アトピー性疾患は, 近年増加の一途をたり, その難治化は世界中で大きな問題となっている.特に, アトピー性皮膚炎はTh1型, Th2型アンバランスにより起こる皮膚アレルギー炎症で, 再発性のある事が知られており, その治療法も多岐にわたっている.今回我々は, 鍼刺激の, 皮膚アレルギー炎症モデルマウスに対する効果について検討を行った.まず, ICRマウスをオキサゾロンによって感作した後, 誘発時より鍼刺激を開始した.皮膚アレルギー炎症の指標として, マウスの耳介腫脹率の変化, 耳介重量及び, サイトカイン類はELISA法にて測定した.その結果, 鍼刺激群は対照群と比べ, マウスの耳介腫脹率及び耳介重量を抑制した.血清サイトカイン類の検討では, 鍼刺激群ではIL-2, IFN-γ, 及びIL-10産生を抑制した.また, 耳介組織サイトカイン類の検討では, IL-4, Ig-E及びIFN-γ産生の抑制を示した.以上の結果から, 鍼刺激はICRマウスの皮膚アレルギー炎症に対して抑制的に作用することが示唆された.
著者
郡司島 由香
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.281-291, 1997
参考文献数
36
被引用文献数
1

18歳から31歳までの陸上自衛隊員を対象として,フッ化物を応用した齲蝕予防効果について介入疫学研究を行った。対象者はフッ化物洗口群(洗口群:0.05%NaF,週5回法),フッ化物配合歯磨剤群(歯磨剤群:950ppmF)および対照群の3群に分け,各群の2年間における齲蝕増加量を比較検討した。主な結果は以下のとおりである。1.視診型診査における新生DMFS-indexは洗口群1.96,歯磨剤群2.22,対照群3.17であった。洗口群の新生DMFS-indexは対照群に較べ38.2%小さく,有意な差が認められた(p<0.05)。また,歯磨剤群は対照群より30.0%少なかったが,有意性は認められなかった。2.部位別に齲蝕増加量をみると,臼歯部平滑面において洗口群は対照群に較べ47.5%少なく,その差は有意であった(p<0.01)。3.臼歯部隣接面齲蝕の咬翼法X線評価における新生DeMFS-indexは洗口群0.64,歯磨剤群1.05,対照群1.21であった。洗口群は対照群に較べ47.1%小さく,有意性が認められた(p<0.01)。歯磨剤群と対照群との差13.2%は有意でなかった。以上のことより,成人の齲蝕が増加しているわが国では,成人におけるフッ化物洗口法は非常に効果的な齲蝕予防法であることが示唆された。
著者
川口 慎憲 筒井 紗也子 吉川 晶子 田邉 豊
出版者
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.549-552, 2015

今回われわれは,重篤な開胸術後痛の患者に対しリドカイン点滴静注が有効であった症例を経験したので報告する.患者は79歳の女性で,右肺がんの診断で右肺下葉切除を受けた.その際に第6肋骨と肋間神経を切断した.術後20日目頃より痛みが増強し,非ステロイド性抗炎症薬,プレガバリン内服で改善が認められなかったため術後30日目に当院ペインクリニック外来を受診した.来院時の痛みの強さはnumerical rating scale(NRS)8/10で,手術創に沿った部位,とくに胸骨周囲の痛みが強かった.肋間神経ブロックで痛みは完全に消失したが,数時間で効果は消失した.内服薬を処方し肋間神経ブロックを数回行ったが痛みの改善効果は認めなかった.術後52日目よりリドカイン100 mgの点滴静注を開始したところNRSは3まで改善し,その効果は2日後まで持続した.再度同量のリドカインを投与したところ同様の効果を認めたため,本治療を継続した.60日目より硬膜外ブロックを併用したところ痛みはさらに改善し,90日目には痛みが完全に消失した.難治な開胸術後痛に対し,リドカイン点滴静注が有効であった症例を経験した.治療抵抗性の開胸術後痛に対して,リドカイン点滴静注を検討してもよいと考える.