著者
小川 一志
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
構造工学論文集 A (ISSN:1881820X)
巻号頁・発行日
vol.53A, pp.550-559, 2007 (Released:2007-08-01)

An Impact Mass Damper (IMD) is a simple damping device which consists of a weight and a cushion attached on a tower. It utilizes energy dissipation due to collision between the weight and the cushion on the tower. Considering damping capacity of the IMD depends on the collision, the impact force caused by collision cannot be neglected and it may have a bad effect on habitability of the tower. This paper proposes the new IMD idea which has the lower impact force and the enough damping capacity to suppress the harmful vibration, by investigating the vibration characteristics of the cushion.

1 0 0 0 OA 増訂漢魏叢書

著者
清王謨輯
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
vol.經翼第10册, 1792
著者
伊藤 邦彦
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.127, no.1, pp.43-53, 2007-01-01 (Released:2007-01-01)
参考文献数
18
被引用文献数
5 5

Phage display has been utilized for making recombinant antibody fragments (Fab or single chain Fv) of human, mouse, or other origins. After construction of an antibody combinatorial library, antigen-specific recombinant antibody fragments can be easily isolated by biopanning of the phage library displaying antibody fragment fused with viral coat protein III against antigen proteins, antigen-expressing live cells, or fixed cells. Using this technique, a variety of human recombinant antibody fragments can be retrieved from bone marrow cells, lymph node cells, or peripheral blood cells of patients with infectious diseases, autoimmune diseases, and cancer. To develop diagnostically and therapeutically useful human antibody medicines, we should first select recombinant antibody fragments not only with antigen-binding activity but also with bioactivity such as virus or toxin neutralization, or tumor-specific cytotoxicity. To achieve this goal, several steps in antibody phage display may be improved: 1) a larger library should be constructed for possible isolation of minor populations present in the repertoire; 2) the biopanning procedure should be improved for isolation of antibody fragments reactive with immunologically minor epitopes; 3) the screening procedure should be based on the measurement of the bioactivity as well as the antigen-binding activity; 4) if necessary, the affinity and specificity of selected antibody fragments should be improved. In this review, I discuss how to isolate clinically useful recombinant antibody fragments efficiently using a phage display system introducing our achievements.
著者
槌本 六良 橘 勝康 原 研治 石原 忠
出版者
長崎大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

種々の食用魚種における筋タイプと死後硬直進行を検討し、以下の結果を得た。種々の魚種の普通筋にはタイプII-aとII-b及びピンク筋の筋タイプが存在したが、その死後硬直との関係では、普通筋部にピンク筋が介在している魚種の死後硬直の進行速度とその到達レベルが高かった。白筋・ピンク筋・赤筋の分取し易いコイを用いて検討を行ったところ以下の結果を得た。筋肉内エネルギー貯蔵物質(ATP関連化合物総量・グリコーゲン量)はピンク筋・白筋・赤筋の順で多く、乳酸脱水素酵活性は白筋とピンク筋が赤筋に比較して高かった。すなわちピンク筋の嫌気的代謝能力は極めて高かった。筋タイプ別の死後硬直の進行はピンク筋・赤筋・白筋の順に速く、アクトミオシンの超沈殿反応でみた筋収縮モデルではピンク筋と白筋が赤筋よりそのレベルが高かった。筋原線維Mg^<2+>-ATPase活性ピンク筋・白筋・赤筋の順で高かった。各筋タイプから調節した筋小胞体のCa放出能・Ca up take・Ca^<2+>-ATPasaからみたCa^<2+>調節能はピンク筋と白筋が赤筋よ 高かった。また電子顕微鏡を用いた形態計測の結果、筋小胞体の筋原線維に対する充実度(容積占有率・表面積率)はピンク筋・白筋・赤筋の順で高かった。すなわち、筋肉の収縮を支配し死後硬直進行に大きく係わるCa^<2+>調節能はピンク筋が最も高いと考えられた。以上の結果より、普通筋部へのピンク筋の介在が死後硬直の進行を速めると同時にその収縮レベルを高くしていると考えられた。

1 0 0 0 OA 御仕置例類集

出版者
巻号頁・発行日
vol.[8] 甲類〔第一輯〕 三 下 取計之部 博奕之類・盗又者巧事取拵等之類・盗物怪敷品取扱候類,

1 0 0 0 OA 魚の輸送-I

著者
永松 貢
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.26, no.8, pp.771-777, 1960-08-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
14
被引用文献数
2 2

