著者
杉田 正明 西村 明展 加藤 公 福田 亜紀 松田 和道 須藤 啓広
出版者
科学・技術研究会
雑誌
科学・技術研究 (ISSN:21864942)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.31-34, 2013 (Released:2013-07-04)
参考文献数
14

高地で行われるスポーツ競技会に対し、平地と同様のパフォーマンスが発揮できるよう「高地順化」が求められる。しかし、高地にまとまった期間、滞在しトレーニングを行うには経済的、時間的にも負担が大きく、さらに高地でのトレーニングではトレーニングの強度や量の低下が心配される。2010年に開催されたワールドカップ南アフリカ大会のサッカー男子日本代表は、事前に平地(国内)で安静時に低酸素を吸入し、高地順化を促進する取り組みを行い、ある一定の成果を収めることができたとされている。しかし、特殊なツールを用いた安静時での低酸素吸入に関しては、不明な部分も多く、トレーニングの順序性を考える上で、安静時の低酸素吸入がその直後に行うトレーニングへ悪影響を及ぼす可能性が危惧されるところである。そこで、本研究の目的は、低酸素吸入後にオールアウトまでの運動を行い、通常環境(常酸素)で行った運動と比較して、生体への負担度や運動能力に影響が生じないかどうかを検討することである。8名の健常な男性を対象とし、安静時に低酸素吸入ツールを用いて低酸素吸入(SpO2 88~92 %;1時間のプログラム)をさせ、安静(常酸素)30分後にハンドエルゴメーターを用いて多段階漸増負荷法でトレーニングをさせた。また、低酸素吸入をしない環境(常酸素)でも同様のことを行わせた。各負荷での心拍数、血中乳酸濃度および主観的運動強度(RPE)の値は負荷が上がることに上昇したが、各測定項目の最大値も含めて低酸素吸入の有無による差は認められず、運動継続時間についても有意な差は認められなかった。本研究の結果より、平地で安静時に低酸素吸入をさせても、30分後の平地での通常の運動トレーニングには悪影響を及ぼさないと考えられた。
著者
沖 裕貴 宮浦 崇 井上 史子
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.17-30, 2011-02-15 (Released:2017-03-30)
参考文献数
14

国立大学法人を中心に中期目標・中期計画の第二ラウンドが始まり,多くの大学で学士課程教育の一貫性構築のための3つのポリシー(DP:Diploma Policy,CP:Curriculum Policy,AP:Admission Policy)の明確化が最初に取り組むべき課題として浮上してきた.「カリキュラム・マップ」,「カリキュラム・ツリー」というチェック表をどのように作り,どのように使うのか.また何に役立ち,どのような課題があるのか等,これまでの先進大学での事例に基づいてその具体策を考察する.
著者
井上 彰
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第11回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.173-178, 2014 (Released:2014-11-17)
参考文献数
7

医学や薬学を中心としたライフサイエンス分野の情報を調査する上で、MEDLINE は重要な書誌データベースの一つである。MEDLINE に登録されている文献情報には、書誌事項や著者抄録といった論文そのものの情報の他に、MEDLINE を作成・管理する米国国立医学図書館の索引作業者により論文全文中から、論文の主題要素に注目した索引用語 MeSH(Medical Subject Headings)が付与されている。よって書誌事項や著者抄録に記載のない項目であっても、論文が主題とするテーマについて検索が可能となっている。また同義語などの用語の揺らぎを吸収する役割もある。MeSH は通常毎年更新され、9 月頃に次年の MeSH が公開され、年末までに最新の MeSH への反映作業(リロード)が行われる。MeSH を利用した検索を行う際には、MeSH の更新は重要な要素となる。 今回、2014 年版 MeSH に新規追加された Levofloxacin とリロードによる挙動について興味深い現象に遭遇したので、調査した内容を報告する。

1 0 0 0 OA 宋元通鑑157卷

著者
明薛應旗撰
出版者
和泉屋金右衞門刊
巻号頁・発行日
vol.[6], 1860
著者
片山 訓博 大倉 三洋 山崎 裕司 重島 晃史 酒井 寿美 栗山 裕司 稲岡 忠勝 宮崎 登美子 柏 智之 藤本 哲也 藤原 孝之
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.365-369, 2011 (Released:2011-07-21)
参考文献数
11
被引用文献数
2

