著者
祝原 あゆみ 井上 千晶 山下 一也 齋藤 茂子 伊藤 智子 松本 亥智江 加藤 真紀 松岡 文子 持田 和夫 福間 紀子 錦織 圭佑 Ayumi IWAIBARA Chiaki INOUE Kazuya YAMASHITA Shigeko SAITO Tomoko ITO Ichie MATSUMOTO Maki KATO Ayako MATSUOKA Kazuo MOCHIDA Noriko FUKUMA Keisuke NISHIKORI
出版者
島根県立大学短期大学部出雲キャンパス
雑誌
島根県立大学短期大学部出雲キャンパス研究紀要 (ISSN:18824382)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.65-75, 2011

S県A市とS県立大学が取り組む共同事業に参加した地区スタッフが事業から得ているものを分析し,今後の支援について検討することを目的に自記式質問紙調査を行った。その結果「プログラム内容の満足感」は高いが「教室運営の満足感」は低いことや,【高齢者への認識の変化】【自らが感じたプラスの効果】【介護予防への関心の高まり】【活動継続に対する意欲】の4カテゴリーの抽出から,個人のエンパワメント効果が明らかになった。1年間の事業は住民が介護予防に取り組むきっかけとしての役割を果たしており、今後も住民のパートナーとしての継続した関わりが必要と考えられた。
著者
花谷 浩
出版者
一般社団法人 日本考古学協会
雑誌
日本考古学 (ISSN:13408488)
巻号頁・発行日
vol.6, no.8, pp.117-126, 1999-10-09 (Released:2009-02-16)
参考文献数
18

飛鳥寺南東の谷あいにある飛鳥池遺跡は,7世紀後半から8世紀初めにかけて操業された一大工業団地を中核とする遺跡。3年にわたる調査により,その構造が判明してきた。遺跡南半の工房地区は,人字形の谷の両側に金・銀・ガラスなどの類・銅・鉄・漆などの工房が業種ごとに配置され,いわばコンビナートを形成していた。工房地区中央から東南にかけては,銅・鉄・漆などの工房が操業した。西南部では,金・銀・玉類などの宝飾品が製作された。いずれの工房も,斜面にテラスを作って作業面とし,整地を繰り返しながら炉を築く。みつかった炉跡は,総計300基近くに達する。また,谷の東側では,入唐僧・道昭が創建した,飛鳥寺東南禅院の瓦窯も発見された。谷筋には汚水処理施設がある。陸橋と水溜によって工房からの廃棄物を谷に堆積させ,さらに,北半にある石組み池に導水し,そこで再度沈殿させて遺跡外に排水する。遺跡の北半にはほかに,石敷井戸や掘立柱建物などがある。工房から排出された廃棄物層(炭層)から,多種多様な遺物が膨大にみつかった。各業種の失敗品や道具類,鉱滓などがあり,生産工程が復原できる。様を使った注文生産も確認された。最近,富本銭とその銭笵などが出土し,日本最初の鋳銭が確認された。大量の木簡が出土したことも,飛鳥池遺跡の特色。南半の工房地区からは,その生産に天皇や皇子宮が関わることを示す木簡がみつかった。北半部から多量に出土した木簡は,飛鳥寺あるいは東南禅院に関連する木簡群,「天皇」や「次米」の文言あるいは地方行政組織の変遷を物語る木簡群,さらには工房に関連する木簡群など,豊富な内容をもつ。富本銭鋳造に端的に表現されるように,この遺跡は飛鳥浄御原宮や藤原宮と密接な関係をもつが,一方では飛鳥寺や東南禅院とも深い関わりがある。複数の業種が一カ所に集まって生産を行い,宮殿や皇子宮あるいは寺院へも製品を供給する飛鳥池遺跡の操業形態は,この時代でなくては実現しえなかっただろうし,またそのような遺跡はここしかないだろう。律令国家成立期を研究する上でこの遺跡の解明は大きな意義をもつ。
著者
斎藤 弘行
出版者
東洋大学
雑誌
経営論集 (ISSN:02866439)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.19-32, 2002-03-23

1 0 0 0 OA 莞翁歌話

出版者
巻号頁・発行日
vol.[7],
著者
根岸 淳二郎 萱場 祐一 塚原 幸治 三輪 芳明
出版者
応用生態工学会
雑誌
応用生態工学 (ISSN:13443755)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.195-211, 2008 (Released:2009-03-13)
参考文献数
113
被引用文献数
38 27

