著者
大久保 泰邦
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.115-123, 1988-03-25 (Released:2010-03-11)
参考文献数
21

The aeromagnetic anomalies over the Izu-Oshima Island and its surroundings were interpreted using 3-D magnetic inversion analysis.A magnetic positive anomaly extends from the south of Oshima to the neighboring off-shore area trending northwest by west. Taking the previous rock-magnetic studies into consideration, the magnetic anomaly in the Oshima Island is caused by igneous rocks having high remanent magnetizations. Calculation shows that the observed anomaly can be interpretedwell by the effect of topography over the Oshima Island except for neighboring off-shore area.The thick magnetic layer trending NWW-SEE direction around the Oshima Island was suggested by the iterative inversion. The distribution of the thick magnetic layer coincides with the NW-SE trending dike distribution and the NWW-SEE trending alignment of submarine volcanoes. This indicates that the observed magnetic anomaly is associated with the subsurface volcanisms of the island. According to the comparison between the observed anomalies and the calculated anomalies caused by topographic relief, and the geometry of thick magnetic layer, the high magnetic anomaly around the Oshima Island includes the effect not only of surface volcanics but of a number of high magnetized concealed intrusives underneath.
著者
庄子 仁 Young K. JIN Anatoly OBZHIROV Alexander SALOMATIN Boris BARANOV Vyacheslav GLADYSH 八久保 晶弘 南 尚嗣 山下 聡 高橋 信夫
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.118, no.1, pp.175-193, 2009-02-25 (Released:2010-04-05)
参考文献数
35
被引用文献数
10 10

Methane hydrates exist beneath the sea bottom near cold seeps NE off the Sakhalin in the Sea of Okhotsk. Multidisciplinary field operations were performed at a study area (approximately 16 × 20 km2) to investigate seepage characteristics and understand gas hydrate formation mechanisms. A continuous profiling survey was conducted to obtain a distribution map of seepage structures on the floor by using a deep-tow, side-scan-sonar equipment. The distribution map reveals that the dense area of seepage structures coincides with a sea-floor area of deformed sediments caused possibly by repeated sediment slumping and debris flows in the past. We speculate that this deformation may have created shallow faults that are suitable to conduits for the migration and discharge of gas and fluid. Three seepage structures were selected to study about their fluid-seep conditions around the sea floor level. Hieroglyph seepage structure is located at the northern end of the dense area of the structures. Kitami and Chaos structures are located about 2 and 7 km respectively apart from the Hieroglyph structure within the dense area. Large plumes on echograms and higher methane contents in the water column confirm gas seepage activities at the three structures. There observed at least two and four plumes at the Hieroglyph and Chaos structures, respectively. Each gas chimney image in seismic reflection profiles was traced to connect each BSR and seepage structure. Both pull-up and disturbed structures of BSR around the gas chimney images were interpreted as to be indications of significant heat flows caused by ascending fluid at both Kitami and Chaos structures. On the other hand, almost no pull-up/disturbance of BSR was observed at the Hieroglyph structure, suggesting little water seepage. The seep activity may vary with time off the Sakhalin. The Hieroglyph structure is located at the edge of a dense area of the seepage structures. It might serve as an indicator for the long-term activity of the fluid seepage system off the Sakhalin.
著者
久保 道徳
出版者
日本薬学図書館協議会
雑誌
薬学図書館 (ISSN:03862062)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.212-222, 1977-01-20 (Released:2011-12-05)
著者
矢久保 修嗣 小牧 宏一
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.433-438, 1995-11-20
参考文献数
17
被引用文献数
1

