著者
藤井 博英 山本 春江 大関 信子 角濱 春美 坂江 千寿子 阿保 美樹子 出貝 裕子 板野 優子 佐藤 寧子 樋口 日出子 瓦吹 綾子 田崎 博一 中村 恵子
雑誌
青森県立保健大学紀要 = Journal of Aomori University of Health and Welfare (ISSN:13493272)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.79-87, 2003-03

In Aomori (JAPAN), there are shaman called "ITAKO" or "KAMISAMA", and they do prediction, fortune telling and medical care with their spiritual or religious power. This paper is intended as an investigation of the culture of shaman and mental health in Aomori. The participants in this survey were 670 people from the southern ares of Aomori prefecture who were outpatients because of chronic illness. We conducted this survey using a questionnaire form and a structured interview that mainly consists their experience of consulting to shaman. The following results were obtained: 232 (34.6%) informants had experience of consulting a shaman. Compared with gender, females had a greater tendency to consult. They consulted to shaman about "personal illness" and "family illness", and they had a need for healing. Their impressions after consulting a shaman were mainly "a feeling of healing", and "a felling of calm" (each from approximately 30% of 232 informants). It was found from the result that some people use both hospital care and shaman, and they feel healing and calm from the shaman while complying with their doctor. From this result we may say that shaman supplement or coexist with doctors for people having a chronic in this area.
著者
佐々木 靖男 中村 恵吉
出版者
社団法人 日本金属学会
雑誌
日本金属学会会報 (ISSN:00214426)
巻号頁・発行日
vol.19, no.7, pp.494-502, 1980-07-20 (Released:2011-08-10)
参考文献数
80
被引用文献数
2 2
著者
中村 恵美 浅見 泰司
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.84, no.756, pp.437-445, 2019 (Released:2019-02-28)
参考文献数
15
被引用文献数
1 8

In this research, we investigated the food desert in central Tokyo, where economic disparity was progressing by gentrification. Growth of high-income population due to redevelopments induced an increase in luxury supermarkets and a decrease in local grocery stores, which made worsened low-income households access to affordable fresh food. Therefore, we took questionnaire surveys and analyzed on the following 2 aspects. (1) Shopping distance We hypothesized that the low-income households have difficulties shopping due to having to go to distant supermarkets. Generally, it is said to be difficult to access if the shopping distance over 500m. In the study area the average to the store was 319m, so the food access was apparently good. But actually, it was different by area, some area had only luxury supermarkets within 500m, we named “unaffordable food access area”. The low-income households living there went to distant supermarkets by bicycle or bus instead of walking. One-third of them used farther away, over 2km supermarkets. The result of the hypothesis was that the low-income households living in “unaffordable food access area” went shopping to distant stores. Thus, they had difficulties accessing to affordable food. (2) Nutritional risk We hypothesized that the low-income households shopping long distance increase risk of low nutritional value diets. The elderly and low-income households living in “unaffordable food access area” had a 1.76 times higher nutritional risk than the other participants. Multiple regression analysis showed that the cause was not only social networks and personal habits, but also inconvenient shopping circumstances peculiar to urban areas. In addition, traveling long distances to go shopping resulted in a decrease in purchase volume and frequency. The results of this research indicate that the assessment of the proximity of shopping should consider the accessibility by not only the physical distance but also the households income. Furthermore, the results indicate that traveling long distances to go shopping have a negative influence on purchase volume and frequency, so even if bicycles and public transportation can be used in the area, we should evaluate shopping circumstances by considering shopping behavior.
著者
中村 恵 小柳 和喜雄 古川 惠美
出版者
畿央大学
雑誌
畿央大学紀要 = Bulletin of Kio University (ISSN:13495534)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.19-34, 2019-12-31