As a method for evaluating the freshness of fish in transit, the relative merits of measurements of electric resistance, volatile basic nitrogen, pH and organoleptic test were discussed. The species of fish mainly tested was Cyprinus carpio. For information, the distribution of its body temperature was measured at three regions; high, medium, and low. It was revealed that the time change curve obtained by electric resistance method paralleled those by other methods with respect to the degree of freshness; individual difference and that by the side of body were non-existent, but there was a difference by the site of body, pointing to possible relation with the body constituents; also there was a difference discernible depending upon the species.
著者
田口 精一 平石 知裕 高瀬 和真 前田 理久
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

バイオオポリエステル生合成酵素の質的改変をとおして、ポリエステルの生産性・物性を積極的に改善する研究を展開している。今年度は、3HBをベースとしたPHA共重合体を合成できるPseudomonas sp.61-3重合酵素(PhaC_<Ps>)を対象に、望みの共重合組成(3HBとそれ以外のモノマーユニットとのモル比)を有するPHAの合成を実現する進化酵素をさらに多数創成すると同時に変異解析に基づく本酵素の構造と機能の相関について総括的考察をおこなった。対象酵素PhaC_<Ps>は、3BベースのPHA共重合体を合成できるが、3HB基質取り込み能力が微弱であるという課題があった。そこで、この性質を利用することによって、3HBだけから成るPHBホモポリマーの蓄積能力が向上する(PhaC_<Ps>の3HBに対する基質特異性向上あるいは全活性の向上)ということを指標としたスクリーニング系を構築した。この人工進化実験の特徴は、野生型酵素だと微量のポリマーしか蓄積できない組換え大腸菌(JM109株使用)との比較で、より多くポリマー蓄積する進化酵素保有大腸菌株を精度高く識別できる(ポジティブセレクション)という点にある。すでに確立した人工進化システムから得られた複数の優良変異点のうち、477番目のSerと130番目のGlyに着目し、これらのサイトにおいて総アミノ酸置換を実施した。全変異酵素を保有する組換え大腸菌(β酸化系変異株LS5218使用)によって生成されるポリマーの含量およびモノマー組成は、HPLCおよびGCにて分析した。その結果、JM109株でのPHBホモポリマー蓄積量において野生型を上回る変異体酵素が得られた。さらに、LS5218株にC4からC12までのモノマー基質を供給できる酵素遺伝子(phaA<Re>B_<Re>J_<Pa>)を補強した状態で、各変異酵素遺伝子を導入した。その結果、PHA共重合体の生産性が向上すると同時に、モノマー組成の多様性が生じていた。このインビボでのPHA含量の向上あるいはモノマー組成変化から、477番目のポジションが酵特に基質特異性決定に関与することが、130番目のポジションが特に比活性向上に関与することが推定された。これらの結果は、一部インビトロでの活性測定結果とよい一致を示し、立体構造情報が無くてもPHA重合酵素の機能マッピングができることを始めて示すことができた。
著者
望月 利男 吉田 義実
出版者
東京都立大学都市研究センター
雑誌
総合都市研究 (ISSN:03863506)
巻号頁・発行日
no.47, pp.5-22, 1992-12

1991年台風19号は、9月27日夕方、長崎県佐世保市に上陸し28日午後3時、オホーツク海で、温帯低気圧にかわった。この間、各地の観測史における最大風速記録を更新して、その史上まれにみる強風で各地に大被害をもたらした。この報告は、広大な被災地のうち、特に大都市広島市に的を絞り、かつ主として電力途絶による都市機能支障・市民生活への影響さらには組織と住民の対応、電力を中心とする応急復旧の実態の調査に関するものである。電力はライフラインの要である。台風による直接被害とその後の塩害による停電、それに伴う断水、電話支障などが3日以上継続した地域もあった。一般的にいえることだが、大地震を別とすれば、長期停電・断水など我国では起こりえないと誰もが考えている。建物とその諸設備、その他の都市施設はそれを前提として造られ、維持されている。それゆえ、電力途絶時に広島市で起こった正に末端に至るまでの都市機能・生活支障の実体は大きな教訓を私達に与えてくれる。この報告では、それらの事実をできるだけ伝え、東京大都市圏など大都市の脆弱性を多分野の防災研究者・実務者と共に考え、日頃の備えの重要性を広く呼びかけたい。
著者
野村 雅宏
出版者
日本矯正医学会
雑誌
矯正医学 (ISSN:0452974X)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.158-166, 1968-08
著者
曲亭馬琴 著
出版者
赤松正太郎
巻号頁・発行日
vol.後編上, 1835
著者
新海 浩之
出版者
日本犯罪社会学会
雑誌
犯社研究 (ISSN:0386460X)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.40-58, 2012

