著者
林 香君
出版者
文星芸術大学
雑誌
文星紀要
巻号頁・発行日
vol.9, 1997
著者
実川 敏夫
出版者
東京都立大学哲学会
雑誌
哲学誌 (ISSN:02895056)
巻号頁・発行日
no.55, pp.47-78, 2013-03-25
著者
トーマス メイソン・ジュニア
出版者
文星芸術大学
雑誌
文星紀要
巻号頁・発行日
vol.17, pp.A89-A100, 2005

1950年代の東京は過渡期にあって人々はひしめき合い暮らしは貧しかった。何年も続いた戦禍で体力は尚弱く、わずか十年ほど前の敗戦による壊滅状態から厳しい不況に喘ぐ波乱の状況にあった。1950年代半ばまでは朝鮮戦争による特需に製造業は沸いたものだが、この突然の僥倖も地方から都会への大量流入によって、住宅難や失業といった深刻な後遺症に悩む都市問題に拍車をかけただけで、事態の深刻さを浮き彫りにする結果となった。人々は、このような状況で国の先行きを憂うようになり、将来への不安から家族や近隣との関係を大切にするようになった。そうして、居心地の悪い窮屈な場所での生活の中で親切や助け合いを促す「隣近所」という概念に重きを置くようになった。ファミリードラマの作者として有名な小津安二郎は1959年に制作した「お早よう」では家族関係とそのコミュニケーションに焦点が置かれている。家族関係は言葉による対話という特定のコミュニケーションで成り立ち、支えられている。しかし、このような関係性の中でどの程度の対話が不可欠なものであり、またどの程度の会話が空疎な内容でしかないのだろうか?「お早よう」という作品で小津は、会話と沈黙(あるいは簡単な返答)の対比により人間関係を際立たせ、誇張された世界を作り出しているという観点において以下に考察したいと思う。ドラマ「お早う」では、まったくと言っていいくらい会話のないシーンが多く、ここに無意味なほんの二言三言の会話が織り交ぜられている。実際、多くのシーンでの山場には会話がなく、無言のまま数分が流れるという情景が幾度かある。しかしこの沈黙の情景はそれ自体対話が成立していないという訳でもない。例えば、小津は本作品全体を通じて放屁をコミュニケーションの一部として用いているが、これは若い主人公たちの友情の結びつきを表している。いわゆる、非言語的コミュニケーションである。このようなコミュニケーション方法を積極的に利用し、関係維持を目的とした挨拶などの空疎な会話を使うかわりに、放屁に同様の役割を持たせている。「お早う」という作品は、人間関係における潤滑剤として会話の必要性を巧みに描き出している。会話だけが唯一の意志疎通手段であるという訳ではないが、円滑な人間関係を作り出す上で最も有効な手段であることは確かである。人間がひしめき合う世界において人間関係を維持する上で、会話は不可欠な要素である。多くの場合会話は意味のない皮相的なものに過ぎないが、会話の欠如は空疎な会話以上に人間関係を損なう。小津がラストシーンの中で描いている教師と叔母の世間話や天気についての会話は典型的でもあるが、同時に、これは本作品の中で最も温もりのある光景であろう。つまり、皮相的会話が最も効果的に使われている場面であるといえる。
著者
高橋 護 岩野 耕治 酒井 康彦 伊藤 靖仁
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.850, pp.17-00004-17-00004, 2017 (Released:2017-06-25)
参考文献数
26
被引用文献数
1

Simultaneous measurement of the velocity-gradient and fluctuating static pressure was carried out in a turbulent planar jet. We use a constant-temperature hot-wire anemometry and a miniature pressure probe for velocity measurement and fluctuating static pressure measurement, respectively. Two types of the combined probe are introduced for simultaneous measurement of the velocity-gradient and fluctuating static pressure. One consists of an X-type hot-wire probe and a pressure probe and the other consists of two I-type hot-wire probes arranged in vertical direction and a pressure probe. For improvement of the measurement accuracy, the responsivity of the pressure probe, the time-lag due to the spatial distance between the hot-wire probe and the pressure probe, and the attenuation of the velocity-gradient measurement due to the finite difference method, are corrected. In this paper, we compare the various statistics of the turbulent planar jet acquired using the combined probes and those acquired using hot-wire probe or pressure probe alone. Through the results, it is confirmed that the simultaneous measurements were well-performed in the turbulent planar jet expect for the outside of the velocity half-width. Further, it is revealed that the Pressure Rate-of-Strain Correlation, which appears in the Reynolds stress transport equation, is almost dominated by (p´/ρ)(∂u´2/∂x1) and (p´/ρ)(∂u´1/∂x2) barely contributes to the Reynolds stress transport in the cases of Re ≥ 10,000.
著者
間宮 貴代子 阪野 朋子 松本 貴志子 小出 あつみ 山内 知子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.25, 2013

