著者
青木 順子 Junko Aoki
出版者
安田女子大学
雑誌
安田女子大学紀要 = Journal of Yasuda Women's University (ISSN:02896494)
巻号頁・発行日
no.46, pp.31-50, 2018-02-20

2017年1月トランプ政権誕生後、「代替的事実」や「偽ニュース」の言葉で、政権側から公然と事実と異なることが事実として提示される、または、都合の悪い事実は信用ならないものとして貶められる、という驚愕するような言動が民主国家の代表とされてきた米国の政権でも通用することを世界は見せつけられることになる。多種多様なメディアの出現によって、虚構世界と現実世界の物語の境界が曖昧になっている今、他者のメディア表象に拘ることへの尊重が一層必要とされている。社会で優位にあるグループであれば「気にかけない」として済ませられるかもしれない出来事について、一つひとつに「拘る」ことで権利を主張する必要がある少数派が社会には存在する。「我が国・自国への愛国心」、「我々・自国中心」、「テロリストの彼ら」、「犯罪者の彼ら」と、「我々だけ」を尊重し、他者「彼ら」への敵対心や恐怖のみを煽り立てる乱暴なレトリックが民主国家の政治の権力側から公然と示され得る時、社会で少数派の拘りの行為が抑圧される可能性は高くなっているのである。ポピュラーカルチャーに見える「ホワイトウォッシュ」から大国の政権による「壁を作る」政策まで、全て関係し合い、相互に影響しないではいられないグローバル化した世界を私達は生きている。ジジェクの言う「人間の顔をもったグローバル資本主義」の実現のために、一人ひとりが拘り、今自分に出来ることを丁寧に問い、真摯な他者とのコミュニケーションを通して実現しようとする、そうした人々を育てることが異文化教育には要求されているのである。
著者
姜 銓鎬
出版者
北海道大学大学院文学研究科
雑誌
北海道大学大学院文学研究科研究論集 (ISSN:13470132)
巻号頁・発行日
no.13, pp.1-15, 2013

林芙美子(一九〇三〜一九五一)の『放浪記』は、一九三〇年に初版が発刊されて以来、一九三九年の改訂版を経て二〇一二年の復元版に至るまで、数多くの版本が存在する作品である。ところで、戦後の版本は、おおよそ改訂版を版本としており、最近発刊された版本の中では、初版を底本としているものが多い。つまり、数多くの『放浪記』の中で、この二種類の版本は一番重要な底本になっているのである。改造社から出た『放浪記』は、整理されていない野性味を持つ作品として認識されている。一方、新潮社から出た『放浪記|決定版|』(改訂版)は、構成的な部分において、一層整理された形態になっている。こういう特徴は、それぞれの版本を比較することで確認することができる。しかし、今までの『放浪記』研究は、作品の成立において出版社の変更ということを看過し、これについて論じる研究も登場していない。そこで本論では一九三〇年の改造社版『放浪記』及び一九三九年の新潮社版『放浪記|決定版|』を中心として、その成立過程をまとめながら、出版社の変更の原因と理由について考察しようとする。また、先行研究で改訂版を初版より低く評価する傾向に注目し、そのような批判意見について再考する。改訂版に対する批判意見として共通するのは、『放浪記』のステレオタイプ化した「ルンペン文学」というイメージを放棄していない点である。しかし、これこそ『放浪記』に対する批判を払拭しようとした芙美子の意思とは正反対の意見であり、改訂版の意義を完全に無視することになる。
著者
高瀬 弘樹 植田 奈那美 今井 章
出版者
信州大学人文学部
雑誌
信州大学人文科学論集
巻号頁・発行日
vol.3, pp.77-81, 2016-03-15

本論文では,面白いアニメ動画を見る際に,表情操作を行うことで動画に対する評価,感情状態,顔面皮膚温に変化が認められるか否かについて検討した。その結果,笑顔条件が抑制条件よりも動画を面白かったと評価し,ポジティブ感情が高いことが認められた。また,実験内容を知らない2名が動画の面白い箇所を評定し,抽出した5場面について,表情操作の条件間で顔面の皮膚温変化に差が認められるか検討したところ,額部皮膚温は抑制条件の方が笑顔条件よりも有意に低下することが認められた。さらに,動画について面白いと高く評価した者の方が低く評価した者よりも額部皮膚温は有意に高くなることが示された。
著者
進士 五十八 吉田 恵子
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.155-165, 1989-02-15
被引用文献数
5 8

