著者
佐々木 敏紘 渡邊 直美 木幡 大河 長島 康雄
出版者
仙台市科学館
雑誌
仙台市科学館研究報告 (ISSN:13450859)
巻号頁・発行日
no.23, pp.31-37, 2014-03-31

学習指導要領が改訂され,「科学技術と人間」の内容で「放射線にもふれること」と明記された。義務教育における理科という単元で扱う場合に,中学1年から3年までの間に多くの指導場面が可能であることを指摘するとともに,それを実証する目的で,中学校第2学年の理科で放射線教育を取り上げた実践を行い,中学2年生における放射線教育に関する学習機会の可能性を論じた。
著者
里見 佳昭 福田 百邦 穂坂 正彦 近藤 猪一郎 吉邑 貞夫 福島 修司 井田 時雄 広川 信 森田 上 古畑 哲彦 熊谷 治巳 塩崎 洋 石塚 栄一 宮井 啓国 仙賀 裕 福岡 洋 佐々木 紘一 公平 昭男 中橋 満
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.853-863, 1988-05-20
被引用文献数
20

1965年1月より1985年12月までの21年間に横浜市立大学病院及びその関連病院に於いて経験した腎癌550例の遠隔成績と予後因子について検討し,次の結論を得た.1. 全症例の生存率は,5年生存率48%,10年生存率36%,15年生存率27%と、術後5年をすぎても長期にわたり死亡する予後不良の癌である.2. 40歳未満の若年者腎癌では術後2年以上経てから死亡する例はなく予後が比較的良好である.3. 予後不良因子としては,発熱,体重減少,食欲不振,全身倦怠などの症状のほか,赤沈亢進,CRP陽性,α_2-globulinの上昇,AL-P上昇,貧血などがあげられた.ツベルクリン反応陰性,LDH上昇,レ線上の腎の石灰化像などは予後不良因子ではなかった.4. 経腰的腎摘除術と経腹的腎摘除術の遠隔成績はほぼ同じであり,症例を選べば手術は経腰的腎摘除術で十分な場合もあると考えた.5. 4分類法のgrade分類は予後を比較的よく反映した.Robsonのstage分類ではstage IとIIの間に差がなく,stage分類法に欠陥あることを指摘した.6. 腎癌にはslow growing typeとrapid growing typeがあり,前者は予後良好であると安心しがちであるが,それは誤りであり,前者は緩慢なる経過を取るだけであり,術後5年経てから転移や死亡症例が多くなり,長期的にはrapid growing typeの症例の生存率に近づくと理解すべきである.
著者
佐々木 剛
出版者
日本景観生態学会
雑誌
景観生態学 (ISSN:18800092)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.43-55, 2012-12-25 (Released:2013-01-09)
参考文献数
78

1990年代以降大きく発展してきた航空機LiDAR(レーザ画像検出と測距)技術は,上空から地上に向けて多数のレーザを発射し,3次元位置情報を直接的に取得する測量技術である.森林のモニタリングにおいては林冠の表面だけでなく,林冠の隙間を透過したレーザにより,樹林内部の構造の推定が可能と期待される.本論では,航空機LiDARを用いて森林構造を推定したこれまでの研究事例について紹介し,近年の研究の動向や今後の課題について論じた.既往研究では,LiDARデータを用いて樹高や林冠高,樹冠直径,バイオマス,幹材積,植被率,葉面積指数,3次元葉群分布の推定や,樹種の分類などが行われてきた.近年の研究で関心が持たれている事項としては,LiDARの仕様の違いなどに影響を受けにくい,より頑健性の高い推定方法の開発や,光学センサなど他のタイプのデータと組み合わせた解析,野生動物のハビタットとしての森林構造の解析などが挙げられる.LiDARデータの利用にあたっては,その取得にかかるコストがしばしば問題となるが,既存のLiDARデータセットの共有化や公開が進みつつある.今後はLiDARデータの実用化に向けて,多様なタイプの森林の構造を高い精度で推定する手法の確立が望まれる.

1 0 0 0 OA 人生初年兵

著者
佐々木邦 著
出版者
大日本雄弁会講談社
巻号頁・発行日
1938
著者
佐々木 薫
出版者
関西学院大学
巻号頁・発行日
1999

博士論文
著者
三橋 博 佐々木 希吉 清水 譲
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Chemical & pharmaceutical bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.11, no.11, pp.1452-1455, 1963-11-25

The whole plant of Perugularia extensa N. E. Br. was proved to contain a glycoside mixture which showed strong Keller-Kiliani reaction, suggesting the presence of a 2-deoxy-sugars in the sugar part. The sugar fraction obtained by acid hydrolysis was found to contain D-cymarose, D-sarmentose, L-oleandrose, and D-glucose by a paper chromatographic comparison with authentic specimens. Uzarigenin and a new glycoside (m.p. 244〜248°) were found.

