著者
原田平 輝志 前田 稔 金沢 洋子 桃園 裕子 小嶋 正治
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.1407-1410, 1986-03-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
9
被引用文献数
6 7

Interconversion of 2-deoxy-2-fluoro-D-glucose (FDG) and 2-deoxy-2-2-fluoro-D-mannose (FDM) catalyzed by acid has been detected by 19F-NMR method. Although FDG and FDM were stable towards 1 N hydrochloric acid, in stronger acidic media the two hexoses underwent epimerization at C-2.
著者
原田平 輝志 前田 稔 甲斐 康信 尾前 裕子 小嶋 正治
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.165-172, 1985-01-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
22
被引用文献数
26 34

Methyl 3-O-benzyl-4, 6-O-benzylidene-2-O-(trifluoromethanesulfonyl)-β-D-mannopyranoside (7) was examined as a substrate for the preparation of 2-deoxy-2-fluoro-D-glucose (1) by fluoride ion treatment. The triflate (7) reacted rapidly with tetraalkylammonium fluorides in acetonitrile or tetrahydrofuran to give methyl 3-O-benzyl-4, 6-O-benzylidene-2-deoxy-2-fluoro-β-D-glucopyranoside (10) in 52-57% yield. Removal of the protecting groups from 10 by the use of 50% methanesulfonic acid afforded the required 1 in good yield. This synthetic sequence may provide an effective alternative to known methods for preparing 18F-labeled 1.
著者
原田平 輝志 前田 稔 矢野 裕二 小嶋 正治
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.32, no.8, pp.3317-3319, 1984-08-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
9
被引用文献数
15 18

A nucleophilic displacement reaction of methyl 3, 4-O-isopropylidene-2-O-(trifluoromethanesulfonyl)-6-O-trityl-β-D-talopyranoside (10) with tetraalkylammonium fluorides in acetonitrile gave methyl 2-deoxy-2-fluoro-3, 4-O-isopropylidene-6-O-trityl-β-D-galactopyranoside (11). Excellent conversion of 11 into 2-deoxy-2-fluoro-D-galactose (1) was achieved by hydrolysis with 5 N hydrochloric acid.
著者
前田 潤 南條 育子 古賀 裕康 栂 哲夫 槇村 浩一 坪井 良治
出版者
日本医真菌学会
雑誌
Medical Mycology Journal (ISSN:21856486)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.J1-J6, 2016 (Released:2016-03-01)
参考文献数
11
被引用文献数
4 11

白癬の主要病原菌であるTrichophyton rubrum (14菌株) およびTrichophyton mentagrophytes (14菌株) に対するルリコナゾールの最小発育阻止濃度 (MIC) および最小殺真菌濃度 (MFC) を外用抗真菌薬 6 剤 (ラノコナゾール, ビホナゾール, エフィナコナゾール, 塩酸テルビナフィン, 塩酸ナフチフィンおよびリラナフタート) におけるそれぞれの濃度と比較した. T. rubrumおよびT. mentagrophytesに対するルリコナゾールのMIC90 はともに0.00098 μg/mlとなり,MFC90 においても,ともに0.0078 μg/mlとなり,試験薬剤のなかで最も強い抗真菌活性を示した.静真菌的に作用するとされるアゾール系薬剤であるビホナゾールの MFC/MIC ratioはT. rubrumで≧48.3, T. mentagrophytesでは≧19.6であり, エフィナコナゾールでも71.4および26.9であった. しかし, ルリコナゾール (13.4および6.1) およびラノコナゾール (11.1および5.0) は, 殺真菌的に作用するとされるテルビナフィン (8.0および12.6), ナフチフィン (9.1および8.6) およびリラナフタート (15.4および11.4) と同程度の MFC/MIC ratioであった. このことからルリコナゾールおよびラノコナゾールは両菌種に対して殺真菌的作用も有することが示唆された. 本研究において, ルリコナゾールは日本および米国で市販されている主要外用抗真菌薬のなかで白癬菌に対して最も強力な抗真菌活性を示し, 白癬の治療に際しての最も有効な薬剤の1つであると考えられた.
著者
前田 幸男
出版者
木鐸社
雑誌
年報政治学 (ISSN:05494192)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.215-235, 2013
著者
杉森 一哉 沼田 和司 岡田 真広 二本松 宏美 竹林 茂生 前田 愼 中野 雅行 田中 克明
出版者
公益社団法人 日本超音波医学会
雑誌
超音波医学 (ISSN:13461176)
巻号頁・発行日
2019