本論は、小学校隣接配置による地域密着型小公園として、或いはリバーサイドパーク・勤労者対応型公園として評価される震災復興公園について、既往記録などを整理し、その全体像を明らかした上で、東京日日新聞(大正12年9月1日〜昭和10年8月31日の12年間)の公園関連記事(191)を抽出し、公園がどのようにして市民社会に定着してゆくか、行政の動きを市民や専門家はどのように受けとり、反応してゆくか、現在からふりかえったとき震災復興公園はどのように評価されるか等について考察した。その結果、計画に対する地元の反対や「不良とルンペンの巣云々」等の生活史を明らかにした。また公園意匠などの特徴を2類7型に整理した。
著者
金子幸子 [ほか] 編
出版者
吉川弘文館
巻号頁・発行日
2008
著者
得丸 公明
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2011-DBS-153, no.12, pp.1-8, 2011-10-27

ヒトの言語は,音節というデジタル符号によって,哺乳類の音声通信がデジタル化したものだ.ヒトの脳や身体の基本構造はヒト以外の動物となんら変わらず,違いはデジタル信号の入出力に最適化した聴覚言語野と運動言語野,喉頭の降下した発声器官と大きな脳容量に尽きる.外界からの刺激や事物・事象の記憶に,作業記憶内で感情や真偽のタグ (識別子) を付して長期保存した記憶の体系が意識であり,デジタル符号のタグを使うことがヒトの特徴である.意識は行動や判断の基準となる論理回路を提供し,論理にもとづく刺激と記憶の演算が思考である.ヒトの特徴は,思考結果に独自の名前をつけて,思考回路に再投入できることにある.それによって抽象的な科学概念ももてるようになった.ヒトが賢いのではない.音節という信号がヒトの知性を高める潜在力をもっているだけだ
著者
名塚 健史 猪狩 寛城 竹中 良孝 山田 智教 諸澄 孝宜 谷口 剛俊 立谷 守
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.CbPI2283-CbPI2283, 2011

【目的】<BR> 我々は,2006年の全国高校野球選手権埼玉県大会(夏季大会)より年間3大会(春・夏・秋)の理学療法士(PT)によるメディカルサポートを開始し5年が経過した。本報告の目的は,5年間のメディカルサポートの対象となった部位や障害・外傷,またそれらへの介入内容を明らかにし,サポート内容を振り返る事で今後の課題を明確にしていく事である。<BR>【方法】<BR> 対象は2006年の夏季大会から2010年の秋季大会までの14大会のうちメディカルサポートを実施した95試合とした。2006年から2008年までは夏季大会はベスト8以降,春・秋季大会はベスト4以降,2009年以降では夏季大会はベスト16以降,春・秋季大会はベスト8以降の試合に対し活動を行った。<BR> メディカルサポートの内容は,試合前はテーピング,試合中は外傷のチェックと応急処置,試合後はクーリングダウンとしてストレッチ指導を実施した。また試合後は必要があればテーピング・アイシング・ストレッチの指導も実施した。なおクーリングダウンは2007年の夏季大会から開始し,原則は全ての高校が対象だが精神面も考慮し敗戦校は希望制としている。<BR>【説明と同意】<BR> 本報告の目的および個人情報保護について埼玉県高等学校野球連盟(高野連)に十分に説明し,同意を得た。<BR>【結果】<BR> 5年間でメディカルサポートに参加したPTはのべ223名であり、1会場平均4.2名であった。デッドボールなどアクシデント後にベンチなどで確認を行った件数は267件、実際にPTが何らかの技術的介入をしたのは178件であった。介入部位としては大腿部が最も多く,続いて肩関節・腰部・下腿・肘関節の順であり,上肢38%,下肢45%,頭部・体幹17%であった。介入の内容としてはアイシングが44%と最も多く,続いてストレッチ35%,テーピング19%,その他2%の順であった。また骨折の疑いや熱中症などで救急搬送が行われたのは3件だった。<BR> 試合中のアクシデントによる外傷と試合以前からの障害の割合は,外傷59%,障害38%,その他3%であった。外傷の受傷機転はデッドボール47%,守備中25%,走塁中15%,自打球3%,その他10%であった。また介入時期の割合は試合前7%,試合中31%,試合後62%であった。<BR>【考察】<BR> 実際に対応を行ったのは野球の競技特性でもある上肢よりも下肢の方が多かった。下肢の障害としては肉離れ,慢性的な足関節捻挫,熱中症に伴う下腿筋けいれんが多かった。また慢性的な障害よりもデッドボールやプレー中のアクシデントによる外傷への対応が多かったのも下肢の介入件数が多かった理由ではないかと考えられる。この結果より,野球というオーバーヘッドスポーツに対しても上肢のみではなく全身への介入が求められ,幅広い知識が必要となる。また外傷が多いことから外傷に対する素早い応急処置の技術の向上が必要であると考える。<BR> 介入時期としては試合後に多くなっており,これはクーリングダウンを開始した07年夏以降著明にみられ,クーリングダウン時に選手とコミュニケーションをとる事で疼痛の訴えを聞きやすい状況にあるのではないかと考える。試合後の介入としてはストレッチが最も多く,選手の訴えに対する的確な評価とそれに対応するストレッチ法の指導が必要になると考える。<BR> 試合以前からの障害が全体の38%を占めるにも関わらず,試合前の介入が全体の7%となった。これは試合前には何らかの障害があっても訴えにくい環境があること,また大会後半からの介入のためトレーナーが帯同している高校が多く,テーピングなどの事前処置はトレーナーが対応しているケースが多いことが考えられる。また大会後に詳細な介入結果の提示が出来ていなかったため,メディカルサポートで何ができるのか指導者側にうまく把握してもらっていない状況があると考える。早急にこの結果の提示と,それをもとに高野連・指導者と勉強会を行い,PTがどのように考えどのような介入を行っているのかを伝える必要があると考える。<BR> また参加人数は1日原則4名体制だが,シフトの関係上2名でサポートを行い,試合後のクーリングダウンで投手・野手を分けて行えなかった日程があった。これはアナウンスの時期が遅い,継続して参加するスタッフが少ないなどの問題点が上がった。今後は現場経験の少ない理学療法士でも参加しやすいよう,現場で必要な知識や技術を身につけてもらえるように年数回,段階的に勉強会を行うことを計画している。<BR>【理学療法学研究としての意義】<BR> 5年間の埼玉県における高校野球のメディカルサポートの内容を整理し,今後の課題を明らかにした。これらをもとに,メディカルサポートに関わる理学療法士の育成のための勉強会や実技講習会,また選手や指導者にフィードバックすることで障害予防へつながる有益な資料となると考える。

