著者
竹内 友一 小倉 明夫 椎名 亮介 中野 裕喜
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.75, no.7, pp.631-637, 2019 (Released:2019-07-20)
参考文献数
16
被引用文献数
2 2

Recently, many methods are suggested to evaluate spatial resolution in MRI. However, those techniques are not simple and easy. The International Electrotechnical Commission (IEC) recommends a method to evaluate spatial resolution using a periodic pattern image as IEC 62464-1. IEC 62464-1 prescribes specifications and placement of phantom, and a method of analysis, but these details grounds are not clear. A purpose of this study is to examine the effect in each factor of IEC 62464-1 method and define the characteristics of this method. Nine phantoms with different plate thickness were made including prescribed specifications of IEC 62464-1. Imaging was conducted with changing the placement angle of these phantoms. Also, analysis was carried out in region of interest (ROI) of three different size. As a result, the placement angle of the phantom, measurement error was <1% on a condition prescribed by a method of IEC 62464-1. There was not the effect if the transverse diameter for the longitudinal diameter exceeded 100% fort the size of ROI. In specifications of the phantom, there was not the dependence for the thickness of the plate of the phantom in IEC 62464-1 prescribes.
著者
永尾 美智瑠 中野 裕佳子 田島 正教 杉山 恵理花 稲田 睦 佐藤 均
雑誌
日本薬学会第140年会(京都)
巻号頁・発行日
2020-02-01

背景・目的:近年、カンナビジオール(CBD)の臨床的な有用性が注目されている。CBDはシトクロムP450(主にCYP3A4及びCYP2C19)で代謝されるとともに、CYP阻害作用を有することが報告されているが、in vivo研究はほとんど行われていない。本研究ではCBD動態の用量依存性について検討するとともに、CYP3Aを介した薬物間相互作用の可能性についてin vivo条件下で検討した。方法:CBD製剤として,当部門で開発したCBDナノエマルション製剤(CBD-NE)を用いた。一晩絶食させたWistar系雄性ラットにCBD-NE(5, 10, 25, 50 mg/kg)を経口投与し、経時的に採血した。得られた血漿は固相抽出後、LC-MS/MSにて血漿中CBD濃度を測定し、薬物動態パラメータを算出した。CYP3A阻害剤としてケトコナゾール(KCZ)を、CYP3A基質としては13C-エリスロマイシン(呼気試験)を用いて、CYP3Aを介した薬物間相互作用の検討を行った。結果:CBD投与量とAUCの関係は有意な上昇型の非線形性を示し、特にCBD 10 mg/kgを超える投与量において顕著であった。KCZ併用により、CBD 10 mg/kgではAUC及びCmaxの有意な上昇がみられたが、CBD 50 mg/kgでは変化がなかった。 13C-エリスロマイシン呼気試験の結果では、CBD 10, 50 mg/kgにおいてCBDによるCYP3A阻害作用が認められ、1 mg/kgでは認められなかった。考察:今回比較的速やかな吸収性を示すCBD-NEを用いた検討により、経口投与後のCBD動態の非線形性が明らかとなった。CBD高用量においてCYP3A阻害剤KCZ併用による影響がみられなかったことからも、自己代謝阻害による代謝飽和による非線形性と考えられた。またCYP3A阻害作用がみられたCBD 10~50 mg/kgにおけるCmaxは既報におけるCBDのCYP3Aに対するKi値と良く対応していた。今回の検討によりCBD高用量でのCYP3A阻害作用がin vivo条件下においても示された。過去に報告されている臨床報告も併せて考慮すると、10 mg/kg以上のCBD投与量では薬物間相互作用に注意する必要性が示唆された。
著者
中野 裕 川本 直哉 梅本 司 桂木 格
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第31回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.95, 2020 (Released:2020-11-30)