1 0 0 0 IR 鶴丸の思ひ出

著者
佐々木 高遠 [ササキ タカトオ]
出版者
龍南會
雑誌
龍南會雜誌
巻号頁・発行日
vol.170, pp.66-74, 1919-05-20
著者
枝村 一弥 那須 広子 岩見 有紀子 西村 亮平 小川 博之 佐々木 伸雄 大河原 久子
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.129-135, 2004-02-25
被引用文献数
2

日本の各品種の豚における豚内在性レトロウイルス(PERV) proviral DNAの感染状況をPCRにて調査した.また,豚膵内分泌細胞(PE-cell)を含むバイオ人工膵島(Bio-AEP)を異種移植された実験的糖尿病犬の末梢血および脾臓を用いて,その感染の可能性をPCRおよびRT-PCRを用いて確認した.その結果,日本にいる各豚品種のすべてにPERV Oroviral DNAが検出され,今回用いた培養PE-cellにもPERV Oroviral DNAとmRNAの発現を認めた.しかし,PE-cellを異種移植したいずれの犬おいてもPERVのマイクロキメリズム,感染およびウイルス血症は認められなかった.したがって,免疫抑制剤を用いずにPE-cellの入った拡散チャンバー型Bio-AEPを移植した場合,PERV感染の可能性は極めて低いことが示唆された.
著者
小林 享夫 佐々木 克彦 真宮 靖治
出版者
日本林學會
雑誌
日本林学会誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.p184-193, 1975-06
被引用文献数
2

マツ健全木の幹からPestalotia, Papularia, Trichodermaが, 枝からPestalotiaとRhizosphaeraが, 健全苗木の茎枝からRhizosphaera, Pestalotia, Cladosporiumが検出され, 材中における糸状菌の潜在が示唆された。線虫の加害によりマツが異常・枯死を起こすと樹体内の糸状菌相は急激に変化し, 枝幹上部にはCeratocystis, Diplodia, Macrophomaが, 幹下部の辺材部にはVerticicladiellaが優占し, 細菌も一時的に異常に増加する。健全木の糸状菌の中ではPestalotiaとRhizosphaeraが線虫増殖に好適でマツ樹体内で線虫の食餌の一つとして役立ちうることが示された。マツが異常を起こしてのちの材中での線虫の増殖にはCeratocystisとDiplodiaが好適である。Ceratosystisは線虫とマツノマダラカミキリ両者の共存関係にもう一つ加わり三者で共存関係を形成することが示唆された。晩秋から早春に異常枯死を起こすマツからはマツノザイセンチュウは検出されず, 材中から糸状菌Amylostereumが優占的に検出され, キパチ類との関連性やマツへの加害性など, 線虫によらない枯損原因の一つとして検討の必要性が示された。
著者
小林 享夫 佐々木 克彦 真宮 靖治
出版者
日本林學會
雑誌
日本林学会誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.136-145, 1974-04
被引用文献数
4

マツノザイセンチュウの生活環の中で, 糸状菌のかかわり合う程度とその役割を明らかにするため, 幾つかの分離・培養実験を行った。えられた結果は次のとおりである。1)マツノザイセンチュウがマツ樹冠の後食枝に侵入してから翌春マツノマダラカミキリによって運び出されるまでの間の, いろいろな時期に検出される糸状菌相には, それぞれ特徴が認められた。2)マツノザイセンチュウの侵入場所である健全木樹冠の枝の後食部では, Ceratocystis, Pestalotia, Alternaria, Cladosporium, Rhizosphaera, Colletotrichumが主として検出され, 針葉に葉枯性の病気を起す菌類がかなりの頻度を占めることと3)4)で高い検出率を示すVerticicladiellaが全く検出されないことが特徴的である。3)マツが枯れたあと線虫の生息場所である幹の材中では, RhizosphaeraやColletotrichum等の葉枯性病菌は検出されず, Ceratocystis, Pestalotia, Alternariaに加えてVerticicladiella, Diplodia, Fusariumが主な糸状菌となる。またTrichodermaやPenicilliumによる汚染もかなり認められる。4)マツノザイセンチュウが集中してくるマツノマダラカミキリ蛹室壁面からは, Ceratocystis, Verticicladiellaが主として検出され, とくに前者は蛹室壁の表面に多量の子のう殻を形成, しばしば黒色じゅうたん状を呈する。カミキリ幼虫の不在の孔道や蛹室ではTrichodermaの汚染の多い傾向がある。5)線虫の伝播者である羽化脱出したカミキリ成虫体からは, Ceratocystis, Aliernaria, Pestalotia, Diplodiaが主として検出され, とくにCeratocystisはマツノザイセンチュウと同様に, もっぱらこのカミキリによってマツからマツへと伝播されるものと思われる。6)これらの各種糸状菌のうち, Diplodia, Pestalotia, Ceratocystis, Verticicladiella, Fusariumの菌そう上で, 線虫は菌糸を食餌として良く増殖する。これに反して, Trichoderma, Cephalosporium, Alternariaの菌そう上では, 線虫は全くあるいはほとんど増殖せず, これらの菌糸を餌として利用できない。7)マツの材組織を円板あるいはおが屑にして殺菌し線虫を接種したが線虫は全く増殖できなかった。これらの実験結果から, マツが樹脂浸出の停止を起してからの樹体内におけるマツノザイセンチュウの増殖に際しては, 樹体内にまん延繁殖した糸状菌を食餌として利用しているものと推測される。Ceratocysits, Pestalotia, Diplodia, Verticicladiella, Fusarium等が線虫の増殖に好適な糸状菌であり, 線虫は材中でこれらの菌類を選択することなく餌として利用するのであろう。逆にTrichodermaやCephalosporiumが優占した材中では, 線虫の増殖はほとんど行われないものと考えられる。
著者
橋本 直樹 野田頭 達也 藤田 正弘 高屋 誠章 熊谷 達夫 田中 正則 佐々木 睦男
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.323-327, 2000 (Released:2011-06-08)
参考文献数
26