本研究の目的は、日本の接続期教育における就学前教育についての在り方を検討することである。そこで、Growth as a human being and member of society をwell-beingとして育むフィンランドの幼児教育システムと、その特徴でもあるesikoulu(エシコウル:プレスクール)における調査により、就学前教育における「個」への尊重が、その内にある「well-being」への意識に教師が敏感であることにつながり、子どもの学習者としての「agency」が発揮されやすく、学習環境として成熟した「co-agency」が生成されやすいことが明らかになった。
著者
佐藤 朝美 松河 秀哉 椿本 弥生 荒木 淳子 中村 恵 松山 由美子 堀田 博史
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.S43039, (Released:2019-08-13)
参考文献数
6

本研究では,保護者が子どもの成長や学びについて深く考えるために,デジタルストーリーテリングワークショップを開発し,その効果を明らかにすることを目的とする.園で撮影された写真を用いた活動をデザインし,実践した結果,子どもの成長だけでなく,保護者自身,園や先生の役割についての振り返りが促されていた.また保育者からは,本WSのDST作品や保護者の対話に対して,「子どもを共に育てる」気持ちを共有できたというポジティブな見解が示された
著者
中村 恵三
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文報告集 (ISSN:09108017)
巻号頁・発行日
vol.365, pp.84-92, 1986
被引用文献数
1

本稿は,建築家J.B.フィッシヤー・フォン・エルラッハ(1656-1705)の考案したシェーンブルン城第1案(1688)の建築モチーフの考察と,その形態構成表現の柱ともなる彫像作品群の象徴表現の解釈,即ち象徴性の意味関連を考察する事(イコノロギー解釈)を目的としている。既に前稿[I]で,この計画案の要素となる各建築形態が独立的モチーフであり,合成的表現によって,統一ある運動をもつ一つの全体として表現されていることを指摘した。本論では,この構成技法との関連性を踏まえて,建築モチーフの由来及び特色を考察し,またイコノロギー的表現においては,各彫像群の寓意的解釈に図版全体の幾何学的秩序を関係付けた象徴表現の分析をしている。即ちこの計画案の意味内容に,部分と全体との間の必然的統一関連性を求め,寓意像の存在理由に新たな解釈を加えようとするものである。本論では,この図全体の4つの段階ごとの集まりの分類化,つまり城郭部分,2つの庭園テラス部分,そして主要な彫刻作品のある最下層テラスに分け,分析することで,計画案の個々の造形物の由来と特徴を明らかにしようとした。その結果,この計画案が古代ローマのフォルテューナ神殿復原図,また従来,抽象的にしか指摘されていなかったフランスのサン・ジェルマン・アン・レーの影響を,形態構成分析の考察に基づき,より実証的にその直接的影響を指摘した。また彫像作品間に存在する幾何学的構成表現が,象徴表現となっていると云う筆者の指摘は,城郭上方の皇帝像が下層の4つの彫像群を放射状に支配すると云う構成に基づくものである。これは,太陽神に姿を借りた皇帝像が「世界支配」を象徴化していると云う指摘である。それは,この調和的統合表現によって,一つの観念形態を象徴化するイデオロギー表現の存在を意図したものであろう。最後に,この計画案のイコノロギー表現に関与していたとも云われる哲学者ライプニッツの「調和の哲学概念」の関連性を述べているが,前稿[I]の考察も含めこれは彼の哲学概念の視覚上の表現であると云う従来からの観念的指摘に対する,一つの実証的解釈の試みともなっている。
著者
中村 恵美子
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.54, no.7, pp.706-708, 2018

(株)リボミックはアプタマー医薬の研究開発を専門とする、東京大学発のバイオベンチャーである。一本鎖の核酸であるアプタマーは、それ自体で様々な形を作り、疾患の原因となっているたんぱく質などの分子に結合し、その働きを阻害することで疾患を治療する。本稿では、当社技術の概要をご説明するとともに、現在、加齢黄斑変性症等を適応症として治験の準備を進めているRBM-007についてご紹介する。
著者
中村 恵美子 伊藤 誠治 林 敬子 馬場 孝秀
出版者
日本作物學會
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.318-326, 2006-07-05
参考文献数
34
被引用文献数
3

