著者
関 行道
出版者
公益社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
自律神経雑誌 (ISSN:03870952)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.415-419, 1981-03-01 (Released:2011-05-30)
参考文献数
15
著者
岡田 真理紗
出版者
NHK放送文化研究所
雑誌
放送研究と調査 (ISSN:02880008)
巻号頁・発行日
vol.70, no.8, pp.78-87, 2020 (Released:2021-04-16)

本稿では、NHKが2020年3月に実施した全国電話世論調査の結果をもとに、日本の社会に外国人が増えることへの国民の意識や外国人と共生するための課題などについて述べる。外国人労働者の受け入れを拡大する改正出入国管理法が施行されて2020年4月で1年になるが、日本で働く外国人が増えることについては、賛成する人が70%と多数を占めている。しかし、自分の住む地域に外国人が増えることに賛成する人は57%にとどまる。日本に外国人が増えることに賛成する人でも5人に1人は、自分の住む地域に外国人が増えることに反対している。 自分の住む地域に外国人が増えることへの不安では、「言葉や文化の違いでトラブルになる」と「治安が悪化する」を挙げた人が多く、国や自治体に取り組んでほしいことでは、「生活上のルールを教えること」が最も多い。一方、外国人が増えることへの期待では、「新しい考えや文化がもたらされる」が最も多く、自分の住む地域に外国人が増えることに反対する人でも約6割が、外国人の増加に何らかの期待を抱いている。 外国人労働者が家族をともなって日本で暮らす「家族帯同」については、条件を緩和して今より広く認めるべきだという人は33%にとどまるが、日本で暮らす外国人の子どもに対しては、国や自治体の財政負担が増えたとしても日本語を十分に教えてほしいと思う人が79%にのぼっている。
巻号頁・発行日
vol.一, 1700
著者
シュルーター 智子 シュルーター 智子
出版者
北海道基督教学会
雑誌
基督教学 (ISSN:02871580)
巻号頁・発行日
no.53, pp.1-20, 2018-07-13

ヨハン・ヴァレンティン・アンドレーエ(Johann Valentin Andreae 一五八六-一六五四)は、『化学の結婚』と『クリスティアノポリス』という二つの作品によってその名を後世に残している。前者は、十七世紀前半のヨーロッパにおいて一大ムーブメントを巻き起こした「薔薇十字団(Rosenkreuzer)」の基本文書に位置づけられており、日本でも種村季弘の翻訳一によって知られている。それに対して後者は、日本においては一般に知られていないが、トマス・モアの『ユートピア』、カンパネッラの『太陽の都』にならぶユートピア文学の古典の座を占める作品である。アンドレーエ自身はルター派の神学者であり、彼の『クリスティアノポリス』についても、モアとカンパネッラの作品に比べて、とくにキリスト教的、ルター派的な性格が強いということがしばしば指摘される。こうして、アンドレーエの代表作である二つの著作からは、一見したところ全く異なる作者像が引き出されることになる。すなわち、一方には、錬金術やヘルメス思想、フリーメーソンやオカルト・グループの一種と見なされる薔薇十字団三の仕掛け人としてのアンドレーエ像があり、他方ではキリスト教的、ルター派的なユートピストとしてのアンドレーエ像が存在しているのである。このような相反するイメージから、いかにして一人の作者像を描き出すことができるのだろうか。この問いに取り組むために本論文では、アンドレーエに関する研究の現状をふまえて、アンドレーエが『化学の結婚』の執筆に至るまでの状況に焦点を当て、伝記的な資料に基づいて手がかりを探っていくことにしたい。ヨハン・ヴァレンティン・アンドレーエ(Johann Valentin Andreae 一五八六-一六五四)は、『化学の結婚』と『クリスティアノポリス』という二つの作品によってその名を後世に残している。前者は、十七世紀前半のヨーロッパにおいて一大ムーブメントを巻き起こした「薔薇十字団(Rosenkreuzer)」の基本文書に位置づけられており、日本でも種村季弘の翻訳一によって知られている。それに対して後者は、日本においては一般に知られていないが、トマス・モアの『ユートピア』、カンパネッラの『太陽の都』にならぶユートピア文学の古典の座を占める作品である。アンドレーエ自身はルター派の神学者であり、彼の『クリスティアノポリス』についても、モアとカンパネッラの作品に比べて、とくにキリスト教的、ルター派的な性格が強いということがしばしば指摘される。こうして、アンドレーエの代表作である二つの著作からは、一見したところ全く異なる作者像が引き出されることになる。すなわち、一方には、錬金術やヘルメス思想、フリーメーソンやオカルト・グループの一種と見なされる薔薇十字団三の仕掛け人としてのアンドレーエ像があり、他方ではキリスト教的、ルター派的なユートピストとしてのアンドレーエ像が存在しているのである。このような相反するイメージから、いかにして一人の作者像を描き出すことができるのだろうか。この問いに取り組むために本論文では、アンドレーエに関する研究の現状をふまえて、アンドレーエが『化学の結婚』の執筆に至るまでの状況に焦点を当て、伝記的な資料に基づいて手がかりを探っていくことにしたい。
著者
中山 悌一
出版者
The Japanese Society of Physical Fitness and Sports Medicine
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.443-453, 2004-08-01 (Released:2010-09-30)
参考文献数
39
被引用文献数
3 2

