著者
小谷野 喜二
出版者
公益社団法人地盤工学会
雑誌
土と基礎 (ISSN:00413798)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.54-55, 2002-03-01
著者
森 良次
出版者
福島大学経済学会
雑誌
商學論集 (ISSN:02878070)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.69-93, 2006-10-16
著者
佐野 進策
出版者
福山大学
雑誌
福山大学経済学論集 (ISSN:02884542)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.1-16, 2006-03-31
出版者
日本医療機器学会
雑誌
医科器械学 (ISSN:0385440X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.11, pp.699-725, 2004-11-01
被引用文献数
1

今回の調査結果報告書は,滅菌業務が日常的に行われている1,400の施設を無作為に抽出して,約3ヵ月にわたる調査期間において32%の回収率で寄せられた結果をまとめたものである.円本における滅菌バリデーションの実態を把握し,日本医科器械学会から4年前に出された「医療現場における滅菌保証のガイドライン2000」の改訂に向けての基礎資料となるものである.アンケートの集計により,滅菌のバリデーションを実施している施設が23%に達することが明らかとなった.かなり高い実施率を示す結果となっているが,この数値はバリデーションの本質が正しく理解されずに,各種インジケータを使用した滅菌業務の日常的な管理が,あたかも滅菌バリデーションであると過大解釈されてアンケートに回答している可能性が伺える.滅菌バリデーションにおいては,各種滅菌法の変動要因を把握して,初期の目的どおりに装置が機能することを科学的に検証して確認する必要がある.したがって,医療施設での滅菌バリデーションでは,装置の確認,運転再現性の確認,滅菌性能の確認が主な内容となる.すなわち,据付時適格性確認(installation qualification:IQ),運転時適格性確認(operational qualification:OQ),稼働性能適格性確認(performance qualification:PQ)である.(1)据付時適格性確認(IQ)は,搬入設置された滅菌器が設計どおりに機能できるように正しく備え付けられていることを確認する行為である.蒸気滅菌器では電気,水蒸気,水,圧縮空気の供給状況と,蒸気排気,空気排気,排水等の設備が基本条件を満たしているかどうかを評価しなければならない.(2)運転時適格性確認(OQ)では,蒸気滅菌器の場合には,空気が十分排除されて減圧がなされているか,温度が規定どおりに上昇しているか,その変動は規定値以内に収まっているか,滅菌時間は設定どおりか,などを科学的に確認しなくてはならない.(3)稼働性能適格性確認(PQ)には物理的PQと微生物学的PQがある.前者は,たとえば温度センサーによりコールドポイント(最低温部)で実負荷のもとで測定する方法などであり,後者は,実際にその滅菌法に対して抵抗性のある微生物が死滅したかどうかを確認する行為が該当する.オーバーキル法,バイオバーゲン法,ハーフサイクル法などの方法が用いられている.現在検討されている「医療現場における滅菌保証のガイドライン2000」の改訂に向けて,それぞれの施設で実施可能な滅菌バリデーションであるかどうか,さらにメーカが行うべきことかなどを明確に区別して提示する必要がある.IQとOQはメーカが実施すべき項目といえる.PQにおいては,インジケータの使用基準の作成,テストパックの作り方や置き方の解説,Bowie&Dicktestを必須とするかどうかの検討,過酸化水素ガスプラズマ滅菌のバリデーションの追加,滅菌前の洗浄のバリデーションをどこまで追及するかなどについての検討も必要となってくる.また,滅菌バリデーションを実施した場合の問題点に対して,日常管理の中でどのように検証すべきかについても考えていかなくてはならない.これからの医療施設における滅菌業務において,さらに高い水準を維持するために,医療用工業滅菌と施設内滅菌が同一基準の安全性の確保と滅菌保証を行っていく必要がある.また,滅菌バリデーションの実施を広く啓蒙していくために,その実現に向けて今回のアンケート結果を踏まえた新しい「医療現場における滅菌保証のガイドライン」の改訂が期待される.
著者
熊倉 靖
出版者
近畿大学
雑誌
近畿大学生物理工学部紀要 = Memoirs of the School of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University (ISSN:13427202)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-13, 2000-02-25

