著者
古賀 広昭 永野 留美子 清田 公保 下塩 義文 小山 善文
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 24.28 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.9-16, 2000-04-14 (Released:2017-06-23)

本報告は聴覚障害者などのために、腕に取り付けた振動モニターによる音楽感性情報の伝達方法を述べたものである。腕の振動距離の分解能、振動周波数の検知・判定限界、複数振動モータによる音楽情報の伝達とその効果について検討した。振動に対して腕部の特性は、距離分解能が数cm以上であること、15Hz以下の振動周波数が分離した振動として判断できることを示した。また、音楽の周波数成分を8分割し、それぞれの周波数に対して振動させた結果、感性に対して効果があることを示した。
著者
杉谷 邦明 合志 和洋 古賀 広昭 小山 善文
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 24.51 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.33-40, 2000-09-14 (Released:2017-06-23)

本報告は, 聴覚障害者などのために, 腕や頭に取り付けた振動モータによる音楽情報の伝達を行い, 音楽の楽しさなどの感性を与えることができる方法について述べたものである.腕や頭の振動距離と感性, 音楽に対する振動の快適性の効果, 複数振動モータによる音楽快適性の効果について検討した.音楽情報を振動により伝達する上で, より感性を強調するために最適な振動モータ配置, チャネル数, および単位チャネル当たりの振動モータ数を明確にする.そして, 振動を付加した音楽情報を伝達する実験により, ダイナミックレンジが約0.7以上の音楽に対して本手法が感性強調の効果を持つことを示す.
著者
姫野 完治 益子 典文 生田 孝至 吉崎 静夫 坂本 將暢 細川 和仁 三橋 功一 後藤 康志 古田 紫帆
出版者
北海道教育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究は、学校及び研究者によって開発・推進された国内外の授業研究方法論をアーカイブ化すること、多様な授業研究の方法論を教師教育において活用可能なプラットフォームとして構築することを目的としており、本年度は次のような取り組みを行った。1)授業研究に関する文献および資料収集と類型案の作成:教育工学分野における授業研究のみならず、関連する他分野や学校現場で行われている授業研究方法について調査し、最終的に構築するプラットフォームの枠組みを検討した。2)稀有な授業研究方法を伝承するためのアーカイブ方法の検討:カード構造化法やプロッティンググラフ(藤岡)、オンゴーイング法(生田)、授業リフレクション(澤本)などをアーカイブ化するための方法について、解説・手順書だけでは伝わらない実践知を伝える手立てについて、伝統芸能のわざの伝承の観点から検討した。3)教師の思考過程を可視化するための主観カメラを用いた授業研究:既存の授業研究法の伝承に加え、最先端の情報機器を用いて授業中の教師の思考過程に接近すべく、ウェアラブルカメラを用いた授業研究方法を開発し、多様な観点から事例研究に取り組んだ。メンバーが所属している都道府県を中心とする8市町村において、現職教師や大学生、指導主事等の授業中および授業観察中の視線映像を収集するとともに、授業中および観察中に見ていたこと、考えていたこと等を聞き取り、既存の客観カメラでは対象化できなかった教師の思考過程を分析した。4)授業研究プラットフォームの活用方法の検討:今後教員養成の中心を担う教職大学院で指導を担う研究者教員と実務家教員を対象としてアンケート調査を行い、授業研究プラットフォームの活用場面や方法、配慮点等を考察した。
著者
国本 佳代 古川 福実 山本 有紀
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.101-106, 2016 (Released:2016-07-15)
参考文献数
8

非固着性ガーゼは様々な種類のものがあるが,おもにその使用目的はガーゼ交換の際の出血や疼痛緩和,および組織損傷の軽減である。今回我々は非固着性創傷被覆・保護材(ウルゴチュール®,日東メディカル株式会社,大阪,日本)を糖尿病性潰瘍や下腿潰瘍,悪性腫瘍などに使用し,疼痛緩和,上皮化や浸出液の二次ドレッシング材への吸収などにつき良好な経過を得た。また,皮膚欠損創20例に対するメッシュスキングラフトなどの植皮術を行う際に植皮の母床および植皮片とガーゼとの固着を防ぐ目的で非固着性創傷被覆・保護材(ウルゴチュール®)を使用したところ,生着率は75%から100%であった。全例に植皮前後で創部培養検査を行い,細菌叢の検索を行ったがウルゴチュール使用後の創部において菌が検出された症例のほとんどが常在菌であり,非固着性創傷被覆・保護材(ウルゴチュール®)使用下において,感染リスクの上昇は示唆されなかった。(皮膚の科学,15: 101-106, 2016)
著者
古賀 大尚 能木 雅也 菅沼 克昭
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集 第27回エレクトロニクス実装学術講演大会
巻号頁・発行日
pp.208-209, 2013 (Released:2018-07-27)

