著者
平田 明史 タユフェール エディ 青野 智之 山田 寛喜 大平 孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.63, pp.59-64, 2003-05-15
被引用文献数
6

エスパアンテナは円形配列アレーアンテナであるが,中央に給電素子を有しているため菱形のサブアレーを3対取り出せる構成となっている.そこで本報告ではリアクタンスドメインMUSIC法に3組の空間平均を適用して,コヒーレント波の到来方向推定を行う方法を提案する.特定の方向への平行移動による空間平均では,その到来角推定精度が到来角度に依存するために3組のMUSICスペクトラムを合成した形で空間平均後のスペクトラムを定義する.電波暗室内での実験結果から,到来角度差が角度分解能以上の場合には2波を分離し2つのピークを検出できることを示す.角度分解能として到来角度差45°を5割程度の割合で検出できることが分かる.
著者
前田 保
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.17, pp.75-81, 2009-02-25

名古屋の玄関口新しいランド゙マークとして都市景観形成計画、地下街、名古屋らしさでの強烈なインパクトがある名古屋駅前、ターミナル駅前周辺と再開発の変貌が進む。名古屋のイメージをアピールするため、社会生活情報などに必要な、街、都市イメージや観光客やイベント情報、画像や動画による情報を容易に提供・修正・閲覧が可能なシステム化が望まれる。Cityscape formation plan, underground town and Nagoya it seems as the Nagoya entryway new landmark with around before the Nagoya station which is intense impact and before the terminal station and transfiguration of re-development advances. In order to appeal the Nagoya image, necessity for the information and the like of social life is, the town, city image and sightseer and event information and the information by the picture and animated picture the systematization whose is easily offer correction perusal possible is desired.
著者
石川 廣三
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.71, no.610, pp.21-27, 2006
被引用文献数
1 1

Cracks are common causes for rain penetration through external walls. Little is known, however, on rainwater leakage liability of fine cracks in which water absorption of the wall materials play an important role on the penetration process. In this paper, the author introduces an equation for calculating the leakage occurrence time as an function of crack width, wall thickness, pressure difference, and water absorption rate coefficient of the wall material. Results of two series of experiments on water permeability of various cracks in mortar and concrete specimen are also described. From the experiments, values for the factors concerning crack shapes and the wall material needed for applying the above equation are obtained. The range of crack width for which leakage were not observed in the experiments corresponded the crack width range below which the calculated leakage occurrence time shows remarkable increase.
著者
上條 賢一 山内 明子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.547, pp.129-134, 2006-01-17

局所的フラクタル次元LFDを、一種の特徴インデックスとして用いれば、離散時系列における「変動のクセ」を定量化できる。この方法は既に「スライド式計測法」として提案されているが、本論文では、伊豆半島周辺の海水温変動における層間差時系列に適用し、「気候システムにおける高感度センサー」としての役割を担うために、「季節境界推定基準」を提案した。また、2004年に同半島に上陸した台風22, 23号に関連し、海水温変動とLFD変化の特徴についても、分散分析により考察した。
著者
幸松英恵 佐野洋
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.96, pp.37-44, 2002-10-18

