著者
崔 忠煕
出版者
筑波大学平家部会
雑誌
筑波大学平家部会論集
巻号頁・発行日
vol.4, pp.38-51, 1994-07-25
著者
村上 大輔 下村 孝
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.152-157, 2007-08-31
参考文献数
18
被引用文献数
3 4

ビルの緑化された屋上で,緑化形態の異なる3地点(芝生地点,アスファルト地点,パーゴラ地点)を対象に,温熱環境要素の計測及び主観申告実験を行ない,物理量と心理量の双方がそれぞれの地点で異なることを明らかにした。特に,夏季に,パーゴラ地点では,他の2地点に比べ,気温とグローブ温度が低く,涼しい側と快適側の申告頻度も高かった。温度と快適性評価の2次回帰線と中立評価軸の交点より求めた快適範囲はパーゴラで最も広く,次いで,芝生,アスファルトの順になった。夏季にパーゴラのもたらす緑陰が屋上空間での快適性導入に有効であることが明らかにされた。
著者
静間 徹 石渡 一夫 福山 直人
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.723-730, 2012 (Released:2012-05-10)
参考文献数
21
被引用文献数
1

目的 : 大腸炎に対するトリプトファンの効果についての知見は少ない。我々は、デキストラン硫酸ナトリウム (DSS) 誘発性大腸炎動物モデルを用い、トリプトファンの抗大腸炎効果を検討した。方法 : C57black6マウスを、通常飼料 (CE-2) を与えた対照群とl-トリプトファン含有CE-2を与えたトリプトファン群 (各群8匹) に分け、3.5%DSSを12日間投与して大腸炎動物モデルを作成した。DSS投与後、体重減少、血便の頻度について観察した。さらに12日後に大腸を摘出し、組織学的検査、大腸組織中ニトロチロシン値、尿中nitrate and nitrite (NOx) 値について検討した。結果 : トリプトファン群で、体重減少や血便頻度、大腸組織中ニトロチロシン値が有意に低下し、組織学的にも大腸炎の軽減効果を認めた。NOx値は、両群間で有意差は認めなかった。結論 : DSS誘発性動物モデルにおいて、トリプトファンの投与による有意な大腸炎の軽減効果が認められた。その機序のひとつとして、抗酸化ストレス作用が推測された。
著者
鈴木 猛 平社 俊之助 佐藤 金作
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.78-79, 1959
被引用文献数
1

ゴキブリの駆除の一方法として, 比較的高濃度の薬剤を, その潜伏場所のまわりに帯状に処理し, ゴキブリの通路を囲む事により効果を期待するやり方がある.この方法は数cmの狭い幅に薬剤を処理するので, これにゴキブリが接触する時間は, 普通数秒間であり, 特別の事情のない限り長くても1日に10分間以上触れているとは考えられない.5%ダイアジノンを用いた室内的な実験(白井, 平社, 鈴木, 1959)では, 雌の場合10分以上の接触が100%の死亡に必要であることから, はたして実際において, この様な方法で完全な効果が期待出来るかどうか疑問になる.しかし実際には我々の目にとまる所にゴキブリの潜伏場所があれば, こゝに薬剤を処理するであろう.そして, この場所のゴキブリは当然死亡ないしは逃亡する.だが, ゴキブリの様な我々の見付けにくい所に往々ひそんでいる昆虫に対し, すべての潜伏場に薬剤を残留塗布の形で処理することは不可能に近い.そして実際的には往々にして一部の潜伏場所に直接薬剤を噴霧した場合の駆除効果をみるため, 過大に評価し勝である.この様な考え方から, 著者等は出来得る限り, その潜伏場をみつけ, しかも, こゝに全く薬剤を処理することなく, そのまわりに5%ダイアジノン乳剤をはけを用いて幅約5cm位の帯状に残留塗布を行いその効果を観察した.
著者
長谷川 耕三
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1036, pp.106-109, 2000-04-10

午前0時を過ぎ、暗く静まり返った東京・白金の高級住宅街に、まるで別世界のように煌々と明かりを灯している一角がある。そこはしゃれた3階建ての洋館で「白金ラ・ボエム」という店名のイタリア料理店だ。深夜だというのに順番待ちの客がいて、肌を刺すような真冬の寒風に吹かれながら、楽しそうに談笑している。 異様な光景だが、これがいつものことだ。
著者
村田 順子 田中 智子 藤平 眞紀子
出版者
和歌山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究は、高齢者の在宅生活を地域の住民活動がサポートし得るのか、その可能性について検討し、在宅生活を支える地域における生活支援システムの構築について考察することを目的としている。調査対象地域は歴史的街道を有し、住民主体のまちづくり活動を行っている。住民たちはまちづくり活動を通して地域に対する理解や愛着を深め、地域の問題に関心を持ち、問題解決に取り組みたいと考えるようになっている人が多いことから、まちづくり活動が助け合い活動につながる関係構築に寄与しているといえる。
著者
三木 敦朗
出版者
林業経済学会
雑誌
林業経済研究 (ISSN:02851598)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.12-18, 2011-03-01
参考文献数
25
被引用文献数
1

本稿では,グローバル資本主義段階において森林・林業がどのように変容したのかを,資本と土地所有という側面から鳥瞰した。かつて林業地代論が想定した,国内の育成的林業と海外の採取的林業という競合の構図は大きく変化している。すなわち,海外においては,経済の金融化と新自由主義政策の影響の下に育成的林業が形式的に成立したのに対し,国内では,資本の要求の下に再造林費を確保しえない形での生産拡大が起こり,採取的林業範疇というべき状況にある。この逆転現象は,国内において林野所有がグローバル資本主義に適合的な形で再編成されつつあることを背景としている。また,政策面では拡大造林期との類似点もみられる。こうした変容に対して,「森林セクター」はどのような対応をとりうるかを考察した。
著者
長澤 多代
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.18-34, 2012-03-31

本稿の目的は,アーラム・カレッジの解釈的ケース・スタディによって,"図書館員による教員へのアプローチの中で,何が教員と図書館員の連携を促す要因となっているのか"という研究課題を明らかにすることである。文献調査及び訪問調査で得た情報を帰納的分析法で分析した。その結果,次のことが明らかになった。1)アラーム・カレッジの教育目標が【学ぶ方法の習得】であるために,多くの授業科目で課題探求型の課題を与えている,(2)学生の[情報リテラシー]は低く,図書館員は初歩的な「図書館サービス」に多くの時間と労力を投じているという【図書館員の気づき】があった。[学習成果]は低く,無関心や誤解という[教員の図書館観]のために,教員は学生の図書館利用を促さなかった,(3)図書館員は,教員との【つながり方を開拓】することが重要であると考え,自身の役割を【ファシリテーター】と捉え,【事前対策的な働きかけ】によって教員との連携を構築しようとした。
著者
筑木 一郎
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.55, no.10, pp.428-432, 2005-10-01
被引用文献数
3

英国では, 学術機関における知的資源の効果的な発信・共有を図るFAIRプログラムが, 情報システム合同委員会(JISC)の助成を受けて実施された。本稿では, その中から, 電子学位論文に関して実施された3プロジェクト(Theses Alive!, Electronic Theses, Daedalus)について紹介する。これらのプロジェクトでは, 学位論文に適したリポジトリ・システムの構築, メタデータ・コア・セットの設計, 収集・提供モデルの調査などが行われた。重要な成果としては, 教育・研究プロセス, 研究指導の過程にリポジトリを連携させた点などがあり, 機関リポジトリおよびオープンアクセスの可能性が示唆される。