樹木からつくられる「紙」は、我々の日常に欠かせない伝統的な生活素材である。当研究室では、樹木を機械処理して得たセルロースナノファイバーを用いて、次世代の「透明な紙」を開発することに成功している。本発表では、この透明な紙の特徴とプリンテッドエレクトロニクス応用について述べる。
著者
古屋 哲夫 安冨 歩 山室 信一 山本 有造
出版者
京都大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1993

研究実施計画に従い次の様な研究活動を行なった。(1)基礎資料の収集整理(イ)法制関係文献については、満洲国六法をはじめとする諸法制についての法令集のほか、コンメンタールや司法官会議について会議録および旧慣調査についての史料を収集した。(ロ)経済関係文献については、日本銀行所蔵満洲・中国金融関係資料のマイクロフィルム化を重点的に行なった。(ハ)東アジア全体における満洲国の位置づけを明らかにするために、朝鮮や台湾、南洋庁さらに中国内に作られた傀儡政権の人事的リクルートの問題、あるいは物資動員の実態などを明らかにするための史料ないし回顧録などの収集を行なった。(2)研究会活動上記の収集資料の整理・解読を中心にほぼ月1度の共同研究会を開催し、日本の東アジア進出過程における「満洲国」の政治・法制・経済・金融的位置について討論を行なった。(3)その他当初予定した「聞取り調査」は都合により実施しえなかったが、専門研究者をゲストとしてまねき、報告・討論会を開いた。
著者
清水 準一 山崎 喜比古
出版者
JAPANESE SOCIETY OF HEALTH EDUCATION AND PROMOTION
雑誌
日本健康教育学会誌 (ISSN:13402560)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.11-18, 1997-03-30 (Released:2010-03-19)
参考文献数
26
被引用文献数
4

エンパワーメント理論はヘルスプロモーションと同様の基本理念を持つ概念として近年アメリカを中心に地域・精神保健, 福祉, 看護などの領域で注目されている概念であり, 本研究では海外の文献のレヴューによりその意味と意義の解明を試みた。エンパワーメント理論におけるパワーとは自らの生活を決定する要因を統御する能力のことであり、このパワーが欠如したパワーレスな状態が健康に対する危険因子であることは既に分かっている。エンパワーメントとは, このパワーを持たない人達が自分達の生活への統御感を獲得し, 組織的, 社会的構造に影響を与える過程とされる。幾つかの介入研究をまとめるとエンパワーメントは「参加」―「対話」―「問題意識と仲間意識の高揚」―「行動」といった過程を経て達成されている。介入や測定は対象を個人―組織―コミュニティ等に分けて行われていることが多く, 介入によって獲得された結果を測定する試みがなされている一方でその過程自体を測定することはできていない。エンパワーメントはそれまで個人的・主観的事象とされてきたパワーレスが社会的・客観的な事象と考えられるようになるに伴い, 個人レベルの介入だけでは解決できなかったパワーレスを様々な社会科学の知見を活用することにより改善する可能性を秘めているという点に専門家の期待が込あられていると考えられる。〔日健教誌, 1997; 4: 11―18〕
著者
古田悦造著
出版者
古今書院
巻号頁・発行日
1996
著者
古川 康一 植野 研 五十嵐 創 森田 想平 尾崎 知伸 玉川 直世
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第17回全国大会(2003)
巻号頁・発行日
pp.217, 2003 (Released:2004-02-03)

楽器の演奏を例として、暗黙的な身体知を言語化するために、熟達者の演奏をモーションキャプチャリングシステム、筋電図などで測定し、データから法則性を抽出するための方法論を展開してきたが、その過程で、幾つかの有用な知見が明らかになり、今後の発展の可能性が見えてきた。具体的には、運動学と運動力学の両面からのアプローチにより、見かけはほぼ同じでも異なる筋肉の使い方によって、技巧的な動きとそうでない動きが区別できることが明らかとなった。また、スキルを競合する動きでの制約充足問題として捉えることにより、その解明の可能性が示された。その過程で、たとえば弓の返しや弓の弦移動をスムーズに行う方法、左手のポジションチェンジをすばやく正確に行う方法などを発見できた。これまでに得られた新たな発見は、必ずしもデータマイニングによる自動発見ではないが、その枠組み、実験手法、モデル化手法、制約充足による形式化、筋骨格系の役割、筋肉の利用の種々のモードの重要性の発見、柔軟な運動を実現するための視点、重心の役割、メンタルモデルの重要性などが明らかになった結果として、われわれ自身の洞察によって得られたものである。しかし、その過程を通して得られた知見は、今後のスキルの自動発見につながる、背景知識の整備を行ったことになると考えられる。本テーマは、認知科学、人工知能、生体力学、脳科学などが深く関わったテーマであり、それ自体興味深いが、さらに時系列データマイニングなどの技術を使うことによって、身体知の解明が進むものと期待できる。本テーマは、楽器の演奏に限らず、ゴルフなどのスポーツにも広く応用できると期待される。身体知の解明は、今後の新たなビジネスの創造にも貢献できると期待される。
著者
古今和歌集より
出版者
東芝レコード
巻号頁・発行日
1959-03
著者
古川 睦久
出版者
合成樹脂工業協会
雑誌
ネットワークポリマー論文集 (ISSN:24333786)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.3-9, 2018-01-10 (Released:2019-07-17)
参考文献数
26

