著者
喜多村 美保 友清 衣利子 前田 潤滋
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集 第18回風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
pp.000024, 2005 (Released:2005-07-20)

It is known that the spread of structural damage is more strongly affected by gust speeds than by maximum wind speeds. The authors have focused on the duration and fluctuation of wind gusts. The results of damage analysis based on the effects of Typhoon Bart in 1999 have indicated that the spread of damage has a higher correlation to the standard deviation of the wind gusts rather than to the intensity of turbulence. Comparisons of the time evolutions of wind records at selected observation points have indicated more serious damage at areas with higher fluctuations of wind speed. Although the above investigation is based on a survey of the damage of only one typhoon, it is suggested that fluctuation intensity as well as the duration of high wind speed is a significant factor in the spread of structural damage.
著者
前原 寛
出版者
日本幼稚園協会
雑誌
幼児の教育 (ISSN:02890836)
巻号頁・発行日
vol.109, no.2, pp.30-33, 2010-02-01
著者
岡村 聡 坂本 泉 金 容義 石塚 治 湯浅 真人 冨士原 敏也 藤岡 換太郎 倉本 能行 前田 仁一郎
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.7, 2007

孀婦岩構造線は,伊豆・小笠原弧を北部と南部に二分する大構造線であり,北北東―南南西方向の走向を示し,その東側斜面に沿って比高最大1500mの急崖が発達し,地殻の深部断面を観察することができる.<Br> 孀婦岩構造線の南東に位置する沢海山は,鮮新世の活動年代を示す火山フロント帯火山であり,島弧玄武岩の化学組成を示す.<Br> 孀婦岩構造線沿いに観察される地殻断面(孀婦地塊)は,後期中新世を示す塊状の溶岩・貫入岩とハイアロクラスタイト及び,それらを供給するフィーダーダイク・溶岩が観察される.孀婦地塊を基盤とする背弧側には中新世~鮮新世に活動した小海丘群が存在する.孀婦地塊と小海丘群の火成岩類は,いずれも背弧海盆玄武岩の特徴を示す点で共通するが,後者はIndian Ocean MORBタイプアセノスフェアの寄与が大きかったことを示唆する.
著者
古川 敬之 圓尾 拓也 杉浦 久裕 信田 卓男 塚田 祐介 鈴木 学 穴澤 哲也 吉原 啓太 前田 菜穂子 林 計道 福田 真平 細川 昭雄
出版者
動物臨床医学会
雑誌
動物臨床医学 (ISSN:13446991)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.121-125, 2012

グレート・ピレニーズ,去勢雄,6歳齢が左側鼻腔内からの出血を主訴に来院した。頭部単純X線検査にて左側鼻腔内の不透過性亢進を認めたことから,第1病日に頭部CT 検査および生検を行った。病理組織学的検査結果は骨肉腫であった。 進行度はWHO のTNM分類に基づき,T1N0M0と診断した。第24 病日に鼻腔内骨肉腫の減量手術を行った後,第29病日より高エネルギー放射線治療装置による放射線療法を36Gy/6 回/3週にて行った。第416病日,腐骨となった鼻骨片除去を行い,同時に鼻腔内粘膜の生検を行ったところ,骨肉腫の再発が認められた。第969病日,肺腫瘤および脾臓腫瘤を認め,第1012病日自宅にて死亡した。鼻腔内骨肉腫の犬に対して,減量手術および術後小分割放射線療法を行い,死亡までの2年9カ月良好な経過を得ることができた。
著者
前河 正昭
出版者
広島大学
雑誌
Memoirs of the Faculty of Integrated Arts and Sciences, Hiroshima University. IV, Science reports : studies of fundamental and environmental sciences (ISSN:13408364)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.195-198, 1997-12-28

