著者
森 傑 舟橋 國男 鈴木 毅 木多 道宏
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.66, no.540, pp.181-187, 2001
被引用文献数
8 1 2

From the point of view of environment behavior studies, this paper proposes an alternative approach in housing environment design drawn from recent ethnomethodological developments in sociology, social science, anthropology and cognitive science. The orientation in design action led by an architect is constituted through the sequence construction of conversation between the architect and the client, and the contents of housing environment design develop through the customary regulation and restriction in conversation. It becomes clear that we must re-study the premise which communication can build a consensus because the orientation acts on the client as force or power and controls his independence.

1 0 0 0 各国憲法集

出版者
衆議院法制局
巻号頁・発行日
vol.22-34,
著者
上村 和宏 星野 春男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.577, pp.1-6, 2007-03-01
被引用文献数
3

ブロードバンドネットワークの普及に伴い,IPを用いて映像を配信するIPTVの技術的検討が進んでいる.一方,家庭ではPCやAV機器を接続するイーサネットベースの宅内ネットワークの利用が増えており,今後宅内ネットワークにおいても放送と通信の共存が進んでいくと思われる.しかし放送信号の多重化方式(MPEG-2 Systems)では,復号器のクロック再生基準となるPCRの伝送に対して厳しいジッタ制約を課しており,放送パケットの伝送ジッタ抑制が重要である.本稿では,宅内ネットワーク向けのスイッチでの利用を想定し,優先パケットを原理上ゼロジッタで転送できるパケットスケジューリング手法を提案・検証する.リアルタイムOSを用いた実装により,従来の完全優先キューイング手法と比較して1/4以下にジッタを改善し,ジッタに起因する再生映像の乱れを少なくできることを実証した.
著者
井上 卓
出版者
Japanese Society for Infection Prevention and Control
雑誌
日本環境感染学会誌 = Japanese journal of environmental infections (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.244-249, 2009-07-24
参考文献数
14
被引用文献数
1

当院常勤医師が発症した水痘に対し医療関連感染対策を行った.本人は陰圧個室に入院とし,アシクロビルの点滴治療にて軽快退院し,全発疹が痂皮化するまで自宅待機とした.医師が濃厚に接触したと考えられた院内職員116名および当該科入院患者44名の計160名は水痘帯状疱疹IgG抗体価を検査し,結果がでるまで予定手術は延期とした.感受性者(抗体価4.0未満)は患者2名と職員2名であった.2名の患者に対しては,患者と家族に事態を説明した上で個室管理とし,結果判明日から7日間アシクロビル40 mg/kg/日を予防内服してもらった.2名の職員は結果判明日から接触後21日目まで自宅待機とし,かつ,7日間アシクロビル40 mg/kg/日を予防内服させた.すでに退院した患者と外来患者に対しては電話で事態を説明し,急な発熱,発疹を認めた場合,当院を受診するようにお願いした.感受性者4名を含め,二次発症は認められなかった.<br>   今回の事例を経験し,全職員のウイルス抗体価の測定をしておき,感受性者に対しては可能な限りワクチン対策をとること,職員の感染症に対する意識を高めることが重要であると考えられた.<br>
著者
浦 環 THORNTON Blair
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2006

代表者らは平成18年度に続き三次元姿勢制御が可能なZero-G型水中ロボット「IKURA」が自律型(Autonomous Underwater Vehicle, AUV)として水中画像観測を行うためのハードウエアと物理電池システムの開発を進めた。水中画像観測に関してはロボット単独でターゲットを見分けターゲットから相対的な位置及び姿勢の変化をリアルタイムに推定する必要がある。さらに、自律型ロボットとして水中観測を行うには、障害物を認識して回避しなければならない。このため、レーザとカメラを使った水中画像観測システムを開発し、シミュレーションを終え、現在水槽実験を行っている。物理電池システムに関しては、IKURAの姿勢制御システムとして搭載されたジャイロで発電する姿勢制御装置とエネルギー源を一体化させるシステムを開発した。陸上試験を行い、水中での実験で発電と三次元姿勢制御を同時に行うことに成功した。このシステムの実現は世界初であり、本成果について論文投稿準備中である。今後は、レーザとカメラをべースとしたビジュアル観測システムをIKURAに設置し、水槽でのビジュアル観測の実験を行って本システムの有効性を実証する予定である。IKURAはユニークな自由姿勢制御性を持つため、本研究により、今までのAUVには不可能だったビジュアル観測が可能となり、海洋調査技術と水中ロボットの技術が向上することが期待される。
著者
野中 杏栄 山口 宗之 北原 信三 小林 格 倉岡 由美子 中村 博志 渡邊 聖 工藤 玄恵
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.894-899, 1993

