著者
小野里 好邦 山本 潮 河西 憲一
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

多様な事象が生起しても情報の流れに対して大きな影響を及ぼさないためには、情報ネットワークの機能を損傷しない仕組みが大切である。想定外の事象が生じたとき情報ネットワークが生き延びる為の対処法として、情報ネットワーク構成に冗長性を持たせ高い結合度を確保する仕組みを内包しておき、多様な状況変化に迅速に対応し情報の流れを大域的及び局所的に制御する研究を行った。
著者
後藤 順久
出版者
日本福祉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

1.対象地域での実証実験災害発生(地震)直後において、聴覚障害者が自宅(職場・学校)から避難所までの第一次避難を、安全かつ最適に実行するための支援ツール(避難支援情報システム)の有効性を確認することを目的とし、半田小学校を避難所と想定し、聴覚障害者及び見守りネットワークの役割を持つ被験者を割り当て、実験シナリオに基づき実証実験を実施した。2.システムの有効性評価実証実験を通じて、おおむね、以下の有効性が確認できた。(1)文字情報で伝わるため、情報の誤解が少ない。(2)Web連携機能によりメッセージの返信が可能であり、到着確認が確実に行える。(3)返信には、メッセージの候補が登録でき、聴覚障害者にも操作が容易である。(4)余裕のある聴覚障害者からは、災害情報も返信され、システムの危険エリアの追加等に利用できる。今後の課題として、以下のことが確認できた。 (1)災害時にはメール遅延等の影響が懸念される。 (2)メール送信時にGPSの位置検索のメッセージが表示されると、誤って位置検索をキャンセルするケースがあった。結果、その回の位置登録が行えないことが発生した。 (3)GPSについては、普段とは違う携帯機種を使ったため、メール確認等に手間取るケースがあった。 (4)今回の被験者である聴覚障害者は、携帯電話によるメールを普段使い慣れている点で、メールによる情報提供は有効な方式であることを確認した。ただし、障害タイプにより違いが発生するため、音声や手話テレビ電話等の併用を検討する必要がある。
著者
花渕 馨也
出版者
北海道医療大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

マルセイユのコモロ系移民のコミュニティでは、90年代から、同じ村出身者による同郷組合の組織が急激に増加した。同郷組合の活動の中心は、故郷村への援助活動であり、「援助文化」として新たに創造された、資金を集めるためのイベントを頻繁に開催している。本研究では、同郷組合活動の実態の分析を通じ、移民と故郷は村の伝統的社会構造を再編成するトランスナショナルなコミュニティを形成する一方で、援助をめぐる威信競争による新たな社会関係が生じることで位階的な社会構造に変化が起こりつつあることを明らかにした。
著者
中沢 正幸 向井 理朗 関 進 綿貫 啓子 三吉 秀夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.15, pp.35-35, 2000-02-04

In this paper we describe a multimodal human interface system MAICO (Multimodal Agent Interface for COmmunication) based on Dynamical Dialogue Model. This system not only integrates information of a speech processing and a gesture processing but also controls the response timing in order to realize a smoothness and a easy interaction between a user and a computer. Our approach consists of human-human dialogue analysis and computational modeling of dialogue.In this paper, we describe a multimodal human interface system, MAICO (Multimodal Agent Interface for COmmunication), based on Dynamical Dialogue Model. This system not only integrates information of a speech processing and a gesture processing, but also controls the response timing in order to realize a smoothness and a easy interaction between a user and a computer. Our approach consists of human-human dialogue analysis, and computational modeling of dialogue.
著者
小沢 慎治 斎藤 英雄
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

