著者
Owen G.E.L. 井上 忠
出版者
理想社
雑誌
理想 (ISSN:03873250)
巻号頁・発行日
no.556, pp.p49-61, 1979-09
著者
ヤマンラール水野 美奈子 黄 暁芬 杉村 棟 小柴 はるみ 桝屋 友子 阿部 克彦
出版者
東亜大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

1)海外調査を通じて得た主な研究業績(1)研究対象である2冊の詩画帳(通称サライ・アルバム)(トプカプ宮殿美術館所蔵登録番号H.2153,H.2160)の合計289フォリオ、2152作品のデーターの入力を完了した。2冊の詩画帳の画像とデーターの総合的入力は本研究グループが初めて成し遂げた成果である。(2)2冊の詩画帳の書の索引の作成が完了した。これも本研究グループがはじめて成し遂げた成果である。絵画作品に関しては、索引を作成中である。(3)平成16年にはベルリンの国立図書館が所蔵するディーツ・アルバムを調査し、トプカプ宮殿美術館の上記2冊の詩画帳との関連性を考証した。この件に関しては更に詳細な研究調査が必要である。2)研究発表における主な業績:11.研究発表の中でも以下の論文発表は新説であり、本研究グループが成し遂げた成果である;(1)ヤマンラール水野美奈子「サライ・アルバムH.2153における半円形のデザイン文様に関する考察」:従来半円形デザイン文様は根拠なしに襟の型紙とされていたが、住吉神社、手向山神社や中国の例証などからそれらが馬具の障泥のパターンであることを証明した。(2)関喜房「サライ・アルバム(H.2153,H.2160)の装丁の考察(原文ペルシア語)」:研究対象の詩画帳は数回装丁を改められているが、そのオリジナルな装丁の考察に示唆を与える画期的研究である。3)海外における講演・発表(1)上記2)(1)は平成14年の国際トルコ美術史学会で発表された。(ヤマンラール水野美奈子)(2)平成16年10月に中国、煙台大学でサライ・アルバムに見られる中国美術の影響を発表し、中国で始めてサライ・アルバムを紹介した。(ヤマンラール水野美奈子、黄暁芬)(3)平成17年3月には、イラン国立アカデミーでサライ・アルバムを紹介。(ヤマンラール水野美奈子・杉村棟)
著者
渡辺 満久 中田 高 後藤 秀昭 鈴木 康弘
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100137, 2011 (Released:2011-11-22)

1.日本海溝沿いの活断層の特徴と地震・津波との関係を検討する。立体視可能なアナグリフ画像は、海上保安庁海洋情報部とJAMSTECの統合測深データ(0.002°間隔のGMT grd format、東経138-147°・北緯34-42°)と、250mグリッド地形DEM(岸本、2000)を用いて作成した。本研究では、平成23年~25年度科学研究費補助金(基盤研究(B)研究代表者:中田 高)、平成21~24年度科学研究費補助金(基盤研究(C)研究代表者:渡辺満久)を使用した。2 海底活断層は、以下の3種類に区分できる。(1) アウターライズの正断層群は、三陸沖から牡鹿半島南東沖にかけてはほぼ南北走行に延びるが、それ以南では海溝軸と斜交するように北東-南西走行となり、房総半島沖においては再び海溝軸と並走するようになる。正断層は、日本海溝軸から東側50~60km程度の範囲内に分布している。断層崖の比高には変位の累積性が認められ、海溝軸に近いものほど大きい(最大で500m以上)。(2) 三陸沖や房総半島沖の海溝陸側斜面の基部では、長さ200km程度の逆断層が複数認定できるが、連続性は良好ではない。その西側では、三陸北部沖から茨城県沖にかけて400km程度連続する長大な逆断層が認められ、隆起側には大きな垂直変位が生じていることを示す背斜構造がある。さらに陸側には、一回り小規模な逆断層(延長50km程度)がある。三陸沖以北の日本海溝斜面基部には、アウターライズより密に正断層が分布する可能性が高い3 日本海溝沿いの活断層と地震・津波との関係は、以下のように整理できる。(1) アウターライズには、鉛直変位速度が1mm/y程度の正断層が10程度並走する。正断層帯における伸長量は2cm/yに達する可能性もある。アウターライズの正断層起源とされる1933年三陸津波地震の起震断層は特定できない。(2) 延長400kmに達する連続性の良い逆断層は、その位置・形状から、2011年東北地方太平洋沖地震に関連する活断層であると判断される。今回の地震は複数の活断層が連動したものではなく、長大な活断層から発生する固有地震であった可能性が高い。同様の地震は、869年と1611年にも発生した可能性がある。1793年の地震時の津波は、分布は広いがあまり高くはないため、他の活断層が引き起こしたものであろう。海溝の陸側に分布する正断層に関しては、不明な点が多い。(3) 長さ200km程度の活断層はM8クラスの地震に、陸側の数10km程度の活断層はM7クラスの地震に関連するであろう。歴史地震との対応も比較的良好である
著者
伊藤 圭介 花北 順哉 高橋 敏行 南 学 本多 文昭 森 正如
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.11, pp.833-838, 2009-11-20

