著者
榊原 健一 徳田 功 今川 博 山内 彰人 横西 久幸 Sommer David E.
出版者
北海道医療大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

声帯振動の3次元計測および音声のダイナミクスについてプロファイリングにおける基礎的検討をおこなった。声帯振動の3次元計測に関しては、新しく構築したステレオ喉頭側視鏡を用い、声帯振動のステレオ喉頭デジタル撮像のステレオマッチングの方法を提案、実装した。それらの方法を用い、発声中にin vivoで記録された高速度デジタル画像から、声帯縁の上下動を分析た。音声のダイナミクスのプロファイリングをおこなうための基礎的な検討として、喉頭全体の筋緊張を反映するとされるパラメータである声門開放時間率を、構造的な音声課題を用いて異なる定義の声門開放時間率と音響パラメータを比較した。
著者
田崎 三郎 高島 隆雄 山田 芳郎 都築 伸二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.16, no.72, pp.7-12, 1992-11-12
被引用文献数
4

本稿においては,従来形3値記録符号の一形式に属する3B-2T符号及び4B-3T符号に対して各種PRML(Partial Response Maximum Likelihood)方式を適用し,状態推移行列とシンボル推移行列を考慮して,ビット誤り率特性を計算機シミュレーションによって求めている.その結果,検討したPRMLとの組合せの内で,PR(1,0,-1)MLとの組合せにおいて両符号とも,最も良い性能が得られ,ビットバイビット検出に比べて誤り率が10^<14>を達成するのに必要な読みだし点でのSNRは,3B-2T符号で約2.3dB,4B-3T符号で約2.2dB改善された.また,PR(1,0,-1)方式の際にk_1制約を考慮することにより,両符号ともさらに0.4dBの改善があった.
著者
牧野 由香里
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.89-98, 2004
参考文献数
9
被引用文献数
5

本研究は,論理構築力とメディア活用能力の分析を中心に,グループ学習(スピーチ演習カリキュラム)の学習者一人一人に対する効果について考察する.関西大学の外国人留学生を対象とした実施(2002年〜2003年の計2回)における分析から,グループ学習の成果として,論理構築力の向上が確認できた.ただし,この効果について,(1)使用言語(第一言語/第二言語),(2)言語運用能力(日本語能力レベル),(3)学習環境(対面授業/オンライン学習)との関係性は確認できなかった.このことから,グループ学習の効果(ここでは論理構築力の向上)は,学習者のメディア活用能力に必ずしも依存しないことが示唆された.
著者
張 巧韵 許 佑旭
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

この研究の主な目的は既に各分野に存在しているカントリー・オブ・オリジン(COO)の文献を再考することによって既存しているCOOの研究を更に展開させて、新たなCOOの構造を概念化し、価格と価値と品質と代価と満足度といったマーケティングの分野の変項を用いた包括的なリサーチ・フレームワークを創出することにある。研究結果として、消費者は設定された三つのシナリオにCOO効果に対して異なるリアクションを見せた。例えば、幼児のおもちゃを購入に際し、消費者認知価値と購買意欲がリスクに強く左右されるということが明らかになった。
著者
井上 悟 田川 英生 永松 公明 梶川 和武
出版者
日本水産工学会
雑誌
水産工学 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.39-46, 2004-06-07

前の3報に続いて,海中に設置した電極に微弱電流を流すことにより,海洋生物の付着を防止する試みを行った。水産大学校桟橋下と近くの海面に測定板を沈め,測定板への生物付着状況を調べた。2000年5月30日から10月2日までの4ケ月間(第1期)と,同年10月11日から翌年1月12日までの3ケ月間(第2期)に分けて実験を行った。電極には白金メッキされたチタン細線を使用した。あらかじめ,電極間隔および電極長と電流との関係を調べ,電極間隔50cm・電極長3mmの粂件のもとで,8V・数十mAの電流を常時印加した。海中に設置された電極に流れる電流は,電極間隔にはほとんど依存せず,電極長に大きく依存することが確認できた。8V・数十mAの電流を常時印加することにより,第1期と第2期を通じて,付着性の動物,特にフジツボに対しての周年の付着防止効果が確認された。ただ,第2期では,海藻類に対しての付着防止効果は認められなかった。しかし,海藻以外の付着生物(特に動物)は明らかに対照区に多く,8V・数十mAの電流による付着防止効果が認められた。
著者
徳山 俊 北島 博之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.174, pp.23-26, 2008-07-24
参考文献数
16

Cell/B.E.による並列化を用いることで,数値計算速度が速くなる事が知られている.本研究では,Cell/B.E.を用いた環境で,Hodgkin-Huxleyモデルを用いて,化学シナプス結合によりスモール・ワールド・ネットワークを構成し,同期特性を調査した.反転電位とシナプス電流の立下りの時間のパラメータ平面において,最大同期ニューロン数を調査した.すなわち,興奮性シナプス結合と抑制性シナプス結合の場合を比較した.結果として,ネットワークのトポロジーによらず,各ニューロンに入力されるシナプスの数が等しい場合に同期が達成されやすい事が分かった.
著者
金城 賢 吉元 寛 琉球農業試験場名護支場
出版者
沖縄農業研究会
雑誌
沖縄農業 (ISSN:13441477)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.38-39, 1963-05