機械工業は産業革命以来工業の指導的役割を果たして来た。第2次世界大戦後はエレクトロニクスと結びついてメカトロニクスを生み出した。更なる発展のために発想の転換を迫られ、生物に目が注がれるようになった。ここで誕生したのがバイオメカニクスとバイオミメテイクスである。前者は生態の機能を分析し、生体の一部を人工的に作成して医療や福祉に貢献している。後者は生物の形態、機能、行動を観察し、優れた点を機械工業に取り入れてこれを発展向上させようとする技術である。バイオミメテイクスの歴史は古いが技術として認知されたのは最近のことで、次の4点を目標として適用されている。1.新しい材料を開発する。2.新しい機構、構造を開発する。3.新しいシステムやアルゴリズムを設計する。4.熟練者の技能や人間の感性を分析し具体化する。本稿ではこの目的に沿った適用例を紹介し、今後の参考に供するするものであるが,いずれの場合でも生物側にシーズが、また適用側にニーズがあり、この仲介役とて工学があるというバイオミメテイクスの特徴を備えている。バイオミメテイクスの具体化の方法としては名案はないが、次の3方法が考えられる。第1案運良く思いつく。第2案過去の適用例をニーズとシーズ、仲介の工学で分類しておく。第3案シーズとニーズのそれぞれの側から開発を進める。今後、バイオミメテイクスは従来解決が困難であると考えられて来た環境保全や人間の感性や勘、コツといった分野にも深く立ち入って行くことが期待される。
著者
長戸路 雄厚
出版者
敬愛大学・千葉敬愛短期大学
雑誌
千葉敬愛短期大学紀要 (ISSN:03894584)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.15-27, 2001-02

最近のがん医療は、社会復帰後の生活維持が容易となるよう、高QOL(生活の質)を達成することに努力が注がれている。高QOL治療法として、近年放射線療法の一つである陽子線療法が着目されている。一方、ここ10年注目されている療法に遺伝子療法があり、そのうち免疫遺伝子療法は、人体が生来的に持つ免疫能を積極活用するもので特に期待が大きい。本論文では、陽子線療法と免疫遺伝子療法の併用をがん治療新機軸として提案し、その可能性を検討した。
著者
吉田 公一
出版者
一般財団法人日本海事協会
雑誌
日本海事協會會誌 (ISSN:02870274)
巻号頁・発行日
no.259, pp.177-184, 2002

海上人命安全条約(SOLへS)第II-2章構造(防火並びに火災探知及び消火)は永年にわたって全面的な見直しが行われ、改正された新第II-2章が2002年7月1日に発効することとなった。本解説は、第II-2章全面見直しにわが国を代表して終始深く関わってこられた独立行政法人海上技術安全研究所の吉田公一氏に依頼して、同条約改正の経緯について執筆して頂いたものである。(編集者)
著者
西原 典則 二之宮 哲志 堀口 毅 恒吉 利彦 稲永 醇二 西川 正雄
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.119-130, 1978-03-19
被引用文献数
1