イシガイ目二枚貝 (Unionoida,イシガイ類) は世界各地の河川・湖沼に生息し世界では合計約1000種,国内では18種が報告されている.特定魚類が産卵母貝として必要とすること,またイシガイ類も特定魚類に寄生することが必要であることなどから生息環境の状態を示す有効な指標種として機能する.国内外種ともにその生息範囲の縮小および種多様性の低下が懸念され,約290種が報告されている北米ではその約70%程度の生息環境の劣化が危惧されている.わが国では,数種の地域個体群がすでに絶滅し,13種までが絶滅危惧種の指定を受けている.イシガイ類の生息環境劣化には直接的要因(個体採取)と間接的要因(河川改修など)の両者が考えられる.近年は外来種の侵入による悪影響が心配されている.これまでの国内外の研究から,国外で報告される主な生息環境が比較的規模の大きな河川であるのに対し,国内では農業用排水路のような強度に人為的影響を受けた環境がイシガイ類にとって重要な生息環境であることが分かる.このことは,わが国独自の生息環境に基づいた研究知見を蓄積する必要性を示している.岐阜県関市で観察された農業用排水路の改修前後で見られた環境の変化は,主に横断・縦断方向の両方向の環境多様性の著しい低下,およびイシガイ類の生息密度の明らかな低下であった.これらを改善するために,側方構造物および堰板の設置行われたが,水路の環境を改修以前のものに近づけるには効果的であった.効率的な生息場所保全や再生事業が行われるためには,過去の事業の工程および結果がその成功・失敗にかかわらず積極的に公開されるべきである.地域レベルでの活動の事例や成果等が広く共有されることが国土全体を視野にいれた生息場所保全に重要である.
著者
茂木一衛著
出版者
春秋社
巻号頁・発行日
1989
著者
山田 康治 山根 庸平
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.224-227, 2016-05-20 (Released:2016-12-27)
参考文献数
6

固体でありながらその中を高速で移動することができるイオンをもつ固体を固体電解質と呼び,特に室温付近で導電率が10−3 S cm−1以上のものを超イオン伝導体と呼んでいる。このようなイオン伝導性固体は安全性を高めたリチウムイオン二次電池や燃料電池の固体電解質として大いに期待されている。同時に,これらのイオンの伝導機構は様々な実験手段で研究されており,固体材料科学の興味あるテーマになっている。
著者
上田 浩司 北道淳司 黒田 研一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムLSI設計技術(SLDM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.39, pp.19-24, 2007-05-10
参考文献数
14

近年 FPGA技術を応用した動的再構成可能プロセッサ(DRP)が提案されているDRPは独自の動的再構成可能アーキテクチャ(DRA)を持ち 独自の設計自動化環境が用意されている.しかし アプリケーションに特化した新規のDRAを含む動的再構成可能システム(DRS)のシステム設計において 既存のDRP用記述言語およびCADでは対応できない可能性がある.本稿では システムレベルにおける汎用のDRSのモデリングのために開発している動的モジュールライブラリを利用したDRPのシステムレベルモデリングについて述べる動的モジュールライブラリはSystemCの拡張ライブラリであり,モジュールの動的な生成・削除およびポートの動的な接続・分断のモデリングが可能である.提案プロセッサのアーキテクチャは 基本となるMIPS型アーキテクチャに対して 動的に生成・削除される演算器のための命令およびそれらの生成・削除命令を追加したものである.提案プロセッサのモデリングおよびそのシミュレーション結果について述べる.Recently, dynamically reconfigurable processors (DRPs) based on FPGA technology are proposed. DRPs are implemented on unique dynamically reconfigurable architecture, and a specialized design environment is provided for the DRP. In the case of the system design for new application specific dynamically reconfigurable system ( DRS ), existing description language and CAD system for existing DRA can not deal with this system design. In this paper, we describe the system level modeling of a DRP using a dynamic module library, which we have developed for the modeling of general purpose DRSs at the system level. The dynamic module library is an extended SystemC library, and enables the modeling of the dynamically generation and elimination of modules, ports and channels and the connection and dispatch between port and channel. The architecture of proposed processor is based on a MIPS type architecture and is appended the instructions, which are for the dynamically reconfigurable operational units and for the generation and elimination of them, and the hardware resources for the execution of appended instructions. We describe the proposed DRP model and its simulation results.
著者
中谷 瑾子
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法學研究 : 法律・政治・社会 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.50, no.7, pp.1-52, 1977-07

論説一 序 1 本稿の意図 2 尊属殺と尊属殺規定の現状 (1) 犯罪現象としての尊属殺 (2) 尊属殺規定と違憲判決二 尊属殺の意義 1 尊属殺重罰制度の由来 2 立法例 (1) 尊属殺のみ重く罰する立法例 (2) 尊属殺を含む近親殺を重く罰する立法例 (3) 尊属殺、近親殺加重規定をおかない立法例 : 英米法系および最近の立法例 3 刑法第二〇〇条の尊属殺三 わが国における「尊属殺」重罰制度の推移 1 概説 2 大宝・養老律令から改定律例に至る律令系の「尊長殺」重罰の系譜 3 大陸法系近代刑法継受以後の「尊属殺」重罰の系譜四 総括
著者
中馬 理一郎 星野 裕子 田中 修 尾原 秀史 岩井 誠三
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌
巻号頁・発行日
vol.8, no.6, pp.502-508, 1988

