著者
伊藤 章 斉藤 昌久 淵本 隆文
出版者
Japan Society of Physical Education, Health and Sport Sciences
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.71-83, 1997-07-10 (Released:2017-09-27)
被引用文献数
1 5

A study was performed to compare joint torque development with EMG activities, and to investigate the relationship between peak torque and power during different phases of leg movement at different sprint velocities from the starting dash to full stride. Cinematographic recordings of sprint movement together with ground reaction forces and EMGs from seven lower limb muscles were obtained from four male sprinters at the 1st, 3rd, 5th, 9th, 13th and 19th (maximal velocity) steps from the sprint start. Joint torque and power in the hip, knee and ankle were computed from analysis of the film and ground reaction forces. The results can be summarized as follows: 1) The developmental patterns of joint torque and power, and the EMG activities were similar from the first step to the maximal velocity. 2) The phases of torque development were parallel to the related EMG activities. 3) Stretch-shortening cycles of muscle were observed in the m. Soleus during the foot contact period and in the m. Biceps femoris during the latter half of the swing period. 4) There was no peak torque or power that showed a decrease with increased sprint velocity. 5) Peak torque and power that increased with sprint velocity were (a) torque and positive power of the hip flexors during the first half of the swing period, (b) torque of the hip extensors during the latter half of the swing period, (c) torque and negative power of the knee extensors during the first half and latter half of the swing period, (d) torque of the ankle extensors during the middle of the foot contact period, (e) negative power of the ankle extensors during the first half of the foot contact period, and (f) positive power during the latter half of the foot contact period. These results suggest that muscles in the hip and knee joints cooperate with the change in swing movement, and that muscles in the ankle joint cooperate with the change in drive movement as sprint velocity increases. 6) The peak torque and power that remained high independent of sprint velocity were (a) torque and positive power of the hip extensors from the middle of the swing period to the middle of the foot contact period, (b) torque of the ankle extensors during the foot contact period, and (c) power of the ankle extensors during the latter half of the foot contact period. These results indicate the importance of the hip extensors and ankle extensors in sprinting.
著者
近江 秀崇 岡本 順子 水口 美樹 水野 みか 伊藤 英子 Hidetaka Omi Junko Okamoto Miki Mizuguchi Mika Mizuno Hideko Ito 中京学院大学短期大学部 Chukyo Gakuin University Junior College
雑誌
中京学院大学短期大学部研究紀要 = Bulletin of Chukyo Gakuin University Junior College (ISSN:24334898)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.67-76, 2017-09

日々の保育の現場では様々な歌が歌われている。歌われる歌の種類としては、毎日の基本的生活習慣を身につけるもの、四季の自然の美しさや生き物の存在を身近に感じるもの、園で行われる行事に向けて歌われるものなどが挙げられる。現代では、CD などの録音媒体を通して伴奏を流し子どもたちに歌わせることも可能だが、やはり保育者自身の手で、子どもたちが歌いやすいテンポや音量などに配慮した伴奏を心掛けることが大事である。また、保育者が奏でる生の音や歌声に触れながら、一緒に歌い音楽を共有することが、子どもの豊かな表現力や感性を育むことに結びつくと考える。しかし、ピアノの経験がない学生にとって、ピアノを弾きながら歌うという「弾き歌い」は、決して容易なものではない。保育者として現場に出る準備をする学生に、この「弾き歌い」の能力をつけるのが保育士養成校で音楽を教える教員の役割であることから、2年間の音楽の授業の指導法に関する考察や、教員間での情報交換に取り組んだ。また、筆者が昨年度に行った、東濃5市の保育施設において歌われている四季の歌に関する調査結果と、昨年度の学生の習得状況の比較を行ったところ、取り扱われる歌に関して、大学と保育施設の間で差があることも明らかになった。
著者
尾方 隆幸 大坪 誠 伊藤 英之
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.44-54, 2020

