著者
高田 敏弘 青柳 滋己 栗原 聡 光来 健一 清水 奨 廣津 登志夫 福田 健介 菅原 俊治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.115, pp.169-176, 2002-11-28
参考文献数
18
被引用文献数
2

本論文は,入出力機構を持ち現実空間に遍在する実体を基本構成要素とするシステム・プラットフォーム,Organic Entia について述べる.本システムは,実空間中の物体に起因する情報を主な対象としたアプリケーションの構築と,その際の自律構成を第一の目標に置く。更に本システムを基盤として,実空間中の環境データと人とを結ぶHuman-Environment Interface を確立することを目指している.本稿の後半では,Organic Entia の実現の基盤となるロケーションモデル,cell-proximity model を紹介する.In this paper, we propose Organic Entia, an open architecture for real-space com-puting.It focuses on objects in real-space rather than information in digital (cyber) space. The key requirements for this system are ability to handle location infor-mation without pre-configuration and to implement interfaces between real-space objects and people. We also introduce a novel location model based on cells and proximity measure.

1 0 0 0 OA 亜東印画輯

著者
亜東印画協会 編
出版者
亜東印画協会
巻号頁・発行日
vol.第1至12回, 1926
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1726, pp.28-33, 2014-01-27

イオン傘下の自転車専門店イオンバイクは幕張新都心で初めて、スポーツ自転車専門の新業態「サイクルテラス」を開いた。1650m2ほどの売り場に、ルイガノやモーメンタムといった有名ブランドの商品がずらりと並ぶ。自転車本体のほか、ホイールやハンドルなどの…
著者
橋本 祐二
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2014, 2015

【はじめに,目的】在宅生活が円滑に過ごせるように在宅復帰に先立って,住環境整備を行う事,また必要に応じて本人同行での訪問指導を行う事は理学療法士にとって重要な役割の1つである。今回,自宅の建て替えを行う事例の自宅内外の住環境整備について,計画段階からコーディネートする機会を得た。その経験から理学療法士が果たすべき役割について詳細設計の確認・検討,本人同行での訪問指導,施工者に対する福祉用具選定の情報提供の3点から反省を踏まえて報告する。【方法】事例は76歳男性で,身長177cm,体重66kg,要介護度3,身体障害者等級1級である。平成25年5月上旬に心原性脳塞栓症を発症し,救急病院へ搬送され保存的に2週間の治療を受ける。その後回復期リハビリ病棟に約6ヶ月入院しリハビリ継続する。家族は入院中に車椅子での在宅生活に備えて自宅の建替えを開始する。自宅完成までのリハビリ継続目的で同年10月下旬に当施設に入所となる。その他の診断名は右加齢黄班変性症,両白内障,両緑内障があり,既往歴は右膝蓋骨骨折(平成23年),左大腿骨骨折(30歳代)である。入所時の心身機能はBRS(RT)II-II-II,感覚重度鈍麻,混合型失語,SIAS30点,立位動作全般に介助が必要であり,FIM69点であった。入所から5ヶ月時点でSIAS37点,基本動作は寝返り~立位保持まで物的介助で自立,車椅子駆動自立,歩行は四点杖と短下肢装具使用し屋内監視,階段は手摺使用し軽介助,ADLは入浴以外自立しFIM93点となった。入所から3ヶ月経過した1月下旬,自宅の内装工事の前段階に本人・家族及びA工務店(2級建築士2名)同行で1回目の訪問指導を実施した。外構工事は盛り土の段階であったが玄関までに階段が設置されることが判明する。家屋は木造2階建て,1階は玄関框を上がればバリアフリー設計であり,車椅子移動に支障はなかった。A工務店が提示した詳細設計からトイレの扉,トイレ内の配置,幅木の設置箇所を協議し,内装工事完成前に再度訪問することを約束する。2月下旬A工務店に外構について問い合わせしメールで詳細設計を確認する。この時,初めて外溝工事はB工務店が担当していると判明する。外構の詳細設計には階段の下側手すりの水平部分が1段目の踏み面上にあり事例には昇降の困難さが推測された。設計は家族から駐車場確保の希望を汲んだ設計であるとB工務店から確認する。そのため,駐車場の広さを保持するため,ゆとりのあった踊り場側に階段を1段移すこと,並びに手すりや階段の設計についての提案をメールで行う。1週間後B工務店から了解の返信を受ける。3月中旬に2回目の訪問指導することをB工務店に連絡する。2回目の訪問時点で外構工事は階段の形状は完成していたが踏み板や手すりは未設置であった。家屋は内装工事が概ね終了していた。本人に自宅内を移動してもらい,その場で玄関及びトイレ内の手すりや洗面台の配置を決定した。【結果】6月上旬に退所に同行し3回目の訪問指導を行う。外構の手すりは提案通りに設計されていたが高さが80cmで事例にはやや低く昇降しにくいものであった。自宅内は玄関框の昇降,生活空間の移動,トイレ内動作,ベッド移乗など施設内で習得した車椅子自立レベルの能力が発揮できた。【考察】建替えの早い段階で訪問を行うことで自宅周辺と自宅内の住環境が把握でき,在宅復帰に備えた必要な階段昇降練習や家族指導を取り入れることが可能となった。また工務店と連絡調整し,内装工事段階に本人同行で訪問指導を行ったことで生活しやすい住環境整備が可能となった。これは訪問指導の目的に沿った結果と言える。また訪問前に詳細設計などを取り寄せで情報収集し,事例とその家族の意向を踏まえて生活しやすいものであるか検討することは今後の訪問指導においても有効な手段であると言える。一方,関与する工務店に本人同行での実地調整の必要性を理解してもらうよう働きかけ日程調整すること,また手すりなどの詳細設計は一般的な高さで設計されていても当事者の心身機能・構造や活動に適しているか検討し情報伝達することが必要であったと言える。【理学療法学研究としての意義】理学療法士が中心となって住環境整備のコーディネートする時の訪問の時期・方法,情報収集の手段,関係者との調整の一助となる。
著者
川西 康之 Sharon J. B. HANLEY 田端 一基 中木 良彦 伊藤 俊弘 吉岡 英治 吉田 貴彦 西條 泰明
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.221-231, 2015 (Released:2015-06-25)
参考文献数
45