本稿は,外国人のための日本語教育教材の中の原因・理由の表現を取り上げる.典型的な表現形式には「から」「ので」「ために」などの接続形式がある.このうち,「ので」が従属節述語に現れるムード形式に制限を持つのに対し,「から」は,様々なムード形式を前接し得るという特徴をもつ.中でも説明のムードと云われる「のだ」が従属節述語中に現れる頻度は高く,もはや「から」と「のだから」でひとつの対立関係を形成していると言っても過言ではない.「のだから」は,口語表現でも頻繁に利用されるにもかかわらず,教材の中で,正確に表現説明がされていないのが現状である.そのため,外国人学習者には,「先生が来たんだから教室が静かになった」のような,「から」と「のだから」の用法の違いを理解していないことに起因する誤用が多く見られる.日本語学の先行研究においても,「のだから」の用法は最近分析されはじめてはいるが,「から」との明確な運用基準の違いは未だに明らかにされていない.筆者は,日本語分析ツールを利用して,新聞記事1年分の文章を対象に「から」と「のだから」の用法を調べた.母語者の言語直感に頼った研究に陥ってしまわないように,大規模な用例を調査した結果,従属節と主節の叙法の関係を含めた,「から」と「のだから」の用法の違いが明らかになってきた.さらに我々は,外国人への教育目的の観点から,「から」と「のだから」の違いを説明する教育素材を作成した.この教育素材では,いわゆる言語感覚に訴えるような例文中心の用法の説明はなく,外国人も直ちに理解できるであろう一般的な思考の用語,すなわち,推論空間,関係表現,事実性の用語を使って記述的に用法を説明する.In this paper, we discuss some expressions of reason/cause in Japanese language education for foreigners. Some typical styles of expressing reason/cause are conjunctive expressions, such as "kara", "tameni", "node". Subordinate clauses consisting of "node" have limited mood in them. On the other hand, subordinate clauses consisting of "kara" can contain various moods. However, "kara" tends to appear with a persuasive mood, "noda". "Nodakara" is often used in spoken Japanese. We argue that "kara" and "nodakara" have contrastive structural relations.On the contrary, an accurate account for the difference cannot be found in Japanese language materials. As a result, Japanese learners fail to distinguish two expressions, "kara" and "nodakara". The following is an example of how some students misuse the expression, "nodakara": "Senseiga kitandakara kyousituga sizukaninatta." We couldn't find a clear standard for usage of "nodakara" and "kara" in earlier studies. We used a Japanese language analysis tool to search he usages of "nodakara" and "kara", using newspaper articles collected over the period of one year. This method doesn't depend on native Japanese language speakers' subjectivity. As a result of this study, the following trends emerged. "Nodakara" and "kara" have different kinds of mood in subordinate clauses and different tendencies to match with certain predicates in subordinate clauses. Moreover, we have developed Japanese language materials for foreigners. The main features of this material are: (1) it doesn't use an example-based approach. In other words, this is a methodology that doesn't rely on extensive language experience. (2) Usages are accounted for descriptively with more general terms such as inference space, causal relation or inference chain. Japanese learners easily understand this account.
著者
大木 政英 鳥飼 弘幸 斎藤 利通
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.225, pp.31-35, 2004-07-19
被引用文献数
2

Adaptive Resonance Theory(ART)ネットワークは、特徴空間上に分布したデータをカテゴリーの集合によって分類や近似できる。本研究では、学習アルゴリズムが簡素化された動径基底ARTネットワークを考える。数値実験により学習の収束特性を考察する。また学習特性のシステムパラメータに対する依存性を考察する。応用例として新聞配達所配置問題のような被覆問題を考える。
著者
早野 邦彦 柴山 秀雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響
巻号頁・発行日
vol.97, no.5, pp.9-14, 1997-04-11

非整数微分方程式を用いることによってノイズ信号の周波数特性を少ないパラメータで表現する方法について述べている。身の回りにあるノイズ信号として、風の音やフライトノイズ、交通騒音などがある。このようなノイズのスペクトルは、その特徴を3つに分けることができる。低い周波数領域では一定か周波数とともに増加し、特性周波数ω_0でピークに達するか折れ曲がり、それ以上の高い周波数領域では周波数とともに減衰する傾向にある。ラプラス変換によって、このようなスペクトルは非整数の微分方程式であらわすことができる。このとき、方程式のパラメータはg,q,ω_0の3つである。
著者
辻 利則 大坪 昌久
出版者
宮崎公立大学
雑誌
宮崎公立大学人文学部紀要 (ISSN:13403613)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.223-231, 2006

送電線鉄塔の近くで住宅化が進み、近年になって住民からの騒音に対する苦情が発生している。鉄塔での騒音には、風による電線や鉄塔を切る音、そして鉄塔にある碍子(がいし)の汚染によって生じる放電の音(がいし放電音)がある。これらの音の中でがいし放電音を検出するのが本研究の目的となる。全ての計測は屋外で行われるもので、かつ騒音苦情という人を対象としたものになる。屋外で計測する音の難しいところは、車の音や風の音、虫や人の声など様々な環境ノイズが含まれてしまうことである。また、人の聴力を対象とする場合、環境ノイズが大きいと小さな放電音は隠れてしまい聞こえず騒音苦情には至らない。本研究は、これらのポイントと放電音の特性より、放電音を検出する標準偏差を用いたがいし放電音の解析手法を提案し、その手法の精度を向上するための方法を示したものである。
著者
谷本 陽一 岩坂 直人 花輪 公雄
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
Journal of the Meteorological Society of Japan. Ser. II (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.75, no.4, pp.831-849, 1997-08-25
被引用文献数
6

