著者
前田 真之
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.141, no.8, pp.995-1000, 2021-08-01 (Released:2021-08-01)
参考文献数
22
被引用文献数
1

Over the past few decades, the effectiveness of antibiotics has been diminished owing to the emergence of antimicrobial resistance resulting from the overuse of antibiotics. Antimicrobial stewardship aims to improve the appropriateness of antibiotic use to reduce antimicrobial resistance and benefit patients. Antimicrobial stewardship requires structural prerequisites for implementing antimicrobial stewardship programs (ASPs), such as the presence of a multidisciplinary antimicrobial stewardship team (AST), to ensure appropriate antimicrobial use at healthcare facilities. However, manpower shortage for ASTs in most Japanese hospitals has resulted in limited implementation of ASPs. Our study provided a directive for promotion of comprehensive ASPs including various outcome measures. Our findings would provide useful benchmarks for hospitals planning to implement ASPs in Japan as well as around the world. This review provides a framework for evaluating the outcome measures and benchmarks of ASPs based on our study.
著者
藤井 俊朗 前田 真
出版者
日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.593-600, 1988

絨毛癌に対する新しい治療法の確立を目的として, 新しい制癌剤である Etoposideの基礎的臨床的検討を実施した. I. 基礎的検討 1) 5種類のヒト絨毛癌培養細胞株 (BeWo, SCH, HCCM-5, JEG, SMT-CCl) を用いてクリスタルヴァイオレットの取り込みを指標とした制癌剤感受性試験を8種類の薬剤 (MTX, Act-D, CPA, CDDP, BLM, Etoposide, ADM, VCR) について実施した. 2) 各薬剤の濃度設定は, SMT-CC1の細胞生存率を50%に低下せしめる濃度を基準濃度としてその1/10倍量, 10倍量の3段階とした. 3) Etoposideはすべての絨毛癌培養細胞に対して, CPAやAct-Dと同様に強い細胞障害能を示した. II. 臨床的検討 1)絨毛性疾患 (絨毛癌15例, 侵入奇胎14例)に対して行なつたMTX単独療法23コース, Act-D単独療法4コース, Etoposide単独療法35コースについて, 各治療前後における尿中hCG値の推移から各コース毎に効果を判定したところ (one log以上低下を有効とする), Etoposide療法は従来のMTX療法(21.0%)やAct-D療法(50%)に比べて93.3%と高い有効率を示した. 副作用については, EtoposideはMTX, Act-Dに比べて脱毛のみ強くみられ, 他は軽度であつた. 2) ハイリスクと判定 (Bagshawe prognostic score 95点以上) された繊毛癌症例に対して行なつた従来の多剤併用MAC療法と新しく Etoposideを加えたMECA療法を比較検討した. 絨毛がんの化学療法直接効果判定基準を用いPR以上を奏効と判定し, 奏効率を求めたところ, 従来のMAC療法では6例中3例 (PR 3例, NC 2例, PD 1例) の50%であるのに対して, MECA療法では5例中5例 (CR 3例, PR 2例) の100%であつた. 副作用に関しては両者間に差は認められなかつた. 以上のことより, Etoposideが絨毛癌に対して非常に効果のあることが基礎的, 臨床的に証明され, 今後EtoposideがMTXなどにかわり, 絨毛癌治療の第一選択剤となり得ることが判明した.
著者
永田 靖典 石原 遼一 前田 真吾 河内 俊憲 柳瀬 眞一郎
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.16-24, 2019 (Released:2019-02-05)
参考文献数
14

The electrodynamic heat shield is new type of heat protection system for atmospheric-entry vehicle, which utilizes the Lorentz force acting on the weakly ionized plasma flow inside the shock layer. A huge amount of calculation is necessary to estimate overall effect of the electrodynamic heat shield, because its effect interacts with the atmospheric-entry trajectory. In the present study, the Viscous Shock Layer (VSL) analysis method for electrodynamic heat shield is proposed for the quick analysis, which can calculate much faster than Navier-Stokes (NS) simulation. For this purpose, the VSL equations for the electrodynamic heat shield analysis are introduced under the ideal gas assumption, including circumferential momentum equation and Maxwell equations. The new method is also proposed to solve the new VSL equations. By the comparison to the NS simulation, the new VSL method gives good estimations of drag force and wall heat flux for wide ranges of interaction parameter and Hall parameter although the slight difference of wall heat flux at the stagnation point is observed. Therefore, the present VSL method could be applicable to the estimation tool of the electrodynamic heat shield effect.
著者
具 芳明 藤友 結実子 添田 博 中浜 力 長谷川 直樹 前﨑 繁文 前田 真之 松本 哲哉 宮入 烈 大曲 貴夫
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.93, no.3, pp.289-297, 2019-05-20 (Released:2019-12-15)
参考文献数
32