<p><b>目的</b>:慢性肝疾患患者にガドキセト酸ナトリウム(gadolinium ethoxybenzyl diethylenetriaminepentaacetic acid: Gd-EOB-DTPA)での核磁気共鳴画像 (magnetic resonance imaging: MRI)(EOB-MRI)および造影超音波を施行して,早期肝細胞癌(early hepatocellular carcinoma: eHCC)や高度異型結節(high grade dysplastic nodule: HGDN)と再生結節(regenerative nodule: RN)の鑑別に有用な特徴的所見を調査した.<b>対象と方法</b>:最大径が1 cm以上でかつ病理学的に診断された平均腫瘍径がそれぞれ15.5 mm,15.1 mm,14.8 mmの早期肝細胞癌(100結節),HGDN (7結節),RN (20結節)を後ろ向きに検討した.これらの結節のEOB-MRI肝細胞相の信号強度所見と,造影超音波動脈相の所見を用い,RNに特徴的な所見について検討した.<b>結果</b>:早期肝細胞癌100結節中98結節は,EOB-MRIの肝細胞相で低信号(n=95),等信号(n=2),高信号(n=1)を呈し,HGDN 7結節は,低信号(n=6),または高信号(n=1)を呈し,造影超音波動脈相においてはいずれも求心性血管を認めた.早期肝細胞癌1結節では,EOB-MRI肝細胞相で低信号を呈し,造影超音波動脈相で遠心性血管と求心性血管の両方が観察された.RN 20結節中18結節と早期肝細胞癌の残りの1結節ではEOB-MRIで結節中心に小さな低信号域を伴い,周囲は高信号を呈した.残り2結節のRNでは肝細胞相で高信号のみを呈し,造影超音波動脈相で遠心性血管が観察された.結節中心部の小低信号域は,造影超音波動脈相では中央から辺縁に向かって走行する肝動脈とそれに伴走する門脈に一致していた.<b>結論</b>:EOB-MRI肝細胞相および造影超音波動脈相での中心部の血管構造所見は,RNに特徴的な所見である可能性がある.</p>
著者
前田 真治 長澤 弘 平賀 よしみ 頼住 孝二 古橋 紀久
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテ-ション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.p191-200, 1993-03
被引用文献数
10

脳内出血・脳梗塞の発症当日の治療として従来から安静臥床がなされているが,安静臥床による筋力低下・起立性低血圧などは,リハビリテ-ションを遅らせる要因となる.そこで,発症当日から座位・立位・歩行訓練などを試みた結果,体幹機能は対照群と比較して有意に維持でき,その後の機能予後も比較的良好なことを認めた.一方,自覚症状が訴えられない患者やII桁以上の意識障害で従命ができない患者は,安全管理の面から訓練不能であった.また,発症後数日間以上安静臥床させた群との比較でも再発・進行率には有意差はなかった.さらに最終到達運動機能については,不可逆的な廃用症候群が生じる前に訓練が始まれば差はないと考えられた.したがって,自覚症状を訴えることができ,II桁以上の意識障害と重篤な他の合併症がない限り,健側と体幹筋力維持,廃用症候群防止を目的に脳内出血・脳梗塞は発症当日から可及的立位・歩行訓練を開始することは可能と思われた.
著者
稲垣 宏之 杉谷 政則 瀬戸口 裕子 伊藤 良一 織谷 幸太 西村 栄作 佐藤 進 加藤 正俊 齋 政彦 山本(前田) 万里 亀井 優徳
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.403-411, 2009-07-15 (Released:2009-09-01)
参考文献数
17
被引用文献数
6 6

