著者
河島 進 井上 陽子 示野 哲也 藤原 洋
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Chemical & pharmaceutical bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.498-505, 1990-02-25
被引用文献数
2

Rectal absorption of morphine from various kinds of suppository bases was investigated. The extent of bioavailability of morphine by rectal administration varied with the bases used (30.5-97.5%), but every value was higher than that in the case of oral administration (13.5%). Witepsol bases were preferable to macrogol base for the rectal absorption of morphine. In particular, Witepsol S-55 or W-35 gave a higher plasma peak level than H-15 or E-75,whereas the difference in the mean residence times obtained from these bases could not be regarded as significant. Sustained-release suppositories of morphine could be prepared simply by mixing alginic acid (Alg) with morphine in a suppository base. Further, prolonged rectal absorption could be obtained by using these sustained-release suppositories, and the absorption rate was controlled by the amount of Alg added. It seems likely that the sustained release was due to the binding of morphine to Alg from the results of partition coefficient and binding ratio measurements in aqueous solution. The rapid initial absorption and the subsequent prolonged absorption of morphine simultaneously obtained from the morphine-Alg suppository may be useful in the clinical context.
著者
渡邉 力夫 澁谷 優樹 菅原 洋平
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会誌 (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.136, no.1, pp.4-7, 2016

1.はじめに 東京の最高気温が連日35度を超えていた8月初頭であるにもかかわらず,涼しい風が吹く高原らしい爽やかさを体感できるJR小海線「野辺山駅」は,JR線の駅としては最高標高
著者
中川 照彦 土屋 正光 勝崎 耕世 小原 洋一 諏訪 清史 福田 修一 福島 芳宏
出版者
医学書院
雑誌
臨床整形外科 (ISSN:05570433)
巻号頁・発行日
vol.37, no.6, pp.685-692, 2002-06-25

1997年~2001年の5年間に,SLAP lesionに対し鏡視下上方関節唇修復術を行った野球選手の投球障害肩17例17肩を対象とした.全例男性で,手術時年齢は平均25.1歳(16~51歳)であった.ポジションは投手11例.野手6例.レベルはプロ野球3例,社会人野球3例,大学野球1例,高校野球5例,草野球5例であった.鏡視下上方関節唇修復術はSnyderの手技に準じて行い,後療法では特に術後3カ月以降の投球メニューについて詳述した.徒手検査ではcrank test,anterior apprehension肢位での疼痛,三森テスト.O'Brien testが有用であった.12カ月以上フォローアップできた13例中11例(85%)で完全復帰を果たした.術後復帰までの平均期間は.投手8.4カ月,野手6.8カ月であった.鏡視下上方関節唇修復術の手術成績は良好であり,上腕二頭筋長頭腱関節唇複合体の解剖学的修復という面からも,本術式は推奨できるものと考える.
著者
三島 和宏 根本 貴弘 萩原 洋一 辻澤 隆彦
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2019-IOT-46, no.14, pp.1-6, 2019-06-07

東京農工大学では,2016 年度の教育用電子計算機システムの更新に合わせて,新入生向けの教育プログラムである 「情報オリエンテーション」 のプログラム改訂を行った.情報オリエンテーションでは,新入生に対して本学での情報システムの利活用を支援するべく,教育用電子計算機システムの概要と様々な情報システムを網羅的に取り扱う.本プログラムに並行して,新入生向けの基本的な情報リテラシに関するアンケートを実施しており,高校までに習得した情報技術の状況を複数の大学にて連携し調査を行っている.本稿では,情報オリエンテーションにて実施しているアンケートを基に本学における学生の情報リテラシ動向の分析を行う.2018 年 3 月に同様の報告を行っているが,本稿ではこれ以降に実施されたアンケート結果を含めて複数年での状況比較を実施する.これにより,本学学生における情報リテラシ動向と今後のアンケート改善につなげる要素を検討していく.
著者
山本 哲朗 瀬原 洋一 中森 克己 森岡 研三
出版者
The Japan Landslide Society
雑誌
地すべり (ISSN:02852926)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.41-50_1, 1997-12-15 (Released:2011-02-25)
参考文献数
16