水稲の生育・収量に及ぼすけい酸の時期別影響をみるため, けい酸の供給時期および欠除時期を段階的に変えて水稲を水耕栽培した.得られた結果は次のとおりである.1.けい酸欠除期間に出葉した葉は軟弱で垂れ下がり, けい酸供給期間に出葉した葉は粗剛で直立する傾向を示した.2.草丈はけい酸供給時期が早いほど, またけい酸欠除時期が遅いほど大であった.3.出穂の20日以上前からけい酸を欠除した区では出穂後の籾に褐色の斑点を生じたが, 出穂直後以前からけい酸を供給した区の籾は健全であった.4.水稲のわら重, 根重および精籾重はけい酸供給時期が早いほど, またけい酸欠除時期が遅いほど大となり, 粃重は逆に減少した.5.水稲の収量構成要素のうち一株粒数, 登熟歩合および千粒重はけい酸供給時期が早くなるほど増加した.また一株粒数および千粒重はけい酸欠除時期が遅いほど増加したが, 登熟歩合は栄養生長期以後けい酸を欠除した区では低かった.6.生育初期(7月1日〜7月20日)のけい酸欠除は水稲の収量および収量構成要素に大きな影響を及ぼさなかった.7.各葉位の葉重は出葉後のけい酸供給開始時期が早いほど, またけい酸欠除時期が遅いほど大であった.8.葉身, 葉鞘および根のけい酸含有率は生育初期にはけい酸欠除の影響をほとんどうけなかったが, その後はけい酸供給時期が早いほど, またけい酸欠除時期が遅いほど大であった.9.茎では節間伸長期, 籾殻では出穂期までにけい酸供給をはじめた区のけい酸含有率はいずれも大差なかったが, その後までけい酸を欠除した区はけい酸含有率が低下した.栄養生長期以後けい酸を欠除した区における茎および籾殻のけい酸含有率は著しく低くかった.10.葉身のけい酸含有量において第1葉(止葉)/第2葉比および第2葉/第3葉比はそれぞれ第1葉および第2葉が出葉・充実している時期にけい酸供給をはじめた区が大であった.11.水稲体の各部位におけるけい酸の分布割合はけい酸供給時期の遅いほど葉身および葉鞘部が減少し, 籾および茎部が増加する傾向を示した.また栄養生長期以後けい酸を欠除した区における籾および茎部のけい酸分布割合は著しく小さかった.
著者
Khare Neloy
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.110-113, 2009-03-30

北極に氷がなくなる事は,熱帯の気候に影響を与える.北極域の氷の状態は,それゆえ,インドの気候変動を理解する鍵である.北極域で様々な研究に着手するために,2008年7月1日に,インドの基地「ヒマドリ」をニーオルスンに開設した.ニーオルスンには現在,インドを含め10カ国から15の基地が設けられている.この論文では北極域でインドが行っている主要な研究を紹介する.
著者
ライマン アンドリュー
出版者
宇都宮大学
雑誌
宇都宮大学国際学部研究論集 (ISSN:13420364)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.137-151, 2007-10

国際公用語としての英語がもたらす様々な影響に関する研究の中で、近年、第二外国語学習・教育に不可欠な要素として、文化的な認識や能力に着目した研究が進んでいる。国際的な移動、経済のグローバル化、コミュニケーション技術の発展が飛躍的に増大し、異文化間交流の機会も増大する中で、単なる言語能力取得をめざすのは適切ではなくなってきている。以前に増して必要とされているのは、微妙なニュアンスを理解したりコミュニケーションや交流を円滑に進めることができるような、総合的に語学を使いこなせるメタスキルの運用能力である。本稿では、語学学習者がいかにして異文化コミュニケーション能力を身につけることができるかを、民族誌的研究を通じて検証する。
著者
小森田 賢史 伊藤 学 千葉 恒彦 横田 英俊
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J93-B, no.7, pp.878-892, 2010-07-01

近年,ALL IPネットワーク上で高品質なサービスを実現するNGNが登場し,その中核技術であるIMSが注目されている.IMSは,従来閉じていた携帯通信事業者のサービスとインターネットなどのサードパーティとの連携を可能とし,連携したオープンなサービスの登場が期待されている.一方で,端末においても従来の通信事業者に特化した端末に対して,AndroidやLiMoのように端末共通のプラットホームに基づいたオープン化が進められている.特にAndroidは既に実用化されており,また構成要素の多くがオープンソースであるため自由度の高いプラットホームとして注目されている.しかしながら,それらを実際に用いたシステムとしての検証は十分ではない.そこで本論文ではAndroid端末にIMSクライアントを実装するための方針とアーキテクチャを提案し,実機上にその機能を実装する.また,IMSに接続して動作検証を行い,その動作と現在の課題を明らかにする.