本研究は, 1950年から2002年までの日本人プロ野球選手の身長と体重が, 戦後飛躍的に向上した一般人の体格と比較して如何に推移してきたか, さらに米大リーグ選手との体格の差は縮まりつつあるのかを明らかにする事を目的として遂行され以下の結果を得た.1.1950年の日本人プロ野球選手の平均身長は170.7cmであったが, 2002年には平均180.1cmまで高くなり53年間で9.4cm (5.5%) の成長を見せた.1950年の日本人プロ野球選手の平均体重は65.0kgであったが, 2002年には79.8kgとなり53年間で14.8kg (22.8%) の増加を認めた.さらに1950年の日本人プロ野球選手の平均BMIは22.3であったがその後徐々に大きくなり2002年には24.6となり, 日本のプロ野球選手ががっちりとした体格へと推移していることが明らかとなった.2.身長のポジション別推移では常に投手が一番高かった.この理由として投手は身長が高い方が投球に有利であるいうポジション的特異性に由来しているものと考えられる.体重のポジション別推移は, 1969年から現在まで捕手が一番重くなっている.この結果は捕手は移動距離が少なく, ポジション的役割としてホームベースを死守する役目を担っているために体重が重い方が有利である事に起因するためと推察される.3.一般人の体格は, 戦後急激に向上したことが数多く報告されているが, 日本人プロ野球選手の体格も同様に大きくなり, 身長は日本人一般男子 (24歳) より5.5%から8.6%の範囲で常に高く, 同様1に体重も日本人一般男子 (24歳) より15.9%から27.3%の範囲で常に重かった.このことより, 日本人プロ野球選手は, 同年齢の日本人一般男子より体格的に非常に優れた選手たちによって構成されていることが明らかとなった.日本人プロ野球選手と日本人一般男子 (24歳) の身長と体重の差は, 1950年代に急激に広がったが1960年以降はその差も小さくなる傾向にある.4.日本人プロ野球選手と米大リーグ選手の体格を比較してみると, 1950年代の身長差は11.4cmであったが, 2000年代の身長差は4.9cmとなった.同様に1950年代の体重差は17.7kgであったが, 2000年代の体重差は13.1kgまで縮まり, 日本人プロ野球選手と米大リーグ選手の体格の差は, 確実に縮まりつつあることが確認できた.
著者
江田 英雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 : The Journal of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.96, no.9, pp.694-698, 2013-09

近赤外分光法Near Infrared Spectroscopy (NIRS)は,波長800nm付近の近赤外光を生体に照射して数cm離れた場所で光を計測し,生体のヘモグロビンに関連した値を計算するシステムである.脳研究ではイメージングの装置が広く用いられているが,NIRS開発は日本が世界をリードしてきた.今回NIRS装置をIEC国際規格に申請し,日本人がプロジェクトリーダーとなった.現在コミッテイドラフト(CD)の投票待ちである.NIRS装置の概要と,IEC申請の経緯と現状を報告する.
著者
永島 広紀 藤岡 健太郎 久米 朋宣 六反田 あゆみ
出版者
九州大学
雑誌
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
巻号頁・発行日
2019-10-07

