著者
栗田 弘之 加藤 淳也 川島 正久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.315, pp.13-18, 2007-11-08
参考文献数
10
被引用文献数
1

近年、公衆無線LANによるアクセス環境が普及しつつある。一般に公衆無線LANではIPアドレスの動的割当てが行われるため、接続ごとにIPアドレスが変化する。SIPなど永続的なIDをIPアドレスにひも付けてサーバに登録するアプリケーションを利用する時、IPアドレスの変化に対してサーバが保持する登録状態が追従できないと意図しない端末への誤転送が生じる。本論文ではIDにもとづいたIPアドレスの貸出しを行うネットワーク接続制御方式を提案し、意図しない端末への誤転送を防止する。またIPアドレスを詐称した端末によるパケットの奪取を防止するため、IPアドレスの詐称の抑止方式を提案する。
著者
齋藤 仁
出版者
首都大学東京
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

研究目的を達成するために平成22年度に行った研究内容は,以下のようにまとめられる(齋藤ほか,2011,GIS-理論と応用,投稿中).1.土砂災害のリアルタイムモニタリングシステム(SWING system)の構築前年度までの研究で得られた「2種類の降雨イベント(短時間集中(SH)型と長時間継続(LL)型)の特徴」に基づいて,斜面崩壊を発生させる降雨イベントのリアルタイムモニタリングシステム(the system with Soil Water Index Normalized by Greatest value, SWING system)を構築した.SWING systemは,気象庁発表の毎正時の解析雨量と土壌雨量指数をリアルタイムで解析し,現在の降雨イベントをSH型またはLL型に分類する.その結果を図化・Web表示することで,日本全域を対象として,斜面崩壊を発生させる降雨イベントのリアルタイムモニタリングが可能である.本システムは,http://lagis.geog.ues.tmu.ac.jp/swing/にて試験公開した.2.2010年の豪雨による土砂災害を対象とした,SWING systemの検証SWING systemの構築後,2010年に発生した土砂災害(九州南部,岐阜県八百津町,広島県庄原市など)をモニタリングし,本システムの有用性を検証した.その結果,霧島市国分重久や岐阜県八百津町での事例では,SH型の降雨イベントとして過去10年間で最も斜面崩壊が発生しやすい状況であったことをモニタリング,事前予測できた.また,霧島市霧島大窪や都城市高野,庄原市の事例では,LL型の降雨イベントとして,斜面崩壊が発生しやすい状況であることがモニタリング,事前予測できた.より多くの事例での検証やシステムの改良が必要であるが,本システムを土砂災害情報として応用できる可能性が示された.
著者
五十嵐 治一 黒瀬 能聿 五百井 清
出版者
芝浦工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

ロボット・フィールド上方に般若したビデオカメラ(グローバルビジョン),ホストPC1台(画像処理サーバ,通信中継サーバ,リモートブレイン用プログラム),ホストPCに内蔵された画像キャプチャーボード,ロボット5台から構成されるロボットシステムを構築し,次の4つの研究を行った.第1に,ロボットのマーカ認識において,照明条件に頑健な色抽出法の研究を行った.この目的のために,背景色(床画の緑色)とマーカの色(黄と青の2色),ボールの色(オレンジ)の閥値データベースを利用した方式を考案し,評価実験を行った.特に,濃い影の領域を人工的に生成し,影の存在するロボット・フィールド上での3色の抽出も試みた.実験では,商い正抽出率と,低い誤抽出率が得られ,提案方式の有効性を確認することができた.第2に,ロボス社製の4輪全方向走行型ロボットを使用して,走行制御の学習法に関する研究を行った.学習法としては強化学習の一種であるQ学習を用いた.具体的な例題として,ロボット1台が静止状態から目標点へ直進するタスクを取り上げて学習実験を行った.実験の結果,直線軌道の角度誤差を半減させるという効果を得ることができた.第3に,マルチエージェント・システムにおける行動学習法として,方策勾配法を用いた学習方式を考案した.応用例として,獲物と複数ハンターとによる「追跡問題」,カーリングにおける簡単な2体力学問題の逆間題,サッカーエージェントにおけるキッカーとレシーバとの協調行動問題を取り上げて,学習実験を行い,その有効性を検証した.第4に,移動ロボットの誘導制御に用いるために指示位置情報が取得可能な小型ポインティング装置を開発した.
著者
厚 香苗
出版者
神奈川大学
雑誌
民具マンスリ- (ISSN:09123253)
巻号頁・発行日
vol.43, no.12, pp.10579-10592, 2011-03
著者
槇野 博史 和田 淳 小川 大輔
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

糖尿病性腎症の病態の初期には細胞肥大が重要であり、その後慢性炎症が糖尿病性腎症の進展を促進させている。核内受容体のmodulatorはこれらの病態を総合的に改善する薬剤の候補である。Peroxisome proliferator-activated receptor (PPAR)-δアゴニストおよびLiver X receptor (LXR)アゴニストは抗炎症作用によって治療効果を発揮し、Retinoid X receptor (RXR)アンタゴニストは主として細胞周期の異常を是正して細胞肥大を抑制することが判明した。核内受容体のmodulatorは糖尿病性腎症に有効であると考えられる。
著者
氏家 長明
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械學會誌
巻号頁・発行日
vol.37, no.202, 1934-02
著者
東畑 郁生 GRATCHEV Ivan Borisovich BORISOVICH Gratchev Ivan
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