2 0 0 0 OA Explore Your World

著者
サイエンスウィンドウ編集部
出版者
Japan Science and Technology Agency
雑誌
サイエンスウィンドウ (ISSN:18817807)
巻号頁・発行日
vol.9, no.E5, pp.1-16, 2016 (Released:2018-11-29)

Index 【Special Feature】 OUR FUTURE WITH ROBOTS p.04 Introduction p.06 Therapy by Robot: PARO the Robotic Seal p.08 A Vet for Treasured AIBO Robot Pets 【Special Feature】 LEADERS IN THE FIGHT AGAINST INFECTIOUS DISEASES p.12 An Indomitable Spirit: Satoshi Omura p.14 Flashes of Inspiration in the Fight Against Infectious Diseases p.15 The One Health Concept 【Nature Spotlights】 p.02 Symbiotic Relationships: Clownfish and Anemone p.10 Amazing Animal Secrets: Loggerhead Sea Turtles p.16 Discover the Wonders of Weeds

2 0 0 0 OA 劇場画史

著者
流光斎如圭 画
出版者
盈香舎
巻号頁・発行日
vol.[2], 1803
著者
Masato Nakamura Ken Kozuma Takanari Kitazono Tomoko Iizuka Toru Sekine Kazuhito Shiosakai Isao Usui Seiji Kogure
出版者
The Japanese Circulation Society
雑誌
Circulation Journal (ISSN:13469843)
巻号頁・発行日
pp.CJ-18-0956, (Released:2019-01-24)
参考文献数
19
被引用文献数
10

Background: A unique dose of prasugrel has been approved exclusively for Japanese patients, but real-world data for prasugrel at that dose in patients with ischemic heart disease (IHD) are limited. Therefore, large-scale, real-world data are needed. Methods and Results: A 2-year observational study of Japanese patients with IHD undergoing percutaneous coronary intervention and being treated with prasugrel to evaluate safety and effectiveness. This report is an interim analysis of data from case report forms (CRFs) after 3 months. CRFs were collected from 4,270 patients, 4,157 of whom were eligible for the safety and effectiveness analysis sets (mean age, 68.3 years; male, 76.5%). The median treatment period was 112 days, and 92.3% of patients continued treatment with prasugrel. The incidence of non-coronary artery bypass grafting-related bleeding adverse events (AEs) was 3.1%, of which Thrombolysis in Myocardial Infarction (TIMI) major and minor bleeding accounted for 0.5% and 0.6%, respectively. The most common bleeding AEs were gastrointestinal disorders, which accounted for 43.2% of the sum of “TIMI major and minor bleeding AEs”. The incidence of major adverse cardiovascular events (MACE) was 1.0%, and the cumulative incidence of MACE was 1.4%. The incidence of stent thrombosis was 0.2%. Conclusions: Interim study results indicated that prasugrel was safe and effective during the early phase of treatment in Japanese patients with IHD in real-world clinical settings.
著者
稲葉 弥寿子 矢上 晶子 鈴木 加余子 松永 佳世子
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.699-702, 2007-07-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
18