背景:日本では抗菌薬の多くが診療所で処方されているが,その現状や医師の意識はあまり知られていない. 目的:診療所医師の抗菌薬適正使用の現状や意識について調査する.デザイン:診療所医師を対象としたアンケート調査.方法:日本全国の診療所から無作為抽出した1,500診療所に医師を対象とするアンケートを送付した.結果:回収数274回収率18.3%)のうち調査に同意した269通を集計の対象とした.アクションプランや抗微生物薬適正使用の手引きの認知度は低かったが,抗菌薬適正使用についての認識や意識は高かった.感冒や急性気管支炎に抗菌薬を処方している医師が一定数おり,最も処方されているのはマクロライド系抗菌薬であった.処方の背景には医師の知識だけでなく医師患者関係など複雑な要因があることが示唆された.結論:診療所医師の知識向上に加え,医師患者間のコミュニケーション改善などさまざまな手法で外来での抗菌薬適正使用を推進していく必要がある.
著者
福島 建次郎 大野 耕一 小田巻 俊孝 高津 善太 前田 真吾 辻本 元
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.13-19, 2018-04-10 (Released:2018-05-18)
参考文献数
8

近年、炎症性腸疾患(IBD)の病態や治療に関連して、腸内細菌叢や消化管粘膜の免疫寛容などに関しての関心が高まっている。しかしながら日本国内において、プロバイオティクスやプレバイオティクスの投与が動物の消化管に及ぼす影響に関する基礎的な研究は限られている。本研究では健常犬6頭にビフィズス菌・乳酸菌製剤(ビヒラクチンDXTM)およびサイリウムを2週間同時投与し、投与前、投与後の腸内細菌叢および腸粘膜における制御性T細胞(T-reg)数の変化について検討した。腸内細菌叢の解析では、投与後に Firmicutes門が減少し、Fusobacterium門および Bacteroides門の菌の構成比が増加していた。 また6頭中5頭で、投与後の細菌構成比が類似したパターンへと変化したことが明らかとなった。しかしながら消化管粘膜におけるTreg数については、有意な変化は認められなかった。今後はT-regの制御に関わるとされる短鎖脂肪酸の解析も実施し、また症例犬を用いた臨床的な検討も必要であると思われる。
著者
山崎 岳之 鈴木 珠実 上出 直人 石井 麻美子 南部 路治 清水 忍 前田 真治
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.32 Suppl. No.2 (第40回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A0493, 2005 (Released:2005-04-27)

