著者
鈴木 豊 阿部 賢史 山田 英一 秋山 承太郎 雨海 正純
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPM, 電子部品・材料 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.265, pp.45-48, 2005-09-01

近年半導体パッケージの統合化、微細化、小ピッチ化に伴い開発されたスタック・ダイ・パッケージの内部構造の影響が与えるダイのストレスについて、ストレスセンサーを使用して定量的に評価した。ストレス測定は信頼性試験下で行い、各試験下におけるダイのストレスを測定した。また、4点曲げ試験との相関を取ることで、ストレスセンサーの定量的な応力の測定を行った。
著者
永瀬 亮 岸本 卓巳
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.10, pp.755-759, 2010 (Released:2010-11-17)
参考文献数
14
被引用文献数
1

症例は70歳女性.2003年10月随時血糖350 mg/dlと大球性貧血を指摘された.2004年1月糖尿病教育入院を行い,食事療法にて血糖コントロールは改善した.貧血はVit.B12低値で抗内因子抗体陽性より,悪性貧血と診断された.以後,2型糖尿病として食事療法にてHbA1c 6%台前半(以下HbA1cはJDS値で表記(糖尿病53:450-467, 2010))で経過していたが,2009年5月HbA1c 11.4%と急激な上昇を認めた.2004年1月には内因性インスリン分泌は保たれ,膵島関連自己抗体陰性より,2型糖尿病と診断していた.今回入院時に内因性インスリン分泌能は著明に低下し,GAD抗体強陽性となっており,1型糖尿病に転化したと考えられた.抗TPO抗体陽性で慢性甲状腺炎の合併を認めた.悪性貧血と2型糖尿病で発症し,1型糖尿病に転化した多腺性自己免疫症候群(autoimmune polyglandular syndrome;APS,以下APS)III型の1例を経験した.
著者
Hiroshi G. KATAYAMA Ting TSAO Naoshi MATSUSHIMA
出版者
The Iron and Steel Institute of Japan
雑誌
Transactions of the Iron and Steel Institute of Japan (ISSN:00211583)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.186-191, 1988 (Released:2006-09-08)
参考文献数
20
被引用文献数
4 3 10

Experiments were done on the distribution of each element between liquid Fe-Cr alloys and CaO-MgO-Al2O3-SiO2 slags having the compositions near the CaO-Al2O3 binary system in a magnesia crucible at temperatures of 1575, 1600 and 1650°C. The distribution ratios of chromium and sulphur, the oxygen content of liquid alloy and the activity coefficient of CrO in slag were expressed as functions of temperature and compositions of liquid alloy and slag. The major equations derived are as follows. log (wt%O)=0.413 log NCrO+0.0065 [wt%Cr] -0.091 ∑Ki•Ni-13044/T+5.574 log (wt%Cr)/[wt%Cr]=2.04 log [wt%O] -0.048 [wt%Cr]+0.292 ∑Ki•Ni+26 805/T-10.487 log γCrO=-0.561 log NCrO-0.096∑Ki•Ni -3044/T+1.528 log (wt%S)/[wt%S]=-0.47 log NCrO+0.0087 [wt%Cr] +2.835 ∑Ki•Ni+6902/T-4.28 where, ∑Ki•Ni=NCaO+0.1NMgO-0.8NAl2O3-NSiO2
著者
小玉 美意子 小田 原敏 アンジェロ イシ 吉田 文彦 音 好宏 鈴木 弘貴 金山 智子 中 正樹 日吉 昭彦 黄 允一 小林 直美 沈 成恩 章 蓉
出版者
武蔵大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、2008年8月に行われた北京オリンピック報道によって視聴者の対中国意識がどのように変化したか探ることを目的とし実施された。調査の結果、テレビニュース視聴者の中国(人)についての認識は、オリンピック前後で部分的に変化があったことが明らかとなった。中国(人)イメージが変化した人は直接的な経験(渡航経験や友人・知人)が無い、オリンピック前に中国に対しネガティブな印象を持っていた人がオリンピックを契機に良い印象を持ったようである。このような傾向を持つ人は若い世代が多く、今後テレビの報道内容によって、若者は中国(人)イメージが変化する余地が示唆された。中国(人)の印象が変化しにくい人は、メディア接触によって先有傾向の強化・補強が行われていることが推察された。取り上げられた出来事がインタビュー対象者自身の中国経験やイメージと結びつけられていたからである。テレビニュースは中国を発生地とする報道が全体の38.1%を占め、中国報道の議題設定や放送局別の傾向が明らかになった。視聴者はオリンピックの競技ニュースというよりは、オリンピック開催前、期間中の関連報道から中国(人)に関する情報を得ていたようである。またテレビをよく視聴した人は、新聞、インターネットなどに多く接した人よりも肯定的イメージへの変化がみられた。