エピガロカテキン-3-O-(3-O-メチル)ガレート(EGCG3″Me)を始めとするメチル化カテキンを含有する茶品種「べにふうき」と,国内流通量の大半を占め,かつメチル化カテキンを含まない茶品種「やぶきた」の抗肥満効果を比較検討した.12週齢のC57BL/6J雄性マウス(n=10/群)に低脂肪飼料,高脂肪飼料,高脂肪飼料に2%「べにふうき」茶葉または2%「やぶきた」茶葉を添加した飼料を与えて5週間飼育した.2%「べにふうき」茶葉高脂肪飼料を摂取した群は,高脂肪対照群に対し,体重,皮下および内臓脂肪組織重量,血中レプチン濃度が有意に低減した.一方,2%「やぶきた」茶葉高脂肪飼料を摂取した群では有意な抗肥満効果は皮下脂肪組織重量のみで観察され,相対的に抗肥満効果が弱かった.また工業的利用性の高い「べにふうき」熱水抽出エキスを1日1回体重1kg当りのカテキン総量として100mg,50mgおよび25mgを強制経口投与した結果,用量依存的な抗肥満効果が認められた.以上の結果より,「べにふうき」は「やぶきた」よりも強い抗肥満効果を示し,その効果は用量依存的であることが明らかにされた.また,「べにふうき」の強い抗肥満効果は,EGCGよりも吸収性および血中滞留性に優れたEGCG3″Meを始めとするメチル化カテキンが特異的に含まれているためと考えられた.
著者
宗像 昭子 鈴木 利昭 新井 浩之 横井 真由美 深澤 篤 逢坂 公一 松崎 竜児 三浦 明 渡辺 香 森薗 靖子 権 京子 金澤 久美子 宮内 郁枝 鈴木 恵子 久保 和雄 尾澤 勝良 前田 弘美 小篠 榮
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.34, no.13, pp.1525-1533, 2001-12-01
参考文献数
14
被引用文献数
1

今回我々は, 当院で維持血液透析を施行している安定した慢性腎不全患者59名を対象患者として, ベッドサイドにて簡便に使用できるアイスタット・コーポレーション社製ポータブル血液分析器i-STATを用いて, 透析前後で全血イオン化Ca (i-Ca) 濃度を測定し, 血清T-Ca濃度との関係について検討し, 以下の結果を得た.<br>1) 透析前後における血清T-Ca濃度, 全血i-Ca濃度は, それぞれ9.43±0.90→10.54±0.70mg/d<i>l</i> (p<0.05), 1.26±0.10→1.30±0.07mmol/<i>l</i> (p<0.0001) と, いづれも有意な増加を示した. 2) Caイオン化率は, 53.43±0.03→49.55±0.04% (p<0.001) へと透析後有意に低下した. この原因として, 血液pHの変化の影響が考えられ, 血液pHとCaイオン化率との間には明らかな負の関係が認められた. 3) 透析前後における, 血清T-Ca濃度と全血i-Ca濃度の関係について検討したところ, 透析前ではy=7.507x+0.015 (r=0.839; p<0.001) と強い正の相関が認められたが, 透析後においては, 全く相関が認められなかった. この点について, pHならびにAlbを含めた重回帰分析法を用いて検討したところ, T-Ca=3.369×i-Ca+5.117×pH-32.070 (r=0.436, p=0.0052) と良好な結果が得られた. 4) 透析前後の全血i-Ca濃度の測定結果から, 容易に血清T-Ca濃度を換算できるノモグラムならびに換算表を作成した.<br>以上の結果より, ポータブル血液分析器i-STATを用いた, ベッドサイド ("point-of-care") での全血i-Ca濃度の測定とノモグラムの利用は, 透析室においてみられるCa代謝異常に対して, 非常に有用であると考えられる.
著者
大浜 公司 折居 英章 河野 英昭 前田 博 生駒 哲一
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.131, 2009 (Released:2009-12-15)