〔目的〕常圧下における低酸素および高酸素条件への急性暴露が,運動時の呼吸循環応答へ与える影響を検討した.〔対象〕健常成人男性7名.〔方法〕膜分離方式により常圧環境下において低,通常,高の3つの酸素濃度条件を設定した.各条件下で自転車エルゴメータによる多段階漸増運動負荷を行い,安静時から運動最終時までの呼吸循環応答を測定した.低酸素濃度と通常酸素濃度,通常酸素濃度と高酸素濃度の呼吸循環反応を比較検討した.〔結果〕低酸素濃度では,通常酸素濃度に比べ呼吸循環器系への負荷が有意に増大した.特に,嫌気性代謝閾値以上の負荷において呼吸器系への負荷が大きくなる傾向にあった.高酸素濃度では,通常酸素濃度と大きな差を認めなかった.〔結語〕急性暴露における常圧低酸素環境においても,順化させた低圧低酸素環境での呼吸循環負荷と同様の効果が示された.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1695, pp.52-54, 2013-06-17

9候補者の中では、民主党現職の鈴木寛氏が7つのツールを利用し、IT活用度が突出している。ツイッターのフォロワー数でも首位に立った。2番手につけた公明党代表の山口那津男氏に2倍以上の差をつけている。 鈴木氏は当選2回の49歳。
著者
Ryosuke Murayama Yuko Nagura Kabun Yamauchi Nobuyuki Moritake Masayoshi Iino Ryo Ishii Hiroyasu Kurokawa Masashi Miyazaki Yumiko Hosoya
出版者
Nihon University School of Dentistry
雑誌
Journal of Oral Science (ISSN:13434934)
巻号頁・発行日
pp.17-0256, (Released:2018-07-09)
参考文献数
40
被引用文献数
5

We used optical coherence tomography to examine the effect of a coating material containing surface reaction-type pre-reacted glass-ionomer (S-PRG) filler on primary enamel demineralization in 18 extracted human primary teeth. The pulp was removed, and each tooth was ultrasonically cleaned with distilled water. Six teeth were treated with 0.1-M lactic acid buffer solution (De group). In the second group (n = 6), a thin film of coating material was applied before demineralization (PRG group). A third group (Control group; n = 6) was maintained in artificial saliva. Using optical coherence tomography, we measured peak signal intensity (dB) and width at 1/e2 (µm) at predetermined locations on the enamel surface and calculated integrated values. All data were analyzed with ANOVA and the Tukey-Kramer test (α = 0.05). Although changes in integrated values differed between groups, there was a small but significant increase in the Control group and a small but significant decrease in the De group. In the PRG group, integrated values were significantly higher at 7 days after the start of the experiment and significantly increased thereafter. Our findings indicate that a coating material containing S-PRG fillers may prevent primary enamel demineralization.
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1063, pp.36-41, 2016-01-14

「フェイスブックを通じて仕事の依頼を受けることも多いが、前の仕事の依頼主など知人を介する場合がほとんどなので信頼できる」と語るのは、SUGAWARADAISUKE(東京都杉並区)の菅原大輔代表だ。 事務所の公式フェイスブックページは現在、フォロワー数1000人程…

1 0 0 0 OA 通志200卷

著者
宋鄭樵撰
出版者
謝氏彷武英殿本刊
巻号頁・発行日
vol.[93], 1859

1 0 0 0 OA 本草綱目紀聞

著者
水谷豊文 著
出版者
神谷三園 写
巻号頁・発行日
vol.[8],
著者
金 どぅ哲
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理学会大会 研究発表要旨
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.14, 2006