1 0 0 0 OA 淡雪かん

著者
伊東 清枝
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.35-37, 1984-04-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
1
著者
堤 正臣 笹原 弘之
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

回転軸のピッチ誤差、バックラッシを考慮した5軸制御マシニングセンタのモデルを開発し、円すい台の仕上げ切削を想定したシミュレーションを行い、ボールバーによる測定結果と種々条件を変えて比較したところ、両者はよく一致することがわかった。このモデルを四角すい台に応用したところ、ほぼ同様の結果を得ることができることを示した。このモデルを使えば、工作精度を予測でき誤差を診断することが可能なことを示した。
著者
遠藤 一佳 高尾 敏文
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011-04-28

化石タンパク質のアミノ酸配列を決定する前段階として、現世腕足動物の殻体プロテオーム解析と外套膜トランスクリプトーム解析をLaqueus rubellusとCoptothyris grayiの2種について行った。その結果、74種の殻体タンパク質を同定し、これまでに他の動物門で知られる殻体タンパク質と相同ではない新規タンパク質が大部分を占めることを解明した。一方、約39万年前のL. rubellus、C. grayiの化石タンパク質の予察的解析も行い、殻体内の大部分のアミノ酸がペプチド内ではなく、遊離の状態で存在しており、アミノ酸配列を得るためには、化石抽出物の濃縮が必要であることを明らかにした。
著者
阿久沢 正夫 高橋 隆之 中村 康男 竹之下 浩和 原 由香 森園 充 坂本 紘 岡本 嘉六 出口 栄三郎
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.313-317, 1989
被引用文献数
6 1

鹿児島県内を管轄する4ヵ所の畜犬管理センターに集められた犬について, レプトスピラ (8種類の血清型<I>autumnalis, hebdomadis, australis, icterohaemorrhagiae, canicola, pyrogenes, hardjo, pomona</I>) に対する抗体調査を1984年5月から1987年3月に行った. 性別による陽性率は雄26.2%, 雌18.8%で雄の方が高く, また推定年齢別の比較では, 加齢とともに陽性率は増加する傾向を示した. 県全体では, 806頭中190頭 (23.5%) が1種類以上の血清型に対して陽性であった. 地域別では, 加世田が204頭中57頭 (27.9%) で最も陽性率が高く, ついで宮之城が197頭中53頭 (26.9%), 国分は198頭中44頭 (22.2%), 鹿児島市が最も低く207頭中36頭 (17.4%) であった. 各地域の月別の陽性率は, 季節に関連する変動は認められなかった. 県内4ヵ所での各血清型抗体の検出数および検出率で, 各地域とも最も多いのは<I>icterohaemorrhagiae</I>であった. 次に多く検出されたのは鹿児島市と国分では<I>canicola</I>で, 加世田と宮之城では<I>hebdomadis</I>であった. 今回の調査において, 1972年から1979年の南九州における調査では検出されなかった<I>australis, pyrogenes, pomona</I>および<I>hardjo</I>に対する陽性反応が認められた. 検査した犬はすべて臨床的には健常であり, 同時に行った血液検査でも, BUNの値が正常範囲内ではあるが抗体陽性の犬は陰性の犬よりも有意に高い値 (P<0.05) を示したにすぎなかった.
著者
川端 有子
出版者
愛知県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、十九世紀イギリスの児童文学-雑誌読み物、宣教文学、冒険小説、家庭小説など-における、アングロ・インディアン(在印英国人)の子ども像を抽出し、イギリスと植民地インドの歴史的関係のコンテクストにおいて、二つの文化の狭間に宙吊りにされた子どもたちの文化変容の過程、そしてその経験がより広い文化現象のなかにどう位置づけられるかを探るものである。本報告書で分析の対象とした作品は、フランシス・ホジソン・バーネットの『小公女』、『秘密の花園』、ルーマ・ゴッデンの『河』、メアリー・ノートンの『床下の小人たち』であるが、それと同時にその背後に存在した、いまはもう忘れられた作品、『六歳から十六歳』『女王さまのために』『黄金の沈黙』との相互関係も考察した。さらに、現代の作品である『煙の中のルビー』、『バラの構図』などにも言及し、アングロ・インディアンの子どもという設定が、現実的なものから文学的装置となっていく過程を追った。この研究はまた、異人種間のみならず、男性・女性、異なる階級間、おとな・子どものあいだに働いている不均等な力関係をも明らかにしていくことになる。今後もさらに、ゴッデンのほかの作品や、M.M.ケイ、ポール・スコットなどアングロ・インディアンであった人々の作品や、声を上げ始めたジャミラ・ギャビンなど、インド人作家の作品を通して探っていきたいテーマである。というのも、21世紀にはいっても、なおかつオリエンタライズされた「インド」イメージは廃れていないからである。
著者
Takuya Okamoto Takeshi Ishikawa Yoshiyuki Koyano Norifumi Yamamoto Kazuo Kuwata Masataka Nagaoka
出版者
(社)日本化学会
雑誌
Bulletin of the Chemical Society of Japan (ISSN:00092673)
巻号頁・発行日
vol.86, no.2, pp.210-222, 2013-02-15 (Released:2013-02-15)
参考文献数
95
被引用文献数
20 4

