著者
Medel Manuel L Zulueta Shu-Yi Lin Shang-Cheng Hung
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.25, no.144, pp.141-158, 2013 (Released:2013-07-25)
参考文献数
79
被引用文献数
7 13

ヘパリンおよびヘパラン硫酸 (HS) は、複雑な骨格を持つ多糖であり、多くのタンパク質の活性を媒介・調節している。それらのタンパク質は、多様な硫酸化パターンで修飾された繰返し2糖骨格を持つ糖鎖と相互作用する。相互作用に関する分子レベルの詳細な知見は、新しい形態の診断薬や治療薬の開発に役立つと期待される。ヘパリンおよびHS骨格オリゴ糖の化学合成は、構造活性相関研究のための構造が明確な試料の入手を容易とするため、非常に重要である。しかしながら、化学合成においてもいくつかの課題に直面することが多い。いくつかの課題とは、例えば、希少なL-イドース/L-イズロン酸誘導体の入手、グルコサミンのグリコシル化反応におけるα-立体選択性、糖鎖の伸長法、位置選択的な硫酸基の導入を含む保護基の選択とその取り扱い、天然のヘパリンおよびHS鎖に相当する充分な多様性を持った化合物群の効率的な調製である。本総説は上記の課題に取り組んだ私達の成果に焦点をおきながら、これまで研究されてきた解決策を簡潔にまとめる。さらに、合成した糖鎖を用いた生物学的アッセイの結果についても簡単に述べる。
著者
阿部 博子
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.169-170, 1992-02-25

第23回東京女子医大漢方医学研究会 平成2年7月25日 中央校舎1階会議室
著者
農林省畜産局編
出版者
農林省畜産局
巻号頁・発行日
1956
著者
藤島 正敏 佐渡島 省三 石束 隆男 井林 雪郎 藤井 健一郎
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.1-10, 1989-02-25 (Released:2009-07-23)
参考文献数
50

The effects of various antihypertensive agents in relation to cerebral circulation and cerebral vessels were widely reviewed throughout the literature. The changes of cerebral blood flow (CBF), cerebral metabolism and CBF autoregulaiton were also discussed under the acute or chronic administration of antihypertensive agents in human being and experimental animals as well.Antihypertensive agents include diuretics, methyldopa, clonidine, reserpine, alpha-blockers, beta-blockers, vasodilators, calcium antagonists and angiotensin converting enzyme inhibitors, which habe been widely used for hypertensives with or without stroke.Acute effects : A bolus or continuous injection, or a single oral administration of vasodilators, calcium antagonists and reserpine increases CBF regardless of the blood pressure alteration. In contrast, both clonidine and beta-blockers decrease CBF by direct vasoconstriction or by decreasing cerebral metabolism. CBF remains unchanged or slightly increases by administration of alpha-blockers and angiotensin converting enxyme (ACE) inhibitors. No documents have been reported about the acute effect of diuretics and methyldopa. The lower limit of CBF autoregulation is shifted to lower levels by the administration of alpha-blockers, vasodilators and ACE inhibitors. Beta-blockers have no effects on autoregulatory range, while calcium antagonists affect little or or slightly raise the lower limit to a upper level.Chronic effects : Long-term administration of antihypertensive agents has different influence on CBF compared with acute administration. In hypertensive patients without stroke, most of agents do not change CBF, but some agents rather increase. In hypertensive patients with stroke CBF is increased by methyldopa and ACE inhibitors, but unchanged by alpha-blockers.Each antihypertensive agent has different inherent effects on cerebral circulaiton. Therefore we must know the pharmacological action of the drugs on brain itself or cerebral circulation, when we treat the hypertensive patients, especially in the cases who have a history of stroke.
著者
小出 百合 林 俊宏 岩田 淳
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.7, pp.525-531, 2013 (Released:2013-07-25)
参考文献数
27

わが国では65歳以上の認知症有病率が14%程度と推定されており, 高齢化に伴って今後も増え続けるといわれる. 近年の画像診断技術の発展は目覚ましく, アルツハイマー病をはじめとする変性性認知症の診断に大きく貢献している. 構造画像では, 以前は非変性性認知症の除外診断が主目的であったが, 最近では, アルツハイマー病での海馬や嗅内野の萎縮など, 積極的に認知症を鑑別するようになってきている. また機能画像においては脳血流SPECT, FDG-PETで各種疾患による特徴的な血流・代謝低下を捉えることにより認知症の鑑別に役立っている. その他アミロイドβタンパクの脳内沈着を画像化するアミロイドイメージングをはじめとし, 生体病理診断のための新技術も発展している. 今回は, 早期診断や治療薬の開発などにますます重要となってきている, 認知症の画像診断について概説する.
著者
日田 安寿美 高橋 英一 古庄 律 多田 由紀 川野 因
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.198-203, 2009-12-15
被引用文献数
1