本研究はインタラクティブな放送を実現するために、サッカー中継を例に取り上げ、視聴者の意図に適合した視点からの映像を自動的に生成するシステムを開発する事をめざしている。サッカーなど広域にて行われるスポーツにおいてはひとつのカメラですべての動きを撮影することはむずかしく、役割の異なる複数のカメラで撮影して、シーンに適切な映像に切り替えて放送されており、画像処理に基づく自動化が望まれている。視聴者の好みに基づいて視点を選択したいという要求に応える、インタラクティブな映像生成システムを実現することを目的としたもので以下に成果を述べる。多視点撮影環境の構築 複数の解析用の固定カメラはサッカーフィールド全体を取り囲むように設置し、放送用カメラは経験により適切な位置に固定して設置し、試合を撮影するシステムを構築した。サッカーの多視点画像列からの選手およびボールの検出と追跡 フレーム毎のボールの検出にはテンプレートマッチング、フィールド上の選手の検出には背景差分に基づいた抽出手法を用い、フレーム間の追跡を行って軌跡を求めるアルゴリズムを確立した。1台のカメラの画像からボールおよび選手の軌跡の抽出手法は充分な成果をあげている。オクルージョンによる誤りの回避アルゴリズムの開発 1台のカメラの画像処理でオクルージョンが発生した場合には複数のカメラからの画像情報および3次元情報を統合して協調的にボールおよび選手の位置を推測しロバストな追跡を行う手法を開発した。最適視点の決定 ボールおよび選手の追跡情報を評価対象としてそのシーンに最適な視点の放送用カメラを選択する手法を開発した。プレーの判別アルゴリズムの開発 ボールの近傍の選手を検出して、ボールの位置速度情報および選手の動きからパス、シュート、タックルなどのプレーを判別するシステムを構築した。
著者
河合 隆裕 竹井 義次 小池 達也 青木 貴史 神本 晋吾
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

1. 高階パンルヴェ方程式 (P_J)_m(J=I, II, IV; m = 1, 2, …) に対し、その 1 型変わり点の近くにおいて、そのインスタントン型解は 2 階 I 型パンルヴェ方程式の解に変換できることを示した。議論は高階パンルヴェ方程式の背後に在るシュレーディンガー方程式の WKB 解析的・半大域的変換論に基く。2. その WKB 解析的標準型がマシュー方程式となる一連の方程式の変換論を構築し、その WKB解の解析的構造を超局所解析的手法により明らかにした。
著者
今泉 誠子 舘野 淳 藤森 嶺
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.8-17, 1997-05-30
参考文献数
26
被引用文献数
4

スズメノカタビラ用微生物除草剤であるXanthomonas campestris pv. poae (JT-P482) の防除効果を明らかにするために, 1993年より1994年に温室試験および野外ポット試験を行った。菌濃度別の処理効果を確認するために, 10^5より10^9cfu/mlの菌液を, あらかじめ滅菌ハサミで傷口を付けたスズメノカタビラに処理したところ, 処理3ヶ月後に10^8および10^9cfu/mlの濃度で約75%以上(対生重比)の防除効果が温室試験により得られた(Table 1, Fig. 1)。また野外ポット試験を用い, JT-P482の菌濃度および処理時期(12月単独処理, 4月単独処理, 12月および4月の反復処理)の変動が, スズメノカタビラの生育量, 茎数および種子生産量におよぽす影響について試験したところ, 10^8および10^9cfu/mlの濃度を12月および4月に反復処理を行った時に, スズメノカタビラの生重減少率は約67%, 茎数減少率は86%と最も高い効果を示した(Fig. 2, 3)。種子生産量への影響は、12月単独処理および4月単独処理において、菌濃度が10^8および10^9cfu/mlの場合に、77-88%と著しい減少率が認められ(4月30, 5月18日, 6月6日の3日間の収穫種子の合計の比較), 12月および4月反復処理では, 10^7cfu/mlの菌濃度の処理により85%の減少率が, また10^8および10^9cfu/mlの菌濃度により94%の減少率が得られた(Table 2)。85%以上の種子減少率を有効と仮定した場合, 12月処理の場合に10^9cfu/ml, 4月処理の場合に10^8cfu/ml以上, 12月および4月反復処理の場合に10^7cfu/ml以上の菌濃度を使用すればよいことになる。以上の結果より, Xanthomonas campestris pv. poae (JT-P482) はスズメノカタビラに対し高い防除効果を有することが明らかとなった。また、12月および4月に反復処理を行うことにより、スズメノカタビラの種子生産を大きく減少させ得ることが明らかとなった。
著者
本位田 真一 深澤 良彰 吉岡 信和 石川 冬樹 鄭 顕志
出版者
国立情報学研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