目的 妊娠中のヨガ(マタニティ・ヨガ)実践の効果について,近年様々な予防的,治療的効果が研究報告されている。それらをランダム化比較対照試験(RCT)に限って系統的に整理した研究報告は認められていない。本研究の目的は,系統的レビューによって,RCT として報告されているマタニティ・ヨガの効果と,その介入内容,介入方法,実践頻度の実態とを明らかにすることを目的とする。方法 文献検索には,米国立医学図書館の医学文献データベース PubMed を用いた。採用基準として,研究デザインが RCT であり,対象者を妊娠中の女性,介入内容をヨガの実践とする論文を採用した。結果 結果54編が検索され,このうち採用基準に合致した8研究10編を対象とした。健常妊婦を対象とした 4 研究において,その効果を報告した項目は,分娩時の疼痛・快適さ,分娩時間,妊娠中のストレス,不安,抑うつ,妊娠関連ストレス,QOL(生活の質),対人関係の一部であった。うつ状態の妊婦を対象とした 2 研究では,抑うつ,不安,怒り,足の痛み,背部痛などが改善するとの報告と,抑うつ,不安,怒りなどの改善は対照群と同等とするものがあった。肥満や高齢等のハイリスク妊婦を対象とした 1 研究では,妊娠高血圧症候群,妊娠糖尿病,子宮内胎児発育遅延が有意に少なく,ストレスも減少していた。腰痛妊婦を対象とした 1 研究では,腰の痛みの自覚が改善していた。介入内容・介入方法・実践頻度において,介入内容は,抑うつの妊婦を対象とした 2 研究が身体姿勢のみであったのに対し,他の 6 研究では身体姿勢に加え呼吸法と瞑想が行われていた。介入方法は,講習のみのものと,自宅自習を併用するものとがあった。実践頻度は,報告によって様々であった。結論 マタニティ・ヨガにより,妊婦の腰痛が改善する可能性が示唆された。他に精神的症状(ストレス,抑うつ,不安など),身体的症状(分娩時疼痛など),周産期的予後(産科的合併症,分娩時間など)などが改善する可能性も示唆されていたが,今後もさらなる検証が必要と考えられた。介入内容・介入方法・実践頻度は研究により異なっており,対象者の特徴や各評価項目に沿った,効果的な介入内容,介入方法,実践頻度を検討する必要がある。今後も,RCT を中心とした研究報告が行われることが期待される。
著者
奥野 裕佳子 冨田 和秀 関本 道治 青山 敏之 滝澤 恵美 橘 香織 大橋 ゆかり 佐藤 斉 二宮 治彦
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2016, 2017