近年,若年層の朝食欠食をはじめ食生活の乱れや運動不足が問題視されている。T大学では食の専門家を育成しており,将来的に食育活動に携わる者も少なくない。そこで本研究ではT大学1年次生を対象に食育トライアル授業を計画し,参加学生の食物摂取状況や運動習慣を把握することにより,今後の授業計画のための基礎資料を得ることを目的とした。対象者は,食育トライアル授業に参加した学生のうち,調査に協力の得られた女性13名であった。調査の結果,1日あたりの食品群別摂取量は,穀類が366g,いも類は37g,緑黄色野菜は75g,その他の野菜は112g,魚介類は44g,肉類は80g,卵類は22g,菓子類が66gであった。一人一日あたりのエネルギー摂取量は,推定エネルギー必要量とほぼ一致していた。脂質エネルギー比率は29.4%,炭水化物エネルギー比率は56.8%であった。カルシウム,鉄分,水溶性ビタミン類,食物繊維の摂取量は不足するリスクが認められた。特に鉄分と食物繊維は対象者全員で不足のリスクが高かった。食品の適切な選択方法についての知識や技術を身につけること,さらに食環境整備が必要であると考えられた。ライフコーダーにより歩行数を測定した結果,1日の平均歩行数は10,434±2,606歩であり,健康日本21の目標値を上回る人は13名中9名であった。一方,速歩や強い強度の運動時間が短かったことから,今後は健康増進のためにも運動強度を高める教育が必要と考えられた。
著者
門間 義之 入江 一成
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク
巻号頁・発行日
vol.98, no.427, pp.29-34, 1998-11-20
参考文献数
9

筆者等は、地域内の一般家庭あるいは中小ビジネスユーザに新たなコンピュータ通信サービスを経済的に提供する地域情報ネットワークシステムの開発を行っている。これまでユーザ宅にLANと同じイーサネット・インタフェースを提供し、予め登録されてユーザ間でお互いにPCを利用したコネクションレス通信を行える環境を実現するグループ通信サービスを提案すると共に大規模ユーザを効率的に収容可能とするための多重化ブルータを開発した。本稿は、多数ユーザが同時にアクセスしたときの多重化ブルータの特性を評価するために試作した多重アクセスシミュレータについて報告する。多重アクセスシミュレータは、ユーザ宅に設置されるローエンドカードの一部機能と複数のユーザ端末からのパケットを擬似的に発生させる機能を有している。これを用いた多重化ブルータの特性評価結果を明らかにする。
著者
岩垣 守彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.320, pp.7-12, 2011-11-19
参考文献数
28
被引用文献数
1

「言語情報」は【単位情報(名詞+動詞)】の連結体であるが,「単位情報配列法(unit-information syntax)」の観点から見ると,【単位情報(unit-information)】の連結の方法には,大別すると「内的連結(inner connections)」と「外的連結(outer connections)」の二種類ある.「外的連結」は,日本語ではJ1[「単位情報」+「連結辞」+「単位情報」]であり,英語の場合は情報の比重(了解情報・未了解情報)によって, E1[「未了解情報」+「連結辞+未了解情報」]かE2[「連結辞+了解情報」+「未了解情報」]のどちらかである.これらは「単位情報」の前や後ろに「連結辞」を加えるという操作をするだけなので,日本語と英語との対応が容易である.ところが,「内的連結」の場合,一つの単位情報の中の名詞・代名詞をもう一つの単位情報と共有するという形になるので,符牒配列が違う日本語と英語とでは連結の方法が異なる.日英両語を等価的に変換するには,それぞれの言語の異なる内的連結に関する対応関係を確立させなければならない.今回は「内的連結」における日英両語の等価的対応関係を考察する.
著者
Kei Suzuki Akiko Nakamura Tomoyuki Enokiya Yoshiaki Iwashita Eri Tomatsu Yuichi Muraki Toshihiro Kaneko Masahiro Okuda Naoyuki Katayama Hiroshi Imai
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
Internal Medicine (ISSN:09182918)
巻号頁・発行日
vol.52, no.14, pp.1641-1645, 2013 (Released:2013-07-15)
参考文献数
20
被引用文献数
4 13

