著者
佐藤史朗 蒔苗耕司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.89, pp.83-86, 2005-09-06

本研究では,運転者間におけるコ.ミュニケーションシステムとして,GPSによる位置情報と無線LANを用いて,前後あるいは左右の車両を特定し,その車両との間でメッセージ交換を行うことが可能なシステムを構築した.道路上での実証実験により,システムが正常に動作することを確認するとともに,ドライビングシミュレータを用いた室内実験により,ユーザインターフェースの問題点を明らかにするとともに,本手法が運転者の新しいコミュニケーションとして有効であることを示した.In this study, an inter-driver communication system which can exchange messages between 2 adjacent cars using GPS and wireless LAN was developed. The experiments showed this system worked correctly, and the indoor experiment using a driving simulator showed some problems about the user interfaces, and effectiveness of this system as a new inter-driver communication system.
著者
蒔苗 耕司 福田 正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.160, pp.33-37, 1999-06-25

ITS (Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)は,道路と車を知能化することで,道路交通の安全性の向上,渋滞の緩和,環境への影響の低減などの課題を同時に解決しようとするものである.ITSは多様な総合情報技術であるが,本報告においては特に道路工学の立場から,ITS開発の現状をまとめるとともに,情報ハイウェーの整備の必要性,道路の知能化及びITSの信頼性に関する課題について述べた.
著者
蒔苗耕司
雑誌
土木学会論文集
巻号頁・発行日
vol.590, pp.23-30, 1998
被引用文献数
2
著者
三船 智明 江刺 宏恭 千種 康民
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.30, pp.7-14, 1996-03-19

最近,聴覚障害者と健常者とのコミュニケーション手段としての「手話」に対する注目度は社会的要求とマスメディアの影響により高められてきている.現状では,手話の学習には本やビデオを用いた手段が一般的である.本の場合,項目が構造化されているため文章の検索は容易であるが,手話において最も重要である手の動作がわかりづらい.また,ビデオによる学習の場合,実際の手の動作が観察できて効果的であるが,そのメディアの特性上,目的の手話の検索に時間がかかる.さらに,どちらのメディアの場合も,受動的な学習といった傾向が強いため,これらにはいくつかの例文が用意されてはいるが,学習者の意図する表現にぴったりの文章を見つけるのは困難である.このように,現状では手話の学習には相当な努力が必要である.そこで著者らは,手話の学習が能動的にかつ手軽にできる「手話の学習支援システム」の開発を行った.このシステムでは次の3点を要求仕様とし,実現した.1.ユーザは,単語のボタンを使用して,実現したい手話を簡単かつ自由に入力できる.2.新たに開発した「手話記述言語」を3次元描画するインタプリタ上で,入力した文章の手話はアニメーションとして描画され,何度でもプレイバックできる.3.手話のアニメーションを詳細に学習するため,観察する視点を,正面,斜め上,斜め後ろ,に変更できる.It is very important to help handicapped persons and to develop many helpful tools for them. These requirements are much grown in our world. We focused in learning tools for gesticulation speaking. It is popular to learn gesticulation speaking with books or video tapes. In the case of using books, we can easily search something to learn, but we cannot always learn the motion of the gesture as any word. In another case, we can easily learn the motion of the gesture, but it takes much time for searching the gesture to learn. To realize easily learning and searching, we developed a gesticulation CAI using gesture programming language and the GUI. There are three main point: 1. user-friendly interface, 2. playing gesture animation and playback, 3. view point approach for detail learning.
著者
渡辺 大地 千代倉 弘明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.83, no.5, pp.1344-1352, 2000-05-20
被引用文献数
6

近年, インターネットの普及と3次元描画ライブラリの機能向上に伴って, 三角形メッシュに対する最適化の研究が盛んである.しかし, 多くの最適化の手法では形状がもつ意匠的な特徴が失われるという欠点をもつ.本論文では, 数種類のパラメータを与えることによって, 事前に三角形メッシュのもつ特徴稜線を自動的に抽出する手法を提案する.本手法を用いることにより, 最適化の形状特徴を表す稜線をできるだけ反映させることが可能となる.次に, パラメータ変更による再計算が非常に高速になるような設計, 三角形メッシュの位相分布が規則的なものとそうでないものの双方に対応などの特徴を述べる.最後に, いくつかのデータで本手法の有用性を示す.
著者
渡辺 基広 水越 大介 後藤 智範
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.41-44, 2004

1990年代以降、複雑なデータ構造をもつ様々な対象に対する情報視覚化の研究が盛んに行われるようになった。 EDR電子辞書やNTT日本語語彙体系のような階層構造を有する大規模用語知識ベースを対象として、単一円錐モデルに基づく仮想3次元表示プログラムをJAVA3Dを用いて実装した。さらに表示用語総数に対する実行時間の計測を行った。描画対象オブジェクトの総数をnとすると、描画処理そのものは計測結果からO(n^3)となることが判明した。プログラム言語の制約、仮想3次元描画対象としての用語知識ベースの特性から、高速化の可能性について議論した。
著者
川瀬 新司 大崎 章弘 金子 哲治 三輪 敬之 柴 眞理子 田中 朱美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.552, pp.21-24, 2008-03-15