症例は35歳の女性で, 下腹部腫瘤を主訴とし近医を受診, 卵巣腫瘍の診断で当院産婦人科にて両側付属器切除術が施行された. 組織診にて印環細胞癌と診断されたため, 当院内科にて胃内視鏡検査を施行し, 胃体中部大彎にIIc病変が認められた. 生検にて印環細胞癌と診断され, 当科にて胃全摘術3群郭清を施行, 再建はρ吻合, Roux-Y法で行った. 病理組織学的検討では深達度m, リンパ節転移n2 (+), 脈管侵襲はly (-), v (-) であった. 術後, 化学療法を施行し, 現在外来にて経過観察中である.一般にKrukenberg腫瘍は播種性転移として取り扱われているが, 本症例では肉眼的および腹水細胞診での腹膜播種は認められなかった. 検索した限りでは胃粘膜内癌によるKrukenberg腫瘍の報告は6例のみで, 本症例はまれであると考え報告した.
著者
佐々木 睦 平井 博 加部 勇一郎 青木 美智子 上原 かおり
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

三年にわたる研究で、中華民国期の児童雑誌、特に『児童画報』、『児童世界』、『小朋友』、についての調査を行った。この研究により、民国期の児童雑誌には、日本の児童雑誌『コドモ』、『幼年画報』、『少年画報』に掲載された漫画から転載された漫画や絵物語が多数あることが明らかになった。また、本研究により、商務印書館が出版した児童雑誌と中華書局が出版した児童雑誌の差異を明確にすることができた。
著者
佐々木 豊 井上 貴之 小薗井 茜 渡邊 瑞生
出版者
農業情報学会
雑誌
農業情報研究 (ISSN:09169482)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.123-131, 2014 (Released:2014-07-01)
参考文献数
10

日本農業は高齢化が進み,次世代を担う人材の確保・育成が重要な課題となっている.農学系学校はその入り口となる重要なものであり,より多くの若者に農学・農業の面白さや魅力を伝える必要がある.また現在日本農業はTPP交渉も含めて大きな転換期を迎えている.一方,近年国内外でアニメ,コミック,キャラクターを中心とする日本型サブカルチャーが注目されている.現在の国内における日本型サブカルチャー利用・効果をまとめると,1.実在の場所の聖地化,2.キャラクターを用いた商品パッケージによる新購買層の獲得,3.ご当地キャラクターによる広報効果,4.農業・農学校を舞台としたコミックなどによる農学・農業学校の人気・関心度の向上が挙げられる.但し,失敗例も多く,また成功が一過性のものでは長期的に活用できない.我々は調査結果を踏まえ,日本型サブカルチャー戦略の長期的成功要素の分析・考察を行って,これを踏まえて独自のアイデアとして“やおわらし”を考案・設計し,農学と農業の両面からその活用と活性化を検討した.“やおわらし”とは,「八百万の神の童子(わらし)」から作ったオリジナルの造語・概念である.具体的にこの“やおわらし”の提案,“やおわらし”活動・成果の現状の報告を本論文で行った.農学・農業両面における活用について実施しており,特にアンケート結果から現状でも評価が高く,今後の期待の声も大きかったので報告する.