著者
寺島 徹
出版者
早稲田大学国文学会
雑誌
国文学研究 (ISSN:03898636)
巻号頁・発行日
vol.141, pp.45-56, 2003-10-15 (Released:2016-11-21)
著者
小林 茂雄 海野 宏樹 中村 芳樹
出版者
人間・環境学会
雑誌
MERA Journal=人間・環境学会誌 (ISSN:1341500X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.1-8, 2000-05-01

夜間商店街の視環境は、街路灯や看板灯、ウィンドゥディスプレイの光など多様な照明要素で構成されているが、これらの光環境は一般的に20時前後を境にして急激に変容する。これは店舗が閉店すると同時に付随する看板灯や内部照明を全て消灯してしまうからである。看板灯や店舗からの漏れ光は、屋内の人間活動と結びついていることから、こうした光は外部に対して単に視覚的な明るさを与えるだけでなく、人の気配を感じさせる働きがあるのではないかと考えられる。本研究は、店舗に付随する照明要素の心理的な働きを理解することによって、閉店後における街路の環境を改善する手がかりを得ようとしている。はじめに、開店時から閉店時にかけて商店街光環境の移り変わりを体験させ、その印象を把握する実験を行った。その結果、閉店後の光環境は全般的に不安で監視性が低く、監視性の低さは店舗から漏れ出す光が強く関与していることがわかった。そこで次に、店舗から漏れ出す光量やファサードの透視性を変数とした評価実験を行ったところ、路上で感じられる人の気配や安心感は、漏れ光の強さだけでなく、店舗ファサードの形態と関わりがあることがわかった。

1 0 0 0 OA 大赦調書

出版者
巻号頁・発行日
vol.[77] 三十 三分冊ノ二 (御転任御兼任御祝儀御之御赦ニ付前々御仕置ニ成候者共書付 三(文政元年)),
著者
Takashi Kawai Fumiya Matsumori Hidemi Akimoto Naoki Sakurai Ken Hirano Ryohei Nakano Fumio Fukuda
出版者
The Japanese Society for Horticultural Science
雑誌
The Horticulture Journal (ISSN:21890102)
巻号頁・発行日
pp.UTD-012, (Released:2018-07-14)
被引用文献数
15

Split pit in peach (Prunus persica (L.) Batsch) fruit is an internal disorder that can have adverse effects on fruit quality and shelf stability. As it is difficult to distinguish split-pit fruit from normal fruit by appearance, a nondestructive detection method is desirable to determine accurately the timing of split-pit occurrence and remove unwanted fruit from trees. In our recent study, we used an acoustic vibration method for the nondestructive detection of split pit in harvested peach fruit. Here, we demonstrate that this method can be used to detect split pit in unpicked peach fruit. Time-course monitoring of growing fruit revealed that the ratio of the third (f3) to the second (f2) resonant frequency (f3/f2), which is an indicator of split pit in harvested fruit, abruptly increased in unpicked split-pit fruit from early June to early July. In contrast, the f3/f2 values of normal fruit remained low until harvest in late July. The increase in f3/f2 values of split-pit fruit was observed in early June (stage II of fruit growth) and/or from late June to early July (stage III of fruit growth), suggesting that, at least under the experimental conditions in the current study, pit splitting occurred at these two different timings. Split-pit fruit detection rate at harvest increased towards the end of the second split-pit occurrence and split pit could be predicted with high accuracy thereafter. These results collectively suggested that the timing of split-pit occurrence in unpicked peach fruit could be predicted accurately by measuring f3/f2 values and unwanted fruit with split pit could be distinguished from normal fruit on trees. We discuss the possible applications of the nondestructive acoustic vibration method in combination with fruit thinning and the future use of this method in research aiming to develop effective prevention methods or resistant cultivars with reduced split pit.

