著者
西村 泰一
巻号頁・発行日
2017

複素関数論や曲面論も広い意味でのベクトル解析ととらえて ベクトル解析について講義します。またそのために17世紀と18世紀の微積分学を微積分学の古き良き時代(good old days)ととらえて、既にもっている微積分学の知識を再構成するところから始めます。
著者
宗森 純 由井薗 隆也 山元 一永 長澤 庸二
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.26, pp.1-6, 1996-03-14

ネットワークで接続されたパーソナルコンピュータと比較的安価な入力機器を用いて遠隔地間でゼミを行う遠隔ゼミ支援システムRemoteWadamanを開発した.本システムは知的生産支援システムWadamanにグループウェア機能を付加し,新たに開発した画像・音声用コミュニケーションツールNetGearと併用したものである.本システムを用いて鹿児島大学(鹿児島市)と東北大学電気通信研究所(仙台市)間で遠隔ゼミを2回行った.その結果,従来のゼミと比較してもRemoteWadamanを用いた遠隔ゼミは大筋では遜色ないが,同時に使用できる計算機の台数が実用的には4台と少ないために,ゼミ特有のインタラクティブな部分が不十分であることがわかった.We have developed a remote seminar support system named RemoteWadaman. RemoteWadaman was implemented on a network, consisting of four personal computers and cheep input equipments. RemoteWadaman is based on an intelligent productive work card support system, named Wadaman, and a multimedia communication tool, named NetGear. We tried remote seminar between Kagosima University and Tohoku University twice. The results of trial was that RemoteWadaman was sufficiently effective for a remote seminar, but, insufficient about interaction between participants.
著者
吉田 壱 宗森 純 首藤 勝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.23, pp.1-6, 1997-03-06
被引用文献数
1

ネットワークで接続されたパーソナルコンピュータと比較的安価な入力機器を用いて遠隔地間でのゼミを支援する遠隔ゼミ支援システムを開発した.本システムは知的生産支援システムWadamanに共有カーソルなどのグループウェア機能を付加し,新たに開発した画像・音声用コミュニケーションツールNetGearと併用したものである.本システムを用いて大阪大学(豊中市)と鹿児島大学(鹿児島市)の2地点間で20回,そして東北大学電気通信研究所(仙台市)も加えた3地点間で5回遠隔ゼミを行った.We have developed a remote seminar support system named RemoteWadaman. RemoteWadaman was implemented on a network, consisting of personal computers and cheap input equipments. RemoteWadaman is based on an intelligent productive work card support system, named Wadaman, and a multimedia communication tool, named NetGear. Some functions, for example, shared cursors, were added for groupware. We tried remote seminar between Kagoshima University and Osaka University 20 times and among 3 sites, added Tohoku University to them, 5 times.

1 0 0 0 OA 彦根山由来記

著者
中村不能斎 著
出版者
中村勝麻呂
巻号頁・発行日
1910
著者
田上 竜也
出版者
慶應義塾大学日吉紀要刊行委員会
雑誌
慶応義塾大学日吉紀要 フランス語フランス文学 (ISSN:09117199)
巻号頁・発行日
no.42, pp.81-95, 2006