【目的】姿勢保持課題には、体幹を安定させるための体幹筋力と体重心の動揺を最小限にする静的バランス能力、さらに体重心の変位を適切に修正する立ち直り反応が必要である。しかし、姿勢保持課題に対するこれらの因子が、それぞれ独立した因子なのか関連した因子なのかは明確ではない。本研究では、体幹筋力、静的バランス、立ち直り反応の各因子間の関連性を検討することを目的とした。【対象】整形外科的疾患や神経学的疾患、ならびに7日間以上継続した下肢痛と腰痛を有さない健常女性30名(平均年齢21.3歳)を対象とした。【方法】体幹筋力の測定には、ハンドヘルドダイナモメーター(Hoggan Health, MICRO FET2)を用い、徒手筋力テストの肢位で腹直筋と脊柱起立筋の筋力を3回ずつ計測した。静的バランス能力の測定には、重心動揺計(Mアニマ,G5500)を用い、前方1m先の指標を注視させながら、軸足での片脚立位を60秒間を3試行し、総軌跡長と矩形動揺面積を算出した。さらに、立ち直り反応の測定には、下記の外乱刺激発生装置と1軸(前後方向)加速度計(日本光電,TA-513G)を用いた。外乱刺激発生装置は、台車上に椅子を固定したもので、台車の後方にはロープで10kgの重錘を滑車を介して吊した。被験者を固定した椅子の上に座らせ、重錘を高さ170cmより鉛直方向へ不意に落下させることで、被験者は後方から前に瞬時に押されるような外乱を発生させることができる。外乱刺激に対する立ち直り反応を頭部に取りつけた加速度計で3試行計測し、外乱刺激発生から500ms間の各方向への頭部加速度ピーク値とピーク値までの時間を算出した。なお、被験者の体重によって、外乱のエネルギー量は変化するため、台車上に重錘を載せて負荷が一定になるよう調整をした。また、外乱刺激の同定のために台車の軌道上の床面に荷重センサーを設置した。統計処理には、計測した3試行のデータを平均化し、体幹筋力、静的姿勢保持能力、立ち直り反応の関連性を被験者の体重を制御変数とする偏相関を用いて解析した。また、体幹筋力の測定値の再現性は信頼係数アルファを用いて検討した。なお有意水準は5%とした。【結果】体幹筋力の測定値には再現性が認められた(α=0.9436)。有意な相関が認められたものは体幹屈曲筋力と総軌跡長(r=-0.56)、更に体幹伸展筋力と矩形動揺面積(r=-0.38)、外乱刺激後の前方への頭部加速度ピーク値(r=-0.48)および後方への頭部加速度ピーク値(r=0.43)に有意な相関が認められた。【考察・結語】体幹筋力が弱い程、静的バランス能力は低下する傾向にあり、また立ち直り反応も低下する傾向にあると考えられた。一方、静的バランスと立ち直り反応には相関は認められなかった。従って、体幹筋力が姿勢保持課題に大きく寄与している可能性が示唆された。
著者
細矢 直基 前田 真吾
出版者
芝浦工業大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2017-06-30

生体組織の病変を早期に発見するために,生体組織を外部から加振し,その際の応答を核磁気共鳴画像法 (Magnetic Resonance Imaging: MRI) により,生体組織に伝播する波動を可視化し,その弾性率を評価する方法として,Magnetic Resonance Elastgraphy (MRE) が検討されている.しかし,広範囲な弾性値を持つ様々な生体組織に対応するためには,十数Hz~数十kHzまでの広帯域な周波数成分を含む入力が必要であるが,加振器のような接触式デバイスでは非常に軟らかい生体組織に対して広帯域な周波数成分を含む入力を作用させることができない.本研究では,所望の音響放射パターン(指向性)に単一デバイスで制御できる,直径数mmの大きさの誘電エラストマーアクチュエータ (Dielectric Elastomer Actuator: DEA) を用いた音源デバイスを創成する.平成29年度は,風船型球面DEAを実現した.柔軟電極をカーボンブラック,誘電エラストマーをアクリル系とし,空気圧により膨らませることで球面DEAとした.この風船型球面DEAスピーカの形状を計測したところ,真上から見た形状は直径15 mmの円,真横から見た形状は長径15 mm,短径12 mmの楕円であった.膨張前の薄膜DEA(円板)の面積が78.5 mm^2,風船型球面DEA(楕円殻)の表面積が2459.2 mm^2であるので,3033 %拡大することに成功した.また,この風船型球面DEAの音響放射特性,振動特性を計測することで,音源デバイスとして有効であることを検証した.さらに,音響放射特性と風船型球面DEAスピーカの振動モード形との関係を調べた.
著者
石堂 康弘 瀬戸口 啓夫 神囿 純一 栫 博則 田中 源幸 廣津 匡隆 藤元 裕介 前田 真吾 河村 一郎 今村 勝行 小宮 節郎
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.1-4, 2013-03-25 (Released:2013-06-11)
参考文献数
8