1 0 0 0 OA 憲教類典

著者
近藤守重 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.[9],
著者
増根 正悟
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

&nbsp; 1989年の体制転換以降、中東欧の旧社会主義諸国では、旧土地所有者への農地返還の過程で多くの個人農が創出された。農地返還は社会主義体制以前の土地台帳に基づいて行われたため、歴史的に零細農家が多かったスロヴァキアでは、きわめて狭小な農地を所有し家族労働力に依拠した小規模個人農が多く誕生した。現在のスロヴァキアでは、大規模な農業経営体である協同組合と会社農場が卓越しているが、近年は商業的な農業経営を行う小規模個人農の増加が目立っている。とくに、スロヴァキアにおける小規模個人農の特徴は、ワイン生産農家が卓越する点にあり、スロヴァキア農業の全体像を明らかにするうえで、小規模ワイン生産者の動向の分析が不可欠となっている。そこで本研究では、体制転換後の新たなスロヴァキアの農業形態と農地所有状況の変化を把握するために、首都ブラチスラヴァの近郊に位置するペジノク郡を研究対象地域として取り上げ、小規模ワイン生産者の経営実態を明らかにすることを目的とする。<br>&nbsp; &nbsp;ペジノク郡では、2000年代以降、これまであまりみられなかった小規模ワイン生産者が急激に増加するようになった。その要因としては、まず市場経済に適応できない協同組合の解体が相次いだことがあげられる。すなわち、協同組合の中には、市場経済に適応できず、消滅や規模縮小を余儀なくされる経営体が多かったが、解体に伴って生じた耕作放棄地を借地したり購入したりすることにより、小規模ワイン生産者が農地を確保することが可能となった。また、2004年のEU加盟前後からスロヴァキア経済が急成長を遂げ、それに伴って消費者の嗜好が従来のバルクワインから上質ワインに転換していったことも、小規模ワイン生産者が経営基盤を確立するうえで重要であった。こうした消費者のニーズの変化が、個性豊かな上質ワインをおもに生産してきた小規模生産者にとって有利に働く結果となった。 小規模ワイン生産者は、ブドウ栽培・ワイン醸造の専門学校の授業や、長年自家製ワインを生産してきた家族を通じて、経営を開始する以前からブドウ栽培・ワイン醸造の十分なスキルを身に付けていた場合が多かった。また、ワイン関連以外の仕事に従事した経験をもつ者が多く、そのことがブドウ栽培・ワイン醸造に必要な資金を調達することを可能にした。さらに、家族労働力を主体とする経営であるため人件費を抑制できたことや、知人・家族から無償または廉価で農地を借入れたり購入したりするなど、低コストで経営拡大を実現できたことも、生産者の増加の要因として重要であった。<br>&nbsp; &nbsp;小規模ワイン生産者は、ブドウの自家栽培の有無、専業か否かなどにより、いくつかのタイプに区分することができるが、多くの生産者はブドウの自家栽培とワイン生産の専業化を目指している。生産されたワインの出荷先は、ペジノク郡及び近隣自治体である場合が一般的であり、醸造所での直売のほか、近隣の飲食店やワイン専門店への出荷が多い。また、市場の確保だけでなくワインツーリズムの集客についても、首都ブラチスラヴァに近接していることが大きな意味をもっていることが分かった。そして、各自治体で開催されるワイン関連のイベントへの参加も、ワインの販売促進において重要な役割を果たしていた。 しかし今後、小規模ワイン生産者が経営の拡大を図っていくうえでは、いくつかの課題も存在する。1つ目は、非効率的な土地利用の問題である。小規模ワイン生産者は市内外の複数の土地所有者から農地を借入れるか、または購入してブドウ栽培を行っているが、それらの農地は分散して存在している場合が多い。その上、各圃場の面積がきわめて狭小であるため、機械による作業を行うことが難しい。2つ目は、耕作放棄地の耕地化の問題である。長期に及んだ土地整理事業の中で拡大した耕作放棄地を、再びブドウ栽培が可能な状態にするためには、新たな苗木の購入や除草等の労力が必要であり、生産者への負担が大きい。3つ目は、地価上昇の問題である。近年ペジノク郡はブラチスラヴァの近郊住宅街として人気が高まっており、土地所有者にとっては住宅地としてより高額で売却する方が魅力的であるため、農地の確保が次第に難しくなっている。 ただ、これらのネガティブな条件にもかかわらず、多くの小規模ワイン生産者はブドウの自家栽培にこだわり、農地のさらなる借入れや購入を志向する場合が多い。その背景には、近年のブドウの買取り価格の上昇のほか、保護原産地呼称制度の導入にともないブドウの原産地が消費者に重視されるようになってきたこと、個性的なワインを生産することで大規模ワイン生産者との差別化を図れること、などがある。小規模ワイン生産者は、美しい農業景観の維持や、ワイン生産の伝統継承という役割も担っており、今後の一層の発展が期待されている。
著者
小貫 睦巳
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.727-730, 2008-12-20
参考文献数
9