近年の都市再開発では、従来存在していた工場などから廃棄物が地中に浸透して地盤汚染を起こしていることが、しばしば発見されている。この問題への対処としては、汚染物質の除去あるいは封じ込めが想定されてきた。環境的な視点に立つならば、このアプローチは妥当である。しかしそれに加え都市の再開発を考えるならば、地盤の剛性や支持力のような力学的性質が化学物質の浸透によってどうに変化するのか、という問題意識を欠くことができない。さらに、地球温暖化に伴って海水面上昇が議論され、電解質である塩水の浸透によって粘土地盤の地盤沈下の可能性も、考慮しなければならない。このような視点から本研究では、全国各地から粘性土のサンプルを集め、これに酸性流体や電解質流体を浸透させる装置を製作し、粘土の剛性や沈下などの力学的性質に起こる変化を測定した。まず酸性流体の影響を調べるため、中性およびpHの小さい流体を浸透させ、その後一次元圧縮実験を行なって粘土の持つ剛性を測定した。当初、酸性流体は粘土の圧縮性を高め、剛性を減少させると予想していた。しかし実際には剛性が増加する粘土と減少する粘土とが存在し、その原因としてモンモリロナイトのような粘土鉱物の含有量が想定された。すなわち酸性流体廃棄物の浸透によって地盤沈下を起こしやすい地盤とそうでない地盤とが存在する。次に電解質であるが、真水で飽和した粘土試験体に、海水程度の濃度の塩水を浸透させ、体積収縮を測定した。粘土鉱物間の流体のイオン濃度が上昇すると電気二重層が収縮して鉱物同士が接近し、体積収縮につながるものと予測していた。使用した粘土は東京下町の有楽町粘土であり、東京における海水面上昇の影響を想定した。実験結果によれば電解質の浸透は体積収縮をあまり起こさなかった。これは当該粘土が本来海水中で堆積したものであり、塩水の影響はすでに完了しているもの、と考えられる。
著者
佐竹 隆
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
Anthropological science. Japanese series : journal of the Anthropological Society of Nippon : 人類學雜誌 (ISSN:13443992)
巻号頁・発行日
vol.118, no.1, pp.37-46, 2010-06-01
参考文献数
15

フルドリチカ生誕140周年の今年(2009年)9月2日から5日までの4日間,第5回フルドリチカ国際人類学会がチェコのプラハとフルドリチカの生地フンポレツ(Humpolec)で,"Quo vadis homo…societas humana?"をスローガンに開催された。学術発表は17のセクションに分けて3つの会場で行われた。午前にPlenary SessionがInstitute of Anatomy, Charles University in Pragueで行われ,午後はOral SessionとPoster SessionがNational MuseumとFaculty of Science, Charles University in Pragueで行われた。3日目の午後はフンポレツに場所を変え,記念講演とフルドリチカ・メダルの受賞式が行われた。公式発表による参加者総数は約350名,Plenary session 11題,Oral session 103題,Poster session 58題の発表があった。学会で配布された資料をもとにフルドリチカの生涯について簡単に最新の情報から紹介する。<br>
著者
海谷 治彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学
巻号頁・発行日
vol.100, no.541, pp.83-88, 2001-01-05
参考文献数
7

2000年9月12日から14日まで, チェコのブルノで開催されたFourth joint Conference on Knowledge-Based Software Engineering(JCKBSE2000)の概要について報告する.
著者
長友 敏
出版者
宮崎大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2011

テンブレートマッチング法にて、画像計測をするためのソフトウェアを製作するため、OpenCVによる画像処理ライブラリを用いて、C言語のプログラミングにより、実験用のソフトウェアを製作した。次に、昼夜各専用のUSBカメラ2台で計測するため、カメラ座標から実座標への変換をするキャリブレーション用ソフトウェアと座標変換用のソフトウェアを製作した。本計測システムは、計測台、飼育ケージ、昼間用SUBカメラ(画素数:500万画素)、夜間用赤外線USBカメラ(画素数:314万画素)、赤外線LEDで構成されている。カメラは計測台に設置したケージの上部から撮影し、パソコンを通して専用ソフトウェアで画像処理をおこなった。また、赤外線LEDを照射することで、夜間の計測をおこない自然な状態での計測を実現させた。本研究の実験は,宮崎大学動物実験規則に従い,動物実験計画書(宮崎大学動物実験承認番号2011-527)に従って実施した。使用した小動物はマウス(C57BL)、実験場所はフロンティア科学実験総合センター生物資源分野コンベンションエリアにて実施した。マウスに直径6mm円形のマーカーを貼り付け、マーカーの画像をテンプレート画像として、テンプレートマッチング法で追跡した。その結果、テンプレートマッチング法により小動物の追跡を実現した。自動追跡については、マーカーの自動認識率を30秒間隔で24時間計測した結果、自動認識率が1時間ごとの平均で約70%であった。エラーを起こした原因として、マーカーの隠れやウッドチップ等の誤認識があった。誤認識した部分を手動修正し、本システムでの小動物の行動測定を実現させた。
著者
近江谷 和彦
出版者
北海道大学農学部
雑誌
北海道大学農学部邦文紀要 (ISSN:03675726)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.151-209, 1990-08-31