ポリウレタンは狭義にはウレタン基を含有するポリマーの総称であり,広義にはイソシネートから生成される官能基を含むポリマーのことである。今日では,工業材料,医用材料,農業・水産業材料から家庭生活材料までポリウレタンが使用されないところはなく,我々の生活に不可欠な材料となっている。このポリウレタンが I.G.Farben(後のBayer 社)のOtto Bayer らのグループにより発明されて80 年を迎え,日本にポリエステル系フォームの製造技術が導入されて市場に出されて還暦を過ぎた。本稿ではポリウレタン開発と日本へ導入の歴史をながめるとともに,1970 年からの日本でのポリウレタンの発展の流れを概観する。
著者
古賀 慶次郎 川城 信子 荒木 昭夫 越永 重四郎
出版者
The Japan Broncho-esophagological Society
雑誌
日本気管食道科学会会報 (ISSN:00290645)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.323-329, 1991-08-10 (Released:2010-10-20)
参考文献数
10
被引用文献数
1

During the period between 1971 and 1980, the postmortem examinations of 14 infants and young children, ranged from 9 months to 4 years of ages, averaged 1-year-7 month old, who died of foreign bodies in the airway were performed in the Tokyo Metropolitan Examiners Office. The clinical progress of these children was reviewed, and summarized as follows.1. The foreign bodies in these cases were several kinds of foods such as beans in 5 cases, orange or its skin in 2, other foods in 3 and a candy in one case.2. Among these, two chidren were eating foods while they were playing or running around, and 3children aspirated foreign bodies into the airway accidentally during vomiting or unknown cause and while changing their dipers.3. These accidents have tought us that it is very important to feed or give foods to children while they are quiet.4. Ten children have died at the day of accident, and 3 children have been transferred from clinic to clinic and died in several days after the accident. Every phisician who happens to see children presenting with wheezing or respiratory distress should be aware of foreign body in the airway.5. In 13 cases, foreign bodies were found in the trachea. The case of foreign body in the trachea usually shows a normal chest X-ray and this makes the precise diagnosis much more difficult than cases with a foreign body in the bronchus. The fiberscopic or bronchoscopic examinations are mandatory for making the exact diagnosis.
著者
芝 浩二郎 古屋 保 西 省吾 森 邦彦
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌. C, 電子・情報・システム部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. C, A publication of Electronics, Information and System Society (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.126, no.8, pp.980-989, 2006-08-01
参考文献数
10
被引用文献数
1

We developed a prototype of the automatic go-record system using some image processing techniques. This system is composed of three units. Their units are a 1.10GHz laptop PC, a TV camera, and a pair of switches which tell the system to set a go-stone on the go-board. In this paper, we describe our implemented image processing techniques which are the method to generate a go-coordinates, the method to detect a location of a go-stone, and so on. As a result of the experiment on the prototype system, we confirmed that the correct go-record was generated in a stable indoor lighting condition.
著者
黒古一夫著
出版者
アーツアンドクラフツ
巻号頁・発行日
2015
著者
豊福 明 吉田 美紀 嶋村 知記 古賀 勉 瀬戸 富雄 清水 敏博 中小田 直子 松原 聖子 有吉 祐二 喜久田 利弘 都 温彦
出版者
Japanese Society of Psychosomatic Dentistry
雑誌
日本歯科心身医学会雑誌 (ISSN:09136681)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.88-95, 1996-06-25 (Released:2011-09-20)
参考文献数
5
被引用文献数
1

We have proposed that the management of serious psychosomatic TMJ disorder should be undertaken in a hospital environment where the patient can be fully investigated and the response to medication and psychotherapy monitored.This is not only because they are too tired to do anything but also they wander about many hospitals having wrong conviction that occlusion is the cause of many systemic disorders.To release the oral function from this pathological attention of brain, we reduce their symptoms by antidepressants without dealing with their occlusion. In this process, we take a psychotherapeutic method to make them notice their changes to understand that occlusion had nothing to do with patient's symptoms.A 34-year old man, complaining of TMJ disorder and systemic fatigue and many symptoms, was shown as a case example in the process of improvement of wrong conviction.Once he came to our department, but was lost to follow-up, and wandering many hospitals including neuro-pcychiatry. 8 months after the last visit, the patient came to our hospital again for admission.In the process of therapy, constant stimuli were provided to patients in the therapeutic frame, in which the therapist tried to maintain an emotionally steady attitude toward him and gave active support to his healthy mind, through stable and proper comments without being affected by perpetual and entrapping inciation of his ill mind.Comstancy not only in psychological stimuli but also bodily sensation was evaluated as one of the most important factors for the cure of the disorders. Psychosomatic therapy by the dentist made it possible for this patient to resusciate his own bodily (especially oral) perseption.