著者
宋 剛秀 番原 睦則 田村 直之 鍋島 英知
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.72-92, 2018-10-25 (Released:2018-12-26)

命題論理式の充足可能性判定(SAT)問題を解くプログラムであるSATソルバーは,2000年以降その性能面において飛躍的に進化した.それに伴い,解きたい問題をSAT符号化によりSAT問題へと変換し,SATソルバーを用いて解くSAT型システムが,プランニング,ソフトウェア・ハードウェア検証,スケジューリング問題など様々な分野で成功を収めるようになった.本稿では,まずSATソルバーの最新動向として,性能面と機能面における進化をその要因の1つであるSATソルバーの国際競技会の視点から説明を行う.次に SAT ソルバーの利用技術の視点から,SAT ソルバーの機能面の進化と符号化技術を組み合わせることで,複雑な問題を解くことが可能になることの説明を行う.そのような例として多目的最適化問題のパレート解をSATソルバーを利用して求める方法を説明する.
著者
Masaya Denda Akira Otaka
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.316-323, 2022-05-01 (Released:2022-05-01)
参考文献数
53
被引用文献数
1

The growing interest in artificial proteins modified by synthetic functional units has fueled the demand for their facile preparation. Native chemical ligation (NCL) enables the chemoselective condensation of peptide thioesters with a cysteine-installed synthetic partner and has enjoyed great success in the production of artificial proteins with up to 100–150 residues. A practical method for converting expressed proteins to the corresponding thioesters should lead to significant progress in the NCL-mediated technology. This account describes our recent contributions to the conversion of naturally occurring peptides to the corresponding thioesters by chemical or chemoenzymatic protocols aiming at their future prevalent use in the preparation of sophisticated protein biologics.
著者
吉田 英雄 内田 秀俊
出版者
一般社団法人 軽金属学会
雑誌
軽金属 (ISSN:04515994)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.41-55, 1995-01-30 (Released:2008-10-30)
参考文献数
29
被引用文献数
5 4
著者
石塚 真美 三木 明子
出版者
日本産業看護学会
雑誌
日本産業看護学会誌 (ISSN:21886377)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.1-7, 2016 (Released:2021-10-29)
参考文献数
28
被引用文献数
1

【目的】病院看護師における仕事の資源・個人資源とワーク・エンゲイジメントとの関連を明らかにする.【方法】3病院の看護師1,014名に無記名自記式質問紙調査を実施した.【結果】ワーク・エンゲイジメントを従属変数とした重回帰分析の結果,経験年数1~3年,4~9年,10年以上の3群において楽観性が,1~3年は看護管理者の力量・リーダーシップが,4~9年は雇用形態,勤務形態が,10年以上は勤務形態,ケアの質を支える看護の基盤,看護師と医師との良好な関係,水平型ソーシャル・キャピタルが有意に関連していた. 【考察】「将来を前向きにとらえる」楽観性は,看護師の重要な個人資源であることが示された.また,1~3年は看護管理者のリーダーシップが,10年以上は教育・研修プログラムが組まれていること,医師との建設的な協働関係や相互の信頼があること,職場のスタッフが互いに認め合い,容易に意思疎通が図れることが仕事の資源として重要であった.4~9年の看護師のワーク・エンゲイジメントに関連する仕事の資源が明らかにならず,今後検討していく必要がある.
著者
亀川 徹
出版者
日本音楽知覚認知学会
雑誌
音楽知覚認知研究 (ISSN:1342856X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.33-43, 2016 (Released:2022-01-11)
参考文献数
6

デジタル技術の登場によって誰でも簡単に録音ができるようになった。しかし音楽の録音を適切におこなうためには,ある程度の知識が必要である。本稿では,音楽を録音する際に必要なマイクロフォンの基本的な原理や扱い方などを紹介しながら,音楽を録音する場合に注意するべき点について説明する。
著者
吉田 基治
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.262-265, 2016 (Released:2016-09-27)
参考文献数
18

