著者
向居 暁
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.136-136, 2011

本研究は、符号化時と検索時における自然音の差異がカテゴリーリストの再認、および、虚再認にどのような影響を及ぼすかを検討した。全ての被験者(73名)は音声呈示されたカテゴリーリスト(5リスト、15項目)を雨の音を聞きながら聴取した。直後再認課題(冊子にて視覚呈示)においては、ある被験者群(37名)は符号化時と同じ雨の音を聞きながら行った(雨音群)のに対し、別の被験者群(36名)は全く別の風の音を聞きながら課題を行った(風音群)。その結果、風音群は、雨音群より正再認率が有意に高くなった。さらに、風音群の方が、ルアー項目の虚再認率、および、remember判断率において有意に高くなった。再認時に呈示された雨の音が、単語を「再認する」という行為を全体的に抑制する可能性が示唆された。
著者
吉田 修平
出版者
公益社団法人 日本不動産学会
雑誌
日本不動産学会誌 (ISSN:09113576)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.41-46, 2013-09-20 (Released:2017-01-18)

Under the revision of the Civil Code(law of claims), provisions for the assignment of claims which may arise in future are newly provided and it is espected that the assignment of claims which may arise in future will be accelerated in combined with the reconsideration of requirement for perfection. Particularly, the assignment of rent which may arise in future from the lease contract is instrumental in a means of collateral and supportable by fi nancial industry. Among this trend, I refl ect on the essential of the lease contract and point out the problem fromthe view point of the practical real property leasing, which can be occurred by the separation of the status of a lessor and of a rent creditor.
著者
扶瀬 絵梨奈
出版者
名古屋柳城短期大学幼児教育・保育研究会
雑誌
柳城こども学研究 = Ryujo Child Studies
巻号頁・発行日
no.1, pp.71-79, 2018-07-20

本論文では、第5 次改訂である幼稚園教育要領(2017)の領域「表現」における内容の取扱いとして新たに加えられた「風の音や雨の音、身近にある草や花の形や色など自然の中にある音、形、色などに気付くようにすること」について、気付く(音をきく)という行為に着目し、自然音に意識を向けた指導の在り方について検討することを目的とした。様々な音を受容している現代の日常生活のなかで、自然音に気付く機会は学生にとって多くはなく、保育職を志す学生の「自然音」に対する記憶や意識についての基礎的知見を得るために音環境および音の記憶に関する調査を行った。学生は自然音に関する幼少期の記憶が確かにあり、風や雨の音に耳を澄ませた経験があることや、音楽が好きと答える学生ほど、音に音程やリズムをもつ自然音を心地よく感じる傾向があることが明らかとなった。今回は保育者養成短期大学の1 年次に在籍する学生を対象に調査を行ったが、教育のなかで「聴(聞)くこと」や「聞こえること」に対する意識が促進されるような教示を展開したのちに、音への好奇心や探究心がどう高まるのか、隣接する領域にも着目しながら研究を進めていきたい。
著者
高宮 智正 横山 泰廣 山下 周 白井 康大 鈴木 雅仁 前田 真吾 田中 泰章 佐々木 毅 笹野 哲郎 川端 美穂子 平尾 見三
出版者
Japan Heart Foundation
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.S3_12-S3_16, 2013

症例は33歳, 女性. ほぼ終日持続する心房頻拍 (atrial tachycardia ; AT) に対してカテーテルアブレーションを施行した. 12誘導心電図のP波の形状から心房頻拍は右心耳または三尖弁輪起源と推定された. EnSite Multi-Electrode Array (MEA) カテーテルが三尖弁輪を跨ぐように右室心尖部に向けて留置してAT中に三尖弁輪部のNCMを行い, 自由壁側10時方向に心房頻拍の起源を同定してカテーテルアブレーションに成功した. ATの機序としては心臓電気生理学的検査 (electrophysiological study ; EPS) 所見より異常自動能と考えられた. 三尖弁輪部は中隔側, 自由壁側ともconventional mappingに苦労することがあり, non-contact mapping (NCM) が有用と考えられた.

1 0 0 0 OA 袖玉武鑑

出版者
須原屋茂兵衛
巻号頁・発行日
1867
著者
清水 理佳 岩崎 寛 山田 宏樹 山本 聡 新村 義昭
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.348-351, 2004 (Released:2005-11-22)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1

庭園における適切な維持管理計画を策定する際の資料となることを目的とし、維持管理作業が植栽植物の生育に与える影響を調べた。その結果、土壌改良などの維持管理作業により光合成能が上昇するなどの傾向が見られた。また、植物生長ソフトAMAPを用いて管理の有無による景観シミュレーションを行った結果、庭園内の樹木は,維持管理作業によって、その樹形が保たれていること等が推測された。
著者
中村 一
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.43-48, 1984-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
8
被引用文献数
1

世界の国立公園が創設された年を国別に調べて分析した。また, 創設の背後にある政治経済的諸条件を概観することによって, 国立公園成立の歴史的類型を8つ取り出した。さらに, これらの類型の形成に関係すると考えられるナショナリズム, 観光, 自然保護の三契機を見出した。これらの類型は, 世界の国立公園の歴史的性格を説明する上で有用と考えられる。その類型のひとつとしてのファシズム型の適用を日本の場合について検討した。
著者
森岡 正博
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要
巻号頁・発行日
vol.3, pp.79-104, 1990-09-30

