著者
飯田 晴美
出版者
群馬県立県民健康科学大学
雑誌
群馬県立県民健康科学大学紀要 (ISSN:18810691)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.15-34, 2006-03

目的:在宅酸素療法中の慢性呼吸不全患者が体験するスピリチュアルペインを明らかにし,その特徴を考察する.方法:在宅酸素療法中の慢性呼吸不全患者9名を対象に半構成的面接を施行した.次に,回答内容を文字化して逐語記録に書き起こし,その要約をデータとして内容分析を行い,カテゴリ化した.結果:在宅酸素療法中の慢性呼吸不全患者が体験するスピリチュアルペインが,【闘病経過の見通しのなさと不測の事態が起こり得る不安による自己信頼感の喪失】【消極的な未来予測による希望や生きがいの喪失】【疾病や治療に伴う社会的役割喪失・他者依存・自尊心低下による自己の存在価値と生きる意味の虚無】【酸素療法による自由喪失感と生活行動遂行上の自立性の低下に伴う身体コントロール感の欠如】【自己に生じた疾病・治療に伴う苦難の意味や理由の追求】【生に対する主体性の実感困難】【死の実感と死に対する不安・恐怖】【苦しみの生からの逃避念慮と生き続けなければならない苦悶】の8カテゴリで表わされることを明らかにした.また,【消極的な未来予測による希望や生きがいの喪失】【酸素療法による自由喪失感と生活行動遂行上の自立性の低下に伴う身体コントロール感の欠如】【生に対する主体性の実感困難】【苦しみの生からの逃避念慮と生き続けなければならない苦悶】が,在宅酸素療法中の慢性呼吸不全患者において特徴的なスピリチュアルペインであることを示唆した.結論:本研究結果は,在宅酸素療法中の慢性呼吸不全患者が体験するスピリチュアルペインの詳細を示し,これに対するスピリチュアルケアの必要性を示唆した.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1462, pp.40-44, 2008-10-20

10月1日、東京ディズニーランドへの玄関口、JR京葉線・舞浜駅。日中は「ミッキーマウス」目当ての家族連れでごった返す駅からの人の流れに、ちょっとした異変が起きた。 夕方過ぎ、駅周辺に目立ち始めるOLやサラリーマン風の30代、40代とおぼしき男女。おのおの連れ立って向かうのは、東京ディズニーランドに隣接するサーカステントの形をした巨大な建造物だ。

1 0 0 0 OA 市中取締書留

出版者
巻号頁・発行日
vol.[200] 元治,
出版者
日経BP社
雑誌
日経ドラッグインフォメーション (ISSN:1347491X)
巻号頁・発行日
no.64, pp.15-18, 2003-02-10

スギ薬局、グリーンクロス・コア、イオンなどが「調剤併設型ドラッグストア」を牽引する。 JR京葉線・稲毛海岸駅前にそびえ立つ総合ショッピングセンター「マリンピア」。その1階にある「ジャスコ」の薬売り場で毎日繰り広げられている光景は、間違いなく、面分業の一つのあり方を示している。
著者
石田 さらみ 湯淺 高志 高橋 陽介
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.032, 2005-03-24 (Released:2006-01-11)

RSGはジベレリン(GA)内生量調節に関与するbZIP型転写活性化因子である。植物体においてその機能を阻害するとGA内生量が著しく低下し矮化形質を示す。これまでの解析により、1)真核生物に広く保存された制御因子、14-3-3タンパク質とリン酸化された114番目のセリン残基(S114)を介して相互作用すること、2)14-3-3タンパク質はRSGと結合するとRSGの核局在を阻害すること、3)RSGは14-3-3により細胞質に静的に拘束されているのではなく、核-細胞質間を高速にシャトルしていること、4)GA欠乏によりRSGは核に輸送され、GA刺激により核外に排出されること、5)この過程にタンパク質の分解は伴わないこと等を明らかとしてきた。GA刺激を受容しても14-3-3タンパク質と結合できない変異体RSGは核外に排出されないことから、GAによるRSGの細胞内局在変化には14-3-3タンパク質が関与することが示唆されている。この結果から、GA刺激によりRSGのS114のリン酸化状態が変化すると推測された。これを実証するため、S114がリン酸化されたRSGを特異的に認識する抗体を作成した。この抗体は、非リン酸化RSGとは交差しない。この抗体を使った解析の結果、GA内生量上昇により核外へ輸送される過程において、RSGのS114のリン酸化が経時的に亢進することが明らかとなった。
著者
野澤 伸一郎 白崎 広和 和田 旭弘 友利 方彦
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.127-137, 2012
被引用文献数
3

