著者
陶久 利彦 荒木 修 新井 誠 宮川 基 佐々木 くみ
出版者
東北学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

性風俗産業の法的問題性を、憲法・行政法・刑法という個別法分野から分析・検討すると同時に、法を支える感情面や倫理面との関連性を法哲学の見地から研究した。ただ、性風俗に含まれる行為や営業は多様であるから、共同研究者の関心にも沿うような形で専ら売買春と所謂風営法に対象を限定した。フェミニズムに加担するのではなく、かといって実態調査に埋もれるのでもなく、性風俗関連の立法史、特に行政的規制の在り方、そして風営法の憲法論的位置づけなどを検討したことは、性風俗産業への法学的アプローチとして大きな成果を上げた。
著者
田村 太志 三国谷 淳 三上 雅人 佐々木 直裕 佐々木 正則 小野寺 庚午 渡辺 和重 沢井 通彦 及川 光雄 大池 弥三郎
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.23, no.10, pp.1165-1170, 1991

患者は55歳,男性.長期にわたり過量のアルコールを連日のように摂取していた.昭和63年11月中旬,前胸部圧迫感あり.胸部X線写真で心拡大,心電図上で心房粗動がみられ,拡張型心筋症として近医院で治療を受けていた.平成元年1月4日,雪かき中に動悸出現.心拍数210/分の心室性頻拍がみられ,嘔吐後,心室細動となった.電気的除細動後,心拍数50/分の接合部調律に回復したが,精査のため,当科に転入院となった.当科入院時,血液ならびに生化学的検査に明らかな異常所見はみられなかったが,左心室の拡大ならびに低収縮性が著明であった.心臓電気生理学的検査,右心室心内膜生検所見からは刺激伝導障害を伴う拡張型心筋症の病態が考えられた.しかし,長期にわたる大量のアルコール摂取歴があることからアルコールによる心筋障害を疑い,断酒させた上で利尿剤や強心剤を中止して経過を観察したところ,臨床症状,臨床所見のみならず心筋組織にも明らかな改善が認められた.以上から,拡張型心筋症に近似する疾患の診断においては,アルコール性心筋症をも考慮し,アルコール摂取の有無を注意深く聴取することが必要と思われた.
著者
佐々木 閑
出版者
花園大学
雑誌
花園大学文学部研究紀要 (ISSN:1342467X)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.35-52, 2014-03
著者
佐々木 貴弘 ササキ タカヒロ Sasaki Takahiro
出版者
大阪大学大学院国際公共政策研究科
雑誌
国際公共政策研究 (ISSN:13428101)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.223-239, 2013-09

In Japan, sexual minorities are discriminated against both socially and legally. In order to confront this situation, this study will explore the possibility of the use of anti-discrimination laws from the viewpoint of sexual minorities. For this purpose, I will deal with the present situation of sexual minorities in Japan, the Japanese Constitution, and anti-discrimination laws in England and Wales. Finally, this study will discuss how anti-discrimination laws should be designed giving consideration to sexual minorities. In this part(2), I will continue the interpretation of the Japanese Constitution. In addition, the anti-discrimination laws in England and Wales will be introduced.
著者
山上 祐希 入江 正樹 佐々木 晃一 渡辺 康夫 白井 宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.35, pp.29-34, 2005-04-21
被引用文献数
7

近年, 無線LANや自動車レーダ等に見られるように, ミリ波帯電波以上の利用が進みつつあり, これに沿って高周波帯における電波吸収体の開発研究が行われている. 高周波帯電波吸収体に求められる性能として, 薄形・軽量, 耐環境性能, 広帯域, 広角度性能, 両偏波対応が挙げられる. 電波吸収体の実現には, 電波吸収体材料の電気材料定数の計測, 電波吸収体材料の理論的検討, 厚みの設計及び電波吸収体の製造, 吸収量の計測及び特性評価の4つの過程が必要となる. 本稿では, 不燃性, 耐候性, 意匠性に優れ, 軽量な酸化チタン多孔体を用い, Wバンド電波吸収体を試作評価した結果を報告する. 実験方法として, 試作した電波吸収体の複素比誘電率を計測し, 電界ベクトル回転法と反射電力法を用い吸収量計測を行った. その結果, Wバンドでの電波吸収体の作製が可能であることを示した.
著者
佐々木 重信 日馬 拓海 周 杰 村松 正吾 菊池 久和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WBS, ワイドバンドシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.74, pp.25-30, 2003-05-16
被引用文献数
5