<p>【はじめに,目的】平成26年度文部科学省「課題解決型高度医療人材養成プログラム」採択事業である多職種連携医療専門職養成プログラム(Coordinated,Continuing,Medical Staff Education Program:CoMSEP)には,筑波大学医学医療系(臨床検査),本学放射線技術科学科・理学療法学科およびその関連病院が参加している。学部課程から卒後までの継続的なプログラムを通して,チーム医療の教育を進めるとともに広い視野を有する臨床実習指導者の養成を目的としている。今回は,プログラム内容の紹介および履修生を対象としたアンケート結果および取り組み状況を含めて報告する。</p><p></p><p>【方法】プログラムは,1)卒前教育にあたる「学部教育プログラム」と2)卒後教育にあたる「履修証明プログラム」より成る。学部教育プログラムでは「生体機能診断ワークショップ」と称し,3年生を対象に2学科ずつの合同演習を年に4回実施している。理学療法学科は医学医療系との合同演習を行い計65名が参加した。履修証明プログラムは,e-learningの履修と集中開講によるスクーリング,合同公開講座より成る。e-learningは3学科の教員による授業科目で,全60時間である。スクーリングは,60時間を年12回に分けて休日を中心に開講し,さらに年1回の合同公開講座への出席を含め,計1年のプログラムとなる。履修生は,臨床検査技師,診療放射線技師,理学療法士であり,卒業大学および勤務病院の制限は設けていない。なお,平成27年度の履修生は理学療法士9名を含む計29名であった。今回,履修生を対象に1)学部教育プログラムと2)履修証明プログラムに関するアンケートを各プログラム後に実施した。</p><p></p><p>【結果】1)学部教育プログラムでは,他分野への興味・関心について「高まった」「ある程度高まった」との回答が9割を超えていた。また,ワークショップの将来性の意義について,意義があると「感じた」「ある程度感じた」との回答が8割を超えていた。ワークショップの満足感についても「満足できた」「ある程度満足できた」との回答が9割以上であった。2)履修証明プログラムでは,9割以上の履修生から「非常に効果的な内容であった」との評価を受けた。しかし,e-learningの講義および課題の提出については,履修生全員より「難しかった」との回答がみられた。特に専門外の講義では難解な説明が多かったこと,課題が難解で時間を要したことが主な理由であった。また,スクーリングの出席率は平均49%であった。欠席理由として勤務,学会,私用によるものが大半であった。</p><p></p><p>【結論】本プログラムでは履修生より高い満足度を得られ,理学療法学生・理学療法士においても専門性の向上と他職種連携への理解を推し進めることが可能と考える。一方,履修証明プログラムのスクーリングでは,履修状況の改善に向けて日程調整に配慮した運営を行っていく。なお,履修による効果について,追加調査等さらなる検討が必要と考える。</p>
著者
Media Zainul Bahri
出版者
京都大学 東南アジア地域研究研究所
雑誌
Southeast Asian Studies (ISSN:21867275)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.139-165, 2017 (Released:2017-04-27)
参考文献数
75