セメントレスPCA人工股関節の長期成績について調査した.PCAは近位1/3がビーズによりポーラスコーティングされたアナトミカル型ステムであり,カップも同様にポーラスコーティングされている.1990年から1999年までに手術した最終調査時年齢80未満を対象とした.症例は19例26関節で調査率は83.9%であった.手術時平均年齢は50歳,平均経過観察期間は15年であった.5関節が再置換を受けており,その原因は3関節がカップの弛み,1関節はステムの弛み,1関節は大腿骨骨折であり,感染は無かった.X線学的なインプラント固定性の評価ではカップは8関節がunstable fibrous fixation,ステムは1関節のみunstable implantであった.この機種における15年でのインプラント生存率は75.8%であり,カップのbone ingrowthは不良で,その成績も良好とは言えなかった.
著者
前田 真治 岡崎 健
出版者
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.231-236, 1982-07-18 (Released:2009-10-28)
参考文献数
12

従来,慢性関節リウマチ(RA)患者のsystemic index (Lansburyの方法)のgrip strengthを測定する際に成人用水銀血圧計の圧迫帯(cuff)のゴム袋を正確に2回折りたたんだ大きさ8.5×14.0cmのカフを用いて,あらかじめ20mmHgになるように脹らませたものを力一杯握りしめ左右の手で3回試み,その最高値平均をもって握力記載値としていたが,日常外来診察時のような場合は,やや小さめの6.5×14.0cmのカフのような日本人の小さな手に合った大きさを用い,測定間隔を30秒以上あけ,リウマチによる変化を認める手について左右を2回ずつ測定し,その左右各々の最高値,あるいは全体の最高値を測定値とするのが良いと思われた.
著者
高宮 智正 横山 泰廣 山下 周 白井 康大 鈴木 雅仁 前田 真吾 田中 泰章 佐々木 毅 笹野 哲郎 川端 美穂子 平尾 見三
出版者
Japan Heart Foundation
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.S3_12-S3_16, 2013

症例は33歳, 女性. ほぼ終日持続する心房頻拍 (atrial tachycardia ; AT) に対してカテーテルアブレーションを施行した. 12誘導心電図のP波の形状から心房頻拍は右心耳または三尖弁輪起源と推定された. EnSite Multi-Electrode Array (MEA) カテーテルが三尖弁輪を跨ぐように右室心尖部に向けて留置してAT中に三尖弁輪部のNCMを行い, 自由壁側10時方向に心房頻拍の起源を同定してカテーテルアブレーションに成功した. ATの機序としては心臓電気生理学的検査 (electrophysiological study ; EPS) 所見より異常自動能と考えられた. 三尖弁輪部は中隔側, 自由壁側ともconventional mappingに苦労することがあり, non-contact mapping (NCM) が有用と考えられた.
著者
前田 真治 長澤 弘 平賀 よしみ 頼住 孝二 古橋 紀久
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテ-ション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.p191-200, 1993-03
被引用文献数
10

脳内出血・脳梗塞の発症当日の治療として従来から安静臥床がなされているが,安静臥床による筋力低下・起立性低血圧などは,リハビリテ-ションを遅らせる要因となる.そこで,発症当日から座位・立位・歩行訓練などを試みた結果,体幹機能は対照群と比較して有意に維持でき,その後の機能予後も比較的良好なことを認めた.一方,自覚症状が訴えられない患者やII桁以上の意識障害で従命ができない患者は,安全管理の面から訓練不能であった.また,発症後数日間以上安静臥床させた群との比較でも再発・進行率には有意差はなかった.さらに最終到達運動機能については,不可逆的な廃用症候群が生じる前に訓練が始まれば差はないと考えられた.したがって,自覚症状を訴えることができ,II桁以上の意識障害と重篤な他の合併症がない限り,健側と体幹筋力維持,廃用症候群防止を目的に脳内出血・脳梗塞は発症当日から可及的立位・歩行訓練を開始することは可能と思われた.
著者
久保田 恵章 玉木 正義 前田 真一 勝股 克成 森脇 崇之 田代 和弘 出口 隆
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.9-11, 2005-01