山口県宇部市における三郡変成岩からなる丘陵地の斜面で発生した地すべりの特徴を明らかにするために, 地質学・岩石学・土質工学の立場から斜面の調査を行った。その結果, 斜面地盤は蛇紋岩のホルンフェルス, 透角閃石岩の破砕片と風化土が互層をなす透水性が比較的高いことが素因となり, また斜面末端部の切取りと豪雨が誘因となって, 地すべりが発生したと判断された。地すべり面の緑泥石からなる粘土の不撹乱試料の残留強度は, 通常の逆算法で求めた値と一致した。最後にスケンプトンの残留係数を用いてすべりの発生機構を考察した。
著者
榊原 洋一
出版者
一般社団法人 日本生体医工学会
雑誌
BME (ISSN:09137556)
巻号頁・発行日
vol.12, no.7, pp.3-11, 1998-07-10 (Released:2011-09-21)
参考文献数
19
著者
佐藤 潤也 松本 裕行 松原 洋 吉信 康夫 松本 耕二 谷川 好男
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

(1)形式群に付随するBernoulli多項式に対してdistribution relationを与えることが出来た.(2)自然数kを固定したとき,1,2,・・・,kに対するk乗剰余が全て異なるような素イデアルの存在を考えることは,符号理論への応用の観点から重要であることが知られている.本来,この問題は,初等整数論で述べられた有理素数に関する問題であったが,べき剰余記号を用いて言い換えることにより,問題の本質が浮き彫りとなり,有理数体のアーベル拡大における素イデアルの問題に帰着され,本研究において,部分的な解決がなされた.すなわち,k【less than or equal】7に対して,(I)上記の素イデアルは存在する.さらに,(II)正の密度が存在し,クロネッカー式密度を計算することができる.以上から,条件を満たす素イデアルが無限に多く存在することが分かった.証明には,類体論とチェボタレフの密度定理を用いる.また,k=3の場合には,イデアル群として特徴づけられることを示した.k【less than or equal】7と言う条件は,本質的な条件ではなく,kを具体的に一つ与えれば,同様の結果を導くことができる.(3)符号理論における未解決問題の一つ:『法3pの乗法群において,位数p-1をもち,(p-1)/2乗が-1と合同であるが,2を生成しない整数が存在するか?』が,本質的に平方剰余記号の第2補充法則と同値であることを証明し,肯定的に解決した.
著者
古原 洋 内野 彰 渡邊 寛明
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.175-184, 2001-09-28
参考文献数
13
被引用文献数
7

要約:北海道および東北で採取されたスルホニルウレア系除草剤抵抗性イヌホタルイ(Scirpus jun-coides Roxb.var.ohwianus T.Koyama)8集団および感受性6集団の1998年産種子を供試し,15℃および30℃の温度条件,湛水土壌および密栓水中条件下での発芽について検討した。その結果,15℃湛水土壌の低温条件下で,抵抗性イヌホタルイの多くは感受性イヌホタルイよりも発芽率が高く,発芽速度も速やかであった。上記供試イヌホタルイのうち,抵抗性3集団および感受性1集団について,1999年産種子を用いて再試験を実施したところ,1998年産種子と同様の結果が得られたことから,種子の発芽にみられる集団間差異は遺伝的な差異と考えられた。抵抗性および感受性イヌホタルイが混生する現地水田において,発生時期毎にイヌホタルイ実生の抵抗性検定を行った結果,抵抗性個体の発生が感受性個体よりも速やかであり,移植後10日までに大部分の個体が発生を終えていることが明らかとなった。代かき後の雑草発生時期が低温で推移する北海道においては,低温発芽性に優れる抵抗性イヌホタルイの発生は,感受性イヌホタルイよりも速やかである場合が多いと予想される。したがって,抵抗性イヌホタルイ発生水田では,除草剤の処理時期を逸しないように,水稲移植直後より注意深くその発生を観察することが重要であると示唆された。
著者
黒田 佑介 堀内 一哉 笠原 慶太 酒井 翔吾 諸星 晴菜 蘒原 洋輔 藤崎 恭子 石井 源 松倉 聡 門倉 光隆
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和学士会雑誌 (ISSN:2187719X)
巻号頁・発行日
vol.77, no.5, pp.508-513, 2018-10-20 (Released:2018-03-13)
参考文献数
20