抗コリン作用のある抗不整脈薬のジソピラミドによる口渇に対して我々は白虎加人参湯を投与した。 ジソピラミド徐放錠300mgを投与され口渇の生じた11例に対して, 白虎加人参湯エキス細粒1包2.0gを一日3回食後に迫加投与した。 ロ渇に対する効果判定は投与後12週の自覚症状の改善度を6段階評価し, 副作用などの考慮を加え6段階の有用度についての評価も行った。 また, 同方剤の併用によるジソピラミドの抗不整脈作用についても自覚症状とともに一部の症例では24時間 Holter 心電図により評価を行い, 電解質の変化も一部の症例について検討した。 白虎加人参湯の投与により不整脈の悪化はみられなかった。 同方剤の投与前後の血清Na, K, Clには有意な変化はなかった。 ジソピラミドによる口渇に対する同方剤の臨床効果判定を行った。 著明改善:18.2%, 改善:27.3%, やや改善:18.2%, 不変:18.2%, 悪化はなく, 判定不能:18.2%, 副作用は18.2%にみられた。白虎加人参湯の有用度は, 極めて有用:18.2%, 有用:27.3%, やや有用:18.2%, どちらともいえない:18.2%, 有用でない:0%, 判定不能:18.2%となった。 やや有効以上は63.6%となり, ジソピラミドの口渇に対する同方剤の投与ほ有用と考えられた。
著者
久保 英俊 寺内 文雄 久保 光徳 青木 弘行 鈴木 邁
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 45
巻号頁・発行日
pp.284-285, 1998-10-30 (Released:2017-11-08)

The purpose of this paper is to clarify the effect of material of a beer cup on its taste from the view point of the froth on beer. First, the height of froth layer of beer had been measured in the two cups made of glass and ceramic respectively, after it had just poured into a cup. Next, the taste of beer were evaluated with five kinds of cup : each cup was made of different material. Two kinds of beer was also evaluated to examine the influence of material by a kind of beer. It was suggested the difference of material of cup affects to frothing because of the surface property and the taste of beer depends on the kind of not only material but also beer.
著者
安部 真教 中村 清哉 比嘉 達也 大久保 潤一 垣花 学
出版者
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.533-536, 2015 (Released:2015-11-07)
参考文献数
11

今回,有痛性糖尿病性神経障害の下肢痛に対してプレガバリンの漸増中に低血糖の頻度が増加し,インスリン投与量の調節に難渋した症例を経験した.症例は50歳,女性.有痛性糖尿病性神経障害で両下肢痛としびれがあった.プレガバリン50 mg/日の眠前内服を開始し,75 mg/日に増量後に眠気・ふらつきが出現したため,内服量を50 mg/日と75 mg/日の交互に変更した.鎮痛効果は高かったが,低血糖の頻度が増加したため内科へ入院となった.入院期間27日中の低血糖は11回,そのうち朝に9回発生した.インスリン投与量は,持効型が入院期間中に22単位から18単位に,超速効型が毎食後7単位から5単位に減量された.糖尿病性神経障害の治療は,高血糖を予防し,厳重に血糖管理を行うことが重要である.痛みの治療経過中に低血糖の頻度が増加し,血糖管理に難渋した.インスリン過量,インスリン感受性の改善が低血糖の原因として考えられた.
著者
中島 淳 冬木 晶子 大久保 秀則
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.113, no.10, pp.1704-1710, 2016-10-05 (Released:2016-10-05)
参考文献数
2

機能性消化管疾患の画像検査では,静止画による間接的所見による画像検査と動画による直接所見による画像検査の2つのアプローチがある.間接的画像検査でCT検査は非常に有用であり,消化管の拡張所見の有無に加え,消化管内容物の鑑別ができるという点で有用な情報を提供してくれる.Gastroparesisや慢性偽性腸閉塞症,巨大結腸症などは上記2点に関して特徴的静止画像を呈するが,実際の消化管運動異常をみているわけではない点に注意を要する.小腸運動に関しては,シネMRIは小腸の運動を直接観察することができる非侵襲的画像検査として非常に有用であり,今後のさらなる改良が期待される.
著者
田中 貴子 有上 貴明 石神 純也 上之園 芳一 大久保 啓史 夏越 祥次
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.78, no.8, pp.1780-1784, 2017 (Released:2018-02-28)
参考文献数
9

症例は50歳,女性.胃十二指腸潰瘍に対する保存的治療の既往があり,上部消化管内視鏡検査で胃粘膜下腫瘍を指摘された.腹部造影CT検査では転移性肝腫瘍を指摘された.肝転移を伴う胃原発ガストリノーマの診断となり,幽門側胃切除術(D2リンパ節郭清,肝外側区域切除術)を施行した.手術直後,ガストリン値は著明に低下したが,術後4カ月から再上昇を認め,肝転移再発の診断となり,分子標的薬治療を施行した.ガストリノーマはガストリノーマトライアングル内に多く発生することが知られているが,異所性ガストリノーマの報告は少なく,胃原発ガストリノーマの報告は極めて稀である.肝転移を伴うガストリノーマの予後は極めて悪く,外科切除以外にも分子標的薬あるいは肝転移巣に対する局所療法として選択的肝動脈塞栓術などが有用という報告もある.当科で経験した肝転移を伴う胃原発ガストリノーマについて,文献的考察を加えて報告する.
著者
久保田 徳昭 河上 忠男
出版者
The Society of Chemical Engineers, Japan
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.5, pp.444-449, 1977
被引用文献数
1