刑務所収容は刑罰の執行形式として主要なものとなっているが,その意義については,現在,活発に議論されていない.そのような状況下で,刑務所収容を実際に執行する刑務所職員と,刑務所収容の対象となっている受刑者は刑務所の状況についてどのような心象を抱いているのだろうか.本稿では刑事収容施設法の施行後に導入された専門的処遇との関係で職員が抱いている印象について,研修の後に示された意見を基に探り,LA受刑者に対するアンケートを元に受刑者の抱いている刑罰に対する印象について探ることを試みた.職員は新法によって導入された専門的処遇との関係で自らの役割に戸惑いながらも担当する受刑者の社会復帰と改善更生を目指して仕事をする必要性を認識しており,一方,LA受刑者は受刑に関して不満感を抱きながら,自らが変化する必要性を感じているが,再犯の可能性は低いと考えていること等が判明した.これらは今後のLA受刑者の処遇に向けた方向性も示していると考えられる.
著者
池松 秀之 鍋島 篤子 山家 滋 山路 浩三郎 角田 恭治 上野 久美子 林 純 白井 洸 原 寛 柏木 征三郎
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.70, no.12, pp.1259-1265, 1996-12-20 (Released:2011-09-07)
参考文献数
24
被引用文献数
5 4

高齢長期入院患者における発熱や死亡のハイリスクグループのマーカーを検索するために, 観察病院において1年以上入院した患者478名を対象として, 血清アルブミン値と発熱及び死亡との関連について検討を行なった.対象の平均血清アルブミン値は3.79g/dlで, 加齢と共に漸減傾向を示した.延べ504,189日の発熱の調査結果より得られた各患者の平均年間発熱回数と血清アルブミン値の関連は, 血清アルブミン値4.1g/dl以上の群の平均発熱回数が最も低く1.8回/年で, 血清アルブミン値の低下に従って段階的に上昇し, 3.0g/dl以下の血清アルブミン値著明低下患者では5.3回/年であった.年齢補正後の死亡率は, 血清アルブミン値3.0g/dl以下の群が40.4%で, 他の3群の13.0%~19.8%に比し著しく高率であった.血清アルブミン値3.0g/dl以下の群では死亡率はどの年齢層においても高率であったが, 他の3群においては, 80歳以上で死亡率が高かった.血清アルブミン値4.1g/dl以上の群をcontrol群として求めたrelativeriskは, 血清アルブミン値3.0g/dl以下の群では発熱で2.9, 死亡では2.0であった.以上の結果より, 血清アルブミン値は, 高齢期入院患者における, 発熱や, 1年後以降に生じる死亡の予測因子として有用であり, 特に血清アルブミン値3.0g/dl以下の患者は発熱, 死亡のハイリスクブループであると考えられた.
著者
杉本 紘介 道口 康二郎 佐原 由希子 深堀 ユリエアリーシア 南 太貴 川越 陽介 酒井 康成 江島 美希 請田 咲紀 山下 将毅 井上 美沙 田村 美由紀 橋本 誠 力武 宏樹 松田 朋子
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.41 Suppl. No.2 (第49回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.1028, 2014 (Released:2014-05-09)