【目的】愛知県は中京圏の中心である名古屋市を含む尾張と、八丁味噌で知られる三河の2地域に大別できる。どちらの地域も長年にわたり独特で豊かな食文化を育くんできた。本研究では両地域における雑煮に関する摂取状況調査を実施して比較検討した。【方法】調査の対象はN女子大学の学生401名(21歳)である。方法は質問数15問の自記式質問紙を使用して留め置き法で行い、配布3週間後に回収した。期間はH23年12月31日~H24年1月3日で、回収率は92%であった。得られたデータはエクセルで集計してχ⊃2;検定を行い、統計的有意水準を5%で示した。【結果】雑煮の摂取頻度では、「元旦に食べる」に地域差はなかったが、二日目と三日目では、尾張地域(OA)が三河地域(MA)より多く食べていた。元旦の具ではOAは餅菜と小松菜、蒲鉾と鳴門、鰹節、青菜類の順で多く、MAは白菜、蒲鉾と鳴門、餅菜と小松菜、鶏肉の順で多かった。この内、餅菜と小松菜、白菜、人参、鶏肉、豆腐と油揚げの摂取経験の地域間に有意差を認めた。正月二日および三日の具は元旦より具の種類が減る傾向を示した。だしの種類のOAでは鰹節だしが多く、MAでは鰹節だしと同程度にだしの素が使われており、だしの素の使用頻度に有意差を認めた。味付けは両地域ともにすましの味付けが約90%であったが、MAでは味噌味の割合がOAより高かった。餅では角餅が両地域で80%摂取されており、加熱法では共に「煮る」が最も多かったが、OAでは「焼く」と「焼いた後煮る」の両方を用いる割合が高かった。以上の結果から、尾張と三河地域の雑煮の摂取経験、味付け、餅の形に地域差を認めなかったが、具とだしの種類で有意な地域差を認めた。

1 0 0 0 OA 憲法提要

著者
穂積八束 著
出版者
有斐閣
巻号頁・発行日
vol.下, 1910
著者
高寺 政行 大谷 毅 森川 英明 乾 滋 南澤 孝太 佐藤 哲也 鋤柄 佐千子 大塚 美智子 金 キョンオク 宮武 恵子 松村 嘉之 鈴木 明 韓 載香 柳田 佳子 古川 貴雄 石川 智治 西松 豊典 矢野 海児 松本 陽一 徃住 彰文 濱田 州博 上條 正義 金井 博幸 坂口 明男 森川 陽 池田 和子 鈴木 美和子 北折 貴子 鄭 永娥 藤本 隆宏 正田 康博 山村 貴敬 高橋 正人 中嶋 正之 太田 健一 堀場 洋輔
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2012-05-31

我が国ファッション事業の国際化に寄与する研究を目指し,国際ファッション市場に対応する繊維工学的課題の解決,国際ファッション市場に通用するTPS/テキスタイル提案システムの構築を行った.国際市場に実績ある事業者を対象とし,現場の調査,衣服製作実験,商品の評価を行い我が国との比較を行った.欧州・中国と日本における衣服・テキスタイル設計,評価および事業の違いを明らかにし,事業と技術の課題を明らかにした.デザイナーのテキスタイル選択要件を調査し,テキスタイルの分類法,感性評価値を組み込みTPSを構築した.日欧で評価実験を行い有効性を確認した.また,衣服・テキスタイル設計評価支援の技術的知見を得た.
著者
藤井 亮輔 山下 仁 岩本 光弘
出版者
The Japan Society of Acupuncture and Moxibustion
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.566-573, 2005-08-01
参考文献数
5
被引用文献数
1

【背景】あん摩業、鍼灸業に係る施術所数及び同施術所に従事する就業者数は衛生行政報告で公表される。しかし、業の停止を届け出ない業者が相当数いる可能性があること、各免許を複数所持する業者の実態が明らかでないことから、業の実勢を示す統計データとしては疑問がある。<BR>【目的】平成14年衛生行政報告で公表されたあん摩業・鍼灸業の施術所数および就業者数の信頼性を検証する。<BR>【方法】1都4県下の12保健所を抽出し、同管内の名簿に登録されている業者3,084件全数を対象に、届出住所地での営業実態と所持免許別構成割合に関する質問紙を郵送して調査した。<BR>【結果】名簿に登録されている施術所のうち26.5%の施術所に営業実態がなかった。また、あん摩マッサージ指圧師の52.5%がはり師ときゅう師免許を併有していた。<BR>【考察・結語】得られた数値から平成14年の施術所数及び就業者数を推計すると、あん摩施術所41,500件、鍼灸施術所10,300件、就業あん摩マッサージ指圧師71,500人、就業はり師54,400人という概数が得られる。このことから、同年衛生行政報告例隔年第63表及び第64表は下方修正する必要性が示唆された。

1 0 0 0 清洲町史

著者
清洲町史編さん委員会編
出版者
清州町
巻号頁・発行日
1969
著者
松原信之著
出版者
新人物往来社
巻号頁・発行日
1996