腸回転異常症における中腸軸捻転により広範囲腸管壊死性変化をきたした日齢13日男児に,初回手術から18時間後に Second look operation を施行した.罹患腸管の著しい血行改善がみられ,腸切除することなく閉腹した.術後,腸管通過障害が長く続き第23病日目に腸閉塞症の診断の下に再々開腹術を施行し,回腸の一部が細く,狭窄および閉塞が認められたので約40cmの回腸を切除した.切除腸管の組織検査では腸管壁の微小循環障害による腸管の狭窄および閉塞が数ヶ所に認められた.病理組織所見による血流の立場からみて,血流の最も遠い部分に相当すると考えられる腸間膜付着部の対側の粘膜部分が炎症性肉芽組織や線維瘢痕組織に置換されていた.初回手術により血流遮断が解除されても回復の機会を失ったり,遅れてしまった結果と考えられた.
著者
齋藤 正博 飯島 恵 西尾 温文 込山 洋美 東山 峰子
出版者
順天堂大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

家族機能評価尺度(FACESIII)及び家族イメージ法(FIT)が小児がんの家族評価に有用か検討した。6歳以上の患児とのべ14家族を対象に入院の異なる時期に調査を実施した。FACESIIIでは欧米の報告とは異なり家族機能が不安定な家族が見られた。FITでは臨床で見られなかった家族の力動や特徴を捉えることができた。時期による家族関係の変化も捉えられた。これらの家族機能評価は多様な家族に対する有効な支援につながると考えられた。
著者
松田 栄之 中村 太一
出版者
日本信頼性学会
雑誌
日本信頼性学会誌 : 信頼性 (ISSN:09192697)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.307-313, 2001-05-29
被引用文献数
2

インターネットの普及によりネットワークに接続されているパソコンなどの端末やサーバの数が急速に増大している.いつでも, どこでも, 気軽に利用できるインターネットの普及によりそのサービス形態にも大きな変化をもたらしている.従来のシステムは, 国内のユーザのみを対象にして, 朝8時から夜7時までのサービスというような形態であった.しかし, インターネットでのサービスは, 世界中のユーザを対象にし, 24時間365日の稼動が求められる.インターネットが社会のインフラとなりつつあり, システム構築にオープンシステムを利用するようになり構築技術も変わってきている.また, インターネット時代のサービスを保証する考え方も新しく生まれてきている.本稿では, システムの信頼性, 特に可用性を中心にインターネット時代のネットワークシステムの構築に関する動向について述べる.
著者
池田 光男 石田 泰一郎
出版者
京都大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1991

本研究は、人間の視覚情報処理の観点から防災標識を検討し、より防災力の高い視覚情報を探索するものである。研究は色の効果に着目した一連の実験と、実際の標識の探索特性を調べた実験により構成される。1.色情報の効果:標識が人の注意を引くための重要な要因は色である。そこでまず、注意を引く色を、被験者の注視点の移動を指標として調べた。これより、マンセル色票8Rのような赤系の色は視点が向きやすく注意を引くが、8BGなどの青系はあまり注意を引かないという結果を得た。次に、視野周辺で標識を捉えることが、標識検出の第一歩であることを考え、視野周辺部での色の目立ちを測定した。その結果、明所視では、視野周辺部においても、相対的には赤系の色が目立つなど、視野中心部での目立ちの結果と同じ傾向となった。さらに、標識を光源色として見えるようにすれば、周囲の物体色と区別できる。そこで、物体表面をどのくらいの輝度、あるいは照度にすれば、それが光源色として見え始めるかを、様々な条件で調べた。その結果、高彩度・高明度の色は、光源色になりやすいことが明らかになった。2.実際の非常口標識の探索:地下街や駅構内を取り上げ、そこでの標識探索の難易さを調べた。被験者には、それらの場所を撮影したスライドを見せ、「非常口」標識の検出時間、そのときの眼球運動を測定した。その結果、周囲に類似物がない状況では、標識を瞬時に発見できるが、視覚的なノイズが多い状況では、標識の検出が極めて困難になることが示された。標識の探索には、周囲の視環境が重要な要因であるといえる。本研究により、防災標識が注意を引くための色彩条件、標識が瞬時に検出されるための視環境条件などについて、有用な基礎データが得られた。また、色の見えのモードの観点から目立ちを検討するという、新しい考え方を提供できたものと思う。
著者
筒井 貴士 我満 拓弥 大城 卓 菅原 晃平 永井 隆広 渋木 英潔 木村 泰知 森 辰則
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.125-155, 2014
被引用文献数
1