【はじめに】超高齢社会を迎え,高齢者においては栄養状態の評価や栄養状態改善への取り組みが注目されており,低栄養状態は創傷治癒の遅延だけでなく入院期間の延長や死亡率にまで影響すると言われている。理学療法の臨床においても低栄養状態により動作レベルが制限され,身体機能や各種動作,ADL等に影響を及ぼすケースがあり,転帰先への影響も考えられる。そこで高齢者の低栄養状態を判断する一つの指標である血清アルブミン値(以下Alb)が転帰先に対して影響しているのではないかと考えた。本研究は,当院回復期病棟入院患者を対象に入退院時のAlbを用いて比較検討を行い,また動作等への影響を調べるためFIM,日常生活機能評価との関連性を調べたので報告する。【方法】対象は平成24年6月から1年間で当院回復期病棟に入院した70歳以上の運動器疾患30名,脳血管疾患14名,廃用症候群(術後・肺炎等)36名の計80名(男性26名,女性54名),平均年齢84.79±5.69歳である。方法は入退院月のAlb,FIM,日常生活機能評価を用いて,自宅及び施設に退院した自宅施設群と転院やその他であった転院他群を比較した。FIM,日常生活機能評価の入退院月は自宅施設群63名(平均年齢84.7±5.51歳,男性15名,女性48名),転院他群は17名(平均年齢85.12±6.52歳,男性11名,女性6名)であった。Albは検査した対象者のみの比較であるため,入院月は自宅施設群59名(平均年齢84.64±5.47歳,男性15名,女性44名),転院他群16名(平均年齢85.13±6.73歳,男性10名,女性6名)であり,退院月は自宅施設群22名(平均年齢85.14±5.63歳,男性11名,女性11名),転院他群16名(平均年齢86.06±5.4歳,男性10名,女性6名)であった。また対象者の入院期間内の総評価数を用いてAlbとFIM(評価総数n=143),Albと日常生活機能評価(評価総数n=140)の関連性を求めた。なお解析ソフトはSTAT VIEWを使用し,入退院月の比較はMann-WhitneyのU検定とt検定(対応なし),各項目の関連性はSpearmanの順位相関にて解析した。有意水準は全て5%とした。【説明と同意】本研究は所属の倫理委員会の承認を得て,患者・患者家族に研究の目的・方法を十分に説明した上で協力の可否を問い,同意書にて同意を得た。【結果】Albでは,入院月では自宅施設群(中央値3.4g/dL)が転院他群(中央値2.85g/dL)に比べ有意に高い値を示した(p<0.001)。また退院月でも自宅施設群(中央値3.2g/dL)が転院他群(中央値2.7g/dL)に比べ有意に高い値を示した(p<0.05)。FIM,日常生活機能評価では,入院月・退院月ともに自宅施設群が有意に高い値を示した(全てp<0.0001)。Albとの関連性では,FIM(相関係数0.375,p<0.0001),日常生活機能評価(相関係数-0.327,p<0.001)と有意な相関関係が認められた。【考察】先行研究では退院時のAlbにおいて自宅退院群が非自宅退院群に比べ有意に高値を示した報告がある。本研究では,退院月は栄養状態に問題のある対象者のみの検査結果ではあるが同様の結果を示した。さらに退院月だけでなく入院月のAlbが自宅や施設退院につなげる因子の一つであることが示唆された。またFIM,日常生活機能評価に関しても同様に入院時から能力が高い方が自宅や施設へ退院できる要因と言える。Albとの関連性では有意な相関関係が認められ,AlbがFIMや日常生活機能評価に関係している結果も得られた。Albは骨折,手術及び点滴,輸液などで低値を示す。つまり急性期から回復期へ転院する際の値が後の転帰先に影響を及ぼしていることになる。超高齢社会が進む中,理学療法においても在宅復帰を実現するためには,基本動作やADLなどの動作能力や認知機能の向上とともに高齢者の低栄養状態の改善を考慮し,急性期から他職種との連携による栄養状態の把握や積極的な介入が必要だと考える。【理学療法研究としての意義】超高齢社会が進む中,高齢者の栄養状態は理学療法を実施する上でも把握する必要がある。AlbがFIMや日常生活機能評価と関連性は認められたが,相関係数としては低い値であった。今後は各評価項目の中で何に対して影響が大きいのかを調べていくことで,栄養状態と基本動作能力やADL能力,認知機能など踏まえて適切な予後予測につながっていくと考える。
著者
井口 正俊
出版者
西南学院大学学術研究所
雑誌
西南学院大学国際文化論集 (ISSN:09130756)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.1-42, 2014-09-02

「…人々は,此の世は再びばらばらの原子の粒子に帰ったと感じているのである。総てが粉々の破片となって,あらゆる統一が失われた。総ての公正な相互援助も,総ての相関関係も喪失した。王様も,家臣も,父親も,息子も忘れ去られてしまった」ジョン・ダン「一周忌の歌・此の世の解剖」「ある誰かがやってくる, 私ではない誰かが, そして発言する:"私は絵画における特異な言語〈l'idiome〉に関心がある"…そもそも絵画は一つの「言語」〈langage〉であり…しかも絵画芸術におけるその言語の, いかなる何ものにも還元されない"単独なるものあるいは特殊なるもの"に関心があるのだ,と。」(J・デリダ『絵画における真理』)