以下に訳出するのは、ポール・ヴァレリーの未完草稿『ストラトニケー』の一部である。企図としては1922年頃に始まり、1930年から35年にかけて精力的に執筆され、さらに生涯書き継がれたこの作品草稿は、フランス国立図書館に収められ(Naf 19034 ff.76–302)全体で200葉以上の紙片からなる、ヴァレリー未完作品のなかでも大規模なものである。もとよりここでそのすべてを紹介することは不可能であり、また草稿全体を見通した詳細な分析も別の稿に委ねることとして、ここではユゲット・ロランティによって活字化された部分のなかから、対話下書き草稿を主として抄訳した。 作品の構想については既にいくつかの先行研究によってあきらかにされているが、主題はアングルによる、シャンティイおよびモンペリエ美術館にある絵画から触発されたものであり、その原作はプルタルコスの『対比列伝』(「デメトリオス」)に遡る。話の筋は主要な4名の登場人物、すなわちシリア王セレウコス(『カイエ』の構想ノート(C, XX, 714)によれば53歳)、王妃ストラトニケー(マケドニア王デメトリオスの娘。同15歳)、王子アンティオコス(1世ソーテール。同18歳)、 および医者エラシストラトス(同40歳)を軸に展開され、その中心となるのは王子の、年若い義母である王妃への道ならぬ恋と、それを知った王から王子への、王妃の譲渡である。 全体はプロローグおよび3幕(あるいはそれにエピローグを加えた)構成からなり、その内容は次のとおりである。まずプロローグでは門番の道化的な語りによる状況説明。第1幕では、王と王妃との会話。王は王妃に、原因不明の病床にある王子の自殺を阻むべく剣を盗むことを命じる。王と医者との対話。第2 幕では、剣がないことに気付いた王子の怒り。王子の病の原因を突きとめるよう命じられた医者による診察。肉体的な病気との最初の診断と王への報告。再び患者のもとに戻った医者の眼前を王妃が通り過ぎる。病の原因の発見。第3幕では医者の独白と王への報告。王の怒りと王子への殺意。王の独白につづく最後の決断。大団円となる登場人物による「4重唱」。 主要な登場人物4名のうち、老いや死の恐怖、愛の蹉跌に苦悩する王セレウコス(草稿では王妃との肉体的非交渉が想定されている)に作者ヴァレリーのもっとも直接的な投影を見出すのは容易だろう。カトリーヌ・ポッジィやルネ・ヴォーティェとの恋愛体験に由来するエロスの隘路や、現実的存在、時間内存在である自己を目の当たりにすることによる苦悩という主題は、この作品と、やはりエロスの惑乱から産まれた『天使』とを引き寄せるものである。けれども、王セレウコスのみがヴァレリーの分身であると考えるのは短絡にすぎよう。この作品もヴァレリーのそのほかの対話篇と同じく、ひとつの精神において営まれる内的対話を外在化したものであり、精神が保持する多様性を関係性のうちに表現したものといえるからである。その意味で4者はいずれも作者の反映というべき存在であり、相似的ないし相補的関係をなしながら生の全体を表現している。実際この4者は、老い、叡智(セレウコス)に対する若さ、行動力(アンティオコス)、知性、饒舌(エラシストラトス)に対する身体、寡黙(ストラトニケー)……という対称性のうちに配置されている。息子に対する情愛のうちに妻への愛を断念する王は、王子のうちに「別なる自己」を認めており、両者は「他」にして「同一」という明快なナルシス的鏡像関係を形成する。また一貫して受身な存在である王妃ストラトニケーにしても、現実的女性というよりもパルクやアティクテの造形を受け継ぐ、内的女性性の化身にほかならない。対称性にさらに着目するなら、王と王子の双方から愛される王妃のみならず、両者の対話相手となる医者エラシストラトスも同様に関係のなかで蝶番的な役割を担っており、彼は劇の演じ手かつ観察者として、生命の神秘や身体と精神との葛藤を代弁する語り手である。人物たちのそうした形式的配置が、生の循環を象徴する黄昏から夜明けにかけての時間軸に沿って、筋を展開させていく。 この作品はオリエント̶ギリシャ趣味による音楽劇として構想され、『アンフィオン 』や『 セミラミス』といった劇作の系列に属するが、 精神と身体、「檻のなかの鼠」によって象徴される苦悩の回帰などはエロス体験を直接の契機とし、対話篇『神的ナル事柄ニツイテ』と多くの共通点を持つ。最終的に『我がファウスト』に流れ込んでいく主題系を理解するうえで、欠くことのできない作品草稿といえるだろう。
著者
千田 忠男
出版者
同志社大学
雑誌
評論・社会科学 (ISSN:02862840)
巻号頁・発行日
vol.77, pp.1-17, 2005-10

論文(Article)
著者
宗森 純 吉田 壱 由井薗 隆也 首藤 勝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.447-457, 1998-02-15
被引用文献数
17