次世代のソフトウェアであるユビキタスサービスの基盤インフラとなる,オープン無線センサーネットワーク構築のためのミドルウェアを研究開発し,公開した.本ミドルウェアを利用することで,長期にわたって安定運用が可能な無線センサーネットワークを構築することが可能となる.
著者
辻 宏之 大堂 雅之 三浦 龍 丸山 正晃 鈴木 幹雄 笹本 尚史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.671, pp.139-143, 2003-02-26
参考文献数
4

2002年6月から7月にかけて,米国ハワイ州カウアイ島で実施された高度20kmの成層圏に滞空する無人ソーラープレーンを用いた世界初のIMT-2000通信実験が行われた.この実験で約200km離れたオアフ島からの干渉波による通信品質の劣化が観測され通信障害が発生した.本報告では,この干渉波の解析とアレーアンテナを用いた干渉波軽減について報告する.
著者
辻 宏之 大堂 雅之 三浦 龍 丸山 正晃 鈴木 幹雄 笹本 尚史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.677, pp.139-143, 2003-02-26
参考文献数
4

2002年6月から7月にかけて,米国ハワイ州カウアイ島で実施された高度20kmの成層圏に滞空する無人ソーラープレーンを用いた世界初のIMT-2000通信実験が行われた.この実験で約200km離れたオアフ島からの干渉波による通信品質の劣化が観測され通信障害が発生した.本報告では,この干渉波の解析とアレーアンテナを用いた干渉波軽減について報告する.
著者
小泉 圭吾 平田 研二
出版者
大阪大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

本申請研究では電池駆動の無線通信器と小型センサとの組み合わせにより、地盤災害監視装置および都市環境モニタリングのためのセンサユニットのハードとソフトを開発することを目的とした。平成18年度の研究成果は下記の通りである。(1)防水機能を有するハウジングの開発を行った。また、車を利用した環境モニタリングのためのハウジングの開発を行った。(2)センサからの出力データを汎用ソフトで分析し、データベース化するシステムの検討を行った。(3)温度、湿度、照度、気圧、加速度が計測できるマイクロセンサを入手し、無線通信によってデータが出力されることを確かめた。温度センサ、湿度センサについては、精度検証を行った。また、無線通信システムについては、アドホックネットワークの確認、および屋外での通信距離の確認、遮蔽物による通信障害の影響についても実験を行った。(4)ヒートアイランドモニタリングに応用可能な、移動体による環境モニタリングシステムの基礎的研究を行った。平成19年度の研究成果は下記の通りである。(5)現場実証実験として、屋内の温湿度をリアルタイム監視できるシステムを構築した。その際、最適なセンサの配置形状の検討を行うとともに、防火扉などの無線通信が困難な環境下におけるシステムの安定性を実現した。(6)屋外の実証実験としては、高速道路沿いのり面において、センサネットワークの通信実験を行い、最適な通信距離およびセンサの配置形状について検討を行った。センサについては傾斜計、水位計、雨量計、サクション計、土壌水分計、カメラについて検討を行い、実証実験が行えるよう通信手法とセンサの設置手法に関する基本設計までを終了した。(7)道路沿いのり面監視および都市環境モニタリングに関する基礎データベースを作成した。
著者
藤崎 清孝
出版者
九州大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
2000