Ultra Wideband(UWB)無線伝送方式は、数百psecから数nsecという極めて時間幅の短いパルスを用い、周波数を数GHzもの帯域に拡散する新しい無線伝送技術である。 UWB伝送は近距離の高速無線データ伝送の実現に有望な技術であるが、伝送に用いられるパルス幅が極めて短いため、パルス発生器で生じるジッタが深刻な問題になる恐れがある。また、信号が極めて広帯域を占めるため、同じ周波数帯域を占有する既存の狭帯域通信の影響が避けられない。本研究では直接スペクトル拡散(DS/SS)方式を用いたUWB(DS-UWB)伝送におけるジッタと狭帯域干渉の影響について、計算機シミュレーションにより評価を行った。その結果、本来の性能を得るためには、ジッタはパルス幅に対して1〜2%以下である必要があり、また狭帯域干渉ではSIRが20dB以上必要であることがわかった。
著者
尾板弘崇 山田浩史 谷本輝夫 小野貴継 佐々木広
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)
巻号頁・発行日
vol.2014-OS-130, no.21, pp.1-7, 2014-07-21

近年,クラウドサービスは,課金額に応じて必要な計算リソースを利用することができるため,設備投資をせずに大規模なデータ処理が可能となる.クラウドサービスを提供する企業 (クラウドサービスプロパイダ) はサーバに仮想マシン (VM) を使用していることが多い.一方,マルチコアプロセッサが広く普及してきており,ひとつのチップ上に搭載されるコア数は現在も増え続けている.マルチコアプロセッサを搭載したマシン上で VM を立ち上げる場合,VM に割り当てる仮想 CPU(vCPU) 数は適切に分配する必要がある.vCPU を多く与えてもアプリケーションの中には並列性が頭打ちになるものがあり,性能が上がるとは限らず,少なすぎてもアプリケーションの並列性を生かせず,性能が出ない.そのため,適切に分配しない場合,無駄な課金やマルチコアプロセッサの非効率な利用につながってしまう.本研究では,クラウド環境においてマルチコア CPU 上で動作する VM の挙動を解析し,マルチコア CPU を効率よく動作させるための VM の集約方法や仮想マシンモニタ (VMM) が提供すべき資源管理手法確率のための足がかりとする.解析は,VM に割り当てるコア数を変化させながら,クラウド環境で動作するワークロードを模したベンチマーク [1] を動作させ,ワークロードのリソース使用率を観察する.具体的には,機械学習 (Data Analytics),キーバリュー型ストレージ (Data Serving),グラフマイニング (Graph Analytics),Web 検索 (Web Search) のワークロードを動作させる.実験の結果,クラウドサービスで実行されるワークロードには,vCPU 数を増やすともにスケールするもの,ある vCPU 数まではスケールするが,それ以降は変わらない,あるいは,逆に性能が下がってしまうもの,vCPU 数にかかわらずスケールしないものがあるということが明らかになった.
著者
黒瀬 真之輔 佐々木 邦雄 角田 信昭 大屋 国益 小山 正信 池本 和人 東 良輝 内藤 正俊
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.527-531, 1980-01-10 (Released:2010-02-25)
参考文献数
10

Injuries to the thoracic and lumbar spine may result in severe instability with progressive neurologic defecit. Attention must be directed not only to restoring or improving neurologic function where possible, but also to promoting bony stability.We have carried out one stage decompression-stabilization procedure consisted of Harrington and anterior spinal fusion with anterior decompression in a total of 6 patients. All 6 of these with thoraco-lumbar spinal injuries had a neurogic defecit.The results have shown to be beneficial in restoring spinal alignment, allowing early mobilization of the patients, shortening rehabilitation, preventing the late complications of increasing deformity in all patients and recovering neurologic function in 4 cases with incomplete neurologic defecit.
著者
佐々木 かをり 白石 佳子 高野 雄一郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.8, no.23, pp.38-41, 2009-11-03

イー・ウーマン社長の佐々木かをりさんは、2人の子供を育てる母親として、そして経営者として多忙な日々を送っている。そんな佐々木さんを支えているのが、自ら開発した手帳「アクションプランナー」である。 時間管理の達人とも呼ばれる佐々木さんの元を、3人のアクションプランナー利用者が訪れた。佐々木「今日はよろしくお願いします。
著者
佐々木 輝夫 吉田 雄樹 大間々 真一 菊地 康文 小笠原 邦昭 遠藤 重厚 小川 彰
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.5, pp.282-287, 2009