北陸地域においてより安定的した収量性、精麦品質をもつ新品種を育成するために、現在栽培されているミノリムギとファイバースノウを含む精麦用オオムギ4品種を用い、収量や精麦品質の年次変動の品種間差を調査した。その結果、穂数、千粒重、整粒歩合、粗蛋白含有率、硝子率、硬度差の各形質では、品種と年次との交互作用は検出されなかった。一方、整粒重、リットル重、55%搗精白度、55%搗精時間には交互作用があった。ミノリムギはオオムギの生育に良好な年では整粒重が多かったが、多雪年や登熟期に降雨が多い年では整粒重の低下が著しかった。一方、北陸皮35号は整粒重の年次変動が少なく安定的な品種であった。リットル重は年次によって最も重い品種と軽い品種が異なっていた。55%搗精白度と55%搗精時間においては、シュンライが年次変動が最も小さく安定していた。ミノリムギは年次にかかわらず55%搗精白度が最も低く、55%搗精時間が最も長かった。整粒重には登熟期の降水量や積雪の多少が、リットル重、55%搗精白度、55%搗精時間には登熟期の降水量がそれぞれ影響を及ぼし、その程度は品種により異なっていた。整粒重、リットル重、精麦品質が安定して高位である形質をもった品種育成のためには、多雪年を含み登熟期の降水量の異なる複数年の試験を行うことが必要であると考えられた。雲形病発病程度は年次間差のみあり、罹病性品種は自然感染の条件下では安定して発病しなかった。
著者
中村 恵三
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文報告集 (ISSN:09108017)
巻号頁・発行日
vol.365, pp.84-92, 1986-07-30 (Released:2017-12-25)
被引用文献数
1

本稿は,建築家J.B.フィッシヤー・フォン・エルラッハ(1656-1705)の考案したシェーンブルン城第1案(1688)の建築モチーフの考察と,その形態構成表現の柱ともなる彫像作品群の象徴表現の解釈,即ち象徴性の意味関連を考察する事(イコノロギー解釈)を目的としている。既に前稿[I]で,この計画案の要素となる各建築形態が独立的モチーフであり,合成的表現によって,統一ある運動をもつ一つの全体として表現されていることを指摘した。本論では,この構成技法との関連性を踏まえて,建築モチーフの由来及び特色を考察し,またイコノロギー的表現においては,各彫像群の寓意的解釈に図版全体の幾何学的秩序を関係付けた象徴表現の分析をしている。即ちこの計画案の意味内容に,部分と全体との間の必然的統一関連性を求め,寓意像の存在理由に新たな解釈を加えようとするものである。本論では,この図全体の4つの段階ごとの集まりの分類化,つまり城郭部分,2つの庭園テラス部分,そして主要な彫刻作品のある最下層テラスに分け,分析することで,計画案の個々の造形物の由来と特徴を明らかにしようとした。その結果,この計画案が古代ローマのフォルテューナ神殿復原図,また従来,抽象的にしか指摘されていなかったフランスのサン・ジェルマン・アン・レーの影響を,形態構成分析の考察に基づき,より実証的にその直接的影響を指摘した。また彫像作品間に存在する幾何学的構成表現が,象徴表現となっていると云う筆者の指摘は,城郭上方の皇帝像が下層の4つの彫像群を放射状に支配すると云う構成に基づくものである。これは,太陽神に姿を借りた皇帝像が「世界支配」を象徴化していると云う指摘である。それは,この調和的統合表現によって,一つの観念形態を象徴化するイデオロギー表現の存在を意図したものであろう。最後に,この計画案のイコノロギー表現に関与していたとも云われる哲学者ライプニッツの「調和の哲学概念」の関連性を述べているが,前稿[I]の考察も含めこれは彼の哲学概念の視覚上の表現であると云う従来からの観念的指摘に対する,一つの実証的解釈の試みともなっている。
著者
横田 和子 會田 久仁子 阿部 優子 加藤 雅子 石村 由美子 中村 恵子 津田 和加子 福永 淑子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.29, 2017