(1)有効茎数 第3表第2図61/60年期62/61年期の結果によると標準区より催芽苗区は茎数が多く苗令数が有効茎数に及ぼす影響は判然としない。(2)茎長ブリックス 苗令1.5枚、2枚区は標準区より10糎以上高く催芽処理の効果が稍あらわれておりブリックスは苗令数の多い程上昇する傾向である。(3)蔗茎重量 標準区に比し催芽処理苗区は極めて高率の増収を示し苗令2枚区は44.8%苗令1.5枚区41.5%苗令2.5枚区30.1%苗令1枚区21.4%苗令3枚区19.5%の順位で苗令2枚を頂点として苗令数が多くなれば蔗茎重量は逐次減収する傾向にある。(4)第3表の結果61/60年期に対して62/61年期が茎数茎長ブリックス蔗茎重量と低下した原因は61年9月14日の台風18号と10月2日の台風23号の被害が生育後期の甘蔗の回復に影響し減収したものと思われる。実験結果から見ると保温催芽苗利用による春植甘蔗の増収法試験は国頭礫層地帯では増収効果が明らかである。実験の範囲内では苗令2枚区が最も催芽効果が大きく苗令1.5枚区はこれに次いでいる。春先の定植当時は低温で且つ日照時間が少い為5粍及至10粍程度の降雨量があれば苗令1枚区苗令1.5枚区苗令2枚区は植傷み障害は殆んど表はれないので定植時の最も完全な苗令数は1枚~2枚が限度と思われた。
著者
菊池 愛美 伊藤 貴之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.76, pp.49-54, 2006-07-11
参考文献数
9

虹は自然現象の中でも発生条件の厳しいものであるが、映画やドラマ等の映像で用いられることが多い。虹は、空気中の水滴内部での光の反射によって起こる現象であり、この光反射をモデル化することで、CGによる表現力同能である。しかし、CGによって表現された虹を撮影映像に合成する技術に関しては、まだ議論の余地があると考えられる。本報告では、CGで生成した虹を実写画像に合成する手法を提案する。提案手法では、まず実写画像に撮影された各物体の奥行きを仮想することで、3次元仮想空間を構築する。続いて、ユーザによって定められた位置に虹力境られるように、太陽光線方向を設定し、また3次元仮想空間全体に対して大気中の水滴分布を設定する。そして、実写画像における各画素について、空気中の水滴内部を反射して視点に到達する虹の光の強度を算出する。以上の処理手順により、視点と背景物体との距離による虹の見え方の違いを表現する。Rainbow is often seen in movies or dramas; however weather condition for seeing rainbow is severe. The rainbow is a phenomenon that happens due to the reflection of light in water drops in the air. It is possible to represent it by computer graphics (CG) by modeling the light reflection. However, there are some issues on the synthesis of the rainbow represented by computer graphics onto real photograph images.This report proposes a technique for synthesizing the rainbow generated by computer graphics to real Photograph images. In the proposed technique, a three-dimensional virtual space is constructed by assigning depth values for each object taken in the photograph images. Sunlight direction and water drop distribution is then set to the three-dimensional space, so that the rainbow is rendered at ttie desired position in the photograph image. Brightness and color of light of the rainbow that reflects inside the water drops are then calculated for each pixel of the photograph image. The technique realizes the representation of various rainbows depending on the distances between a viewpoint and objects taken in the photograph image.
著者
佐竹 純二 小林 亮博 平山 高嗣 川嶋 宏彰 松山 隆司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.491, pp.137-142, 2008-02-14
被引用文献数
7

本研究では,大型ディスプレイを用いた情報提示システムにおいて,ユーザの顔や視線の方向を推定し,ユーザの興味や反応を認識することで,コンテンツをインタラクティブに制御することを目指している.カメラ画像のみを用いた視線推定法では,視線を虹彩中心と眼球中心を結ぶ直線として求める方法が一般的であるが,目領域の解像度が低いために誤差の影響が大きかった.そこで,高解像度カメラ(UXGA 30fps)を導入し,角膜による屈折を考慮した詳細な虹彩形状モデルを用いて,より高精度に視線を推定する方法を報告する.
著者
井上 武夫
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.103-105, 1985-06-20

ペルー産のミイロタテハ属の雌は雄に比べ極めて数が少ない.他方,ブラジルでは雌雄ほぼ同数が採集されている.両者の相異は使用するトラップが異なるためと言われているが,それを実証した者はいない.著者は1984年9月24日から10月2日までブラジルでバナナトラップを用いて5♂,3♀のミイロタテハを採集し,同じ方法でイキトス,ティンゴマリアにて,A. sardanapalusとA.beataの雌を各1頭採集した.このような著者の経験から,ペルーにおいても従来いわれてきたような雌雄の著しい不均等は必ずしもないと考えられる.
著者
Isao Shitanda Tasuku Yamaguchi Yoshinao Hoshi Masayuki Itagaki
出版者
(社)日本化学会
雑誌
Chemistry Letters (ISSN:03667022)
巻号頁・発行日
pp.130681, (Released:2013-08-24)
被引用文献数
17

A fully screen-printed electrode chip was fabricated for glucose detection. The utility of the screen-printed electrode chip based on a Japanese paper was demonstrated through the determination of glucose using the reaction of glucose oxidase with tetrathiafulvalene. The calibration curve showed good linearity in the concentration range 10 to 100 mM, with a slope of 0.055 μA mM−1. The paper-based electrode chip is potentially applicable for point-of-care monitoring because it is easy to use, inexpensive, and readily disposable.