For the purpose of providing a realistic description of the reaction mechanisms in large molecular systems, we propose a quantum mechanical/molecular mechanical (QM/MM) method combined with the ab initio fragment molecular orbital (FMO) method, i.e., the ab initio FMO-QM/MM method. By connecting a molecular dynamics (MD) program AMBER with an FMO program PAICS, we have implemented an AMBER-PAICS interface (AP-IF). Using the AP-IF, we demonstrate three example applications: (a) a hydrogen fluoride and water molecular clusters, (b) an alanine dipeptide in aqueous solution, and (c) a prion protein–GN8 complex. From these results, it is confirmed that the FMO-QM/MM method offers a good compromise between chemical accuracy and computational cost and enables us to obtain in ab initio quality the inter- and intramolecular interaction energies between molecules or residues in large molecular systems such as solution and biomolecule, by using the dynamics-based interfragment interaction energy (IFIE) analysis.

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1900年06月05日, 1900-06-05
著者
屋代 智之 ThomasF.LaPorta
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.12, pp.2952-2962, 2005-12-15
被引用文献数
9

モバイルエージェントはLBS(位置情報サービス)分野において重要な役割を担うと考えられている.本論文では,モバイルエージェントがアドホックネットワークを用いて端末間を移動することにより,特定の物理的エリア内にエージェントがとどまる手法について提案を行い,その有効性を評価する.この手法を用いることで,エージェントはインフラを使用せずに,特定のエリアに十分な時間にわたって存在し続けることが可能となり,特定の位置に依存したデータ収集および提供を行うことができるようになる.著者らは利用者の密度に応じてこれらのエージェントの生存時間と,対象エリアからの位置誤差を評価した.また,エージェントの通信範囲を動的に変化させることで電力消費量を抑える手法であるDRC(Dynamic Radius Control)を提案し,その有効性を示した.Mobile agents are expected to play a large role in providing location based services. In this paper we define and evaluate algorithms that enable mobile agents to move between hosts on adhoc network so that the agent may stay within a close proximity of its target area. Using this method, an agent can be deployed for a sufficient term without fixed infrastructure and remain in one area to gather and disseminate data depends on the area. We quantify the lifetime of these agents for several migration policies considering varying user densities. Furthermore, we applied DRC (Dynamic Radius Control) which the agent can change the radius of the transmission area dynamically to reduce power consumption without reducing agent lifetime and the effectiveness of DRC is shown.