第I章序論 ニセアカシアは日本で大型帰化植物として成功した数少ない木本植物である。しかしその分布拡大や更新維持機構は不明であり,かつ,ニセアカシア群落に対しての在来植生への林相転換技術も確立していない。そこで本研究は,ニセアカシアが分布を拡大している防災緑地を対象として,その生物学的侵入の実態を把握するとともに,ニセアカシア群落の林相転換および,同群落を含めた流域レベルでの景観管理について考察することを目的とした。第II章防災緑地周辺におけるニセアカシア群落の分布拡大過程 治山緑化工としてニセアカシアが導入された長野県牛伏川流域を対象にエコトープ図を作成した。そしてニセアカシア群落の分布およびその集団枯損の発生の立地依存性とその集団枯損後の在来植生への遷移の可能性について検討した。ニセアカシア群落の分布は渓畔域に集中しそのパッチ面積が現存する植生型のなかで最も大きく,様々な立地にまたがって分布していた。したがって,当地のニセアカシアは河川を主なコリドーとし,撹乱の発生,波及に伴って分布を拡大してきたことが推察された。渓畔域での拡散は,主として種子の流水散布と実生更新によってなされ,それに後続する局地的な拡散は主として定着個体の根萌芽更新によるものと推察された。ニセアカシア集団枯損林分の大部分では,在来植生への遷移は停滞し,ニセアカシアの根萌芽による更新もほとんど起きていなかった。次に,ニセアカシアとケショウヤナギがともに分布する長野県梓川の下流域において,46年間にわたる渓畔域の景観構造の変化を調べた。ケショウヤナギ群落は主として,流路変動によって新規に形成され,他の樹木が存在しない中洲や,河岸段丘で分布を拡げていた。それに対してニセアカシア群落は主として河岸段丘のなかでも護岸に接する所でまず成立し,その後にヤナギ林やアカマツ林の存在する立地へと侵入していた。特に1975年から1989年にかけては景観の多様性が増大したが,これは中洲や河岸段丘が安定化し河原の面積が減少し,木本群落へと置き換わったことと,ニセアカシアの在来植生への侵入が進んだため植生型の種数が増加したことによるものであった。これらの景観構造の急速な変化には,上流部のダム建設による土砂流出量の減少や,ニセアカシアの薪炭や農業用品の支柱としての利用が途絶えたことなどが関係していると考えられた。ニセアカシア群落の分布拡大は,今後の自然撹乱の頻度・規模を縮小させ,他の渓畔林の更新の機会を減少させる恐れがあることも示唆された。またニセアカシア群落と,在来性木本種との混交群落の相対優占度の総計は,1994年にはすでに52%に達し,寡占状態となっていることから,今後もニセアカシア群落の急速な増加が進むことが予想された。さらに,石川県安宅国有林を対象として,海岸防災林に成立する成帯構造と植生構造を把握し,そのなかのニセアカシアおよびニセアカシア群落の位置づけを明らかにするためベルトトランセクト法による植生調査を行った。クラスター分析から合計11個の植生型を区分し,このうちニセアカシア群落には,優占度が低いながらもクロマツが混交し,林床で草本植物の優占するニセアカシア群落と,ニセアカシアが単独で林冠を優占し,林床で低木種が優占するニセアカシア-コウグイスカグラ群落の2型が認められた。植生帯は,打ち上げ帯,草本帯,小木本帯および木本帯の4帯で,その境界は汀線からの距離で29m,50mおよび158mであることが判った。ニセアカシア群落は,高木林にまで成長可能な群落でありながらも,木本帯よりはむしろ小木本帯要素の群落と判断され,在来植生により形成されるべき成帯構造に不調和をもたらしていた。またニセアカシア群落の種多様性は,在来群集やクロマツ群落の傾向とは反対に,環境傾度に沿って減少する傾向があった。このことからニセアカシア群落は草本帯,小木本帯の潜在立地に関しては,群集の種多様性を高める反面,木本帯の潜在立地においては,群集の種多様性を低下させていることが推察された。第III章樹形からみたニセアカシアの生態的特性 梓川下流域にはニセアカシアの除伐という人為的植生管理によって相観的にはケショウヤナギ-ニセアカシア混交林だった所がケショウヤナギの純林に誘導された区域が存在する。そこでこのケショウヤナギ林を対象に毎木調査を行った。ニセアカシアは除伐された後には,親個体ともケショウヤナギの樹幹とも離れ,かつ光環境の比較的良好な領域である林縁部に多数の根萌芽を分散させていることが判った。萌芽の樹幹の傾斜角度は林縁,林冠下の個体群でギャップ個体群に対して有意に大きかった。しかし根萌芽の傾斜角度は,全ての立地で大きい値を示し,立地間には有意差は認められなかった。
著者
川崎 洋平 前田 英児
出版者
九州理学療法士・作業療法士合同学会
雑誌
九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 第33回九州理学療法士・作業療法士合同学会 (ISSN:09152032)
巻号頁・発行日
pp.97, 2011 (Released:2012-03-28)