<p>琉球弧の最西端に位置する与那国島で,数値標高モデル(DEM)による地形解析と,露頭における地層・岩石と微地形の記載を行い,隣接する台湾島との関係も含めてジオサイトとしての価値を検討した.与那国島の表層地質は,主に八重山層群(新第三系中新統)と琉球層群(第四系更新統)からなり,地質条件によって異なる地形が形成されている.与那国島の代表的なジオサイトとして,ティンダバナ,久部良フリシ,サンニヌ台が挙げられる.ティンダバナでは,八重山層群と琉球層群の不整合が崖に露出し,地下水流出に伴うノッチが形成されている.久部良フリシでは,八重山層群の砂岩が波食棚を形成し,岩石海岸にはタフォニが発達する.サンニヌ台には正断層の露頭があり,断層と節理に支配された地形プロセスが認められる.与那国島のジオサイトは,外洋に囲まれた離島の自然環境や背弧海盆に近いテクトニクスを明瞭に示しており,将来的には台湾と連携したジオツーリズムやボーダーツーリズムに展開させうる可能性を秘めている.そのためにも,地球科学の複数分野を統合するような基礎的・応用的研究を継続することが必要である.</p>
著者
川上 礼四郎 伊藤 太郎 本田 豊 黒田 峻平
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement 第33回日本霊長類学会大会
巻号頁・発行日
pp.78-79, 2017-07-01 (Released:2017-10-12)

東京都動物園協会の多摩動物公園では,育児放棄されたボルネオオランウータン(Pongo pygmaeus,以下オランウータン)のチェリア(メス,2歳)に代理母であるジュリー(メス,51歳)を充てるという国内初の試みが行われている。そのため,代理母を充てた血縁関係のない親子の行動を血縁関係のある親子の行動と比較して考察していこうと考えている。過去に行った血縁関係のある親子間におけるオランウータンの社会的行動に関する研究では,ワカモノ以下の個体は母親だけでなく血縁関係のない個体とも身体接触を伴う社会的交流を行うのに対し,オトナは自身の子供としか交流を行わないという結果になった。また,ワカモノ以下の個体の方がオトナの個体に比べ単独行動時間が短く,また,血縁関係のない個体と個体間距離が短くなる時間が多いと考えられた。そこで本研究では「血縁関係がある親子,ない親子でも交流時間や個体間距離が短くなる時間は大きく変わらない」という仮説を立て,それを検証するために「母親(子供)と交流する時間」「母親(子供)と個体間距離が短くなる時間」を記録し,その結果を血縁関係がある親子(2組)と血縁関係がない親子(1組)で比較する予定である。調査は東京都動物園協会の多摩動物公園において4/23~6/18まで計13回,9:45~16:45まで行う予定である。調査対象は血縁関係がないジュリー(オトナメス,51歳)とチェリア(アカンボウ,2歳)の親子,血縁関係があるチャッピー(オトナメス,43歳)とアピ(アカンボウ,3歳)の親子,同じく血縁関係があるキキ(オトナメス,16歳)とリキ(コドモ,4歳)の親子である。収集したデータをもとに,代理母を充てることによる子供の行動変化について考察を行う予定である。
著者
伊藤唯真編
出版者
名著出版
巻号頁・発行日
1986
著者
伊藤 眞
出版者
慶應義塾大学出版会
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.31-55, 2016-12