本研究は、「演習林」を通じて学問領域を横断的に、かつ大学・部局をも横断的に、しかも最終的には、各「帝国大学」と「内/外地演習林」との関係史を考究することによって、大学と演習林」の史的な連環を繙く作業である。演習林は大学組織としては<準部局>的に存在し、また広大な敷地と研究・実習用標本、そして植林/伐採にまつわる現業部門をも有した重畳的な組織である。本研究は演習林のこうした組織的特性から、狭義の「大学史」では取り扱いづらい「大学史料アーカイヴ」「技術史/技術官僚論」「水環境と地域史」「山林生態学」「災害/災害予防学」という文理両系に跨る各領域を統合した、新たな研究の地平を開こうとするものである。
著者
渡辺 扇之介 渡邊 芳英 Sennosuke Watanabe Yoshihide Watanabe
出版者
同志社大学理工学研究所
雑誌
同志社大学理工学研究報告 = The Science and Engineering Review of Doshisha University (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.166-170, 2013-07-31

組合せ最適化問題の多くは,線形計画問題として定式化することができるため,それぞれの問題に合った組合せ論的アルゴリズムだけでなく,線形計画問題におけるアルゴリズムを使っても解くことが出来る.本論文で取り上げる最適化問題は,フローネットワークにおける最適化問題の代表例である最短路問題と最長路問題である.最短路問題とは重みが最小となる道を求める問題で,最長路問題とはその逆に,重みが最大となる道を求める問題である.本研究の目的は,最短路問題と最長路問題の線形計画問題としての定式化と,最長路問題を解く組合せ論的アルゴリズムを見つけることである.本論文では,最短路問題の線形計画問題としての定式化は与えるが,最長路問題については,線形計画問題としてではない定式化を与えるにとどまる.最長路問題については,組合せ論的アルゴリズムを与える.
著者
河瀬 美之 石神 龍代 堀 茂 中村 弘典 服部 輝男 田中 法一 絹田 章 平松 英敬 皆川 宗徳 黒野 保三
出版者
公益社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.185-189, 2000-05-01 (Released:2011-03-18)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

足三里穴の降圧効果を検討する目的で、封筒法による鍼治療の多施設臨床比較試験を行った。高血圧状態の患者に対し、足三里穴を使用する群と使用しない群に分けて血圧値の推移を検討した結果、両群の群間には有意な差はなく、足三里穴の有効性までは認められなかった。
著者
松浦 直己 橋本 俊顕
出版者
鳴門教育大学高度情報研究教育センター
雑誌
鳴門教育大学情報教育ジャーナル (ISSN:13491016)
巻号頁・発行日
no.4, pp.29-40, 2007-03-30
被引用文献数
1

本研究の目的は女子少年院在院生における,発達的問題性の深刻度,及び逆境的児童期体験の累積度の相互作用を明らかにすることにある。女子少年院において,在院生の発達的特性や逆境的小児期体験が調査され,各要因間の相関が評価された。少年院群は少年院に平成18年7月時点で入院していた少年70名である。調査の一部について,一般の高校生404名を対照群とした。少年院群には,LD,AD/HDスクリーニングテストとACE (Adverse Childhood Experiences)質問紙による調査を行い,対照群には後者のみを実施した。LD,AD/HDスクリーニングテストの結果,少年院群の5割以上に発達的問題性が見出された。ACE質問紙の結果,少年院群における深刻な逆境的児童期体験の割合は対照群を大きく上回ることが明らかとなった。国立情報学研究所『研究紀要公開支援事業』により電子化。
著者
今野 兼次郎
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.157-159, 2001-03-01 (Released:2009-10-21)
参考文献数
7
著者
伏木田 稚子 大浦 弘樹 吉川 遼
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.44054, (Released:2020-09-07)
参考文献数
39

本研究では,統計の基礎とデータ分析を扱う反転授業において,受講生の理解度と講義動画の視聴行動を検討した.実践では,講義動画と対面学習の内容に関連があり,真正性の高い問題解決を要するゲームを用いて,動画視聴の前に認識的準備活動 (EPA) を行った.EPAの実施単位として個人EPA群と協調EPA群を設定し,受講前,中間,受講後の理解度テストの得点を比較した後,動画視聴の比率やスタイルを分析した.その結果,(1) 個人EPA群と協調EPA群の違いにかかわらず,受講生全体の理解度が向上する,(2) 協調EPA群の方が,対面での演習活動前に理解度がより向上しやすい,(3) 個人EPA群の方が講義動画を選択的に反復視聴する傾向がみられる,などの示唆が得られた.
著者
河村 克典
出版者
日本地図学会
雑誌
地図 (ISSN:00094897)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.34-40, 1993-03-31 (Released:2011-07-19)
参考文献数
24