著者らの施設における男性不妊症に対する精巣内精子採取法(TESE)の臨床成績について検討した.対象は,男性不妊症でTESEを施行した30例(平均年齢35.0歳)で,内訳は閉塞性無精子症7例(精管,射精管閉塞4例,精管切断術後3例),非閉塞性無精子症21例(染色体異常1例,原因不明20例),射精障害(脊髄損傷)2例であった.30例中20例で精子回収が可能であったが,1例は不動精子で凍結保存はできなかった.20例中15例にICSI(卵細胞質内精子注入法)を施行し,8例で妊娠が成立,7例で出産に成功した.非閉塞性無精子症21例中精子回収可能であった11例(52%)と不可能であった10例における精子回収の予測因子の検討では,FSH・LHは非回収群で有意に高値であり,Johnsen's scoreは非回収群で有意に低かった.この3因子は精子回収の予測因子となり得ると考えられたOwing to progress of assisted reproduction technology in recent years, it has become possible for couples with infertility problems to have children. Between March 1998 and May 2003 testicular sperm extraction (TESE) was performed on 30 men with male-factor infertility in our hospital. Consequently, we succeeded in recovering 20 spermatozoa. Intracytoplasmic sperm injection was subsequently performed in 15 couples and resulted in 8 pregnancies. There was a statistically significant difference in follicle-stimulating hormone, luteirizing hormone and Johnsen's score between the non-obstructive groups with successful TESE and those with unsuccessful TESE.
著者
前田 真梨子 尾関 基行 岡 夏樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回全国大会(2014)
巻号頁・発行日
pp.1E5OS23b4, 2014 (Released:2018-07-30)

友人など親しい人からの「どっちがいいと思う?」という類の相談は,こちらにとってはどうでもいい内容でも無下にはできない.そんなときに代わりに相手になってくれる意思決定支援システムとして,本研究では,遅延視覚フィードバックを利用した占い型相談システムを提案する.本システムの特徴は,「誰かに相談している」という相談者の気持ちを損ねず,且つ,相談者の本当の気持ちをある程度察することができることである.
著者
前田 真治 杉田 淳 齋藤 雅人 萩原 摩里 池本 毅
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.179-186, 2006 (Released:2010-04-30)
参考文献数
7

日本酒濃縮物 (日本酒濃縮入浴剤) 添加温水が人体にどのような影響をもたらし、有用な作用があるかをみるために、健常成人を対象に日本酒濃縮物添加温水、またその特異成分であるα-エチルグルコシド添加温水、水道水温水とを比較検討した。その結果、血圧・脈拍は3者間で差がなく心肺への負担は水道水温水と同じであった。前額部の表面皮膚温で日本酒濃縮物添加温水が他2者に比して出浴後緩徐な低下であり、保温効果が示唆された。深部体温計の経過から日本酒濃縮物添加温水が、熱吸収効率の高い要因としてα-エチルグルコシドの関与が考えられた。皮膚血流量増加も加味した結果から、日本酒濃縮物添加温水は、温水中の熱が身体内に入りやすく、かつ出にくい環境を作り出すと考えられる。その要素として、α-エチルグルコシド以外の溶存物質が関与することで、より強い熱運搬作用と保温作用をもつと結論した。皮膚水分量の測定から、温水中に入っている部分では、出浴後早期の潤いはあるが、早期に以前の状態に戻ることがわかった。温水中に入っていない顔面は、皮膚の角層水分量が日本酒濃縮物添加温水の方が良好であり、保湿量が増加していることが認められた。
著者
前田 真治 岡崎 健
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.231-236, 1982-07-18
被引用文献数
1

従来, 慢性関節リウマチ(RA)患者のsystemic index(Lansburyの方法)のgrip strengthを測定する際に成人用水銀血圧計の圧迫帯(cuff)のゴム袋を正確に2回折りたたんだ大きさ8.5×14.0cmのカフを用いて, あらかじめ20mmHgになるように脹らませたものを力一杯握りしめ左右の手で3回試み, その最高値平均をもって握力記載値としていたが, 日常外来診察時のような場合は, やや小さめの6.5×14.0cmのカフのような日本人の小さな手に合った大きさを用い, 測定間隔を30秒以上あけ, リウマチによる変化を認める手について左右を2回ずつ測定し, その左右各々の最高値, あるいは全体の最高値を測定値とするのが良いと思われた.
著者
香川 真二 村上 仁之 前田 真依子 眞渕 敏 川上 寿一 道免 和久
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.B0148-B0148, 2007