【はじめに】 長期的な松葉杖歩行は、荷重を受ける上肢へのストレスにより肩・頸部痛を生じ、ADLにおける問題や、QOL低下を生じることがある。筆者もその経験者であり、松葉杖歩行による、肩・頚部痛への問題を感じていた中、大腿骨頚部骨折後に荷重制限を必要とし筆者とよく似た症状を訴える患者を担当した。 本症例を通して、松葉杖歩行により二次的に生じる肩・頚部の痛みに関して検討したので文献的考察を含めて報告する。【症例紹介】 50歳代女性。H23.1.9交通事故により受傷、診断名は右大腿骨頚部骨折(H23.1.11骨接合術施行Twin hook +CCS)。術後6週間まで完全免荷期間であり、当院入院初期(H23.2.8)より移動手段は主に松葉杖歩行であった。 入院当初より頚部から右肩にかけて倦怠感を訴えており、肩甲帯アライメントは右肩甲骨が1.5横指下制。右肩甲挙筋に圧痛、頚部右回旋時に右頚部に運動時痛あり、右側への起き上がり時に痛みを訴えることがあった。 なお、ここで使用する情報に関してはヘルシンキ宣言に基づき、発表することに同意を得た。【考察】 市橋らは、松葉杖歩行による肩周囲の痛みに対しての胸鎖関節の関わりとその治療効果について研究を行っている。市橋らは松葉杖からかかる荷重より、胸鎖関節が荷重関節となり、関節機能異常を起こすことに着目しているが、胸鎖関節だけでのアプローチでは痛みが完全に消失しなかったことを報告している。 本症例の場合、頚部から右肩にかけての倦怠感を訴えている。これは、完全免荷での松葉杖歩行において、右側下肢の立脚相にあたる時期では、両松葉杖支持であっても右側上肢により強い荷重がかかることが予測される。この荷重に耐えるため、右側の小胸筋、広背筋、僧帽筋下部繊維といった肩甲骨下制筋群が過剰な筋収縮を引き起こし、二次的に右肩甲骨が1.5横指下制するというアライメント異常が生じたものと考えた。 肩甲挙筋の圧痛・頚部の運動時痛に関しては、上記の理由により、相対的に持続的な伸張ストレスと遠心性収縮を引き起こし、筋スパズムが生じたと考える。そのため、第1~4頚椎の横突起に起始をもつ肩甲挙筋のスパズムが、頚部右回旋時に頚椎関節面上の滑りを阻害し、運動時痛を引き起こしていたと考える。【考察に基づいたアプローチ】 本症例に対してのアプローチとして肩甲骨下制筋群のストレッチを指導したところ、頚部の運動時痛、肩甲挙筋の圧痛に徐々に改善がみられた。全荷重(術後9週)時期には肩甲骨のアライメントに左右差はなくなり、肩周囲の倦怠感・頚部運動時痛の訴えはなくなった。【結語】 本症例を通して、松葉杖歩行では歩行の安全性や安定性だけでなく、二次的に生じる肩・頚部の痛みについて全般的なアセスメント、アプローチ、メンテナンスを行っていく重要性を感じた。
著者
稲葉 頌一 大戸 斉 柴田 洋一 坂本 久浩 高橋 孝喜 十字 猛夫 前田 義章
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血学会雑誌 (ISSN:05461448)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.1-13, 1994-01-25 (Released:2010-03-12)
参考文献数
9

