著者
名郷 直樹
出版者
日赤図書室協議会
雑誌
日赤図書館雑誌 = The Journal of the Japanese Red Cross Hospital Libraries (ISSN:1346762X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.3-8, 2010-03-01

情報検索に当たっては、まず疑問を整理することが重要である。背景疑問と前景疑問を区別し、背景疑問を、PECO(Patient、Exposure、Comparison、Outcome)で定式化することから情報検索が始まる。検索に使用する情報源については様々なものがあるが、教科書は最新のエビデンスについていけないという欠点があり、原著論文でいちいち勉強するというのは手間がかかりすぎて現実的でない。そこで、エビデンスに基づいて作成された二次資料から始めて、原著論文へと向かう検索戦略を推奨している。また、臨床上の疑問の種類により、それに適したデータベースを選んで検索するというのも重要である。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ア-キテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.722, pp.87-89, 2002-07-08

週末などに出かける物販店──。できれば量販店の様子を思い浮かべてほしい。高く積まれた商品やそのパッケージ,値札や貼り紙などが空間のイメージを支配しているはずだ。設計者にはコントロールできない,そうした要素を不純物と感じるか否か。それは,商業施設のデザイナーたりうるかの資質に大きく関係するところだ。
著者
奥 聡
出版者
日本英文学会北海道支部
雑誌
北海道英語英文学 (ISSN:02870282)
巻号頁・発行日
no.53, pp.41-77, 2008

本稿は日本英文学会北海道支部第52回大会(2007年10月7日札幌大学)において行われた語学部門シンポジアム「言語能力と一般認知能力との相互関係:生成文法の試み」の内容を中心にまとめたものである.初めに序論として,第1節で生成文法研究の概歴を本稿との関係の深い部分を中心に述べる.第2節では数量詞繰上げ(quantifier raising: QR)を,第3節では強勢と焦点の問題を,それぞれ具体例として論じ,Reinhart (2006)のreference set computation の考え方を紹介する.第4節では,日本語の語順と削除現象に対して提案されている情報構造に基づく機能論的原理による説明を概観し,reference set computation に基づくより深いレベルでの説明の提案を試みる.これによって,一般に文脈的意味情報に依存すると考えられる機能論的原則と経済性の原理に従うとされる(狭い意味での)統語論の原理とが有機的に結びつく可能性があることを論じるのが本稿の目的である.
著者
長坂 克已
出版者
社団法人 日本伝熱学会
雑誌
伝熱研究 (ISSN:09107851)
巻号頁・発行日
vol.6, no.23, pp.19-20, 1967-09-30 (Released:2010-12-16)
著者
橋本 崇史 宮脇 美千代 齊藤 華奈実 石川 一志 甲斐 宜貴 杉尾 賢二
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.741-747, 2014-09-15 (Released:2014-10-03)
参考文献数
13
被引用文献数
1

頭皮原発血管肉腫の肺転移は,続発性気胸を高率に引き起こすことが知られている.症例は83歳,男性.80歳時,頭皮原発血管肉腫の診断にて皮膚科で手術療法,放射線療法,化学療法をうけ,寛解したが,20ヵ月後に薄壁空洞型の肺転移を認めた.その数日後に左気胸をきたし,当科へ紹介となった.胸腔ドレーンを留置したが,エアリークの改善なく,胸腔鏡補助下左上葉切除術を施行した.免疫組織化学的にCD31陽性であり,頭皮原発血管肉腫の肺転移巣と診断された.短期間で気胸の再発を認め,エアリークが持続したため,2回目の手術を行った.残存する左下葉に多発する薄壁の小嚢胞性病変を認め,その数ヵ所よりエアリークを認めた.小嚢胞を一部楔状切除し,被覆術を行った.小嚢胞も病理学的に頭皮原発血管肉腫の肺転移と診断された.気胸は治癒したが,原病の進行による呼吸不全のため術後36日に死亡した.本疾患の肺転移による気胸は難治性であり,若干の文献的考察を加えて報告する.
著者
谷口 貴都
出版者
高岡法科大学
雑誌
高岡法学 (ISSN:09159339)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.三七-九三, 1996-03-24
著者
石下 裕里 戸次 大介
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

本研究の目的は、「前提」を形式的に記述することである。Heim(1983)以来、動的論理を用いた前提の分析が主流であり、戸次(2010)では複数オブジェクトや量化を扱えるように拡張されている。しかし、戸次(2010)の証明システムは動的論理に対して間接的である。そこで本研究では、Harel(2000)等に見られる、動的命題を様相演算子とみなす考え方に基づき、直接的な証明システムの構築を試みる。
著者
山本 由徳
出版者
日本熱帯農業学会
雑誌
熱帯農業研究 (ISSN:18828434)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.98-102, 2010-12-01 (Released:2014-04-18)
参考文献数
19
著者
石川 裕一 宮城 匡彦 松本 知子 渡邊 奈津子 東條 靖 廣井 直樹 久保木 幸司 芳野 原 坪田 貴也 吉原 克則
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.97, no.10, pp.2552-2554, 2008 (Released:2012-08-02)
参考文献数
4
被引用文献数
1