我が国では少子高齢化や生産年齢人口の減少が進展する中、ロボット技術は、製造業の生産現場、医療・介護現場、農業・建設・インフラの作業現場などの幅広い分野で、人手不足の解消、過重な労働からの解放、生産性の向上などの社会課題を解決する可能性を有している。 資源化施設における選別工程では、機械による選別に加えて、精度向上のため、人による手選別が広く採用されている。手選別作業はベルトコンベヤ上で行われることが多く、作業員はベルトコンベヤ上を流れる混合廃棄物の中から対象物または異物を見つけ、選別・除去を行っている。これらは繁忙な作業であることに加えて、選別対象物に重量物が含まれる場合もあり、作業員への負担は小さくない。当社は手選別作業に係る負荷軽減を目的として、人共存型ロボットによる支援システムの開発を行っており、本稿ではその取り組みについて紹介する。
著者
田川 泰 浦田 秀子 井口 茂 中野 裕之 石橋 経久 楠本 真理子 片田 美咲 Saunders Todd 山口 美和子 松本 愛 山根 幸子
雑誌
長崎大学医学部保健学科紀要 = Bulletin of Nagasaki University School of Health Sciences (ISSN:09160841)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.89-94, 2002-06

音楽の種類による心理的,身体的影響の差異はいまだ明らかではない.そこで,整形外科領域で同様の体動制限を受けている症例を対象に,クラシック音楽群4症例とロック音楽群5症例による受動的音楽療法下における心理的ストレス反応と細胞性免疫能を検討した. クラシック群はほとんどの症例において快感を感じ,空想,回想のため思考低下を認めたが,睡眠傾向はほとんど認められなかった.免疫能の指標であるCD4/CD8は音楽療法開始時より終了時に低値を示した.一方,ロック群は快感と不快感を感じる個人差を呈したが,空想,回想は認められなかった.5症例中3症例に睡眠傾向を認めた.CD4/CD8は個人差を認めたが,快感を感じた症例は終了時に低値を認めた. 上記のように,音楽の種類により,心理的,免疫学的差異があり,これらの特徴を理解して音楽療法を評価・活用すべきである.
著者
中野 裕考
出版者
日本倫理学会 ; 1952-
雑誌
倫理学年報 (ISSN:04830830)
巻号頁・発行日
vol.62, pp.117-131, 2013
著者
鈴木 浩史 中野 裕太 住谷 陽輔 湊 真一 前田 理
雑誌
研究報告アルゴリズム(AL) (ISSN:21888566)
巻号頁・発行日
vol.2018-AL-169, no.7, pp.1-6, 2018-08-27

化合物にはひとつの組成に対して様々な分子構造が存在し,それぞれで異なる性質を有する.化学反応における反応経路ネットワークとは,分子構造を頂点とし,遷移可能な分子構造の間に辺を引いたグラフ構造を指す.反応経路ネットワークの解析は,反応設計に携わる化学者の助けとなる重要なタスクである.本稿では,分子構造間の遷移に必要なエネルギーに着目し,エネルギーを制限した反応経路ネットワークの上で,特定の分子構造を始点とする単純経路を列挙する.ただし,経路の総数は組合せ爆発を起こすため,明示的な列挙は避けなければならない.そこで,SIMPATH アルゴリズムにより,暗黙的に全経路を格納したゼロサプレス型二分決定グラフ (ZDD) という圧縮データ構造を構築する.さらに,ZDD が持つ効率的な絞込み機能を応用することで,エネルギーの上限に対する可能な経路の抽出を行う.
著者
熊野 純彦 木村 純二 横山 聡子 古田 徹也 池松 辰男 岡田 安芸子 吉田 真樹 荒谷 大輔 中野 裕考 佐々木 雄大 麻生 博之 岡田 大助 山蔦 真之 朴 倍暎 三重野 清顕 宮村 悠介 頼住 光子 板東 洋介
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