Ka帯を用いた大容量・高速な衛星通信を簡易なシステムで実現するための基礎研究として,昨年度に引き続き,今年度も以下の研究を行った.(1)伝搬路中の媒質を不均質乱流媒質とみなし,ランダム媒質中の多重散乱理論を適用して,ビーム波がスポットダンシング状態にある状況下で伝搬路媒質がビット誤り率に及ぼす影響の解析を行った.これまでに電離層媒質がKa帯に与える影響は少なく,主に大気乱流が影響を与えることが明らかになっているが,今回,より詳細に解析を行った結果,地上のアンテナの仰角が低くなるほどに,大気媒質中を伝搬する距離が長くなるため,乱流媒質の影響がより顕著となり,この大気乱流による損失を十分に考慮した回線設計が必要であることが示された.また,数値解析で用いる大気乱流の揺らぎ特性を評価する相関関数として,ガウス分布モデルとコロモゴルフ型乱流モデルの二つのモデルを用いて解析を行ったが,2つの結果は大きく異なっており,この伝搬問題の解析を行う場合には,大気乱流を表現しているコロモゴロフ型の乱流モデルを用いることが重要であることが明らかになった.実際の伝搬では,これ以外にも様々な要因が入り込んで来るため,今後,これらの影響を加えたより詳細な解析が必要となる.更に,(2)本研究室の所有する複数の衛星通信システムを用いて,様々な気象条件下のKu帯の伝搬データおよびひまわりやアメダスなどの気象情報を取得し,気象と電波伝搬状況との相関について評価を行った.実験で取得されたデータは膨大な量であり,現在も解析を進めている状況であるが,これまでに得られた結果より,気象データより伝搬状況を予測できる可能性があることが示された.これらのデータの解析は今後も引き続き行い,電波伝搬環境の気象予測の可能性について検討していく.
著者
和田 圭二
出版者
首都大学東京
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

分散型電源の代表である太陽光発電が国内をはじめ欧米諸国において急速に普及している。そのため,配電系統にインバータが多数接続されるようになってきた。本研究課題では,太陽光発電用インバータが複数台接続された場合における,伝導ノイズの発生状況とノイズフィルタの設計手法について研究を行った。また,複数台インバータのスイッチング手法についても検討を行った。主となる研究対象は,50W〜100W程度の太陽電池モジュールの背面に接続するACモジュールと呼ばれる太陽光発電の方式とした。この方式の場合には,20〜30台の小容量(50W〜100W)のインバータが同時に動作するために,伝導ノイズの発生量がインバータの動作状態やフィルタの接続法によって大幅に変化する可能性がある。まず,2台のフライバックインバータ同時動作の場合について研究を行い,インバータのスイッチングのタイミングを180度ずらすことによって,ノイズ成分が等価的に2倍になることを実験により明らかにした。一方,複数台インバータを非同期でスイッチングさせることによって特別な制御を用いることなくノイズ発生量を低減できることを示した。また,ノイズフイルタの設計では,フィルタの寄生容量を考慮して設計を行い,各インバータにノイズフィルタを設置するよりも-括設置することによって伝導ノイズを効果的に低減可能であることを解析と実験により明らかにした。以上の結果は,今後予想されるインバータ複数台動作時におけるノイズ抑制手法に関するフィルタ設計法の指針を与えるものであり,分散電源装置のさらなる普及・促進のための重要な研究成果を得ることができた。
著者
福島 勲 久保 閲男
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.513-536, 1997-07

日本南極観測隊の通信部門では, 内陸調査旅行の際にブリザードなどの影響により深刻な雪雑音通信障害に遭遇してきた。その主たる原因は, バーチカルホイップアンテナの尖端で生じるコロナ放電と考えられてきた。本論では, 従前の各観測隊が経験した南極における雪雑音による通信障害の実例を調べ, その雑音発生のメカニズムと雪雑音障害の軽減方法について検討し, 雪雑音の影響が少ない調査旅行隊用のアンテナとして, 雪上車に取り付け可能な小型・高効率のトランスミッションラインアンテナの開発結果を述べる。