「コーヒーなどを飲ませる飲食店で, 新聞や雑誌がそこで読め, 時の話題について談笑し, 情報交換のできる場所として親しまれているカフェ」を対象としさまざまな観点から事実確認をしたうえで考察する。パリは, カウンター, 室内のテーブル, 外のテラスにより値段が異なるが, ブリュセルはすべて一律, パリのカフェの朝は早く, 閉店時間は深夜2時までであるが, ブリュセルでは閉めたい時間に閉める。パリでは水はコップ, キャラフでのサービスが無料であるが, ブリュセルではミネラルウォーターを注文しなくてはならない。値段はパリの方が高いが, 銀座はもっと高い。店数, 従業員数で, 日本のカフェ・チェーンの1位はスターバックスであり, ドトール, タリーズが続く。2015年から2016年の店数の増減を見ると, スターバックス, タリーズ, ベックスコーヒー, 星野珈琲店, コメダは成長拡大しているが, ドトール, 喫茶室ルノワールは現状維持, UCCグループの珈琲館他と, ドトールのエクセルシオール他は少し減少している。スターバックスの"The Only One", 「ドトール, のち, はれやか」は, セールス・ポイントもしくはブランドスローガンとして秀逸である。これらカフェ・チェーンの食べログ点数(市場の消費者の評価の一端として)は3.00が多く, よくて3.10までである。カフェ・チェーンの競争相手であるDean & Delucaのカフェ, PAULのカフェ, サードウェーブ・コーヒーのカフェ, サロン・ド・ショコラ, 和菓子カフェは, そのお菓子, 食べ物の豊富さ, サービス, 質の高さから食べログの点数は3.50以上であり, カフェ・チェーンより高い評価であるが, 数としては圧倒的に少ない。スターバックスは, 競争相手に対抗し事業拡大を目指し, さまざまな展開を実行もしくは計画している。"A cafe is a type of restaurant which usually serves coffee and snacks, where you can read newspapers and magazines, or chat with other customers about current topics. It is known as a place where information can be exchanged." Consider such café from various viewpoints, after reviewing facts.In Paris, coffee is priced differently depending on the counter, indoor table and outside terrace, but in Bruxelles the price is same. Cafes in Paris open early in the morning and close by 2 o'clock after midnight, but in Bruxelles open later in the morning and close at the time the owner want to close. In Paris water in a glass or a carafe is free, but in Bruxelles you have to order mineral water. The price is higher in Paris, but in Ginza even higher.At the viewpoints of number of shops and staffs, the first place coffee chain in Japan is Starbucks, Doutor and Tully's continue. Looking at the increase and decrease in the number of shops from 2015 to 2016, Starbucks, Tully's, Becks Coffee, Hoshino Coffee shop, and Komeda Coffee are growing and expanding, but Doutor, the Cafe Room Renoir maintains the current number, the UCC group's KOHIKAN (Coffee House) and others, and Doutor group's Excelsior and others are slightly decreasing.Starbucks's "The Only One" and "Doutor, later, Cheerful" are excellent as a selling point or a brand slogan.Tabelog score of these coffee chains' cafe (as a part of consumers' evaluation in the market) is 3.00 mostly, which is up to 3.10. As cafe's competitors, Dean & Deluca's cafe, PAUL's cafe, third wave coffee cafe, Salon de Chocolat, Japanese confectionary cafe, provide high quality of rich sweets and food, service. The Tabelog score is 3.50 or more, which is higher than the coffee chain's cafe, but they are far less as the number.Starbucks Japan aims to expand its business against competitors, and implements or plans various developments.論文挿図表
著者
水澤 有香 辰本 明子 伊藤 晋平 小宮山 浩大 小泉 章子 永島 正明 谷井 博亘 南雲 美也子 酒井 毅 山口 博明 呉 正次 岡崎 英隆 手島 保 櫻田 春水 日吉 康長 西崎 光弘 平岡 昌和
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.37, no.Supplement4, pp.11-17, 2005-11-30 (Released:2013-05-24)
参考文献数
3