仙腸関節ブロックを施行した症例の臨床的検討を行った.【対象】2008年3〜10月に仙腸関節ブロックを施行した72例.【方法】保存的治療に抵抗性の腰痛を自覚し,理学的所見により仙腸関節由来の疼痛が疑われた症例に仙腸関節ブロックを施行した.【結果】仙腸関節ブロックは46例(63.9%)にて有効で,VAS平均改善率は52.4%であった.仙腸関節部痛は外来全腰痛患者の14.1%を占めていた.ブロック有効例の46例のうち36例(78.3%)に他の腰椎疾患を合併していた.【結語】仙腸関節部痛は日常診療で多数の患者が存在すると思われた.仙腸関節ブロックは仙腸関節由来の疼痛の診断,治療に効果があった.
著者
相良 毅 喜連川 優
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.48, no.11, pp.49-57, 2007-06-15
被引用文献数
3

Webから地理情報を抽出する手法の1つに,あらかじめ検索対象のリストを作成し,クローリングによって得られた情報を各検索対象に関連づける登録型検索手法がある.登録型検索手法は,リストを用意せずにオンデマンドに検索を行う非登録型検索手法に比べ,より多くの情報を高い精度で収集できるという長所があり,評判情報抽出など情報の精度を必要とする処理には適しているが,リストに登録されていない対象に関する情報を収集することができないという欠点がある.そこで,登録型検索手法により収集されたWebページを対象として非登録型検索手法を援用することにより,リストにない新規店舗を高い精度で検索し登録できる手法を提案し,登録支援システムを開発した.To extract geographical information from the Web, there are two typical approaches. The 1st one is preparing all geographical entities as a list, and crawled web pages will be linked to them by analyzing their content. The other one is retrieving web pages on demand with keywords given by the user, extract addresses from the pages to locate them to the ground. The 1st approach is more precise and able to acquire more information in general, so the approach is suitable for reputation / opinion extraction, however, no entities on the list can not be retrieved by the approach. Therefore, we have applied the 2nd approach to find new shops which are not on the list, from the web pages retrieved by the 1st approach. Since the web pages retrieved by the 1st approach contain many shop information in high probability, the proposed method can extract new shops efficiently. A prototype registration support system is also developed.
著者
帆足 啓一郎 上向 俊晃 松本 一則 滝嶋 康弘
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.41-52, 2009-09-30
被引用文献数
1

本研究では,過去の研究において筆者らが提案した,位置情報付き写真共有 Web サイト上から収集した画像に対し,その位置情報と色特徴に基づいてクラスタリングを行うことにより,Points of Interest (POI) を表す画像群 (POI クラスタ) を自動的に抽出する手法に加え,抽出された POI クラスタに関連するランドマークの名称を自動的に推測する手法の提案と評価を行う.具体的には,POI クラスタの場所と領域に基づき,地図検索を行い,POI クラスタ周辺のランドマークの名称を収集し,次に,各ランドマーク名称を検索クエリとして Web 画像検索を行い,ランドマークに関連する画像情報を収集し,POI クラスタ内の画像との類似度を算出することにより,POI クラスタの画像との関連度が高いランドマーク名称を推測する.東京都心で撮影された画像群を対象とした評価実験により,提案手法によるランドマーク推測の有効性を実証する.This research proposes a novel method to associate specific landmarks to points of interest (POIs), i.e., areas that are expected to be of interest to many users, which can be automatically extracted by clustering geo-tagged images based on their geographical location and color features. Namely, the proposed method first collects images from the Web, by using the names of the landmark candidates of the extracted POIs as Web image search queries. The collected images are used as references of the respective landmarks. The landmark representing each POI is then determined, based on the content-based similarity between the images in the POIs, and the Web images of the landmark candidates. This approach makes possible the automatic construction of a landmark identification system for geo-tagged images. The effectiveness of the proposed method is proved by evaluation experiments conducted with images in the Tokyo metropolitan area.
著者
石田 憲二 松田 祐司 佐藤 憲昭 神戸 振作 井澤 公一 古川 はづき 西田 信彦
出版者
京都大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2008