This article elucidates the idea of religious pluralism within the Indonesian Theosophical Society (ITS) during the pre-independence period (1900–40). ITS is perhaps the “hidden pearl” in the history of Indonesian spiritual movements in the early twentieth century. It seems that many Indonesians themselves do not know about the existence of ITS in the pre-independence era and its role in spreading a peaceful and inclusive religious understanding. The organization of ITS was legally approved by Theosophical Society headquarters in Adyar, India, at the end of the nineteenth century. For more than 30 years in the early part of the twentieth century ITS discussed the idea of religious pluralism, spreading the value of harmony among believers in the Indonesian Archipelago and managing “multireligious and cultural education” in order to appreciate the diversity and differences of the Nusantara people. This article also shows that the religious understanding of Theosophical Society members in the archipelago is different from the spiritual views of TS figures at headquarters in Adyar. ITS members’ religious views were influenced by factors such as European and American spiritualism, Indian religion and spirituality, Chinese religion, and the intermixture of Javanese mysticism (kejawen) and Javanese Islam (santri).
著者
張 明栄
出版者
独立行政法人放射線医学総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

グルタミン酸代謝調節型受容体サブタイプ1(mGluR1)が脳虚血、疼痛、てんかん等の種々の疾患への関与の可能性が示唆されている。本研究は脳内mGluR1を画像化できる有用なPET薬剤を開発し、臨床初の応用研究を目指した。その結果、mGluR1に対し高い結合特性と選択性を有する数種な新規なPETリガンド候補を見いだした。その中から、新規PET薬剤[11C]ITMMを開発し、mGluR1がヒト脳内における分布と密度を世界で初めて測定することができた。
著者
志賀 洋介 南 浩一郎 白石 宗大 上園 保仁 松井 稔 堀下 貴文
出版者
産業医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

疼痛発生のメカニズムは脊髄レベルでの機序が解析され始めG蛋白共役型受容体(GPCR)が疼痛発生に関与しているという報告がなされてきた。しかし、麻酔薬や鎮痛薬がこれらの受容体にどのように影響を与えて鎮痛作用を引き起こしているかはいまだに結論が出ていない。脊髄後根神経節(Dorsal Root Ganglia,DRG)細胞は多くの神経ペプチドが含有され、一次求心性線維中枢側から急性侵害刺激により遊離される。最近、グルタミン酸受容体が侵害刺激に関与していることが示唆されている。メタボトロピックグルタミン酸受容体(mGluR)はグルタミン酸が作用するGPCRで、同じGPCRであるムスカリン受容体などとは大きくその構造が異なる。mGluRが痛覚伝達や麻酔鎮痛機序にどのように作用しているのか興味深い。本年度は脊髄レベルでの麻酔薬、鎮痛薬の抗侵害作用におけるmGluRの役割を解析することを目的に以下の研究を行った。培養DRG細胞を用いて麻酔薬、鎮痛薬がmGluR1、mGluR5にどのように影響するかを検討し、細胞内Ca^<2+>の変動に対する、麻酔薬、鎮痛薬の影響を解析した結果、グルタミン酸により細胞内Ca^<2+>は上昇することを確認できた。さらに、アフリカツメガエル卵母細胞発現系を用いてmGluR1、mGluR5に対する影響を電気生理学的に解析し、mGluR1には麻酔薬デクスメデトミジンが抑制する事実を確認した。また、吸入麻酔薬の一部も抑制することを確認している。今後はこれらの反応に細胞内リン酸化酵素が関与を明らかにする。最終的にはmGluRノックアウトマウスを用いて行動薬理学的に鎮痛薬、麻酔薬の抗侵害作用を検討し、麻酔薬、鎮痛薬の抗侵害作用におけるmGluRの役割を総合的に解析したいと考えている。
著者
前平 拓也 桜谷 保之
出版者
近畿大学農学部
巻号頁・発行日
no.46, pp.91-100, 2013 (Released:2014-02-21)
著者
劉 晨 王 勤学 渡辺 正孝
出版者
システム農学会
雑誌
システム農学 (ISSN:09137548)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.153-164, 2007-04-10
参考文献数
39
被引用文献数
1