Persistent firing is believed to support short-term (up to tens of seconds) information retention in the brain. Although recurrent synaptic excitation is widely known to support persistent firing, recent studies have established that neurons can support persistent firing through an intrinsic mechanism within individual cells. This intrinsic mechanism involves activations of cholinergic receptors and the calcium activated non-selective cationic (CAN) current, and is observed in multiple brain areas including the hippocampus. Computer simulations from my group indicate that this mechanism is crucial for persistent firing in vivo, and it underlies the transition of hippocampal activity between encoding and consolidation stages.
著者
武笠 知幸 河上 洋樹 安川 宏輝 丹澤 朋世 佐藤 可士和 中村 勇吾 山 健太郎 鈴木 朗裕 沢木 和樹 石合 美紀 水田 賢二 清水 優花 高橋 祐規 原田 英聡 谷口 充大 石田 多朗 益子 宗
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.1_34-1_39, 2022-03-31 (Released:2022-03-19)
参考文献数
12

UNLIMITED SPACEは2次元のタイポグラフィと3次元でキャプチャされた人体動作、そして大規模オンラインデータを統合したインタラクティブインスタレーション作品である。展示空間に足を踏み入れると、人気の検索ワードから抽出された単語が人体形状に沿って動的に配置され、その様が壁面に投影される。インターネットサービスは我々消費者のニーズを満たすために膨大な量のデータを処理し続けているが、我々が日々の暮らしの中でその存在を意識することは稀である。普段我々が商品やサービスを検索する際、それらの検索クエリがいかにダイナミックにシステムの内部で処理されているかを想像することは難しい。本作品の目的は実世界の消費者と手に取る事の出来ないデータの世界を繋ぐ事である。UNLIMITED SPACEでは、鑑賞者の鏡像をデータで再構成することにより日々の生活がデータに還元されていることを示唆し、消費者とデータの世界が成す無限の広がりを表現した。来場者は自由に展示空間を動き回り、自身の動作と我々のオリジナルフォントで表現されたデータの世界が相互作用する様を体験することが出来る。
著者
杉本 美華
出版者
一般社団法人 日本昆虫学会
雑誌
昆蟲.ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.17-29, 2009-03-25 (Released:2018-09-21)
参考文献数
34

日本には約50種のミノガ科が生息しており,幼虫の携帯型の巣筒であるミノは大きさや概形,表面に使われる素材等の特徴で属あるいは種までの同定が可能である.成虫が脱出後の空になったミノの保存性が高いことから,ミノでの同定によって過去の生息範囲を推測することができる.若齢幼虫期のミノは,形態が単純で種の特徴が十分現われていないために正確な同定は期待できず,これまで主に中齢幼虫期から終齢幼虫期のミノが同定に用いられた.しかし,日本産のミノガについて,このような識別形質を含むミノの形態の詳細な記載とその比較はこれまでほとんど行なわれてこなかった.そこで本研究では,ミノの形態から属あるいは種の同定を容易にすることを目的として,日本産ミノガ科23属30種について,成長した幼虫あるいは終齢幼虫のミノの写真を示し,その形態的特徴と蛹化状況を記述するとともに,これまで発表されていなかったミノによる種や属の検索表を2論文に分けて発表する.第2報では,害虫として注目されている種やレッドデータにリストアップされている種を含めた大型種10属11種について記載を行なった.その結果,ミノの本体は円筒形,紡錘形,または円錐形で,表面には種特異的な被覆物がつけられていた.中齢ないし老齢幼虫期のミノは,種や属を同定するための有効な特徴を備えており,これらの特徴に基づいて,30種についてミノの検索表を付けた.
著者
遠藤 佳章 久保 晃 木村 和樹 三浦 寛貴
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.42-46, 2016 (Released:2017-02-20)
参考文献数
24
被引用文献数
1

【目的】超音波画像診断装置を用いて健常若年男性の腰椎各レベルの多裂筋横断面積の腰椎レベル高低での差異と左右差の2 要因を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は過去に腰部の疾病や外傷,腰痛の既往がない上下肢ともに右利きの健常若年男性55 名とした。超音波画像診断装置を用いて,腹臥位で左右の第5・4・3・2・1 腰椎レベルの多裂筋横断面積を計測した。【結果】多裂筋横断面積の左右比較では,第5・4 腰椎レベルで右側が有意に大きく,第3・2・1 腰椎レベルでは有意差は認められなかった。また,左右ともに下位腰椎にいくにつれて多裂筋横断面積は有意に増大した。【結語】腰部多裂筋横断面積は下方にいくにつれて大きくなり,利き側がより発達することが示唆された。
著者
比名 朋子 中井 祐一郎
出版者
日本生命倫理学会
雑誌
生命倫理 (ISSN:13434063)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.13-21, 2015-09-26 (Released:2016-11-01)
参考文献数
9