確率変数である待ち時間の分布が, 200本のガラスアンプルに封入した, 濾過してない溶液を用いて測定された.<BR>この待ち時間の分布が, 濾過の核発生抑制効果を定量的に検討するために, 著者らの確率論的モデルにより解析され, 前報の濾過溶液の分布と比較されている.<BR>その結果, 濾過の核発生抑制効果は上記モデルにおける2種類の活性点の数の減少に帰着され, そして待ち時間の期待値<I>E</I> (θ) の増加となって現れている.<BR>孔径0.3μのメンブランフィルターを使用した時, 第1種および第2種の活性点の数はそれぞれ, おおよそ1/30および1/60に減少した.この変化は, たとえば過飽和度の対数, log (<I>c/c</I><SUP>*</SUP>) =0.180の点では, <I>E</I> (θ) の約1,000倍の増加となった.<BR>さらに, θ<SUB>ω</SUB> (光田らの待ち時間) のlog (<I>c/c</I><SUP>*</SUP>) 依存性は, θ<SUB>ω</SUB>と<I>E</I> (θ) の挙動の類似性から, 活性点の数に関係していると推論されている.活性点は, 溶液中の固体不純物上にあると考えられている.
著者
久保盛丸 著
出版者
葭江書房
巻号頁・発行日
1915
著者
岩瀬 正典 平田 泰彦 石橋 大海 林田 一洋 永渕 正法 柏木 征三郎 大久保 英雄 松原 不二夫
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.25, no.8, pp.1053-1060, 1984

慢性肝炎を合併したDubin-Johnson症候群(DJS)の1例を報告する.本症例で興味ある点は,1)肝は肉眼的にほぼ正常の色調を呈した,2)胆汁酸負荷試験で再上昇現象を示したことである.症例は22歳の男性.2年前に急性肝炎(非B型)に罹患.トランスアミナーゼの中等度の上昇,直接型優位の高ビリルビン血症およびBSPの再上昇を認め,腹腔鏡検査で肝はほぼ正常の色調を呈した.組織像は慢性肝炎非活動型の所見であり,主に中心帯の肝細胞内に少量の色素顆粒を認めた.空腹時血清総胆汁酸は増加,ウルソデオキシコール酸500mgを経口負荷後,総胆汁酸濃度は30分で最高値をとった後低下し,90分より再上昇を示した.空腹時総胆汁酸の増加は合併している慢性肝炎の影響も考えられたが,再上昇現象はDJSの胆汁酸代謝異常によるものと考えられた.
著者
越智 聖志 木村 克俊 山本 泰司 上久保 勝美 名越 隆雄
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.I_1003-I_1008, 2015
被引用文献数
2

1980年1月,北海道の日本海側に位置するK海岸に大型の低気圧が来襲し,大型バスと救急車が高波による越波の影響を受け,路外へ滑動および横転する事故が発生した.本研究では,事故時の関係者および当時の新聞記事などから事故状況を分析し,縮尺1/30の2次元水理模型実験により,事故発生当時の護岸背後地における越波状況を再現した.また,波力実験を行って越波流速を指標として被災車両に作用した越波による波力の定量的評価を行うとともに,越波流速と滑動距離との関係を明らかにした.さらに,当該事故発生後に越波対策として消波ブロックが設置された断面に対して越波流量および越波流速を求め,通行車両の安全性を確認した.
著者
久保田 まや
出版者
THE KANTO-TOSAN PLANT PROTECTION SOCIETY
雑誌
関東東山病害虫研究会年報 (ISSN:03888258)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.44, pp.153-154, 1997

東京都八丈島において, 1995年にシレネ <i>Sirene vulgaris</i> に葉腐れ症状が, 1996年にユリオプス <i>Euryops</i> spp. に立枯れ症状が, それぞれ発生した。病原菌は, いずれも <i>Rhizoctonia solani</i> Kühn と同定された。病名をそれぞれシレネ葉腐病およびユリオプス株腐病と提案したい。