インターネットで接続されたパーソナルコンピュータと比較的安価な入力機器を用いて遠隔地間での研究指導を支援する遠隔ゼミナール支援システムを開発した.本システムは知的生産支援システムWadamanに共有カーソルなどのグループウェア用の機能を追加したRemoteWadamanと画像・音声コミュニケーションツールNetGearとを組み合わせたものである.本システムを用いて1年間にわたって大阪大学と鹿児島大学の2地点を結んで20回,東北大学と大阪大学,鹿児島大学の3地点を結んで5回の合計25回の研究指導(ゼミナール)を行った.その結果,本システムを用いた遠隔ゼミナールでは従来の対面のゼミナールと比較して1人あたりかかった平均時間などには大差なく指導できたが,対面独特の緊張感が弱まる傾向にあることが分かった.また,3地点を結んで遠隔ゼミナールを行うことによって異なる大学の学生が1つのゼミナールに同席し意見を出し合うことは利点ではあるが,第三者が割り込んで発言しにくいことが分かった.さらに通信状況がネットワークの混雑の度合いに大きく依存していて,3地点を結ぶと2地点と比較して通信が切断することが多くなることが分かった.We have developed a remote seminar support system which consists of personal computers and inexpensive input equipments.The software of the system consists of RemoteWadaman and NetGear.RemoteWadaman is an intelligent productive work card support system for collaboration and NetGear is a multimedia communication tool.This newly developed remote seminar support system was used on Internet.We have tried the remote seminar via Internet between two places of Osaka University and Kagoshima University 20 times and among three places of Tohoku University,Osaka University,and Kagoshima University 5 times.This Internet experiments shows that almost same seminar time per person was required as conventional seminar in the room and a remote seminar with Internet,however,aweaker tense atmosphere of student compared to the conventional seminar in the room was existed.The advantage of the seminar among three different places is the intellectual trigger because of simultaneous participation of different universities sutdents at the same seminar.The disadvantage,however,was a difficulty in participation of third person at this Internet seminar.Another disadvantage was more of ten communication disconnection among three places if compared to two places.This is because of more often traffic congestion of networks among therr places.
著者
清江〓撰
出版者
江氏刊
巻号頁・発行日
1849
著者
William F. Smith-Vaniz 吉野 哲夫
出版者
日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.18-27, 1985-05-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
27

日本産アゴアマダイ属魚類Opistognathusを再検討した結果, 既知の4種の他にイレズミアマダイO.decorusおよびセトアマダイO.liturusの2新種を確認した.前種は沖縄島, 後種は和歌山県白浜で採集されたものであり, いずれも頭部に顕著な斑点をもつことや背鰭軟条数が11~12と少ないことで, 他種とは明瞭に区別される.イレズミアマダイは鯉耙数が多いこと, 頭部感覚孔数が少ないこと, 両眼間隔が広いこと, 眼径が小さいこと, 眼下骨の形が異なることなどでセトアマダイと区別できる.従来用いられたGnathypopsやMerogymnusはOpistognathusのシノニムであり, 上記の2新種を含めた日本産本属魚類の検索表を作製した.

1 0 0 0 OA 自発性の回路

著者
森 一郎
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.43, pp.178-188, 1993-04-01 (Released:2009-07-23)
著者
古川 研
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 (ISSN:09124047)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.36-39, 1986 (Released:2009-09-07)
著者
瀧口 徹 カンダウダヘワ ギターニ ギニゲ サミタ 宮原 勇治 平田 幸夫 深井 穫博
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.524-533, 2008-10-30
参考文献数
13
被引用文献数
2

本研究の目的はスリランカの12歳児DMFTの多寡に有意な歯科保健行動要因と社会経済的要因を確定し,重要な少数の予測要因に絞ることである.データはスリランカ国の西プロビンスの949名の学童からなる.3名の歯科医師がWHOの基準によって歯科健康診査を行った.DMFTを0と1以上の2区分にした指標を多重ロジスティック回帰分析(MLRA)の従属変数として用いた.MLRAの独立変数は4種類の歯科保健行動(4-DHBs),すなわちショ糖含有の食品もしくは飲料,歯磨き習慣,フッ化物歯磨剤使用,定期的歯科医療機関受診等,10種類の社会経済的要因からなっている.その結果,変数減少法によるMLRAで最終モデルと各変数のオッズ比が得られた.DMFTの分布は指数関数的な減少傾向を示した.男女間および3民族間のDMFTの違いは有意でなかった.フッ化物歯磨剤がDMFTに関連した最も影響力の強い保健行動であり,一方,最も重要な社会経済的要因は民族の違いであった.4-DHBsの組合せの違いは伝統的な宗教的な慣習や嗜好に由来するように思われ,う蝕に対して時に相加的効果,時に相殺的効果を及ぼすと考えられる.対象プロビンスとスリランカ全体の経済的発展に伴って将来のう蝕が増加する可能性は関連データの不足のため否定できない.それゆえ,今回明らかになったう蝕の要因をモニタリングし,西プロビンスの非常に低いDMFTの原因を解明するための疫学的研究が必要である.