2018年度は、本研究の主要達成課題のうち、「各層(家族・経済・超越)の各思想の内在的理解」を中心とする研究がなされた。近現代日本の共同体論を再検証するにあたっては、2017年度で取り組まれた「和辻共同体論の参照軸化」に加え、家族・経済・超越それぞれの層に関連する思想を巡る形成の背景に対しても、テクストに内在した読解を通じて光を当て直す必要がある。以下、そうした問題意識のもとに取り組まれた、2018年度の関連実績のうち主要なものを列挙する。(1)研究代表者の熊野純彦は、著書『本居宣長』において、近世から現代に至るまでの代表的な思想家たちによる宣長の思想の受容過程を丹念に整理・検証することで、それを近代日本の精神史の一齣として提示することを試みた。それを踏まえたうえで改めて宣長のテクストの読解を行い、今日の時代のなかでその思想の全体像を捉えかえそうとしたところに、本業績の特徴がある。(2)研究分担者宮村悠介は、主に本研究の研究分担者からなる研究会(2018年9月)にて、研究報告「家族は人格ではない 和辻共同体論のコンテクスト」を行い、和辻倫理学の形成過程におけるシェーラーの影響と対話の形跡を、具体的にテクストをあげつつ剔抉した。これは、翌年度の課題である「思想交錯実態の解明」にとってもモデルケースとなる試みである。(3)超越部会では台湾の徐興慶氏(中国文化大学教授)を招聘、大陸朱子学と、幕末から近代に至るまで様々な思想に陰に陽に影響を及ぼしてきた水戸学の影響関係について知見をあおいだ(「「中期水戸学」を如何に読み解くべきか 徳川ミュージアム所蔵の関係資料を視野に」2018年)。これにより、広く東アジアの思想伝統と近世以降現代に至るまでの日本思想の受容・対話の形跡を実証的に検証することの重要性を改めて共有できたことは、本研究の趣旨に照らしても重要な意義を持つと思われる。
著者
大平 哲也 中野 裕紀 岡崎 可奈子 林 史和 弓屋 結 坂井 晃 福島県県民健康調査グループ
出版者
国立保健医療科学院
雑誌
保健医療科学 (ISSN:13476459)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.34-41, 2018

<p>2011年 3 月11日,東日本大震災が発生し,それに引き続き福島第一原子力発電所の放射線事故が起こった.原子力発電所周辺の多くの住民が避難を余儀なくされ,生活習慣に変化が起こってきた.そこで,各市町村で実施している健康診査、及び福島県で実施している県民健康調査のデータを用いて、震災後の避難が循環器疾患危険因子及び生活習慣病に影響する可能性を検討した。本稿では,震災前後における健康診査結果の変化及び県民健康調査の生活習慣病に関する縦断的検討の結果を概説する.震災前後において健康診査データを比較した結果,震災後,避難区域住民においては過体重・肥満の人の割合,及び高血圧,糖尿病,脂質異常,肝機能異常,心房細動,多血症有病率の上昇がみられた.さらに,震災後 1 ~ 2 年間と 3 ~ 4 年間の健診データを比較したところ,糖尿病,脂質異常についてはさらなる増加がみられた.したがって,避難区域住民,特に実際に避難した人においては心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患が震災後に起こりやすくなる可能性が考えられた.また、これらの要因としては震災後の仕事状況の変化、避難による住居の変化などによる身体活動量の低下、心理的ストレスの増加などが考えられた.今後,避難者の循環器疾患を予防するために,地域行政と地域住民が協働して肥満,高血圧,糖尿病,脂質異常の予防事業に取り組む必要がある.</p>
著者
酒井 洋樹 中野 裕子 山口 良二 米丸 加余子 柳井 徳磨 柵木 利昭
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.65, no.6, pp.731-735, 2003-06-25
被引用文献数
2 7

4歳雄ボルゾイの皮膚の悪性組織球症より新しい犬の細胞株CCTを樹立した. CCTは緩く接着しつつ増殖し,倍加時間は約30時間であった.ラテックスビーズと混合培養によりCCTはビーズを旺盛に貧食し,免疫染色でビメンチンおよびリゾチーム,細胞化学染色で非特異的エステラーゼおよび酸性ホスファターゼが陽性を呈し,組織球の性質を示した.さらに,ヌードマウス皮下接種により,原発腫瘍と同様の特徴を有する腫瘍を形成した.
著者
松村 泰志 中野 裕彦 楠岡 英雄 朴 勤植 松岡 正己 大嶋 比呂志 早川 正人 武田 裕
出版者
一般社団法人 日本医療情報学会
雑誌
医療情報学 (ISSN:02898055)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.19-26, 2002 (Released:2017-08-14)
参考文献数
13
被引用文献数
2