二十世紀の学問は、専門分化された縦割りの学問であった。二十一世紀には、専門分野横断的な新しいスタイルの学問が誕生しなければならない。そのような横断的学問のひとつとして、「文化位相学」を提案する。文化位相学は、「文化位相」という手法を用いることで、文化を扱うすべての学問を横断する形で形成される。
著者
岡崎 怜子 宮内 靖史 小林 義典 丸山 光紀 岩崎 雄樹 平澤 泰宏 阿部 純子 谷口 宏史 堀江 格 舘岡 克彦 上野 亮 小鹿野 道雄 篠田 暁与 小原 俊彦 平山 悦之 加藤 貴雄 高野 照夫 新田 隆 大森 裕也
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.115-122, 2005

症例は74歳,女性.70歳時に僧帽弁置換術および慢性心房細動に対しradial手術施行.手術2カ月後より周期220msの心房頻拍(AT)が持続.AT中,冠静脈洞(CS)の興奮順序は遠位から近位であり,CS内広範囲でpost-pacing interval(PPI)が頻拍周期にほぼ一致するconcealed entrainment(CE)を認めたことから僧帽弁輪を旋回するATと考えた.左房後壁切開線が接合する僧帽弁輪部直下のCS内部にて波高の高い電位が記録され,PPIが頻拍周期に一致するCEを認めた.同部位における高周波通電開始4秒後に頻拍は停止し,以後誘発不能となった.通電部位より2mm近位部でのペーシングで1cm遠位部への伝導時間が200msとなったことからこの通電で左房後壁切開のブロックが完成したと考えた.術中完全に凍結し得なかったCS筋層を介する伝導が頻拍発生の原因と考えられたradial術後ATを経験したので報告する.
著者
井上 義和 保田 卓
出版者
社会学研究会
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.73-89,204, 2002-05-31 (Released:2016-05-25)

The purpose of this paper is to analyze the process of, and condition for, the creation of cultural types in elite middle schools in Japan. We approached the problem by constructing an artificial "space" of elite middle schools from many samples collected by the questionnaires given to Kyoto University freshman in 2000, and then analyzed the data mainly by three types of school: public, private-inside-promotion ( I ) and private-halfway-admission ( U ). What has been demonstrated in this analysis is that the cultural gap between private schools is greater than that between public and private. By comparison with students in private group II , private type I students have parents that are better educated and take more active interest in cultural activities such as reading and hobbies. As success-minded newcomers, students of private type II devote themselves to preparing for the entrance examination. On the other hand, the members of public group are more social-minded and have more attachment to their own school than those of the private school groups. Based on these results, we can define a new conceptualization of three types of culture : "superior" (yutosei), "versatile" (shumijin) and "grinder" (jukensei). This provides us with a valid framework for both static-structural and historical-dynamic analyses, as follows. In the Showa 40's (1965-74) of popularized competition, high-ranking schools were spotlighted and added to prestige. They maintained a comparatively culturalminded tendency that had already been declining in college. During this period, we can find two historical prototypes for cultural typology. The envelopment-model is the form of the old era, where virtually all members were of the idealized versatile type.Differentiation-model is the first form of the new era, where all the versatile differentiated themselves from the emergent realistic grinder. But they share certain similarities in the tacit pressure of ignoring any competition for entrance examination. This envelopment / differentiation mechanism is likely to operate at the present six year private schools. It is the reason why there are many versatile students but they have ambivalent attitudes toward their own school.
出版者
日経BP社
雑誌
日経MAC (ISSN:09188894)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.202-207, 2000-03

ついに次世代OS「Mac OS X」の新しいユーザー・インタフェース(UI),その名も「Aqua」が姿を現した。現時点では限られた情報しか得られてないが,その範囲内で位置付けや可能性を評価してみた。表面的なデザインを重視するとともに,初心者の使い勝手を重視した改良が加えられている。
著者
大松 慶子 石井 良和 山田 孝
出版者
日本作業行動学会
雑誌
作業行動研究 (ISSN:09195300)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.176-182, 2012-12

1995年~2010年の日本作業療法学会における意味のある作業とその類似の言葉を使用した抄録を基に,その言葉の使用状況を検討した.その結果,件数は1997年以降2008年までは1桁,2009年以降は2桁とわずかではあるが増加していた.また,意味のある作業とその類似の言葉には「意味」「重要」「価値」の言葉とその組み合わせが頻繁に用いられ,その中でも「意味」が最も多く用いられていた.これらの過程は,日本の作業療法士がクライエントの持つ価値や作業に注目した新たなパラダイムを受け入れていく過程を示していると考えられた.今後,意味のある作業とその類似の言葉の内容と関係を検討することが必要である.
著者
吉田 薫
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュータ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.812, pp.94-97, 2012-07-05

マイクロソフトの次期OSの姿が明らかになってきた。クライアントOS「Windows 8」、サーバーOS「Windows Server 2012」ともに、「メトロ」と呼ぶ新たなインタフェースを追加。Windows Server 2012向け管理ツール「サーバーマネージャー」では、リモートサーバーの管理も可能になった。
著者
中島 哲 堀田 悦伸 村瀬 健太郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1109, pp.83-90, 2013-05-27

中島 哲富士通研究所 主任研究員松田 高弘富士通研究所 主任研究員堀田 悦伸富士通研究所 主任研究員松尾 直司富士通 部長付村瀬 健太郎富士通研究所 主任研究員富士通研究所は画像や音声の認識技術で把握したユーザーの状態に基づいてパソコンやタ…