外傷性椎骨動脈閉塞は交通事故によるものが多いが,近年スポーツに伴う報告が散見される。相撲の稽古中に発症した 2 例を報告する。症例 1 は17歳の男性で相手の胸に前額部を強打し頭痛・嘔吐を主訴に来院した。magnetic resonance imaging(MRI)で右posterior inferior cerebellar artery(PICA)領域の多発性脳梗塞,magnetic resonance angiography(MRA)・脳血管撮影検査で右椎骨動脈閉塞を認めた。症例 2 は16歳の男性で張り手を顔面に受け,後頸部痛と回転性のめまい,左上下肢のしびれが出現したため受診した。MRIで右延髄外側の脳梗塞,MRA・脳血管撮影検査で右椎骨動脈閉塞を認めた。 2 症例とも外傷性椎骨動脈閉塞に伴う脳梗塞の診断でエダラボンの点滴加療を行い,神経学的脱落症状なく自宅退院した。頭頸部の回旋,過伸展に伴う外傷性椎骨動脈閉塞はスポーツに伴う若年者の閉塞性血管障害の原因の一つであり,スポーツ医学の見地から救急医に注意を喚起する意味で報告する。

1 0 0 0 OA 安来港誌

著者
佐々木儀太郎 著
出版者
裏日本社
巻号頁・発行日
1915
著者
嶋田 雅子 小林 陽子 坂口 寄子 岡田 加奈子 村山 伸子 佐々木 敏 武見 ゆかり
出版者
JAPANESE SOCIETY OF HEALTH EDUCATION AND PROMOTION
雑誌
日本健康教育学会誌 (ISSN:13402560)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.94-109, 2008
被引用文献数
1 1

目的: 小学生を対象に「弁当箱ダイエット法」を用いたランチバイキング学習を実施した.このランチバイキング学習を通して, 児童の食物選択内容が改善するかを検討した.<BR>方法: 東京都世田谷区の小学6年の児童61名 (男子30名, 女子31名) が2003年秋にこの研究に参加した.ランチバイキング学習は, 年間を通じた食に関する学習プログラムの最初と後半の2回実施された.児童の食物選択内容の変化を, 栄養素, 食品, 料理レベルで検討した.さらに, 児童自身の選択内容の変化の気づきについてワークシートを分析した.<BR>結果: 栄養素では, 脂肪エネルギー比が男子は41%から33%, 女子は42%から29%へと有意に減少した.一方, 炭水化物エネルギー比は男子は40%から51%, 女子は40%から55%へと有意に増加した.食品では, 白飯が男子は108gから192g, 女子は82gから186gへと有意に増加し, 緑黄色野菜, 及び野菜の総重量も有意に増加した.料理では, 「食事バランスガイド」のサービング (SV) 数に基づき評価した結果, 主食と副菜の平均SV数が増え, 主菜のサービング数が減少した.学習時に児童が記入したワークシートの記述内容の分析では, 多くの児童がバランスの良い食物選択について正しい認識をしていた.<BR>結論: このランチバイキング学習を通して, 児童がバランスのよい食物選択のための知識とスキルを獲得したと示唆された.
著者
小林 清吾 田村 卓也 安藤 雄一 矢野 正敏 高徳 幸男 石上 和男 永瀬 吉彦 佐々木 健 堀井 欣一
出版者
一般社団法人 日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.192-199, 1993-04-30 (Released:2010-10-27)
参考文献数
30
被引用文献数
1 1

The purpose of this study was to evaluate the effects of a fluoride mouth-rinsing program (FMR) on dental health after the FMR program was completed. The state of dental health, including caries prevalence, was examined under blind recording conditions concerning participation in the FMR for 11th grade students in 10 public high schools, from 11 municipalities in Niigata Prefecture. The procedures of the FMR were carried out in these areas weekly, with 0.2% NaF, or daily, with 0.05% NaF, supervised by the classroom teachers in each school. The subjects, 321 in total, were classified into 3 rinse groups, each of which participated in the FMR for different periods of time, and a control group. The results of the statistical analysis showed increasing benefits in relation to increasing periods of participation. The reduction rate of caries prevention was the highest in the F11-group, subjects who participated in the program for 11 years from 4 to 14years of age. The F11-group was 56.0% lower in the mean DMFT and 81.8% lower in the mean number of highly progressed carious teeth than the control group, with statistical significance in both cases. The percentage of students who had toothaches or who were absent from school in order to visit a dentist was lower in the rinse groups than in the control group. We conclude that, in countries such as in Japan where caries prevalence is relatively high, a school-based FMR program throughout the school years is profoundly effective in preventing the occurrence and the progression of caries, and it could be the foundation of lifelong dental health care.