本邦においては、人工妊娠中絶の施行条件は母体保護法によって限定されており、強姦による妊娠以外にも 身体的または経済的に母体の健康が維持できない場合に容認されている。また、その適用の可否は母体保護法指定医によって決定されるが、経済的条件(以下、経済条項と称する)が広く解釈されているために、事実上自由に人工妊娠中絶が行われているのは周知のとおりである。 一方、生活保護法は文化的かつ健康的な生活を保証するとともに、妊娠・分娩に関しては分娩費用以外にも妊娠に伴う附帯費用を付加した経済的援助を規定しており、生活保護受給者が妊娠・分娩によって「経済的に母体の健康が維持できない」ことはない。したがって、母体保護法の経済条項を無条件に適用することには疑義が残るが、旧厚生省は生活保護法受給女性における経済条項適用を容認するとともに、福祉事務所や民生委員に経済条項適用の可否決定に関して必要な情報を提供するように通達を行っている。 しかしながら、生活保護法の主旨を具現化すべき上記公務員にとって、妊娠が生活保護受給女性の健康を維持し得ないことを主張することは不可能であり、母体保護法指定医師とともに矛盾を抱え込まざるを得ない。
著者
狩谷 伸享
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.78-88, 2021-01-15 (Released:2021-02-19)
参考文献数
20
被引用文献数
1

まだ超緊急帝王切開を経験したことがない,という麻酔科医なら一度は超緊急帝王切開のシミュレーショントレーニングを経験されることをお勧めする.指導者としては,わずかな工夫で費用対効果の高いシナリオシミュレーションを実施して,学習者の満足を得たい.超緊急帝王切開のシナリオシミュレーションの実施の工夫について,筆者の経験を紹介する.
著者
琴寄 崇
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.10-18, 1986-02-15 (Released:2017-11-30)

15種の木粉類につき,初めに常圧空気中におけるTG-DTAを測定し,材種による違いがどの程度現れるかをみた後,断熱型の昇温過程記録装置を用いて常圧乾燥空気中かつ断熱条件下における,樹木中の各部位の発火性の差異や木粉に色々な爽雑物が混入した場合の発火性の変化について数種の実験的知見を収集した.次いで,堆積物の熱発火限界温度を求めるために従来筆者等が提案してきた手法を,これらの木粉類に適用したところ,実測値にほぼ一致する値が得られた。本手法を用いると,従来の諸法によるよりもはるかに簡単に堆積物の熱発火限界温度を求めることができる.

2 0 0 0 OA 依存性の研究

著者
江口 恵子
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.45-58, 1966-03-31 (Released:2013-02-19)
参考文献数
113
被引用文献数
1
著者
足立 智英 小林 祥泰 山下 一也 岡田 和悟 恒松 徳五郎
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.14, no.5, pp.495-498, 1992-10-25 (Released:2009-09-03)
参考文献数
10

視床出血は片麻痺, 意識障害, 知覚障害等の症状にて発症することが多い.いわゆる視床症候群では, その一症状として小脳性と考えられる運動失調を呈することが知られているが, 他の神経症状を伴っていることが多く, 運動失調のみを呈することは極めて稀であるとされている.今回我々は, 運動失調を主徴とし, CT上左視床外側に限局した視床出血を認めた例を経験した.視床出血で, 運動失調を主徴とした症例は, 過去にも自験例を含めて4例の報告しかなく, いずれの例も視床外側部に一致した出血巣を認めている.本例は, 運動失調を主徴とする場合に小脳のみならず視床出血の可能性を考える必要があることを示しており, 病巣の局在診断上注意を要する症例と考えられたので報告する.
著者
Kai Battenberg Makoto Hayashi
出版者
Japanese Society for Plant Biotechnology
雑誌
Plant Biotechnology (ISSN:13424580)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.79-83, 2022-03-25 (Released:2022-03-25)
参考文献数
43
被引用文献数
1 2

Since molecular phylogenetics recognized root nodule symbiosis (RNS) of all lineages as potentially homologous, scientists have tried to understand the “when” and the “how” of RNS evolution. Initial progress was made on understanding the timing of RNS evolution, facilitating our progress on understanding the underlying genomic changes leading to RNS. Here, we will first cover the different hypotheses on the timings of gains/losses of RNS and show how this has helped us understand how RNS has evolved. Finally, we will discuss how our improved understanding of the genetic changes that led to RNS is now helping us refine our understanding on when RNS has evolved.