症例は66歳,男性.1987年西アフリカのシエラレオネから帰国後ラッサ熱を発症し,収縮性心膜炎を合併したため心膜剥離術を施行した.2003年8月より心房細動あり,他院にてIc群抗不整脈薬を投与された.その後持続する心房粗動を認めたため,2004年5月カテーテルアブレーション目的にて入院した.電気生理学的検査を行ったところ,三尖弁輪を反時計方向に旋回する通常型心房粗動であった.三尖弁一下大静脈間峡部への高周波通電中に頻拍周期が延長し,心房興奮順序の異なる心房頻拍へと移行した.頻拍中に右房内をマッピングしたところ,右房後側壁にP波より60ms先行する最早期興奮部位を認めた.同部位への通電により頻拍は停止し,以後心房頻拍,心房粗動ともに誘発されなくなった.きわめてまれなラッサ熱による心膜炎術後例に多彩な心房性不整脈を合併した症例を経験した.
著者
伊藤 嘉亮
出版者
早稲田大学法学会
雑誌
早稻田法学会誌 (ISSN:05111951)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.95-150, 2017-03-25
著者
柴田 幸子 伊藤 裕之 山本 梓 行田 佳織 尾本 貴志 篠崎 正浩 西尾 真也 阿部 眞理子 当金 美智子
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.885-892, 2014-12-30 (Released:2015-01-14)
参考文献数
31

分割食で栄養指導を行ったのちに持続血糖測定(CGM)を施行した妊娠糖尿病44例(32±4歳,妊娠週数:24±5週)を対象とし,血糖,ケトン尿に影響する因子を検討した.摂取熱量と栄養素はCGM時に行なった食事記録より算出した.指示熱量に対する摂取熱量比は88±17 %であった.摂取熱量中の糖質の比率は46±10 %で,60 %以上の糖質過剰摂取は13例(30 %)にみられた.蛋白質,脂質の摂取熱量比率は17±3 %と37±9 %であった.CGMで高血糖を示した例は14例(32 %)で,高血糖の無かった群に比し,糖質の過剰摂取例が有意に高頻度であった(64 % vs. 13 %).栄養指導後にケトン尿を呈した6例においては,指示に対する摂取熱量比(69±10 %)が,ケトン尿を示さなかった例(91±17 %)に比し有意に低値であった.妊娠糖尿病の栄養指導に際しては,摂取熱量のみならず糖質への配慮が重要と思われた.
著者
川畑 貴裕 久保野 茂 伊藤 正俊 松田 洋平 秋宗 秀俊
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2019-06-26

4He(アルファ粒子)が2つのアルファ粒子を逐次捕獲して12Cを合成するトリプルアルファ反応は、宇宙における元素合成過程において最も重要な反応のひとつである。しかし、高温あるいは高密度な極端環境下におけるトリプルアルファ反応率には、既知の値に比べ数倍から100倍も増大する可能性が指摘されており、大きな問題となっていた。本申請課題では、・逆運動学条件下における12Cからのアルファ非弾性散乱の測定・新しいアクティブ標的を用いた12Cからの中性子非弾性散乱の測定により、極端環境下におけるトリプルアルファ反応率を決定し、宇宙における元素合成過程を明らかにすることを目指す。
著者
蛯子 慶三 高田 久実子 伊藤 隆 木村 容子 佐藤 弘
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.402-406, 2018 (Released:2019-08-01)
参考文献数
3

当研究所では寒証に対して面状電気温熱器を用いた置鍼治療を行っている。腰背部8ヵ所に置鍼後に面状電気温熱器を被せ,6段階に温度調節できるダイアルのうち2番目に熱い5チャンネルで20分間加温する本法を,寒証の治療および検査として用いている。加温途中で熱さを不快に感じたときには,治療目的で用いた場合は温度を下げて継続,検査目的で用いた場合はその時点で終了としている。2016年3月から10月までの8ヵ月間に実施した75例(224件)を対象に有害事象を調査したところ,皮膚表面のヒリヒリ・チリチリした感じが5件(2.2%),かゆみが3件(1.3%),体調不良が1件(0.4%)みられたが,いずれも一時的なものであり,重篤な有害事象は認めなかった。結果より,本法の安全性は高いと考えられた。漢方と鍼灸の臨床研究に繋げていくことが今後の課題である。

1 0 0 0 OA 秘書類纂

著者
伊藤博文 編
出版者
秘書類纂刊行会
巻号頁・発行日
vol.朝鮮交渉資料 中巻, 1936