著者
延原 玄弥 内田 英明 阿部 和規 藤井 秀樹 吉村 忍
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.1I4GS205, 2020 (Released:2020-06-19)

地図情報を用いた交通流シミュレーションを実施しようとする際、実在する道路ネットワークに近い特徴を持つ仮想の道路ネットワークを用いると都合がよいことがある。本研究の目的は、実在する道路ネットワークをモデルとし、そのモデルの特徴量を再現する仮想道路ネットワークを生成することである。実在する道路ネットワークのデータはフリーの地図情報データベースであるOpenStreetMapから取得した。取得したデータから道路ネットワークの特徴量を求め、その特徴量を持つ仮想道路ネットワークはL-systemにより生成した。L-systemの入力パラメータは機械学習による回帰によって求めた。複数の都市の道路ネットワークをモデルとして実験を行った結果、L-systemのパラメータを適切に定めることで、定義した道路ネットワークの特徴量のうち、複数の特徴量を再現するような仮想道路ネットワークを生成できることを確認できた。
著者
保坂 創史 小宮 直孝 保坂 記世
出版者
一般社団法人日本獣医がん学会
雑誌
日本獣医がん学会雑誌 (ISSN:18843344)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.7-12, 2021-10-31 (Released:2021-10-26)
参考文献数
22

An old neutered male cat was brought to the hospital with primary signs of anorexia, difficulty breathing, abdominal distension, and purulent rhinorrhea. Clinical examinations showed tension pneumoperitoneum and an intraperitoneal mass of 4 cm in diameter. A needle puncture was performed, releasing 830 mL of gas, at which point breathing improved. A laparotomy was then performed, and a jejunal mass leaking air was excised, followed by abdominal closure. The mass was diagnosed as lymphoma. It is assumed that the lymphoma gave rise to gastrointestinal perforation, which, together with chronic obstructive nasal disease, led to the tension pneumoperitoneum. The pneumoperitoneum did not recur after surgery, and the cat’s condition improved.
著者
水野 累 米丸 加余子 森 崇
出版者
一般社団法人日本獣医がん学会
雑誌
日本獣医がん学会雑誌 (ISSN:18843344)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.1-6, 2021-10-31 (Released:2021-10-26)
参考文献数
11

A 14- year-old spayed female miniature Dachshund presented to our hospital with a mass at a previous incision site 7 months after the removal of a lung adenosquamous cell carcinoma (ASCC). Needle tract implantation (NTI) caused by fine needle biopsy was presumed as the cause of the mass. Extended resection of the mass was performed and histopathological examination revealed ASCC and thyroid transcription factor-1 (TTF-1) positivity. No local recurrence was observed; however, the dog died. The incidence of NTI in lung ASCC in dogs is unknown. However, the development of NTI should be monitored.
著者
KUBO Tomoko ONOZAWA Yasuko HASHIMOTO Misao HISHINUMA Yusuke MATSUI Keisuke
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
Geographical review of Japan series B (ISSN:18834396)
巻号頁・発行日
vol.83, no.1, pp.47-63, 2010-09-30 (Released:2010-10-10)
参考文献数
35
被引用文献数
1 9

This study aimed to discuss the effectiveness of mixed development, which generates a socially mixed community, in avoiding the neighborhood aging problems that can arise in Japanese suburban neighborhoods. Discussions on social mix in Japan would contribute to the development of sustainable and inclusive communities. We examined the case of Narita New Town, which consists of diverse housing types, and clarified how and why socially mixed neighborhoods have been developed and sustained for decades. Hypotheses of this study on the relationship between mixed development and sustainability of an area were described: 1) mixed development can generate constant housing supply in the area, and it may cause substantial housing demands for both newly built and second-hand houses in the area; 2) supply of second-hand houses promotes movement of existing residents within the area; and 3) these active movements work efficiently to avoid the aging problem of the whole area, thus the area and their community can be sustainable for a long time. As a result, the elderly population rate of Narita New Town remained lower than that of Narita City. Within Narita New Town, the elderly population rate was higher in the old detached-house districts and luxury residential districts, and the residents tended to be white-collar. On the other hand, most of the rented house districts and detached house areas with blue-collar residents showed a lower rate. Therefore, a mixture of housing types and socioeconomic status work efficiently to maintain the sustainability of the town as a whole. In addition to the mixed development, adjacency to Narita Airport with its personnel turnover and support of community helped to maintain a pleasant residential environment in the town, and stimulated inflows of new comers and moves within the town, and thus sustainability was maintained in the town.
著者
桑村 哲生
出版者
日本比較内分泌学会
雑誌
比較内分泌学 (ISSN:18826636)
巻号頁・発行日
vol.38, no.145, pp.68-72, 2012 (Released:2012-09-03)
参考文献数
17