本研究班では、主に、強相関電子系超伝導体における超伝導対状態、発現機構解明を目指して研究を行った。また重い電子系における量子臨界現象も研究した。主な成果を以下に挙げる。(1)人工超格子による二次元重い電子状態の創製と、人工超格子の手法による量子臨界の制御とそこでの強結合超伝導(2)強磁性超伝導UCoGeにおける(1)強磁性と超伝導の共存、(2)自己誘導渦糸状態の発見、(3)イジング型の異方性を持つ強磁性ゆらぎにより引き起こされる超伝導(3)熱伝送率の角度回転によるUPt3の超伝導ギャップ構造の決定(4)Uru_2Si_2の「隠れた秩序」における対称性の低下(5)準結晶Au-Al-Ybに見られる量子臨界現象(6)磁気励起の解析から明らかになったUsn_3における磁気異常の起源(7)二次元構造を持つ重い電子系Ce(Ru_<1-x>Fe_x)POにおける強磁性量子臨界現象
著者
細川 宜秀
出版者
群馬大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

我々は,これまでに,文書データに出現する地名表現をそれが指すランドマークの緯度経度に翻訳するための技術(ジオ・コーディング技術)追求を行ってきた.その技術の特徴は,空間的文脈認識を伴って地名の指すランドマークの緯度経度を自動算出することにある.ここで,空間的文脈とは,説明文を構成する語群のうち,文書に含まれる地名表現が指し示す意味(緯度経度)を特定するのに貢献する語群を表す.しかしながら,我々のジオ・コーディング技術は,ランドマークに関する知識メタデータベース(ランドマーク・メタデータベース)を前提とするため,そのメタデータベースに登録されていないランドマークの緯度経度を指す地名を含む文書データを翻訳対象外としてきた.本研究開発では,文書データベースを対象としたランドマーク・メタデータベースを自動生成するためのシステムの実現方式を実現した.本実現方式の主要な特徴は次の点にある:文書データベースから得られるランドマーク-単語間共起関係に基づいたランドマーク・メタデータ自動生成メカニズムの実現.これにより,先行研究で実現したジオ・コーディング技術の適用範囲を拡大することが可能になる.つまり,地理空間上に自動配置可能な文書数を大幅に増大させる.実験により,本実現方式の妥当性を明らかにした.

1 0 0 0 OA 放送人の課題

著者
草野 仁
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, 2012-03-15
著者
越 森彦
出版者
白百合女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

18世紀フランスの法廷書類(「訴訟趣意書」)を一次資料とすることで、スキャンダル・ジャーナリズムとの関係から、ジャン=ジャック・ルソーにおける自伝的言説の成立過程およびその文体的特徴を明らかにすることを目的としている。初年次はフランスのパリ国立図書館において、次年次はスイスのヌシャテル市立図書館において、それぞれ『名高くも面白おかしい訴訟事件』と『我が肖像』の読解を行い、「公論」と自伝的言説の関係を分析した。
著者
渡部 賢
出版者
東京大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2009

マツ材線虫病によるマツ類の集団枯死が,マツ林生態系の炭素動態に与えるインパクトを調べることを目的として,東京大学愛知演習林新居試験地において,固定プロット内での毎木調査による純一次生産量(NPP)の調査と同試験地に残存している被害木の分解呼吸量の調査を実施した.調査を実施した新居試験地は,1929年より海岸の砂丘にクロマツを主体とした造林をおこなわれ,1998年からマツ材線虫病被害が本格化し,最近,その被害が収束し,生き残ったクロマツと枯死したクロマツが混在しているような試験地となっている.毎木調査によるNPP推定結果と分解呼吸速度を用いて,マツ材線虫病被害が甚大であった過去10年間における同試験地(23ha)のマツ林生態系の炭素収支を見積もった結果,同試験地は75 tC 23ha^<-1> 10yr^<-1>の炭素を大気に放出していることがわかった.また,現時点で分解されていない枯死木が,今後数十年にわたって,同試験地の炭素循環に影響を与え続けると考えられた.分解呼吸速度の測定は,大型の測定チャンバーを用いて,同試験地内にハイ積みされているクロマツ枯死木の丸太を対象に実施された.その結果,丸太の分解呼吸速度と丸太の温度および体積含水率の間には,正の相関が認められた.本研究のように,林地に残存する倒木の分解呼吸速度を調べた事例は非常少ないため,本研究で得た結果は,今後の森林の炭素循環と病虫害による集団枯死との関係を論じる際の基礎的な知見として重要である.