書類や資料などの文章画像の二値化は,文字認識や古くなった本の電子化のような多くの応用において重要な役割をはたす.しかし劣化した文章画像において,背景と文字を判別することは難しい. 本研究では,そのような劣化した文章画像においてもうまく二値化できる手法を提案する. まず,大まかな背景画像を取得するために元画像にメディアンフィルタを適応する.その背景画像と元画像の差分を取り,背景が除去された画像を得る.さらにその差分画像をローカルに線形変換することで字部分の特徴を大きくし.その画像を二値化することによって劣化部分を取り除いた鮮明な文章画像を得る. 提案手法と四つの既存手法を複数の劣化した文章画像に対して適応し,その有効性を示す.
著者
大橋 和也 前田 忠計 小寺 義男 丸橋 正弘 大谷 真理 大石 正道 伊藤 一郎 佐藤 絵里奈 大草 洋 松本 和将 馬場 志郎
出版者
日本プロテオーム学会(日本ヒトプロテオーム機構)
雑誌
日本プロテオーム学会大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.18, 2009

シスプラチンやタキソールは優れた抗腫瘍効果から、悪性腫瘍の治療において頻用されている抗癌剤であり、膀胱癌においても一般的な化学療法に組み込まれている。これら抗癌剤の有効性は証明されているものの、徐々に抵抗性を示す症例を経験する。これは膀胱癌がシスプラチンやタキソールに対して耐性を獲得したことが原因の一つとして考えられる。そのため、これら抗癌剤に対する耐性獲得機序の解明が求められている。しかし、膀胱癌において薬剤耐性を獲得する機序は未だ不明な点が多い。そこで、我々は予後因子としてのマーカーの発見ならびに薬剤耐性獲得機序解明を目的として研究を進めている。本研究では、膀胱癌細胞株 T24 、膀胱癌細胞株 T24 より樹立されたシスプラチン 26.6μM の培地で成育された T24 シスプラチン耐性株を用いた。これらを二次元電気泳動法により定量分析し、シスプラチン耐性関連タンパク質を探索した。二次元電気泳動法は一般的な方法よりも高分子量タンパク質を分析可能なアガロース二次元電気泳動法を用いた。二次元目の SDS-PAGE 用ゲルのアクリルアミド濃度は 12% 均一ゲルと、高分子領域の分離能が高い 6-10% 濃度勾配ゲルを用いた。また、二次元電気泳動ではゲル毎の泳動パターンの差が問題となるので、再現性確認のため、T24 、T24 シスプラチン耐性株を各 3 回独立に電気泳動し、解析した。T24 と T24 シスプラチン耐性株を比較分析した結果、12% 均一ゲルにおいて約 300 スポット中 22 スポット、6-10% 濃度勾配ゲルにおいて約 150 スポット中 9 スポットのシスプラチン耐性獲得関連タンパク質を検出した。これらを LC-MS/MS により分析した結果、最終的に 25 種類のタンパク質の同定に成功した。同定されたタンパク質はシスプラチン耐性関連として報告されているものが 3 種類、報告されていないものが 22 種類であった。現在、22 種類のタンパク質から T24 シスプラチン耐性株において増加した 5 種類、消失した 1 種類、大きく減少した 2 種類の合計 8 種類のタンパク質に注目し、発現量解析を Western Blotting 法により行っている。発表ではこれらの結果をタキソール耐性株の分析結果と共に報告する。
著者
桐 広樹 端山 昌樹 前田 陽平 識名 崇 増村 千佐子 岡崎 鈴代 奥野 美香 武田 和也 津田 武 猪原 秀典
出版者
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
雑誌
頭頸部外科 (ISSN:1349581X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.39-44, 2018 (Released:2018-07-31)
参考文献数
12

歯性上顎洞炎は耳鼻咽喉科と歯科の両方で治療が行われており,治療方針も各施設によって異なっている。今回,われわれは歯性上顎洞炎の診断および治療を検証するために,歯性上顎洞炎30例32側を対象に,診断モダリティおよび治療方針について後向きに検討を行った。初期治療として抜歯とESSが行われた9例では再発を認めなかったものの,抜歯だけが行われた12例のうち8例で後にESSが行われた。また歯科用単純X線写真にて原因歯の診断が可能であったのは55%であり,歯性上顎洞炎の診断にはCTでの読影が必要であると考えられた。いずれも後向きの検討であり,今後治療方針を一定にした前向き研究が必要であると考えられた。