2 0 0 0 OA 咀嚼の大切さ

著者
鈴木 隆
出版者
岩手医科大学歯学会
雑誌
岩手医科大学歯学雑誌 (ISSN:03851311)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.1-10, 1995-04-30 (Released:2017-06-06)
参考文献数
20
被引用文献数
2
著者
太郎丸 博
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.277-278, 2020 (Released:2021-09-04)
著者
小島 浩之
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.1-9, 2002-03-31 (Released:2017-12-19)

中国では80年代後半から図書や出版の標準化が進められた。これに伴い標題紙,版権頁といった情報源もISOに準拠して標準化され,同時に出版者はCIPデータの提出と表示を義務づけられた。こういった情報源の標準化は1990年からほぼ10年間で成し遂げられた。したがって90年代以降に出版された中国書は,書誌構造を捉え易くなっている。これに対し80年代以前の図書は原則論が必ずしも通用するとは限らず,書誌構造を把握しにくい場合も多い。
著者
尾原 伸作 内本 和晃 小山 文一 中川 正 中村 信治 植田 剛 錦織 直人 藤井 久男 堤 雅弘 中島 祥介
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.156-162, 2014-02-01 (Released:2014-02-11)
参考文献数
20

非神経線維腫症I型の患者において,骨盤神経叢由来と考えられた悪性末梢神経鞘腫(malignant peripheral nerve sheath tumor;以下,MPNSTと略記)の1例を経験したので報告する.MPNSTの好発部位は四肢近位部,体幹,頸部とされている.また,MPNSTの約半数は神経線維腫症I型に合併するといわれる.症例は58歳の女性で,当院初診5か月前より肛門痛,左下肢の疼痛が出現した.各種画像検査の結果,骨盤内の直腸左壁に約10 cm大の腫瘍を認めた.骨盤内原発の神経原性腫瘍を疑い,腫瘍摘出術を施行した.腫瘍は骨盤底の後腹膜腔で直腸左側にあり,左骨盤神経叢と固着していた.病理組織学的検査所見では,紡錐形の腫瘍細胞の束状増殖があり,多核な腫瘍細胞もみられた.各種免疫組織染色検査でneurofilamentのみ陽性であった.核分裂像が400倍で1視野当たり7 cells認められ,左骨盤神経叢由来のMPNSTと診断した.術後約6年3か月経過した現在も無再発生存中である.
著者
松村 浩一 池田 幸夫
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.5-8, 2007 (Released:2018-04-07)
参考文献数
7
被引用文献数
1

教科の理解は、本質をつかんだ理解,共感しながら得た知識,歴史的・文化的な背景を理解した上での幅広い知識のつながりを得ることが大切である。そのためには,ねらいを持った観察や体験を準備すること,科学理論が発表された当時の歴史的・文化的背景を知ること,科学史を活用すること,生活へ応用されていることを具体的に知ること等と同時に,楽しい・おもしろい・きれいなどの感情を大切にした授業の実施について配慮する必要がある。そのためにも,教師の幅広い研修や教材開発が必要である。
著者
橋本 修
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.168-172, 2017 (Released:2017-05-17)
参考文献数
9
被引用文献数
1
著者
萩行 正嗣 上谷 珠視 東 宏樹 大竹 清敬
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 通信ソサイエティマガジン (ISSN:21860661)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.200-210, 2021 (Released:2021-12-01)
参考文献数
14

近年,ICT の発達に伴い,災害対応の現場でもこれらを活用した災害対応の効率化が行われている.特にTwitter やLINE に代表されるコミュニケーションツールは被災者一人一人と災害対応機関とのコミュニケーションを変えつつある.本稿では,現在コミュニケーションツールが災害対応の現場で活用されている例やその背景にある技術について紹介するとともに,我々が開発中の防災チャットボットSOCDA の機能と展望についても紹介する.
著者
片桐 利真 横田 恭子
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.49-52, 2021-02-15 (Released:2021-02-16)
参考文献数
16