We herein report the first case of septic arthritis caused by rmpA-positive hypermucoviscous community-acquired K. pneumoniae that followed urosepsis in a 65-year-old Japanese woman. The patient responded well to drainage of the abscesses and treatment with cefazolin. Although this virulent phenotype of K. pneumoniae has been primarily reported in Hong Kong, we confirmed that 18/50 isolates obtained in our hospital over the past five years displayed the hypermucoviscous phenotype. Therefore, clinicians should consider the possibility of an increasing prevalence of rmpA-positive hypermucoviscous K. pneumoniae infection in Japan and be particularly vigilant for invasive clinical manifestations, even in patients with urinary tract infections.
著者
井口 由布
出版者
東南アジア学会/山川出版社
雑誌
東南アジア -歴史と文化- (ISSN:03869040)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.36, pp.100-118, 2008-03-31 (Released:2010-02-25)
参考文献数
32

The purpose of my paper is to clarify that the plan of the foundation of the University of Malaya seeks implicitly how to create the productive and rational labor force for the future nation state. This study will mainly focus on the Report of the Commission on University Education in Malaya submitted in the end of the British colonial period, and examine how the institutionalization of the colonial knowledge is planned in terms of technology. I will analyze the report from the following two points. The first is the transplantation of the Western technology and the training of local technocrats. Although the University of Malaya is given name of university, it is planned for a vocational school to train local technocrats rather than to create the Western type intellectuals. The stresses on the faculty of medicine including hygiene and tropical medicines might also be related to the purpose to create and train the rational labors. The second point is the technology to solve the ethnic problem of Malaya that is regarded as the obstacle for modernization and national integration. The Report recommends to create not the department of Malayan studies but the three different departments to conduct research on the language, culture and the society of the three major ethnic groups of Malaya. It seems that the Report gropes for multicultural national integration and modernization in today's sense.
著者
吉田 正志
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

近世国家の犯罪処理は、決して国家のみによって担われれているのでなく、領民の経済的・労力的諸負担がその不可欠の一環として構成されている。従来の刑事法研究では、このような観点が希薄であった。本研究は、その具体的あり方を仙台藩を素材にして考究し、それらが領民の「役」としての性格をもっていたことを指摘した。1.捜査及び被疑者の逮捕段階城下及び村方それぞれの捜査機関につき新たな知見を得るとともに、同心や目明しが村方に於いて捜査することにより、彼らの宿泊や被疑者の暫定的拘禁が領民に対し負担を強いるものであることを明らかにした。2.評定所への護送段階村方で逮捕した被疑者を審理のため城下の評定所へ護送する際、その宿泊や見張り人、さらには護送人をその道中の宿駅が負担する場合があり、この点も無視できない。3.審理段階藩・領民双方にとって最も関心のある問題は、被疑者を牢に拘禁している間の諸費用を誰が負担するかである。仙台藩で「牢米」と呼ばれるこの制度をはじめて本格的に追究し、さらに五人組の負担の大きさを実証的に示した。また、関係者召喚費用についても検討し、とくに村役人の場合は村の負担として現れることを指摘した。4.刑の執行段階死刑及び晒刑の検討はかつて行ったので、ここでは流刑について考察し、とくに流刑地までの陸路輸送において、その道中宿駅の負担が深刻であったため、天保期に海上輸送に変更されたことを確認した。
著者
土屋 裕一郎
巻号頁・発行日
2011-07-29

名古屋大学博士学位論文 学位の種類:博士(医療技術学) (課程) 学位授与年月日:平成23年7月29日

1 0 0 0 Future

出版者
紙業タイムス社
巻号頁・発行日
0000
著者
谷 直樹 野口 明則 竹下 宏樹 山本 有祐 伊藤 忠雄 中西 正芳 菅沼 泰 山口 正秀 岡野 晋治 山根 哲郎
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.40, no.8, pp.1536-1541, 2007-08-01
被引用文献数
11

今回,我々は直腸癌術後の膵および肝転移に対する1切除例を経験したので報告する.症例は78歳の男性で,1993年に直腸癌に対して直腸切断術,肝S7の同時性転移に対する肝部分切除を施行した.術後は無再発に経過していたが,11年目の2004年10月腫瘍マーカーの高値を指摘され,腹部遺影CTを施行したところ膵体部および肝S4に腫瘍を認めた.ERCPで膵管の途絶を認め膵体部癌および肝転移を疑い膵体尾部脾合併切除および肝部分切除を施行したが,病理組織学的検査の結果はともに11年前の直腸癌からの転移であった.大腸癌の膵転移はまれな病態であるが,初回手術から長期間を経てから生じること,経過中に肺,脳,肝臓など多臓器に血行性転移を生じる例が多いこと,予後不良であるなどの特徴を有するので治療上の注意が必要である.本邦報告例の検討から,初回手術後長期経過して発見された膵転移は切除後の予後が比較的期待できる可能性があると考えられた.