著者
伊藤 正彦 豊田 正史 喜連川 優
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.27-44, 2015-03-30

本稿では,Web上の画像や放送映像を含む多メディア画像を用いた時系列画像3次元可視化システムを提案する.近年,Webメディアは,従来型のマスメディアの影響を受けると同時に,マスメディアへ影響を与えるようになってきており,社会事象を分析する際には複数メディア間の話題の広がりを分析することが重要となってきている.また,これらのメディアでは,テキストの代用として積極的に映像・画像を用いることで,文章だけでは伝えきれない,その時々の話題および興味を視覚的に伝えており,社会分析において,これらの映像・画像情報を追跡した分析は不可欠となる.提案するシステムでは,Webメディアおよび放送映像から抽出された様々な話題に関する時系列画像群を画像ヒストグラムとして3次元空間に可視化することで,流行の推移,トピック間の違い,メディア間の関係などを視覚的に探索可能にする新たな可視化システムを実現した.実際に,本システムを,大規模なブログアーカイブとニュース映像アーカイブに適用したアプリケーションをいくつか紹介し,様々な探索事例を示すことで提案システムの有用性を示す.This paper proposes a novel 3D visualization system for exploring temporal changes in trends using image flows in multiple medium. Our use of media has changed dynamically in the last decade; mass and social media affect each other. It is important to compare how multiple medium are affected by real-world events and how each medium affects other media. Media provides many representative images, such as scenes of accidents and disaster, the design of products and commercial pictures, to explain the reality of events without text. It is important for analyzing media and society to trace and explore such images flowing on the media. Our system visualizes flows of images extracted from one or multiple medium in a 3D space. We arrange histograms of images related to multiple topics from different types of media in the 3D space by stacking them on timelines to explore changes in trends in each topic, and compare differences in exposure among topics and medium. We implement application systems using proposing visualization system on a huge blog archive and a news video archive, and report the usefulness of our system by using various exploration examples.
著者
青山 幸恭
出版者
日経BP社 ; 1992-
雑誌
日経情報ストラテジー = Nikkei information strategy (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.8-12, 2015-06

綜合警備保障(ALSOK)が機械警備で培ったITやセンサー技術で攻勢に出る。タフスマホを4000台導入し、新しい「隊員指令システム」も稼働させたばかりだ。セブン銀行のATM管理で鍛えた警備輸送も金融機関から引き合いが増える。
著者
金 鍾律 玄 光男
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.43-54, 2000-02-15

近年, ネットワークシステム構築の分野は情報技術の進歩により様々な面で大きな変化を遂げてきた.ネットワークシステムは, サービスセンタ, ターミナル(ユーザ), およびそれらを接続するケーブルから成る.最近では, ユーザの情報量の莫大な増加につれ, 光ファイバケーブルでのネットワークシステムの構築が多数行われるようになった.しかし, 光ファイバケーブルは高価であるため, ネットワークトポロジの中でもスパニングツリーによるシステムの構築が望ましい.ここでは, 接続コスト, メッセージ遅延, ネットワーク信頼性を考慮したネットワークトポロジの設計を行う.最近, 遺伝的アルゴリズム(GAs)は, ネットワーク最適化問題, 組合せの最適化, 多目的最適化問題などの様々な問題に適用されその有効性が多く報告されている.また, 実世界の問題を解く最適化技法としての能力について注目を浴びている.本研究では, 光ファイバケーブルを用いた接続コスト及びメッセージ遅延を考慮した広帯域ネットワークトポロジシステムの設計問題を定式化し, 遺伝的アルゴリズムを用いた手法を提案する.また, 染色体表現のために, Prufer数とクラスタストリングも使用する.最後に, 性能評価のため, 提案手法を用いていくつかの数値実験を行う.
著者
田崎 三郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.505, pp.41-46, 2002-12-06

シュンペーターはその代表作『経済発展の理論』において、『革新』(innovation)を景気循環モデルの核とし、「発展は決して連続的でなく、創造的破壊を伴うものである」ことを示した。ここ数年、国内メディアは、失われた十年といわれる景気の長期停滞ならびに現在の不良債権問題を脱して日本経済を再生させるには、「イノベーションの遂行」こそがそのカギを握るとの認識に立っているように見える.一方、「イノベーション」が「倫理」と関連づけて語られている論調は殆ど見かけない。しかしながら、われわれは情報社会においては、この両者は決して切り離して考えるべきではないとの立場に立っており、本文ではこの観点から「イノベーション遂行」のあり方について考察する。
著者
田中 穂積
出版者
The Society for Near Eastern Studies in Japan
雑誌
オリエント (ISSN:00305219)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.43-56,222, 1969

We cannot discuss the meaning of Hellenism in the eastern Hellenistic world without considering the activity of the Greek city. In pursuing this subject, we must consider how the Greek colonies built by the early kings of the Seleucids changed into real cities; but we cannot say which of the colonies were originally military and which were civil settlements. Many of them, of course, developed under the impetus of the expansion of the Hellenistic economic sphere. And we understand also that they were recognized as Greek cities by Antiochus III in connection with the general political situation both within and without the Seleucid realm. But material for the study of the Greek city in the east is imperfect. Therefore I re-examine the letter sent to Magnesia on the Maeander from Antioch in Persis (OGIS 233), the import of which is related to the festival of Artemis Leucophryene at Magnesia; the letter includes many problems: the relations of the Greek city in the east to the kings of the Seleucids and the Greek city on the western coast of Asia Minor, and the mutual connections between the Greek cities in the east. In this article I try to examine especially the extent and nature of Hellenism in the east.
著者
伊豆 利彦 益田 勝実
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.3, no.6, pp.52-53, 1954-06
著者
杉浦 義紹
出版者
マイコトキシン研究会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.49-61, 2012-07-31
被引用文献数
2

フザリウム属菌はごくありふれた糸状菌で,世界的に広く作物畑に分布している.その中のいくつかの菌種はトリコテセン類,ゼアラレノン,フモニシン類などのカビ毒を産生することで知られ,それらはヒトや動物のカビ毒中毒症と係わりがある.1980年以来,数種のフザリウム属菌の化学的な特徴を研究して来た.その研究にはフザリウム・クロックウェレンスの植物病原性とフザリウム・ソラニのマウス病原性も含まれている.本総説ではこれまでの実験的なフザリウム研究の概略とその研究中に得た経験をいくつか紹介する.
著者
葛西 真記子 石川 八重子
出版者
鳴門教育大学
雑誌
鳴門教育大学学校教育研究紀要 (ISSN:18806864)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.1-10, 2014-02

本研究は,高校生のスポーツ活動経験が,リジリエンスにどのように影響するのかを明らかにすることを目的として,スポーツ成長感認知尺度,リジリエンスを測定する精神的回復力尺度の2つの尺度を用いた質問紙調査を行った。調査対象者は,高校生397名(運動部所属230人,文化部所属27人,無所属140人)であった。分析の結果,運動部活動をしている高校生は,スポーツ成長感認知やリジリエンスが高い(仮説1),スポーツ成長感とリジリエンスの関連は,学年,経験年数に関連する(仮説2),スポーツ活動の活躍度合い強さとスポーツ成長感やリジリエンスと関連している(仮説3)ということが明らかとなった。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.313, pp.44-47, 2002-10-11

政府は,2003年度の公共投資関係費を,2002年度当初予算より3%減額した9兆円以内に抑えることを決めた。主要な経費の伸び率など予算の総枠を示す概算要求基準に明記し,8月7日に閣議決定している。8月末の各省庁の要求段階では2002年度の16.4%増まで認め,年末の予算編成段階までに財務省が査定することになっている。