I はじめに 本研究は旧韓末(朝鮮時代の末期)の代表的な学者で啓蒙思想家である張志淵の地理思想を中心に、韓国における伝統的な地理思考と近代的な地理思想との接点を探ることを目的とする。張志淵(1864~1921)は、韓国初の民間新聞である「皇城新聞」の創刊者および主筆として、日韓保護条約(1905)を痛烈に批判した社説「是日也放聲大哭」で有名であるが、一方では旧韓末の代表的な儒学者・史学者としても大きな足跡を残している。それだけに今日にも張志淵は言論人の草分けとして、また儒学者・史学者として韓国で広く知られている人物であるが、彼の地理学的な業績と近代地理学への影響についてはあまり知られていない。そこで、本稿では、張志淵の思想的背景に注目しつつ、彼の著書である「大韓新地誌(1907)」を中心に韓国における近代地理学の黎明期の特徴を明らかにするとともに、韓国の近代地理学に及ぼした影響について検討したい。II「大韓新地誌」の内容と特徴 張志淵は韓国の3大地理書の一つと呼ばれる丁若鏞の我邦疆域考 (1811年)を増補した「大韓疆域考(1903)」や「大韓新地誌 (1907)」などを著するなど、地理学と地理教育にも少なからず功績を残した。張志淵は「大韓疆域考」の序文で、「いま地理を論ずるためには、歴代の疆土の沿革をまず調べなければならず、・・・歴史の一部分を補充しようとする・・・」とし、地理学を歴史の一部と見なす伝統的な地理思考を示している。しかし、4年後に刊行した「大韓新地誌」の序文では、「今日、我々に最も緊急な問題は地理の不在である・・・地理学が発達しないと、愛国心もない・・・近年我が国では新学問を論ずる人々が世界各国の地理と事情だけを一生懸命議論するのみで、真の我が国の地誌を研究するものはほとんどいない。また、学校では教科書で地理を教えていると言っているものの、完全無欠な教本がなく地理に関する常識がはなはだ浅い。これは我々の大きな欠点である・・・」とし、新学問としての地理学の必要性を力説している。この時期、彼は地理教育を通じて愛国心や民族意識を向上させることを試みており、その方法として近代的な学校教育を取り、実際にいくつかの民族学校の校長に努めるなど、教育運動にも関わっていた。「大韓新地志」は、1907年に学部(統監部)の検定を受けたが、内容が不純であるという理由で1909年に検定無効となった。しかし、当時としては比較的に科学的な内容構成であり、優秀な地理教科書であったため、1907年初版の発行以来1年半後に再版を発行するほど人気が高かった。「大韓新地志」は韓国地理を地文地理、人文地理、各道の3部構成で叙述しており、近代地理学的な地誌体系を取っている。また、「大韓新地志」田淵友彦の「韓国新地理」を参考にした痕跡があるとの意見もあるが、伝統的な地誌を基本に近代的な韓国地理の体系を樹立したと評価できる。例えば、従来韓国では風水地理の影響を受けた「白頭大幹」あるいは「白頭正幹」という表現が用いられてきたが、「大韓新地志」で初めて「白頭山脈」という表現が登場する。また、「大韓新地志」の挿入図には、方位や縮尺、海岸線や航路の距離、礦山・港口・鐵道などの凡例のように近代地理学の概念や表現が用いられている。「大韓新地志」の目次からも分かるように、「大韓新地誌」には「山経」などの伝統的地理思想に基づいた項目もあるが、近代地理学の体系を受容している項目が多く、近代的な地誌としての体系を整えていると言える。III 終わりに 韓国における近代地理学の黎明期に波瀾万丈な人生を過ごした張志淵の地理観を要約すると、次の3点が指摘できる。第一に、開花思想の影響で、日本から導入されはじめていた近代地理学的な概念を受容し、伝統的な地理観からの脱皮を試みた。第二に、儒学者としての生い立ちの影響で、地理を歴史の一部としてとして捉える認識が残っていた。第三に、地理学を愛国啓蒙の手段として捉えていた。最後に、このような張志淵の地理観にみられる特徴のうち、地理学を愛国啓蒙の手段として認識は、独立後の韓国の地理学にも影響を及ぼしてきたことを指摘しておきたい。すなわち、韓国では少なくとも1980年代まで地理学を「国学」として捉える風潮が色濃く残っていたが、その原因は海外研究が自由にできなかった社会経済的な要因もあるが、韓国のおける近代地理学が愛国啓蒙の手段として出発したことと大いに関わっているからである。参考文献張志淵(1907)『大韓新地志』、廣學書舗。具滋赫(1993)『張志淵』、東亜日報社。カン・スンドル(2005)「愛国啓蒙期知識人の地理学理解:1905~1910年の學報を中心に」、大韓地理学会誌、40-6、595-612。金基植(1994)『韓・日合併を前後した韓国地理教科書に表れた国家意識の分析』、韓国教員大学修士論文。

1 0 0 0 OA 諭文紹介

出版者
農業食料工学会
雑誌
農業機械学会誌 (ISSN:02852543)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.706-707, 1976 (Released:2010-04-30)

1 0 0 0 OA 三十輻

出版者
巻号頁・発行日
vol.57-58,
著者
奥野 拓 高橋 正輝 山田 亜美 川嶋 稔夫
雑誌
じんもんこん2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.3, pp.199-206, 2014-12-06

公立はこだて未来大学では,函館市中央図書館と連携して歴史資料の登録から公開までの業務をサポートするデジタルアーカイブCMS を開発し,デジタル資料館として運用している.蓄積された膨大な歴史資料のファインダビリティを改善し,多目的に活用する目的で,LOD 化に取り組んでいる.他の歴史コンテンツと関連付けるため,日付,人物,場所をリソースとして抽出し,絵葉書資料RDF データセットを作成している.また,歴史的エピソードを仲介させることにより,間接的に関連する絵葉書資料を閲覧できるシステムを構築している.さらに,デジタル資料館の歴史資料を引用して特集コンテンツを作成するデジタルテーマ展や,市民が歴史資料にアノテーションを行う市民編纂SNS,様々な歴史資料RDF データセットを利用する観光アプリの構築を検討している.