Sixty-six patients who succeeded in storing a sufficient volume of autologous blood (mean±SD; 1097±452ml) using KL-3R3 solution contained in blood bags before elective surgery were included in this study, a five week phase 3 clinical trial of the whole blood preservative solution KL-3R3, commonly known as CPDA-1 (citrate phosphate dextrose adenine) solution. The mean time required for sufficient storage of autologous blood was 23.4±6.9 days, with 40 of the 66 (60.6%) requiring more than 21 days, a period of time that would have resulted in time expiration had we used the citrate-phosphate-dextrose (CPD) or acid-citrate-dextrose (ACD) solution bags which are presently commercially available. Sixty of the 66 patients (90.9%) completed their operations using only autologous blood units. After eliminating three patients who were administered recombinant erythropoietin, the efficacy of KL-3R3 was evaluated as effective in 61 (96.8%) of the 63 patients evaluated (markedly effective 57 (86.4%) and effective 4 (6.1%). Furthermore, in 48 of 56 patients (85.7%), in whom we were able to measure the autologous blood recovery rate after 24 hours of transfusion were estimated effective (markedly effective 29 (51.8%) and effective 19 (33.9%)). In sixty-three patients who had hematological and biochemical laboratory data, vital signs, and urinary data recorded both before and after receiving autologous blood units. RBC counts and hemoglobin levels and platelets counts decreased, and WBC counts increased after returning autologous blood at operation, changes observed commonly under surgical stress. Hemolysis markers such as GPT, indirect bilirubin, and LDH were slightly increased the day after operation, but returned to normal the second day after operation. Other data moved within normal limits expect urine occult blood. Hematuria was observed immediately after transfusion of autologous blood units, but this finding was observed transiently (the first day after transfusion 45.7% and the second day 13.3%). The safety was evaluated in sixty-five patients' blood bags by sight observations and bacterial culture tests, and no abnormal findings or bacterial propagation were detected. One patient was excluded from the safety evaluation because he was operated on within a week of initial predeposition. Two-hundred-thirty-eight KL-3R3 preserved blood bags were transfused in the 66 patients, in one (1/238, 0.4%) which had be discarded because of a large clot formation. In sixty-one patients, both the efficacy and the safety tests of KL-3R3 were rated for usefulness, with all 61 confirmed useful. The laboratory data of the 26 patients whose autologous blood were used within 21 days and the 40 patients whose autologous blood contained at least one unit that exceeded 21 days preservation was compared, with no significant differences observed.Our results confirmed that, in clinical trial of KL-3R3 preserved autologous blood units, all the criteria of effectiveness, safety and usefulness were satisfied.
著者
秦 広 前田 孝 田川 直人
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.117, no.12, pp.1511-1516, 1997-11-20 (Released:2008-12-19)
参考文献数
10

As for traction motor for railway vehicle, over fifty thousands DC motors are used only in Japan Railways Companies. Insulation breakdown is one of the biggest problem for traction motor and various kind of insulation tests are carried out for every motors at the time of overhaul. The methods and the way of these insulation tests are determined about thirty years ago or more. Materials of insulation and how to compose these materials have progressed in these days. So it is important to research what kind of insulation test is suited for traction motor.This time we made a research to estimate various kinds of insulation tests by carrying out dielectric breakdown test for over 150 motors. And this paper describes the result.
著者
前田 英行 小西 千代美 鈴木 孝志 中川 正明 五百井 俊宏 永谷 裕子 柴垣 太郎 高橋 邦夫 小林 雅史
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.114-117, 2011-03-10

2010年8月にプロジェクトマネジメント経験者・学識経験者20名による「メンタルヘルス研究会ワークショップ2010」を開催した.ワークショップの目的は,ワールドカフェ手法を導入し,メンタルヘルス不全に関する暗黙知を予防に活用できる形式知に変換することである.ワールドカフェによりアイディアを抽出し,対話,統合,投票により得られた結果は,(1)「プロジェクトは明るくリーダが率先」,(2)「ビーチパーティでチームビルディング」,(3)「9番バッターで思いっきり三振」,(4)「ファミリーケア・フレンドケアを大切に」,という4つの文章にまとめられた.これらの結果から,メンタルヘルス不全の予防策として,プロジェクトを(1)明るく前向きな場,(2)良い仲間関係の場,(3)育成と成長の場,(4)生活と仕事のバランスのとれた場,とすることが最重要であることが分かった.
著者
前野 紀一
出版者
公益社団法人 日本雪氷学会
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.449-455, 2006-09-15
参考文献数
26
被引用文献数
1 2