【目的】本研究の目的は、動作の熟練した頚髄損傷(頚損)者の身体感についての語りから、理学療法について再考することである。<BR><BR>【方法】サイドトランスファーが獲得されているC6完全麻痺患者に自らの身体についての半構造化インタビューを行い、得られた患者の主観的側面を解釈し、考察した。尚、対象者には本研究の趣旨を説明し、学会発表への同意が得られている。<BR><BR>【結果】インタビュー結果の一部を示す。<BR>Th:「怪我した直後の身体ってどんな感じ?」Pt:「頚から下の感覚が急に鈍くなったから、足の位置とか手の位置がよくわからんようになったり、自分の体をどう認識していいかわからへんようになってました。初めて車椅子に座った時は、座ってる感覚なかったかな。車椅子にこう、くくりつけられているような感じ。今は、この感覚のない身体でも、微妙に感じがわかるんですよ。だから、この感じが座ってるっていう感じって。だから体で覚えるとかじゃなくて頭で覚えんとしゃーないっすね」<BR>Th:「リハビリして動作が上手になっていく時ってコツみたいなのがあるの?」Pt:「突然じゃなくって、間違えたり正解したりとかを繰り返すのも必要なんかなって。成功ばっかりじゃダメで失敗したからそこに何かをみつけていくみたいな。そんな風にして自分たちが頚髄損傷になってから今の状態があるんかなーって」<BR><BR>【考察】「自分はこうである」といった確信は、個人としての主体が現実の秩序を疑ったり、確かめたりしながら築きあげたものであり、自分自身の「客観」や「真理」を保障するものである。今回の結果から、頚損者では受傷直後に自己の「身体状況」における確信が破綻していることが明らかとなった。さらに、「車椅子にくくりつけられているような感じ」といった「知覚」も変貌していた。つまり、受傷前までほぼ一致してきた「身体状況」と「知覚」が一致しない状態に変化している。この不一致が動作獲得の阻害因子の一つになっていると考えられた。そして、動作が獲得されるためには失敗と成功の中に表れる「身体状況」と「知覚」の関係性から、何らかの秩序を見つけていく必要がある。理学療法においては、まず「身体状況」と「知覚」の一致を目的に運動療法を行わなければならない。そのためには、「身体状況」と「知覚」をひとつずつ確かめながら体験的に認識することが必要となる。具体的には、セラピストが言語により動作の内省を「問い」、患者は自己の身体で知覚されたことを言語で「表象」する。セラピストの支援で構造化されていく語りの中で、患者自身の体験が意味づけられ、「身体状況」と「知覚」の関係性を学習し、新たな身体における確信が再構築されると考えられる。<BR>
著者
渡辺 久美 近藤 益子 太田 にわ 池田 敏子 前田 真紀子 太田 武夫
出版者
岡山大学医療技術短期大学部
雑誌
岡山大学医療技術短期大学部紀要 (ISSN:09174494)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.85-90, 1997-09-10
被引用文献数
2

2週間の特別養護老人ホームの実習前及び実習後の学生の老人イメージを20項目の尺度を用いて調査した。その結果,以下のことが明らかになった。 1. 実習後のイメージの平均得点は,「ユーモアのない」から「ユーモアのある」へ,「生気のない」から「生気のある」へと好ましい方向へ上昇し,一方「経験に富む」,「穏やかな」,「現実的な」は好ましくない方向へ変化した。 2. 3分の1以上の学生が実習後に特にイメージが変化した項目として「ユーモアのない/ユーモアのある」の項目をあげた。 3. 老人像は全体として「暇な」,「弱い」,「孤独な」という否定的な老人イメージと「経験に富む」,「暖かい」という肯定的イメージで捉えられており,このイメージは実習前後で共通していた。実習前後では全体として老人像に大きな変化はなかったものの,実習によって,より活動的な老人イメージを抱き,より現実的に老人をとらえていることが明らかになり,A園での老人看護学実習は教育上意義のある実習であると評価した。This study investigated how nursing students perceived the elderly living in a nursing home for the elderly. Testing was done both before and after they experienced a two-week nursing practice at the nursing home. Three findings were obtained. (1) The students regarded the elderly not only as more humorous and vital but also less experienced, peaceful, and realistic before than after experiencing the practice. (2) Over a third of the students named humorous/not humorous as an item for which they experienced a marked change in image of the elderly. (3) The students generally regarded the elderly as being experienced, warm, bored, weak, and lonely. The findingsindicate that the nursing practice provided the students with an opportunity to form better and realistic images of the elderly.