ネットワークを利用した医療機関の連携を実現するために,ADSLによる地域IP網上にPKIをのせたネットワークインフラの上に,電子診療情報提供書システムとASP型の電子カルテシステムを稼動させ評価した.電子診療情報提供書システムは,センターのメッセージ交換サーバを中心に,18診療所と4病院の間を結び,診療情報提供書情報(J-MIXのXMLフォーマット)を交換するシステムである.病院側では地域医療連絡室を中継点として,各診察室との間で,配信・収集を行う方式とした.77人の患者を本システムで紹介したが,医師,患者ともに高い評価を得た.ASP型電子カルテシステムは,センターにサーバ,診療所に端末を置く構成で,病院用に開発されたシステムを診療所用に応用するものである.本システムは,message queuの非同期通信を基本とし,端末側にも患者データベースを置く構成であり,遅いネットワークででも,患者データの送受信については,応答速度を遅延させる要因とならなかった.画面等の設定データの受信に負荷がかかるなど,いくつかの改良すべき点が明らかとなったが,技術的には解決可能であり,この方式の電子カルテシステムが実現可能であると考えられた.
著者
草島 健二 村田 嘉彦 大石 不二雄 下出 久雄 木村 文平 杉田 博宣 小山 明 中野 裕康 河端 美則
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.30, no.9, pp.1673-1681, 1992-09-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
19

原発性肺癌の手術例480例を対象として, 担癌肺での原因不明の慢性間質性肺炎 (UIP) の性状を検討した. UIPは30人 (6.3%) にみられ, 性別では男が26例で, 平均年齢は68歳であった. 肺癌の組織別では扁平上皮癌が17例と多く, 部位別では下葉は18例であった. 肺癌は全例末梢発生で, 間質性肺炎が存在する部位にみられ, 胸膜に近い部位から発生したと推測できる例が多かった. UIPの拡がりは胸膜下1cm 以下にとどまる限局性のものが27例と多くを占めた. UIPのタイプによりそれを, 壁在型, 気腫型 (線維化と構造破壊の混在), 気腔内滲出型に分けたところ, 壁在型8例, 気腫型22例であった. 壁在型はCT上胸膜下の濃度上昇のみを呈した場合があった. 気腫型の特徴は, 肺活量の減少がなく, CT上線維化部位に大小不揃いの嚢胞がみられる点であった. 肺癌の早期発見や術後の経過などの点で限局性UIP (特に気腫型) は重要な病変と考えた.
著者
中野 裕司 二見 肇彦
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.383-388, 2004-11-30
被引用文献数
1 1

1998年に噴火し,火山ガスの影響により全島避難している三宅島の切土法面植生に対して見取り調査を行った。三宅島は離島であり,国立公園域であるため外来植物である牧草の使用を控え在来種による法面緑化を進めようとする動きがある。しかしながら,在来種の国内採取種子は市場に流通していないため流通している中国産在来種種子を用いることになり,三宅島自生種の遺伝子撹乱を起こすおそれがある。この点を回避するために,過去の牧草による急速緑化箇所の植生推移状況を目視観察し,植生交代の実体を確認し,牧草使用の可能性について検討を行った。牧草は三宅島に自然分布しないため,遺伝子の撹乱に関する心配が無いため,むしろ外国産在来種よりも三宅島自生種に与えるインパクトは低いものと考えるからである。その結果,5年程度でススキなどの周辺植生との交代が始まり,10年以降は周辺植生から侵入したトベラなどの低本の生長が始まり,20年程度で低木とススキの混在する状態となり自然回復が進むことが明らかになった。また,トベラの若苗吹付工を併用すると,5年程度で同様の景観回復が可能となることが判明した。
著者
中野 裕介
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会誌 (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.133, no.11, pp.755-755, 2013-11-01 (Released:2013-11-01)

本記事に「抄録」はありません。