近年,国会や地方議会などの会議録が Web 上に公開されている.会議録は,首長や議員の議論が書き起こされた話し言葉のデータであり,長い年月の議論が記録された通時的なデータであることから,政治学,経済学,言語学,情報工学等の様々な分野において研究の対象とされている.国会会議録を利用した研究は会議録の整備が進んでいることから,多くの分野で行われている.その一方で,地方議会会議録を利用した研究については,各分野で研究が行われているものの,自治体によりWeb上で公開されている形式が異なることが多いため,収集作業や整形作業に労力がかかっている.また,各研究者が重複するデータの電子化作業を個別に行っているといった非効率な状況も招いている.このような背景から,我々は多くの研究者が利用することを目的として,地方議会会議録を収集し,地方議会会議録コーパスを構築した.本稿では,我々が構築した地方議会会議録コーパスについて論ずる.同コーパスは,Web上で公開されている全国の地方議会会議録を対象として,「いつ」「どの会議で」「どの議員が」「何を発言したのか」などの各種情報を付与し,検索可能な形式で収録した.また,我々は会議録における発言を基に利用者と政治的に近い考えをもつ議員を判断して提示するシステムを最終的な目的としており,その開発に向けて,分析,評価用のデータ作成のために会議録中の議員の政治的課題に対する賛否とその積極性に関する注釈付けをコーパスの一部に対して行った.本稿では,注釈付けを行った結果についても報告する.
著者
阿部圭一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:18845541)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.70-79, 2014-01-15

あいまいな日本語表現について,できるだけ網羅的な考察を行うことが本論文の目的である.会議録,連絡メモ,事務的なメール,仕様書,マニュアル,レポート,論文,その他の「情報伝達型」の文章・文書において,あいまいな日本語表現はできるかぎり避けるべきである.筆者はこれらに共通する情報伝達型の日本語文章作成の指導を長年行ってきた.その結果の一部として,本論文では,日本語においてどのようなあいまい表現がよくあるかを類型化し,具体例と改善例を示す.
著者
三瓶 良和
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

汽水域の基礎生産によるCO2吸収能力の定量的評価およびその気候変化による変化特性について,日本の代表的汽水域である中海・宍道湖において,現環境および過去数百年間の関係を考察した。表層堆積物の全有機炭素(TOC)濃度は,中海南端~湖心では3.6~4.0%のsapropelicな高い値を示し1997年以降変化はなかった。宍道湖表層TOC濃度は,東部と西部を除き3.5~4.3%のsapropelicな高い値を示して2005年以降変化はなかったが,東部では約0.5%増加した。有機物の起源は,C/N比(7~9)と熱分解GC-MSのn-アルカン組成から判断して大部分が植物プランクトンに由来する。コア試料のTOC濃度は,中海・宍道湖ともに1800年以前は1%程度の低い一定の値を示し,1800から1900年にかけてさらに0.数%低くなり,その後現在に向かって急激に増加して4%程度になる。中海においては,表層TOC濃度が3.5%を超えると湖底水中に硫化水素が溶出されはじめ,両者に比例関係があり,H2S(ppm)=13.9*TOC(%)-52.1 (TOC>3.5%)で表されることが分かった。中海中央北東部における大気CO2濃度は,2013年4月~5月の平均値は約360ppmであり,春季の植物プランクトンブルーミングによって湖上の大気CO2濃度が低くなった影響が考えられた。また,最大80ppm程度の大きな昼夜差が見られた。Carbon sinkについては,金井ほか(1998,2002)の堆積速度を用いれば有機炭素埋積速度OCARは中海が7.0 mgC/cm2/y, 宍道湖が4.0 mgC/cm2/y,全域では中海で約6,000トン/年,宍道湖で約3,200トン/年と見積もられた。コア試料については,中海では,50~25cm(1770-1890年:世界的な寒冷期のLittle Ice Age期間)はTOC濃度が約1%と過去最も低く約2,000トン/年となり,これは現在の約1/3である。宍道湖コアでは,30~20cm(1830-1890年)で約0.7%と過去最も低くなり,約1,300トン/年となる。汽水域は半閉鎖水域で有機物の分解が遅く,かつ,水深が浅いために有機物の堆積が速やかに起こるので,気候変化に対しては非常にレスポンスの速いcarbon sinkとして特徴づけられた。
著者
吉田 真弓 山田 美智子 角張 敬子 藤井 義博
出版者
藤女子大学
雑誌
藤女子大学QOL研究所紀要 (ISSN:18816274)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.45-53, 2011-03