東京都の2020 年夏のCOVID-19 の感染拡大・収束傾向と日照時間および日平均湿度との相関を調べた.東京都の発表した新たな感染者の14 日間の移動平均(An:n は日数)を基に,感染拡大・収束傾向の指標(Bn)をBn =(An-2 -An)/ An と定義した.この指標Bn は,日照時間の14 日間の移動平均(Cn)および1 日の平均湿度の14 日間の移動平均(Dn)とよく相関していた.相関係数はそれぞれ-0.74 と 0.75 であった.この結果は,新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の最外殻エンベロープの化学構造やその感染メカニズムと矛盾しない.新型コロナウイルスを含む飛沫あるいは付着飛沫を乾燥させることによりウイルスの感染能力を消滅させ,飛沫感染や接触感染を防ぐためには,公共性の高い屋内あるいは人の多い屋内空間においては,加湿よりも換気を行ない,空間を乾燥した状態に保つべきである.
著者
保髙 隆之 阿曽田 悦子
出版者
NHK放送文化研究所
雑誌
放送研究と調査 (ISSN:02880008)
巻号頁・発行日
vol.71, no.10, pp.2-33, 2021 (Released:2021-11-20)

新型コロナウイルス感染症の拡大が、生活者のテレビとインターネット動画の視聴にどのような影響を与えたか、背景にある意識とともに探る。NHK放送文化研究所が2020年11月に実施した世論調査「コロナ時代のテレビの価値」の結果では、若年層だけでなく40代でも、コロナ禍で動画利用時間が増加した人(以下、動画増加者)が、テレビの視聴時間が増加した人(以下、テレビ増加者)を上回った。テレビ増加者と動画増加者の意識を比較すると、テレビ増加者では感染に不安を抱く人やテレビに親近感を感じている人が多かった。一方の動画増加者では、番組を毎回決まった時間に見るのは面倒だと感じる人や、メディア報道に懐疑的な人が多かった。 また、動画利用者のメディア利用について、コンテンツのジャンルと生活場面別に詳しくみると、ジャンルでは「趣味・実用」を「動画のみ」で視聴する人の割合が高く、関連で実施したウェブ調査の参考データでは、地上波では見られない多様な内容を視聴していた。生活場面では、テレビが食事どきに視聴を増やすのに対し、動画は夜間のプライベートな時間に視聴が集中した。ウェブ調査の結果からは、夕食中にテレビ画面で動画を家族視聴する人がいるなど、今後、伝統的なテレビと動画の視聴スタイルが変わっていく可能性もうかがえる。
著者
関原 成妙 福留 奈美 早川 文代 品川 明
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成29年度大会(一社)日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.102, 2017 (Released:2017-08-31)

【目的】硬水では良いだしが取れないことは日本の料理界で常識とされる。うま味を含めた5つの基本味の感じ方は水の違いによってどのように変化するのか、本研究では5つの基本味の感じ方の違いを水の硬度の違いと関連づけてとらえることを目的とした。また五味識別テストを行う際の水溶液濃度を味質別に設定する必要性についても検討した。【方法】五味識別テストを市販の飲用水を用いて行うことを想定し、ボトルドウォーター3種(硬度が異なるミネラルウォーター2種と純水)を選んだ。ISO8586のパネリスト選抜基準および訓練テストの濃度を参考に予備実験を行い、甘味(ショ糖)、塩味(NaCl)、酸味(クエン酸)、苦味(無水カフェイン)、うま味(グルタミン酸ナトリウム)の水溶液の濃度を4段階に設定した。18-22歳の都内女子大学の学生24-29名を対象に2016年3-7月に3点識別試験法で官能評価を行った。水別、濃度別に有意差検定を行い、結果をもとに五味識別テストにおける水溶液濃度の設定についての検討を行った。【結果】識別できた人の割合は、うま味については硬度が高い水の方が高く、酸味については硬度が低い水の方が高い傾向が見られた。低濃度の水溶液では、うま味は純水で、酸味は硬度の高い水で有意差が出る傾向にあり、うま味と酸味の味質の感じやすさと水の硬度の違いに逆の傾向が見られた。甘味、塩味、苦味については水の硬度段階の違いによる一定の傾向は見られなかった。以上より、うま味と酸味の感じ方は特に低濃度で水の硬度の違いによる影響を受けるため、五味識別テストを行う際には、テストの目的に応じて呈味物質の濃度や水について十分に検討する必要があることが示唆された。

2 0 0 0 OA 発熱

著者
岡 孝和
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.204-208, 2018 (Released:2018-03-01)