われわれは細菌性肺炎を契機とした慢性閉塞性肺疾患(Chronic obstructive pulmonary disease:COPD)増悪期の患者に対するステロイド治療について後方視的に検討した.当院で入院加療を行ったCOPD増悪患者についてステロイド投与群と非投与群を比較検討した.結果は入院期間がステロイド投与群で短い結果であり,感染症の再燃や高血糖などの副作用に差を認めなかった.細菌性肺炎を契機としたCOPD増悪期に対しても全身性ステロイドの投与が有効である可能性が示唆された.
著者
青山 栄一 廣垣 俊樹 井上 久弘 野辺 弘道 郡嶋 宗久 北原 洋爾 片山 傳生
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.577-581, 1996-05-15 (Released:2009-06-03)
参考文献数
7

This paper describes the hole quality of small diameter drilling in GFRP using two kinds of laser beam machines in order to invent a no-traditional process of drilling in printed wiring board (PWB) as no contact machining. Drilling is performed by a CO2 laser machine and a YAG laser machines and the drilling conditions (assisting gas, output power, irradiation time, wavelength) are varied in order to assess the effect on the hole quality, especially the damage appearing at the hole wall drilled by laser machines. From these results, it is shown that the application of CO2 laser beam is effective on smaller diameter drilling in GFRP. It is important to decrease the total laser irradiation time in order to improve the hole quality.
著者
和田 英太郎 上原 洋一
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.98-110, 1977-02-25 (Released:2009-05-25)
参考文献数
62
被引用文献数
5 5
著者
中山 元 篠崎 一平 榊原 洋平 押川 渡
出版者
公益社団法人 腐食防食学会
雑誌
Zairyo‐to‐Kankyo (ISSN:09170480)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.121-126, 2018

<p>Al 溶射鋼を亜熱帯モンスーン環境の琉球大学工学部曝露場で25 年間曝露した結果,空隙率の減少が認められるものの健全性が担保されており,溶射膜厚は必ずしも減少していなかった.さらに,下地の鉄を露出させた部分は鉄さびの上にAl<sub>2</sub>O<sub>3</sub>の被膜が生成していた.したがって,Al 溶射は環境遮断および電気防食の作用で防食されていた.</p>
著者
藤原 洋樹 村中 智彦
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.193-204, 2012

中学校において、オープン教室「朝教室」を始業前に設置し、学習困難を示す生徒への学習指導を試みた。教師が実行しやすい教室の設置方法や生徒の通室を促し、課題遂行を高める指導方法について検討した。指導期間は11か月で、指導対象は学習困難を示す生徒を含む通室中のすべての生徒であった。教師10名と支援員4名が指導を行った。介入期では、生徒の通室を促すため、学年の生徒全員と保護者に教室の案内を行い、困難生徒には個別の声がけを行った。教室で生徒が取り組む課題は、数学と社会科のプリント課題であった。プリント課題では、生徒が学習の達成感を繰り返し得られるように1枚当たりの問題数を減らした。生徒が課題に取り組む手続きでは、生徒自らがプリント課題の選択を行い、採点するセルフ方式を取り入れた。介入の結果、一般生徒の通室が増加すること、教師のマンツーマンによる指導が困難生徒の課題遂行を高めること、三者面談や友人関係を生かした個別の声がけが困難生徒の通室を促すこと、教師の指導に要する負担の軽減が教室の継続を支えることが示唆された。
著者
瀬尾 育弐 宮島 泰夫 橋本 敬介 神田 良一 手塚 智 岩間 信行 橋本 新一 小笠原 洋一 阿部 康彦 本郷 宏信
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.109-117, 2005
参考文献数
11

生体の複雑な構造把握や術中応用のために超音波による3次元イメージングのニーズが高まっている。電子スキャンとメカスキャンを融合した装置はすでに製品化されているが, リアルタイム性, プローブサイズなどの問題がある。ここでは, 2次元アレイトランスジューサを使ったリアルタイム3次元超音波(以下RT-3D)を開発した。振動子は64×64=4, 096からなり, バッキング材を通して振動子面に対し垂直に信号線を引き出し, S/N向上のためインピーダンス変換器ICをプローブ内蔵した。振動子配列はスパースアレイとし, 送受おのおの1, 000chの信号線を取り出し, ビームフォーミングされた受信信号はリアルタイムボリュームレンダリング処理を行い, 15 volume/sで3次元表示した。