症例は23歳女性.既往歴はアトピー性皮膚炎,アレルギー性鼻炎,アレルギー性結膜炎.小学4年生の時マカダミアナッツを摂取し口腔違和感と全身蕁麻疹が出現した.中学2年生の時マカダミアナッツを摂取し口腔咽頭違和感の後,全身の蕁麻疹と呼吸困難が出現した. 20歳時マカダミアナッツを含んだ中華料理の野菜を摂取し口腔の違和感が出現し,精査のため当科を受診した.抽出油によるスクラッチテスト(濃度as is)で陽性を示しマカダミアナッツによる即時型アレルギーと診断した.患者はマカダミアナッツの回避により再発は認めない.本例はマカダミアナッツ摂取によりoral allery syndorome(OAS)を示した.しかしOASの報告が最も多いシラカバ花粉のBetvl , Betv2は陰性であった.スギ花粉症を合併しているが発症は高校2年生の時であり,スギ花粉がマカダミアナッツアレルギーの感作抗原の可能性は低いと考えた.
著者
川崎 武志 滝沢 直樹
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.159-162, 2002-03-20
参考文献数
12

セキセイインコの前胸部皮下に径約2cmの限界明瞭な腫瘤が認められた. 腫瘤は表皮ごと摘出され, 病理組織学的に検査された. 肉眼的には, 腫瘤の中心部は黄白色チーズ様で, それを薄い被膜組織が取り巻いていた. 組織学的に, 被膜組織の真皮層には多中心性の組織球性微小肉芽腫を認め, 皮下組織層には泡沫状の組織球, 類上皮細胞, 変性した結合組織が混在し, 脂肪様組織を形成していた. 脂肪様組織は, 中心に向かうに従って変性の程度を増し, 中心部は壊死に陥っていた. 真皮の微小肉芽腫と脂肪様組織に, チール・ネールゼン染色と免疫染色により, 抗酸菌が見いだされた.
著者
赤井 佑三子 茂木 香保里 定成 秀貴 武本 眞清 松原 京子 大黒 徹 土田 裕三 桜井 大輔 村山 次哉
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日代替誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.83-91, 2017
被引用文献数
1

我々はこれまでに,イネ科植物クマザサの含有成分の一つであるtricinが,ヒトサイトメガロウイルス (human cytomegalovirus: HCMV) に対して抗ウイルス効果を示すことを明らかにして来た.本研究では,既存の抗炎症薬でありCCR2アンタゴニストであるgermanium化合物を用いて,tricinとの抗HCMV作用を比較検討することでその作用機序を明確にすることを目的とした.その結果,HCMV感染により増加したCCL2とCCR2の遺伝子発現とタンパク質発現およびHCMV増殖は,germanium化合物処理により濃度依存的に抑制された.またtricin処理では,germanium化合物に比較してより強い抑制効果が観察され,約1/100の濃度で有意に抑制されることが明らかになった.これらの結果から,既存の抗炎症薬・germanium化合物より強力なCCL2発現抑制作用や抗HCMV作用をもつtricinは,これまでの抗HCMV薬には見られない新たな作用機序を持つ抗炎症性HCMV治療薬の候補となる可能性が示唆された.
著者
宮里 心一 伊代田 岳史 白旗 弘実 小田 義也 塩見 康博 鶴田 浩章
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集H(教育) (ISSN:18847781)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.1-9, 2019 (Released:2019-01-20)
参考文献数
23

グローバル化が進む中,学部と大学院修士課程における6年間の教育による土木技術者の育成が望まれている.この様な背景を踏まえて本論文では,社会で活躍する人材を大学・大学院で効果的に育成すべく,産業界で活躍するために必要な能力を整理した上で,それらを学生が習得するための授業について検討した.加えて,意欲の高い学部生が大学院へ進学する動機付けを精査した.その結果,コミュニケーション能力や論理的思考力等が産業界で求められており,それらは大学院の研究活動および研究室活動で顕著に育まれることを明らかにした.また,現場見学や技術者との交流により,学部生は土木が社会で役立つ本質を認識し,学習意欲の向上につながるとともに,大学院進学のきっかけになることを確認し,これらを盛り込んだ授業を整理した.