【目的】日本調理科学会特別研究「次世代に伝え継ぎたい日本の家庭料理」の主旨に賛同し,福島県内における伝統料理,及び郷土の家庭料理について文献を元に把握するとともに,調理担当者からの聞き書き調査を通して,地域の気候や風土から発生し,現在まで伝え継がれている料理,これからも伝承したい料理について知ることを目的とした。<br />【方法】前報と同様に、聞き取り調査の結果を基に、本報は福島県内の「おやつ」について考察した結果について報告する。<br />【結果】会津地方では、たぐり飴、まんじゅうの天ぷら、凍み餅、かぼちゃとじゃがいもの煮しめ、はっとうが食されていた。中通り地方の県北では凍み餅、漬物、干し芋、あんぽ柿、県中ではかりんとう、みそかんぷら、花豆の煮物、県南では、凍み餅、みそおにぎり、いなごの佃煮、かしわ餅、干し柿が食されていた。浜通り地方の相双では凍み餅、豆餅、柿餅、よもぎ大福、かしわ餅、くるみ餅、いわきでは、干し柿、蒸したさつまいも、ドーナツ、蒸しパン、いり大豆、ようかん、ところてんなどが食されていた。県北と県南と南会津で見られた「凍み餅」は、寒冷地ならではの保存食として県全域の特に山間地で食されている食材で、主食としてだけでなく、おやつとして食されていることが分かった。また、みそかんぷらも県全域で食されているが、じゃがいもの小芋を有効利用した手作りのおやつとして利用されていた。その他にも、地域で収穫される野菜や果物が加工されておやつとして食されている。さらに、「あんぽ柿」「たぐり飴」「まんじゅうの天ぷら」「はっとう」などは、郷土料理として現在でも伝承されていることが分かった。
著者
中村 恵子 Nakamura Keiko
出版者
新潟青陵学会
雑誌
新潟青陵学会誌 (ISSN:1883759X)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.21-31, 2017-03

The purpose of this study is to clarify the psychosocial process of disability acceptance of the people with development disabilities who are going to employment transfer support offices. A semi-structured interview was conducted with 8 people with development disabilities who were diagnosed withdevelopment disabilities and were going to employment transfer support offices. As the result of analyzing the result of the interview with a modified grounded theory approach, 5 categories and 12 concepts were extracted. The people with development disabilities who were in troubles like dropout, disemployment, and depression, etc, <searched for supporting organizations> <because they wanted to get out of their current situations>, and eventually started going to the offices. They are deepening the ≪recognition of the development disabilities≫by checking the disability characteristics and behavior characteristics,reinterpreting their experiences like troubles in working and human relationships, and finding similarities with familiar people with disabilities. The ≪recognition of the development disability≫ that is a corecategory also has impacts on the <appropriate self-control> and the <self-metacognition>.本研究は、就労移行支援事業所に通所する発達障害者の障害受容の心理社会的プロセスを明らかにすることを目的とした。発達障害の診断を受け、就労移行支援事業所に通所する発達障害者8名を対象として、半構造化面接を行った。修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて面接内容を分析した結果、5つのカテゴリーと12の概念が抽出された。 中退や離職、鬱病といった状況に陥った発達障害者が<このままではいけないという思い>から<支援機関探し>を行った結果、事業所に通所するに至っている。障害特性と行動特性を照合したり、仕事や人間関係上のトラブルなどの経験を再解釈したり、障害をもつ身近な人と自分の似ているところを見つけたりして、≪発達障害であることの認識≫を深めている。コアカテゴリーである≪発達障害であることの認識≫は、<適切な自己コントロール>や<自分についてのメタ認識>にも影響を与えている。
著者
中村 恵美子
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2004