リハビリ施設や精神科病院などで機能的な運動支援が行われているが持続性に問題があり,自発的な身体運動を創出する手法が求められている.そこで筆者らがこれまで開発してきた空中に3次元的に描画できる空中描画システムを,ダンスセラピーに活用することを考え,ダンス教室における鏡をイメージし,スクリーン上に使用者の姿と同時に身体の動作軌跡を合成して投影する手法を考案開発した.そして,精神科病院で行われているセラピーの現場において患者に対する効果について検証した結果,本手法が患者の身体運動を引き出す動機付けになるだけでなく,自発的に動いて表現する能動性と描線によって動きが引き出される受動性を循環させる可能性を見出した.
著者
渡辺 貴文 上杉 繁 三輪 敬之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.552, pp.59-62, 2008-03-15
被引用文献数
1

実体の道具を使用している際にあたかも身体の一部となるような現象がある。仮想道具においてもこのような関係を強める方法へむけて,本研究では仮想道具の使用時における身体のダイナミクスを調べる手法について取り組んだ.そこで身体における微細な力みなどの挙動が反映される筋電位に着目し,仮想道具使用中の筋電位を動作と同時に計測するシステムを開発した.実験の結果,身体の動きに先立って立ち上がる電気力学的遅延や,異なる道具表現における筋電位波形の違いを確認した。
著者
川上 悟郎 西田 佳史 本村 陽一 溝口 博
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 : 日本知能情報ファジィ学会誌 : journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.190-200, 2008-04-15
被引用文献数
3 3

本論文では,日常行動理解研究を推進するために,異分野の専門家や知見を利用するユーザが,日常行動に関連する情報を書き込んだり,分析したり,考察したり,活用するための,容易に理解可能な情報表現法やそれに基づく計算法を考察する.また,そのような情報の表現や計算の手段を提供する具体的なシステムとして,「時空間意味情報マッピング・システム」(STS Map;Spatio-Temporal-Semantic Map)を提案する.STS Mapは,1)ロケーションセンサを用いた現象の時空間展開機能,2)時空間座標系をベースとした多層的な情報の表現機能,3)時空間統計数理を用いたモデリングとリターゲット機能から構成される.本論文では提案システムの実現可能性と有用性を考察するために,ロケーションEMGセンサを用いて保育園の遊具で遊ぶ幼児47名の行動計測を行い,時空間意味情報マッピング・システムを適用した事例について報告する.さらに,幼児の年齢を考慮した難度を有する新しい遊具の設計について報告する.新しい遊具は幼児の遊んでいる「最中」の行動をモデル化し,構築したモデルによる筋電位推論値のクロス評価を行い,モデルの改善を行った.改善された行動モデルをベースとしてリターゲットを行うことで新しい遊具での筋電位発生頻度を推論し,その結果を遊具デザインの指針として,遊具メーカと協力することで遊具を作成した.
著者
岡田 和樹 山口 泰彦 小松 孝雪 松樹 隆光 後藤田 章人 三好 貴之
出版者
日本顎口腔機能学会
雑誌
日本顎口腔機能学会雑誌 (ISSN:13409085)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.107-115, 2005-02-28

本研究では, マイオモニター^[○!R]に温罨法同様の咀嚼筋血流改善効果があるか否かを明らかにすることを目的に, 温罨法およびマイオモニター施行前後の咬筋組織内ヘモグロビン量, 酸素飽和度(StO_2)の変動を測定し, 比較検討した.被験者は顎口腔系に異常が認められない健常者で, 温罨法群10名, マイオモニター群10名とした.ヘモグロビン量とStO_2の測定には近赤外分光血流計を用いた.測定項目は総ヘモグロビン量(THb), オキシヘモグロビン量(OXHb), デオキシヘモグロビン量(deOXHb), 酸素飽和度(StO_2)とし, 同時に脈拍(HR)も測定した.温罨法群では, 温め後THb, OXHb, StO_2に有意な増加が認められたのに対し, マイオモニター群ではTHb, OXHb, deOXHb, StO_2, HRすべてにおいてマイオモニター後に有意な増加は認められなかった.また, 温罨法群とマイオモニター群の群間比較でも, 温罨法群のTHb, OXHb, StO_2が, マイオモニター群よりも有意に大きな増加率を示した.一方, deOXHbとHRに有意差は認められなかった.以上から, 咬筋の血流改善の効果に関しては, マイオモニターより温罨法の方が有効であると考えられた.