氷・ステンレススチールのせん断付着強度は,温度の低下とともに増加するが,約-13℃でほぼ一定値となる.破壊の様子は,約-13℃を境に高温側では付着破壊,低温側では凝集破壊となる.しかし,引張りの場合はすべて凝集破壊となる.<BR>氷・ポリスチレンの場合,せん断でも引張りでも破壊は付着破壊となり,付着強度は,氷・金属の付着強度に比べて桁違いに小さい.この違いは氷の付着メカニズムの違いで説明される.<BR>氷の滑り摩擦メカニズムは,滑り速度が約1cm/s(時速36m)以上では「摩擦熱による水潤滑」,速度1cm/s以下では「氷の凝着せん断変形」である.前者を説明する定量的理論は組立てられているが,後者を説明するこれまでの凝着理論は金属分野で組立てられたものであった.これを氷の摩擦に適用するには,焼結の効果を加えた新しい理論が必要である.
著者
雫田 研輔 畑 幸彦 石垣 範雄 高橋 友明 田島 泰裕 三村 遼子 前田 翔子
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, pp.940-945, 2017-01-31 (Released:2017-03-18)
参考文献数
8

腱板断裂術後に肩関節可動域や腱板の修復状態は良好だが,肩すくめ動作が改善せず肩関節挙上が困難な症例をしばしば経験する。今回,肩すくめ動作が肩関節周囲筋の筋活動パターンに及ぼす影響を明らかにする目的で調査したので報告する。対象は肩関節に愁訴のない若年健常者50例50肩(男性27例,女性23例,平均年齢26.3歳)である。被験者を利き腕が上になるような側臥位にしてスリングで上肢を吊るし,特に指示を与えず自由に行なわせた前方挙上(N 群)と肩をすくめながら行なわせた前方挙上(S 群)の2 種類の運動を行なわせた。同時に,表面筋電計を用いて利き腕の三角筋前部線維,中部線維および後部線維,僧帽筋上部線維,中部線維および下部線維の活動量を測定し, 2 群間で比較検定した。僧帽筋において,S 群はN 群より上部線維の活動量は促進され,下部線維の筋活動量は抑制されていた。また三角筋においてS 群はN 群より前部線維と中部線維の活動量が抑制されていた。したがって,肩すくめ様の挙上パターンが挙上筋力の低下を引き起こすことが分かった。
著者
矢竹 一穂 秋田 毅 中町 信孝 本間 拓也 前田 重紀 水越 利春 河西 司 阿部 學
出版者
日本森林学会
雑誌
日本林学会大会発表データベース 第115回 日本林学会大会
巻号頁・発行日
pp.P3053, 2004 (Released:2004-03-17)
参考文献数
2

新潟県十日町市珠川の林地、開放地、道路が混在し、連続した林分と分断・孤立した林分が分布する地域におけるリスの分布と林分の利用状況について、給餌台の利用状況調査とテレメトリー法により調査した。発信機を装着した4個体の夏_から_秋季の行動圏には1)連続した林分を利用、2)分断・孤立林分内で完結、3)複数の分断・孤立した林分間を移動して、利用する3タイプがみられた。車道上の轢死事例があり、孤立林分間の移動の延長として、今後も道路横断の可能性が考えられる。

1 0 0 0 OA 木芽説

著者
前田夏蔭
出版者
岡村庄助
巻号頁・発行日
1829
著者
松村 香織 笹栗 正明 光安 岳志 新井 伸作 前野 亜実 中村 誠司
出版者
一般社団法人 日本口蓋裂学会
雑誌
日口蓋誌 (ISSN:03865185)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.212-216, 2016

断端神経腫は,末梢神経切断後に神経の中枢側断端に生ずる腫瘤である。口腔領域における報告はオトガイ孔部や下唇が主で,上唇の報告例は1例のみであった。今回,われわれは口唇形成術後に上唇に発生した断端神経腫の1例を経験したのでその概要を報告する。