北太平洋における海面水温場と大気循環場、風の応力場、正味の海面熱フラックス場との関係をENSOサイクルの時間スケール(3年から5年)とdecadalの時間スケール(5年以上)に分けて調べた。このために、海面水温、風の応力場、正味の熱フラックス場における緯度経度5度格子月平均値データセットを1951年から1990年の40年にわたって新規に作成した。大気循環場のデータにはNMC作成の月平均値データセットの同期間分を使用した。冬季の海面水温場における10年変動に対応して、大気循環場にはその活動中心域を150°W-170°W帯におくPacific/North American(PNA)とよく似たパターンが卓越する。風の応力場では、それと整合するように、中部北太平洋の海面水温が気候値より低い(高い)期間に偏西風が強く(弱く)またその中心帯は南下(北上)している。これら大気側の変化に伴い、海面での活発な(不活発な)熱放出と海洋表層でのより強い(弱い)エクマン輸送が引き起こされる。これに対し、ENSOサイクルの海面水温変動に対応する大気循環場では別のパターンのWestern Pacific(WP)に近いパターンが卓越する。ENSOのwarm epispdes時には中部北太平洋付近の海面水温は気候値より低くなり、西部北太平洋では高くなる。この際、偏西風は下流で蛇行を示し、中部北太平洋で強く偏西風の中心帯は北上し、西部北太平洋では弱まり中心帯が南下する。この風系の変化は西部太北平洋での熱放出を押さえ、この海域での正偏差をもたらす。ENSO cold episodes時にはほぼ逆の結果を示す。10年スケールとENSOスケールの時間スケール間における海面水温アノマリの空間構造の違いは大気大循環場における違い、つまりPNA-likeパターンとWP-likeパターンのどちらが卓越しているかに結びついている。また、それに伴う風系の変化により、海洋からの熱放出、エクマン輸送と言った水温偏差を形成する過程も時間スケール間で異なっていると考えられる。
著者
藤森 勝也 鈴木 栄一 荒川 正昭
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.45, no.7, pp.655-659, 1996

アトピー型喘息(ABA) 20例, 非アトピー型喘息(NABA) 15例, 肺癌(LC) 20例, 他の肺疾患(PD) 40例, 他の内科疾患(OD) 63例を対象に抗核抗体(ANA, 間接蛍光抗体法, 40倍以上を陽性とした)検出の有無を検討した. ABAでは4/20例に, NABAでは8/15例に, LCでは6/20例に, PDでは5/40例に, ODでは7/63例にANAを検出した. NABAでは, 年齢, 性別を考慮しても, 有意に自己抗体が検出された. NABAでは, 主としてリンパ球や好酸球が浸潤する慢性好酸球性気道炎症に加え, ウイルス感染などによる気道炎症も加わり, 自己抗原の暴露が起ニり, 加齢による免疫異常も影響して, 抗核抗体産生を起こしやすいのかもしれない.
著者
久野 和宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響
巻号頁・発行日
vol.95, no.69, pp.1-9, 1995-05-25

風の音、風の声、虫の声、虫の音、鐘の音、鐘の声、鐘の音、… 漢字の「音」と「声」とはどの様に違うのであろうか。また類縁の「言」、「楽」、「響」とはどの様な関係にあるのであろうか。中国と日本では、これらの漢字に対する意味内容やイメージは同じなのであろうか。それに日本語(大和ことば)の「オト」、「コエ」、「ネ」、「コト」、「ヒビキ」などと漢字との対応関係は本来あるべき状態にある(首尾よくいっている)のであろうか。
著者
芳賀 博英
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1501-1502, 1989-10-16

知識情報処理技術の発展にともない,AI技術をプログラム開発に利用したいという要求が次第に強くなってきた.現在我々は知的プログラミング環境の研究開発を進めている.本報告では,意味ネットワークを基礎としたプログラム情報管理方式に基づいて開発したプログラミングエキスパートシステムのプロトタイプシステムについて報告し,その利用例を示す.
著者
松川 実
出版者
広島大学
雑誌
広島大学マネジメント研究 (ISSN:13464086)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.25-37, 2001-03-31

本稿は, 音楽著作権侵害による損害賠償請求事件で, ドイツの判例が音楽著作物使用料の倍額を損害として認定した判決を中心として, イギリス, アメリカ, オーストリアそしてドイツでの倍額賠償を歴史的に考察した論文である。我が国でも, 著作権侵害につき損害額の二倍化の主張が最近, 再び強くなってきた。そこで, 本稿では, 我が国でも, ドイツ同様, 著作権侵害につき損害額の二倍化を導入できないかどうか, その可能性について論じている。