著者
Takuya Kochi Aoi Tazawa Kazuki Honda Fumitoshi Kakiuchi
出版者
The Chemical Society of Japan
雑誌
Chemistry Letters (ISSN:03667022)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.1018-1020, 2011-09-05 (Released:2011-09-05)
参考文献数
49

Ruthenium-catalyzed ortho-selective acylation of arylpyridines with acyl chlorides via C–H bond cleavage is described. Aromatic acyl chlorides as well as α,β-unsaturated acyl chlorides were coupled with arylpyridines to give aromatic ketones in the presence of [RuCl2(PPh3)3] as a catalyst and potassium carbonate as a base.
著者
西原 陽子 大澤 幸生
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.485-493, 2010 (Released:2010-04-09)
参考文献数
20
被引用文献数
3

We have developed a table game named Innovation Game that supports users in thinking up ideas by combining existing products. There are two kinds of players in the Innovation Game, innovators and investors. While the innovators think up ideas and propose them, the investors criticize the ideas and make decisions whether they invest money to the ideas or not. In the Innovation Game, the innovators do not only propose ideas, but also improve the ideas reflecting comments from investors that represent negative impression to the ideas. Although it has been considered that ideas invested much money might be related to negative comments from investors, the relation has not been validated. We analyzed the communications in the Innovation Game. We have found features of communication in which ideas were invested much money. After a proposal of idea by a innovator, investors give negative comments to the innovator. The innovator accepts the negative comments with positive comments and improve their ideas. Finally, the investors satisfy the idea with positive comments and invest much money to them.
著者
酒井 寿郎 川村 猛
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

エピゲノム修飾酵素であるJMJD1A、SETDB1、および活性未同定のSET蛋白の抗原となるタンパクを昆虫細胞Sf9および大腸菌から精製し、免疫を開始した。また全長のタンパクを精製し、in vitroにおけるアッセイを開始した。活性未同定のSET蛋白はmesenchymal stem cellで発現させFLAGタグで免疫沈降を行い、これをヒストンメチル化アッセイに供し、活性を新規に同定することができたため、どのヒストンテールにメチル化を入れるか、質量分析器で解析することとした。さらに、このSET蛋白の発現量が骨分化に関与するという知見を得て、トランスクリプトームを細かい時間分解能で解析することとした。本研究は現在、基盤S (課題番号22229009) にて継続進行中である。
著者
荒川 薫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.78, no.2, pp.123-131, 1995-02-25
被引用文献数
43

画像などの信号をほとんど変形させることなくインパルス性雑音を効果的に除去するフィルタとしてファジールールに基づくメジアンフィルタを提案する.インパルス性雑音を除去するには従来メジアンフィルタが効果的であることが知られているが,このフィルタは信号波形自身の変形をも引き起こす.そこで,インパルス雑音が存在する場合のみメジアンフィルタとして動作し,それ以外の場合は入力をそのまま出力すればよいが,インパルス雑音の有無を判定するルールが一般にあいまいである.本論文では,ファジールールによりこの判定ルールを表し,それに基づき出力を制御する新しいタイプのメジアンフィルタを提案する.このフィルタはトレーニングによって最適設計されるものである.実際の画像の雑音除去においてその有効性を示す.
著者
山本 英子 武田 善行 梅村 恭司 山本 幹雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.71, pp.9-15, 2000-07-28
被引用文献数
2

本論文では,情報検索に利用でき、かつ表記の揺れに寛容な類似度を提案する.表記の揺れに対応することができる編集距離という手法があるが,この手法では情報検索精度が弱いことが知られている.そこで,本論文では,情報検索の性能を持ち,かつ表記の揺れにも対応することができるダイナミックプログラミングを用いた類似度の計算法を提案し,その情報検索性能が単語に基づく手法とngramに基づく手法と比較した結果,効果的であり,かつ提案した手法が表記の揺れに寛容であることを報告する.In this paper, we propose a similarity measure suitable for information retrieval and tolerant for morphological variation. Edit distance is well-known similarity measure that can cope with variations. Unfortunately, edit distance is not suitable for information retrieval due to its performance. We have improved The behavior of edit distance by extending its definition. We have compared the proposed similarity measure with the popular similarity measures for information retrieval.
著者
岡本 賢吾
出版者
山形大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1994