農業生態系から三峡ダムに輸送された窒素負荷量の変化を分析するため、長江上流流域にある350 県について1980-2000年の5年毎の農業統計データや気象等の観測データを空間情報システムと結合し、窒素収支に関するデータベースを構築した。また、水域への窒素流出モデルにより、長江上流農業生態系から各主支流に輸送された窒素の量および空間的変化を解明した。その結果、農業生態系から長江に流入した窒素の量は長江上流全域流出量の83%を占め、1980 年の5.60×105t から、2000 年の1.61×106t まで、2.9 倍に増加したことが明らかとなった。河川における自浄作用等での減少率が37%とすれば、1980、1985、1990、1995 年、および2000 年に長江上流農村生態系から三峡ダムに輸送された窒素の総量は、それぞれおよそ0.35×10 6 、0.47×10 6 、0.59×10 6 、0.64×10 6 、および1.01×10 6t となった。農業生態系から水域への窒素輸送総量のうち、農業生産による水域に輸送される窒素の量は1980 年の3.45×10 5t から2000 年の1.39×106t まで、4 倍以上に増加した。一方、農村で発生した排泄物が水域へ直接輸送された窒素の量は2.14×105-2.67×105t であり、1980 年から1990 年の間には増加し、1990 年から2000 年の間には減少した。2000 年には、長江上流地域の各10 支流域への窒素輸送総量のうち、嘉陵江流域への輸送量が35%を占め、三峡ダム流域への輸送量は15%、烏江、沱江及び岷江流域への輸送量はそれぞれ11%を占めていた。1980 年の窒素排出源は主に成都市と重慶市の周辺農村地域に集中していたが、1990 年代には四川盆地の全範囲、及び四川盆地周辺の丘陵地に広く拡大した。化学肥料使用量の急増が肥料効率の低下や河川窒素負荷量の増加の主な要因であった。計算された各支流の窒素輸送量は先行研究で報告された観測値にほぼ一致していた。このように三峡ダム完成後には貯水池における藻類異常増殖などの富栄養化の顕在化が懸念される。
著者
吉府 研治 喜田弘司 垂水 浩幸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.23, pp.13-18, 1997-03-06
被引用文献数
3

プロジェクト管理業務において、マルチエージェントにより進捗管理、日程調整を自動化するシステムDone?Do?Rhythm(ダンドリズム)の提案を行う。本システムは、プロジェクト定義、進捗率表示を行う業務計画指示エージェント(D?A)、あらかじめ定義したプロジェクトガントチャートに従って、タスクの割当依頼、進捗促進を促す催促、進捗遅れによる関連タスクの日程調整交渉を行うプロジェクト管理エージェント(RO?A)と、作業者自身のスケジュールを管理し、タスクに関する情報をPRO?Agとやりとりするスケジュール管理エージェント(oche)から構成される。本システムは、ORBを用いたエージェント通信基盤INA/LI上で実装した。This paper proposes Done-Do-Rhythm, which is a project management system based on a multi-agent system, to support progress management and project scheduling. This system is composed of three kinds of agents, PRO-Ag, VD-Ag, and Pochet. VD-Ag provides a GUI for business planning, which helps to define project schedules and presents worker's progress. PRO-Ag assigns tasks according to project definition, urges workers, and coordinates project schedules when a task is delayed. Pochet manages worker's schedules, communicates with PRO-Ag, and exchanges information about task. This system is implemented on our multi-agent platform called INA/LI.
著者
小宮山 純平 本多 淳也 鹿島 久嗣 中川 裕志
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:21888833)
巻号頁・発行日
vol.2015-MPS-103, no.14, pp.1-8, 2015-06-16

バンディット問題 (multi-armed bandit problem) は,情報の活用と探索の間のトレードオフをモデル化した問題である.バンディット問題にはいくつかの亜種があるが,そのうち比較バンデイット問題 (dueling bandit problem) と呼ばれるものは,一対比較によるフィードバックを用いて最適化を行う.比較バンディット問題の枠組みを用いることによって,検索エンジンのランキング手法の比較や,人間の選好抽出の問題に対して,効率的な最適化を行うことができる.本研究では,比較バンディット問題における理論的な性能限界およびそれを達成するアルゴリズムを提案する.このアルゴリズムは,経験尤度を用いた通常のバンディット問題におけるアルゴリズム (本多,竹村,2010) の比較バンデイット問題への拡張である.提案手法を評価するため,検索エンジンの実データにおけるランキング手法の比較や,寿司データセット (神嶌,2003) などによる人間の選好抽出における性能を既存手法と比較する.