東北地方太平洋沖地震では,鉄道も広い範囲で被災した。JR東日本線において,地震動では在来線の盛土・切土が被害を受けたが,それぞれの規模は大きくなく,線路延長では最大でも120m程度であった。トンネルの被害は新幹線,在来線とも極めて軽微であった。京葉線はじめ鉄道沿線で液状化が発生したが,高架橋,橋梁については,変状は無かった。津波による被害は甚大であり,海岸線を走る5線区の盛土,切土では50箇所にのぼる被害を受けた。海岸にある防潮堤や鉄道盛土と隣接した架道橋の存在により,被害の形態や規模は異なっていた。
著者
永崎 研宣 清水 元広 下田 正弘
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2013-CH-97, no.4, pp.1-6, 2013-01-18

コンピュータ上で外字を扱うことは,人文学研究,とりわけ古典を扱う場合には避けることが難しい事柄である.やみくもに外字を増やすことは望ましいことではないが,字形の違いをなかったことにしてしまうことには潜在的な問題がある.したがって,包摂を前提とする UCS 符号化文字集合をそのまま全面的に導入することは困難である. SAT 大蔵経テキストデータベース研究会では,外字の扱いを巡って検討を重ねてきており,近年普及しつつある IVS を利用することで UCS 符号化文字集合の適切な利用方法を模索することを開始すると同時に,約 3000 字の漢字に関して IRG に対して符号化提案を行った.本稿では,そこに至る検討過程について報告するとともに,外字を UCS 符号化提案した際の具体的なデジタル技術の活用の仕方についても紹介する.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.623, pp.111-115, 2006-08

JR東日本,新習志野駅の先にある京葉車両センター。最近,奇妙な電車を見掛ける。京葉線や外房線を走って,居合わせた乗客を驚かせる。時には京葉線の東京駅まで出てくる。 名前は「E331系」(図1)。同社が開発し,長期の運転を続けて試験中。純粋の試作車ではなく量産先行車。全長,ドア数などを,いつでも今の車両と置き換えられるように設計してある。

1 0 0 0 OA 正宝事録

出版者
巻号頁・発行日
vol.[48],
著者
米澤 正弘
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.122, no.8, pp.445-458, 2016
被引用文献数
1

<p>千葉市は東京湾の湾奥部北東側に位置し,昭和30年代半ばまで,海岸には広大な干潟が延々と広がっていた.遠浅で広い干潟では,古くからあさりなどの貝掘りや海苔の養殖が盛んで,観光としての潮干狩りや海水浴でも賑わっていた.</p><p>高度経済成長の影響で海岸の埋め立てが始まったのは,昭和30年代半ばである.その後何度かの停滞を挟むが埋め立ては順次進み,昭和50年代には終了する.埋め立ての進行に伴い工場や住宅が進出し,京葉線が通り,現在はビジネス街・大型商業施設地域・高層マンションなどが立ち並ぶ新都心として発展を遂げている.</p><p>埋め立て終了から約40年が経ち,埋め立ての記憶は,そこに住む人々からほとんど消えてしまっている.本巡検では,埋め立て地に建つJR稲毛海岸駅から旧汀線に向かって歩き,埋め立ての歴史を遡る.さらに旧海岸線沿いを歩きながら昔の海岸の名残を探し,地形・地質の変遷を考える.最後に,地形の人工的な改変についても見学する.</p>
著者
石橋 孝昭
出版者
独立行政法人国立高等専門学校機構 熊本高等専門学校
雑誌
熊本高等専門学校研究紀要 = Research reports of Kumamoto National College of Technology (ISSN:18846734)
巻号頁・発行日
no.6, pp.90-93, 2015-02

This paper reports on public lectures "Useful Electronic Kits at the Time of a Disaster". The textbook in this lectures was devised to learn how to use electronic devices. In addition, wiring of electronic devices was also devised. A security alarm, SOS transmitter, a white LED light and so on were made by students.
著者
大西 芳明 上田 雅彦 小野 真治 大下 修造 木内 陽介 佐竹 弘
出版者
特定非営利活動法人 産学連携学会
雑誌
産学連携学
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.1_13-1_22, 2009

近年,医療機関で使用されている医療機器の保守管理の必要性が高まり,臨床工学技士の役割はますます重要性を増している.医療現場の社会的な信頼性を確保するため,医療機器の保守点検や修理履歴などのデータを収集・分析する必要性がある.著者らは以前から,大学病院の医療現場におけるニーズを基にして,2003年2月,産学が共同して医療機器の保守・管理支援システムを製品化した.本稿では,医療機器の保守・管理支援システム開発の製品化・事業化に至った成功要因を国の政策,産学の連携体制,医療機器メーカとの役割分担などについて解析した.医療機器メーカの技術担当者や営業担当者との人的連携体制,組織的連携および特許戦略などが大きな成功要因であった.企業経営者と研究者との製品開発に対する共通理念が商品化のベースにあることが成功要因の基盤として不可欠であることがわかった.<br>