目的:従来、配偶者との死別経験が食事満足度にどのように影響しているのかは全く検討されていない。そこで前報では、特別養護老人ホーム入所者の主観的な食事満足度に影響を及ぼす配偶者との死別経験の影響について検討し報告した。本報では、対象者を増やしてさらなる検討を行った。対象と方法:札幌市内の特別養護老人ホーム3施設の入所者81名を対象とした。施設入所者の食事満足度について、多角的に調査できるよう構成された32項目からなる食事満足度調査票を使用し、個人面接調査を行った。個人面接調査は、施設と全く関係がない管理栄養士5名が行った。食事満足度調査質問32項目について配偶者の死別経験の影響を検討するためにウイルコクスンの順位和検定を行った。結果:配偶者との死別経験者は、「食べ慣れた味付け、料理はうれしい」、「施設入所で満足」において、非経験者よりも有意にスコアが高かった。男性の死別経験者は、「いつもの食事の楽しさ」、「行事食のおいしさ」、「自分の誕生日は特別」において、男性の死別未経験者より有意に高いスコアを示した。女性の死別経験者は、「食べ慣れた味付け、料理はうれしい」において女性の死別未経験者より有意に高いスコアであった。女性の死別未経験者は、「行事食の中で自分の誕生日を1番楽しみにしている」において女性の死別経験者より有意にスコアが高かった。男性の死別経験者も、「行事食の中で自分の誕生日を1番楽しみにしている」において女性の死別経験者より有意に高いスコアを示した。女性の死別経験者は「献立内容の把握」、「うるさくて食事に集中できないことはない」において男性の死別経験者よりも有意に高いスコアであった。女性の死別経験者のうち、入所期間が8年以上の入所者は、「行事食の好物」、「行事食の待ち遠しさ」、「職員から大切にされている」、「食事は期待通り満足」、「施設入所で満足」において入所期間8年未満の入所者よりも有意に高いスコアを示した。結論:配偶者との死別経験は、施設入所高齢者の食事満足度と主観的QOLに有意な影響を及ぼしていることが示唆された。
著者
Ichiro Kawamura Katsuhiko Kamei Kyoko Yarita Misako Ohkusu Kenta Ito Mika Tsukahara Masatake Honda Kazuhisa Nakashima Hiroaki Akamatsu Hanako Kurai
出版者
日本医真菌学会
雑誌
Medical Mycology Journal (ISSN:21856486)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.E51-E54, 2014 (Released:2014-09-18)
参考文献数
23
被引用文献数
2 9

This report describes a case of Cryptococcus gattii VGIIb infection of the pulmonary and central nervous systems in an immunocompetent Japanese man with a travel history, and it hypothesizes the place where he was infected with C. gattii using the genotype information.
著者
金菱 清
出版者
関西社会学会
雑誌
フォーラム現代社会学 (ISSN:13474057)
巻号頁・発行日
no.12, pp.104-113, 2013-05-18

何万にものぼる死者の行方は?未曾有の災害で家族の命を絶たれた遺族はどのように日常に戻っていけるのだろうか?本論文では、東日本大震災の被災者が集住する仮設団地において、"過剰"に住民が介入するかのようなコミュニティをとりあげることで、どのようにコミュニティが生を中断せざるをえなかった「彷徨える魂」を鎮めることができるのかについて、被災コミュニティの文化的・宗教的な装置の側面を社会学的に明らかにする。阪神淡路大震災後の仮設住宅では、孤独死やアルコール依存症者が発生した。この深刻な事態を教訓として、宮城県名取市の仮設住宅では、自治会レベルでさまざまな対策を講じてきた。それらの取り組みをまとめると、ある意味「過剰な」コミュニティ運営をしている自治会が浮かび上がってくる。ここで過剰なコミュニティ運営とは、個人の生について住民組織が過度なまでに介入していることを指す。ただし、建物倒壊による圧死が死因の多数を占めた都市直下型地震の阪神淡路大震災とは異なって、東日本大震災では津波特有の遺体の見つからない行方不明者が多い。この過剰なコミュニティ運営は、生死のわからない彷徨える魂に対処する(ホカヒする)ための文化的社会的装置であると考えられる。本論では、大規模災害で生じる無念な「死」に対して、民俗学・宗教学とは異なる視角から、コミュニティの役割について社会学的に探ることを目的とする。そのことを明らかにすることによって、犠牲者を未だ彼岸の「死者」として扱えず、此岸に残された人びとの社会的生に対する積極的な位置づけをおこなう。