本年度は、Fr.シュレーゲルのイロニーおよびアラベスク概念に関する論考を二本提出している。第一のものはティークの『長靴を履いた牡猫』をロマン的イロニーとの連関のうちに分析した「エルゴンなきパレルゴン-ティークの『牡猫』における"イロニー"」(『シェリング論集第5集』)である。ドイツ文学批評史がこれまで、『牡猫』をロマン的イロニーが駆使された典型的作品とみなし、それをいわば定式のように語ってきた一方で、当のシュレーゲルが一言足りともそのような言説を残していない-この事実は従来見逃されてきたか、あるいは意図的に等閑に付されてきた-この矛盾を論述の起点とし、原因を解明しようと試みたものである。「自己創造と自己破壊の絶え間ない交代」というシュレーゲル自身のイロニー定義に鑑みるとき、このディアレクティークの成立に不可欠である自己創造のモメントが『牡猫』に欠けているという仮説を提起し、作品分析を通じてこれを証明している。ロマン的イロニー理解における一つの歴史的な誤解を指摘したものである。第二の論考は「Fr.シュレーゲルのアラベスク概念解明のために-セルバンテスとスターンを中心として」(『詩・言語』第64号)である。批評を内在させる芸術作品において、イロニーは自己批判的、自己破壊的な契機を、アラベスクは種々の諸要素をつなぎとめる構築的契機を担い、両者は一対のものとして、いわば理論を内包する混沌たるロマン主義芸術作品を成立させる不可欠の要素となっているにもかかわらず、その一翼を担うアラベスクの究明は、従来の研究においてなおざりにされてきた。本論考はあえてドイツ文学の域を超え、シュレーゲルがアラベスク的と批評したセルバンテスとスターンの作品の中から、『ドン・キホーテ』『トリストラム・シャンディ』を分析対象として取り上げ、両作品に通底する作品構成に着目しつつ、アラベスク概念の解明を試みたものである。
著者
中村 恵子 塚原 加寿子 伊豆 麻子 岩崎 保之 栗林 祐子 大森 悦子 佐藤 美幸 渡邉 文美 石崎 トモイ
出版者
新潟青陵大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

養護教諭を対象とした質問紙調査を実施し、どのように養護診断・対応を行っているのかを明らかにした。養護教諭やスクールカウンセラー、生徒指導主事への面接調査を実施し、心の健康問題における連携について分析、記述を行った。スクールソーシャルワーカー(SSW)に面接調査を行い、SSWによる支援について明らかにした。また、養護教諭へのグループインタビューをもとに、保健室来室者記録の改善を図った。さらに、各関係機関を訪問し、連携について調査した。アセスメント・シートや情報提供書を作成するとともに、健康相談活動の進め方や体制づくり、関係機関との連携などについて、研究成果としてまとめた。
著者
中村 恵弥
巻号頁・発行日
2013

Thesis (Ph. D. in Medical Sciences)--University of Tsukuba, (A), no. 6593, 2013.3.25
著者
中村 恵子
出版者
名古屋市立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、虚弱高齢者の生活空間の拡充に向け人的・情報的ネットウークモデルを開発することを目的としており、2年目にあたる平成22年度は次の調査・検討とモデル作成にむけた準備を行った。1.調査の実施;「虚弱高齢者の生活空間とソーシャルネットワークの特性」の検討虚弱高齢者の生活空間の特性を明らかにするため、平成19年に初回調査を行ったA県郊外在住の虚弱高齢者61名を対象に3年後の追跡調査と横断調査を実施した(4月~8月)。追跡調査が可能であった高齢者は39名(男性7名、女性32名、平均年齢84.5±6.3歳)であり、調査不可能の高齢者22名の内訳は死亡8名、入院・入所3名、認知症4名、体調不良2名、転居1名、音信不通・調査拒否4名であった。結果、虚弱高齢者の生活空間は、life-space assessment (LSA)を調査したところ平均26点であり、活動範囲は自宅から平均半径631mであった。3年間で高齢者の生活機能(老研式活動能力指標)は平均8.0点から5.0点へと有意に低下しており、一週間における交流日数には変化がなかったが、外出日数は平均5.6日から4.6日へと有意に減少していた。またソーシャルサポートして連絡を取り合う親戚と近隣の人数も有意に低下していた。以上から、虚弱高齢者の生活空間は自宅を中心とした狭い範囲となっており、加齢に伴う生活機能の低下とともに外出日数やソーシャルサポートの縮小が示唆されたため、この特性を踏まえた支援や環境整備の検討が必要である。2.ネットワークモデル作成にむけた準備22年度はモデル地区のアセスメントを継続しており、モデル作成にむけた協力機関や協力者の体制を整えている段階である。