1.[本研究の主題]近世期の形而上学(ライプニッツ、ヴォルフ派、カント等)と現代の論理学(とりわけフレーゲ、ラッセル、ウィトゲンシュタイン等の論理哲学的考察)においては、「無限」「関係(秩序、順序)」「様相(必然性、可能性)」の概念が重要な共通の主題となっている。こうした共通性の背後にどのような哲学史的・概念的連関が含まれているかを、特に「可能性」の概念について検討した。2.[可能性と命題]ライプニッツからヴォルフ派に到る形而上学では「可能なもの(possibile)」の概念が体系全体の基礎となるが、これは〈矛盾律・排中律・同一律という伝統的な形式論理の諸原理を満たす限りの任意のもの〉として特徴付けられ、現実的なものをもその一部として含む包括的な領域を成すとされている。この「可能なもの」は、論理的原理によって形式的に規定され構造化されている限りで、実は、真偽の決定を受け入れうる客観的な判断内容(命題)に、あるいはそうした命題によって表象される「事態」に相当するものだと考えられる。この点は、既にB・ボルツァーノが「命題自体」の概念を提起する際にライプニッツに即して示唆したことであり、それ以降、フッサール、フレーゲ、ラッセル等を通じて様々に展開され、ウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』において完成した形で叙述されることとなっている。以上は、拙論『「可能なもの」の形而上学の意義』で詳述した。3.[今後の課題]以上との関わりで見ると、命題(とりわけ、概念記法の言語における「文(Satz)」によって表現された思想ないし判断)を分析することによって「概念の形成」が行われるとするフレーゲの議論が重要性を持ってくる。このような分析こそが、論理的シンタクスに適合した(従って、まさに強い意味で「可能」な)概念を与えるとされるからである。拙論『概念形成の媒体としての「文」』参照。
著者
Masayuki Nadai Miki Kato Kazumasa Yasui Masao Kimura Ying Lan Zhao Jun Ueyama Yoshimi Tsunekawa Hideo Yoshizumi Takaaki Hasegawab
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Biological and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:09186158)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.562-568, 2007 (Released:2007-03-01)
参考文献数
49
被引用文献数
1 2 3

There is an interesting clinical report indicating that aciclovir, which is mainly excreted into urine, decreases the systemic clearance of theophylline by inhibiting cytochrome P450 (CYP) 1A2-mediated metabolism. In this study, we investigated the effect of aciclovir on the metabolism of theophylline, and on the activity and expression of hepatic CYP1A2 in rats. Theophylline (10 mg/kg) was injected intravenously into rats treated with two different dosages of aciclovir. When theophylline was simultaneously administered with aciclovir (50 mg/kg), the systemic clearance of theophylline and metabolic clearance of its major metabolites, 1-methyluric acid and 1,3-dimethyluric acid, were unchanged. In place of theophylline, when 1-methyl-3-propylxanthine (2.5 mg/kg), which is almost metabolized by CYP1A2 in rats, was coadministered intravenously with aciclovir (50 mg/kg), the pharmacokinetics of 1-methyl-3-propylxanthine was also unchanged. When theophylline was administered to rats pretreated with repeated intraperitoneal injections of aciclovir (25 mg/kg twice daily for 3 d), no significant differences in the systemic clearance of theophylline and its metabolic clearance to 1-methyluric acid and 1,3-dimethyluric acid were observed between the control and aciclovir-treated rats. This dosage of aciclovir did not change the activity of 7-ethoxyresorufin O-dealkylation, which is represented as CYP1A2 activity. In Western blot analysis, no significant change in the protein levels of hepatic CYP1A2 was observed between the control and aciclovir-treated rats. The present study suggests that aciclovir has no effect on the pharmacokinetics and metabolism of theophylline and on the activity and expression of hepatic CYP1A2 in rats.
著者
直田 健
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

本課題では、世界初の「超音波を合図に分子集合・発光する分子」の開発に関する研究を行った。分子内π-スタッキングで安定化している洗濯ばさみ形状を有するtrans-ビス(サリチルアルジミナト)2核白金錯体が、超音波照射で分子内、分子間のπ-スタッキングのスイッチングを起こすことによって超音波応答怪の分子集合を起こすことが明らかとなった。さらに、集合現象による白金錯体どうしの著しいネットワーク化によって発光強度が増大することを見出した。例えば、白金錯体の有機溶媒の希薄溶液に数秒程度の短い超音波を照射して瞬時に得られるゲルが、溶液状態ではほとんど観測されない550nm付近での緑色のりん光(λex=420nm)を示すことを明らかにした。環状2核白金錯体の構造について詳細な検討を行った結果、2枚の平面間の距離によって、それぞれが異なる超音波応答性分子集合挙動を示すこと、金属錯体どうしの規則正しい配列制御が可能になることが明らかとなった。量子化学計算による分子論的・構造化学的・電子論的観点から系統的に検討することで、分子集合様式と発光特性の相関を精密に理解した。これによって次世代の発光性機能分子の一分野として、音響応答性発光素子の新たな分子設計指針を確立することができた。
著者
貝塚 正光 岩本 静男
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.33, pp.103-113, 1987-02-25
被引用文献数
1