[目的]本研究は理学療法専門学校の授業の中でソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下snsと略)を使用した新しいweb授業の試みを行いその効果を探るものである。[方法]理学療法専門学校の内部障害系理学療法学の科目において2007年10月から同2年生40名に対しsns授業を行い,その前後に一般セルフエフィカシー尺度(以下GSESと略)を測定し変化を見た。また終了時にアンケートを行いsnsを活用した学習の利点・欠点についての自由記載の結果より共通する項目等を分類し概括した。[結果]sns授業前後のGSESの変化に有意差は認められなかった。終了時アンケートの結果よりe-learningの効果に基づいたいくつかの特徴がsnsの効果として見られた。[結論]sns授業は,いつでも,どこでも学習が出来,コミュニティの中で他の学生の考えや教員のチュートリアルを受けやすく,web上に情報が残っているので繰り返し見られる環境であることが特徴であり,このことを活かしてより効率的・発展的なe-learningを推し進めることが必要である。<br>

1 0 0 0 OA [契沖書簡]

著者
契沖 [著]
巻号頁・発行日
1600
著者
朝井 洋 畠山 弘 永田 雄三
出版者
Japanese Society of Equine Science
雑誌
日本中央競馬会競走馬総合研究所報告 (ISSN:03864634)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.24, pp.6-13, 1987-12-18 (Released:2010-08-10)
参考文献数
19

わが国の主要な軽種馬生産地である日高地方の採草地土壌および1番刈牧草 (チモシー) の成分について調査した. 調査牧場数は, 日高地方の9地区から抽出した151牧場である.土壌pHは, 土質による違いは認められなかったが, 土壌中のカルシウム, カリウム, マグネシウムの各含量は土質の違いによって差が認められた. また, 牧草成分についても, 粗蛋白質, カルシウム, リン, カリウム, 銅の各含量は土質によって差が認められた. 土壌成分と牧草成分間の関係は, 土質によって異なり一定の傾向が認められなかった. 草地管理方法と牧草成分の関係については, 更新後経過年数, 客土の有無, 化学肥料の施用量, 堆肥の投入量, 刈り取り時期の違いによって牧草成分に差が認められた.今後, 栄養価の高い牧草を生産するために, 各土質に適した草地管理方法の確立が必要と考えられた.

1 0 0 0 OA 鶯宿雑記

著者
[駒井乗邨] [編]
出版者
巻号頁・発行日
vol.巻25-26,
著者
清見 紗希 永井 祥希 松浦 昭洋
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告
巻号頁・発行日
vol.40, pp.213-214, 2016

本稿では,加法,減法の筆算の主要処理である各桁における加算,減算,繰り上がり・繰り下がり等が直接的な筆算のタスクとしてではなく,ゲームのタスクの中に自然に現れ,直感的でエンターテインメント性のある操作を楽しみながら,それらの処理に取り組むことのできるiPhone/iPad向けアプリを提案する.
著者
中村 早希 辻合 秀一
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告
巻号頁・発行日
vol.38, pp.177-178, 2014

「色、感情、自然」をテーマとした世界を描いたiPad向けアプリケーションを制作しました。黄色は喜びや楽しみを表現した世界、青色は哀しみや寂しさを表現した世界など、色と感情を結び付け、その世界を自然物で表現しています。少年を操作し画像を横スクロールさせることで場面を変化させ、目的の場所まで進んで行きます。その世界の中を少年が動くことにより、鑑賞者のペースで自由に見ていただけます。
著者
三上 貞芳 福田 知悠 五十嵐 彩乃 池田 和則 鈴木 昭二
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp._1A1-P04_1-_1A1-P04_3, 2014

Legged robot is one of the ideal mechanisms for moving around muddy, irregular, and fragile surfaces. However, once it is turned over, it is not easy to recover, or is needed for special mechanisms, which cause the robot unnecessarily complex. To realize powerful yet simple legged machine that is able to self-recover from unexpected rolling, we developed a polyhedral shaped robot that has legs capable of performing tripod gait on every face. In this paper we show that this type of multi-faces tripod gait is realized by a simple gears and links mechanism driven by a single motor.