34歳,女性,7月に起立困難で入院.心エコーにて著明な右心不全を認め,急激に呼吸状態の増悪を来たした.スワンガンツカテーテルにて全身血管抵抗低下を伴った高心拍出性心不全の所見を呈し衝心脚気と診断.フルスルチアミン投与したところ24時間以内に循環動態の改善が認められた.衝心脚気の原因として本人が2月から始めた健康食品ダイエットが原因と考えられた.現在では稀な疾患ではあるが,短期間で重症化し致命的な経過を辿る事がある為,注意が必要であると考える.
著者
西村 稔
出版者
園田学園女子大学
雑誌
園田学園女子大学論文集 (ISSN:02862816)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.A43-A67, 1970-12-30
著者
米田 浩平 日浅 芳一 當別當 洋平 馬原 啓太郎 細川 忍 原 朋子 石橋 直子 尾崎 敬治 後藤 哲也 藤井 義幸 山下 理子
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.681-686, 2011 (Released:2012-11-07)
参考文献数
11

症例は16歳, 男性. 発熱, 倦怠感と労作時呼吸困難を訴え近医を受診し, 白血球減少を指摘され, 当院血液科へ紹介された. 精査目的に入院したが, 呼吸困難の増悪を認めたため, 循環器科へ紹介された. 心エコーでは右心系の拡大と中等度の肺高血圧を認め, 造影CTを施行したところ両側肺動脈を中心に広範囲に血栓を認め, 肺血栓塞栓症(pulmonary thromboembolism; PTE)と診断した. 血小板数が54.5万と増加しており,(腫瘍性の)血小板増加もPTEの原因の1つである可能性が考えられた. ウロキナーゼ, ヘパリンを投与し治療を行ったが, 治療開始後にも呼吸困難は継続していた. 白血球減少については骨髄検査を行い, 20%以上の芽球を認めたため, 急性骨髄性白血病(AML with multilineage dysplasia)と診断した. 入院7日目よりIDA+Ara-Cによる寛解導入療法を開始したところ, 症状は軽快し, 心エコー上も右心負荷の改善を認めた. その後, 同種骨髄移植を行い当院血液科外来にてPTEの再発なく経過観察中であったが, 移植後の再発のため2010年3月死亡. 今回, PTEが初発症状の1つとして発症し, その治療として化学療法が奏功した若年者のAMLの1例を経験したので報告する.
著者
北島 正人 平部 正樹 藤城 有美子 山極 和佳 桑田 有
出版者
日本心身健康科学会
雑誌
心身健康科学 (ISSN:18826881)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.143-149, 2012-09-10 (Released:2012-09-10)
参考文献数
18
被引用文献数
1

青年期における牛乳摂取状況とパーソナリティ特性との関連について検討した.大学生840人に対して無記名自記式質問紙を配布し,760人から回収 (回収率91.1%),うち,基準に該当する755人分を分析対象とした.牛乳が身近にある環境であるか否かと,摂取頻度3水準の組み合わせから,対象者の牛乳摂取状況を6群に分けた.本論では,牛乳が身近にある環境要因は共通しているにも関わらず,摂取頻度が大きく異なる「環境あり× 高頻度摂取」群と「環境あり× 低頻度摂取」群の2群で比較を行った.高頻度摂取群の健康行動では,食生活と歯の健康に気をつけている人が多かった.パーソナリティについては,主要5因子検査を用いて両群の比較を行ったところ,低頻度摂取群において協調性と勤勉性がより低いという傾向が見られた.望ましい健康習慣のひとつである牛乳摂取の維持・促進にあたっては,対象者のパーソナリティの違いを考慮に入れたアプローチの検討が有用であることが示唆された.
著者
新田 茂夫
出版者
社団法人 日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科学会雑誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.768-778, 1998-10-10 (Released:2010-08-10)
参考文献数
31
被引用文献数
1 1

Polyelectrolyte complex (PEC) is produced as a result of mixting polycations and polyanions. Since PEC has strong bio-compatibility, attention has been paid to its applications such as to prostheses for sites of tissue defect. In this study, PEC coating was applied to implants with the aim of reducing the period required for achievement of osseointegration of the implant and bone and increasing contact area. Thus post-implantation tissue reactions were investigated. As a result, the PEC-coated Titanium (Ti) and Hydroxyapatite (HA)-coated implant required shorter periods for achievement of osseointegration than the non-PEC-coated implant used as the control, the width of the bone trabeculae formed was increased, and the bone contact ratio was accelerated. These results suggested that PEC is a useful biological material for reducing the period required for achievement of osseointegration of the implant and bone and for increasing the contact area.
著者
福島 洋介 今井 謙一郎 古株 彰一郎 坂田 康彰 都丸 泰寿 依田 哲也
出版者
社団法人 日本口腔外科学会
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.333-335, 2010-05-20 (Released:2013-10-19)
参考文献数
13

Paraquat-diquat products are used as herbicicides, but are toxic to humans, even in small amounts.These products mainly damage the lungs, liver, and kidneys. To treat intoxication resulting from ingestion of paraquat-diquat products, gastric lavage, intestinal lavage, forced diuresis, and blood purification are generally performed, or a laxative or an adsorbent may be used. However the associated mortality rate is approximately 70 %. A 51-year-old woman put a paraquat-diquat product accidentally into her mouth, but immediately spit it out. Spontaneous pain developed in the oral cavity after 2 days, and she visited our hospital 4 days later with this pain as the chief complaint. Erosive lesions had developed from the oral cavity to the pharynx, and the patient had severe haphalgesia and odynophagia. The patient was given a diagnosis of oral chemical injury and was immediately hospitalized to control the pain and monitor general condition. Blood examinations revealed acute renal failure. Four sessions of hemodialysis were performed. The patient's general health status improved, and the pain in the oral cavity subsided. She was discharged after 17 days.

1 0 0 0 OA 公民教育概論

著者
松島鶴松 著
出版者
児童生活研究会
巻号頁・発行日
1941