室内の熱環境は,気温・湿度・気流・放射などの物理的条件と,着衣・代謝などの人体側条件とによって評価される.これらを総合した温冷感指標の一つとしてPMVがP.O.Fangerによって提唱されている.通常の空調室内では,これらの物理的条件やPMVは一様ではなく,その不均一さは在室者の不快や空調効率の悪化を招く.例えば,コールドドラフト,大きな上下温度差,大きな片側放射冷却や加熱などの障害を生じたりする.したがって,熱環境をより的確に評価するためには,このような物理的条件やPMVなどの分布をも把握する必要があり,数値予測法はそのための有力な方法となりつつある.室内気流や気温の分布の数値予測法については,例えば貝塚に概観されているように,多くの研究がなされており,実用的にも用いられる段階に至っている.また,本論文で取り扱う室内放射授受の計算法についてはB.Gebhart,P.O.Fangerなどがすでに定式化している.さらに,坂本は加熱面のある模型室内に対して気流流動と放射授受を組み合わせた計算を行っており,平松・貝塚は二次元暖房室内のベクトル放射温度や作用温度の分布の計算をも示している.本論文は,室内熱環境の数値予測法を確立するための研究の一環として,特に放射授受による熱環境の分布のみに着目し,壁面温度・ベクトル放射温度・平均放射温度・PMVなどの算法を定式化し,床暖房または強制対流暖房を想定した室内に適用し,両暖房方式の特性の一面が把握できることを示すものである.二次元室内を対象とした平松・貝塚では,気流流動と放射授受の計算を組み合わせ,気温や対流熱伝達率の分布をも未知量として数値予測を行ったが,本報では放射授受の計算法を吟味するために気流流動の計算は組み込まず,気温と気流は一様なものと仮定し,対流熱伝達率は既知なものとして適切な値を用いた.このような計算法は,基本的にはP.O.Fangerがすでに示したものと同様である.異なる点は,気流計算と組み合わせることを考慮して室内表面を細かく分割したこと,放射場の方向性を表す中村によるベクトル放射温度を計算したこと,人体の形態係数を微小立方体の形態係数から近似する中村の方法を用いたこと,射度(radiosity)の代わりにB.Gebhartの吸収係数を用いたこと,形態係数の計算に山崎による優れた算法を用いたこと,などである.なお,本論文の一部は筆者らによって,参考文献8),9),10),11)にすでに報告したものであることを付記する.
著者
山下源五郎 著
出版者
光世館
巻号頁・発行日
1912
著者
今井 公太郎
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.617-622, 2010-11-01 (Released:2011-05-12)
参考文献数
8

本稿は駒場リサーチキャンパスに計画中の60号館の改修計画に関する報告である.60号館の概要ならびに改修の経緯について述べ,建物の歴史性の扱いについて考察したうえで,改修計画の方針と手法について論じている.歴史性の表現としては,新旧の仕上げのコントラストを際立たせる方針が導かれている.この方針を実現する手法として,構造体の素直な表出,単純な部分増築,メカニカルチムニー,天井を貼らないで床下空間を利用した設備計画など,可能なかぎり古い部分を隠蔽しない手法が検討されている.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
関山 正憲
出版者
茨城大学工学部
雑誌
茨城大学工学部研究集報 (ISSN:03677389)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.64-71, 1953-02
著者
橋本 尚史
出版者
名古屋商科大学
雑誌
NUCB journal of economics and information science (ISSN:13466097)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.77-86, 2008-07

本稿は、Roll[1984]のモデルにトレーダーの取引行動をあらわす確率を導入することにより、収益に関する2次の自己相関が必ずしもゼロとならないことを示した。Glosten/Harris[1988]では対称的な取引をおこなうトレーダーは、情報トレーダーと考えられている。したがって本稿では、株価データを用いて対称的な取引パターンをあらわす確率を推定し、それを流動性指標(実効スプレッド、平均売買高)と比較をおこない一部Glosten/Harris[1988]と整合的な結果がえられた。
著者
鈴木 裕子
出版者
豊橋技術科学大学
雑誌
雲雀野 : 豊橋技術科学大学人文科学系紀要 (ISSN:0388757X)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.137-154, 2008
被引用文献数
2

It is said that there has been a decline in the scholastic ability of university students in Japan, and the Japanese ability of those students today has declined as well. With this in mind, Nakamori and Yamada conducted research into the ability of students at Toyohashi University of Technology to read and write kanji in 2005. And we announced the results in the article. Therefore, we strongly felt the necessity to conduct research into the Japanese ability of students including kanji ability. So we conducted research on the ability of students at Toyohashi University of Technology to read and write kanji, proverbs, honorifics, kanji idioms, kanji radical identification, kanji stroke order, etc in 2006. The results of this research are presented in this bulletin and are divided into four separate article. The authors of these and the topics are as follows: General Remarks: Yasuyuki Nakamori Junior High School Level Kanji Ability: Yoko Yamada Proverbs, Kanji Idioms, and Kanji Radical Identification, etc: Hironobu Hibino Honorifics, Kanji Stroke Order, etc: Yuko Suzuki