腎不全患者におけるベクロニウム (Vb) の神経筋遮断効果と薬動力学について, 10人の慢性人工透析患者を対象として検討した. 麻酔はGOFで行ない, Vbを0.08mg/kg1回静注し, 5人の患者は血中濃度を high performance liquid chromatography により測定し, 残り5人の患者は神経筋遮断効果をABM<sup>&reg;</sup>を用いて判定した. T<sub>1/2</sub>(&beta;)は15.3&plusmn;1.0分, クリアランスは3.0&plusmn;0.7m<i>l</i>/kg/minで, 正常腎機能患者における矢島18), 青木23)らの報告と同じ傾向を示した. 作用発現時間2.61&plusmn;0.63分, 回復時間16.6&plusmn;2.4分, 持続時間54.1&plusmn;18.7分で正常人と有意差はなかった. 蓄積効果についてはさらに検討が必要であるが, Vbは腎不全患者にも安全に使用できると思われた.
著者
明日 徹 松尾 太加志
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.G0356, 2004

【目的】医療事故の事故分析や予防策を検討するにあたり,多くの分野の知見が医療界に取り入れられている.医療事故は構造的あるいはシステム的欠陥に起因するものであり,その原因の一つとしてコミュニケーション(情報伝達)が適切に行えなかったことによる場合が非常に多いと報告されている.本研究では,松尾が報告する心理的枠組みを用いて理学療法部門における情報伝達状況の実態を調査し,その心理的要因を検討することを目的とする.<BR>【方法】常勤が3名以上の病院に勤務する理学療法士(以下PT)742名に質問紙調査を依頼し,うち回答に不備がなかった587名(男性322名,女性265名)を分析対象とした(有効回答率79.1%).松尾の心理的枠組みに,PTが日常よく遭遇する業務内容をあてはめた.つまり,誤伝達による1要因(6項目),動因低下による2要因(主観的確信,ストレス因;各2項目),誘因低下による6要因(認知的コスト;2項目,社会的コスト《意識の共有;2項目,情緒的共有;1項目,地位の共有;3項目,知識の共有;4項目,情報の共有;7項目の合計17項目》)の合計9つの要因(全29項目)のいずれかが生じる状況を挙げ,それを経験する頻度などを4件法で,また医師,看護師,同僚PTとの情報伝達状況についての全体印象も4件法で回答を求めた. <BR>【結果・考察】情報伝達を阻害する回答を高得点になるように変換し,阻害得点とした.また各職種との現在の情報伝達状況については,情報伝達が不良な回答を高得点に変換した.動因低下・誘因低下の各要因から得られた阻害得点より,代表値となる得点を算出するために主成分分析を行い,動因低下・誘因低下の主成分得点とした.医師,看護師,PT,3職種の情報伝達状況の得点を合算した得点を従属変数とし,誤伝達による阻害得点の合計点,主成分分析にて求めた動因低下・誘因低下の主成分得点を独立変数とし重回帰分析(強制投入法)を行った結果,どの場合も有意な回帰式が得られ(医師;R<SUP>2</SUP>=.174,p<.01,看護師;R<SUP>2</SUP>=.128,p<.01,PT;R<SUP>2</SUP>=.068,p<.01,3職種;R<SUP>2</SUP>=.204,p<.01),全ての場合で誘因低下の要因が有意に影響を及ぼしていた.PTが各職種(医師・看護師・同僚PT)と情報伝達を行うにあたり,情報伝達を阻害する心理的要因として,誘因低下に関する要因(相手の時間や場所などが制約となる認知的コストや業務上の情報や知識の共有,地位の共有など)が大きな影響を及ぼしていることが示された.誘因低下の要因が情報伝達に影響を与えるということは,それらが引き金となり情報伝達を行うことへの動機づけが低下し,情報伝達(コミュニケーション)をしなくなるということである.よって誘因低下の要因に対して対策を講ずることが情報伝達を良好にし,コミュニケーションに起因する事故予防に繋がると考えられる.

1 0 0 0 OA 大赦調書

出版者
巻号頁・発行日
vol.[56] 二十四 三分冊ノ三 諸事留、増上寺赦帳之内書抜(文化十二年)、御赦御下知日記(文化十二年)、佐州水替人足之内文化七午同,