著者
吉田 雅子
出版者
宝塚造形芸術大学
雑誌
Artes : bulletin of Takarazuka University of Art and Design : 宝塚造形芸術大学紀要 (ISSN:09147543)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.159-172, 1993-03-31

視覚と聴覚は,ヨーロッパにおいてはルネサンス盛期に舞台芸術によって統合された。それを基礎として近代に到るまで,舞台芸術のさまざまな様式,形式が創造されてきた。本稿は,ルネサンス末期からバロック末期に至る,オペラ,バレエの代表的作品を中心に,視覚と聴覚の芸術的統合を考察したものである。
著者
吉田 雅子
出版者
宝塚造形芸術大学
雑誌
Artes : bulletin of Takarazuka University of Art and Design : 宝塚造形芸術大学紀要 (ISSN:09147543)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.187-202, 1994-03-31

視覚と聴覚は,ヨーロッパにおいてはルネサンス盛期に舞台芸術によって統合された。それを基礎として近代に至るまで,舞台芸術のさまざまな様式,形式が創造されてきた。本稿は,古典派から近代に至る各時代の,オペラ・バレエの代表的作品を中心に,視覚と聴覚の芸術的統合を考察したものである。それらが様々に発展したバロック期までについて述べたが,本稿では古典派から近代における作品から,視覚と聴覚の芸術における結びつきを考察した。
著者
大野 眞男 鑓水 兼貴 竹田 晃子 小島 聡子 吉田 雅子 小島 千裕
出版者
岩手大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

近代国語観の変遷に関して、各地に散在する全国各県の地方教育会資料から方言関係記事を抽出した戦前期地方教育会雑誌方言関係記事データベース(PDF形式1527ファイル)を作成した。戦前期地方教育会資料が収載された膨大な方言情報の活用に関して、岩手県郷土教育資料(昭和11年・15年)に反映した岩手の小学校教師たちの草の根的な国語観を分析した上で、岩手県郷土教育資料に収載された14681点の方言情報についてデータベース化を行い、これを活用して昭和初期の岩手県方言地図の電子的復元を試行した。これらの研究成果の報告会を岩手県立図書館と共催で開催した。
著者
平林 公男 荒河 尚 吉田 雅彦 風間 ふたば 吉澤 一家 有泉 和紀 長澤 和也
出版者
日本陸水学会
雑誌
日本陸水学会 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.69, pp.176-176, 2005

山梨県四尾連湖において、1994年4月から2004年3月までの10年間、動物プランクトンネットによって、水深ごとにチョウ(Argulus japonicus)の浮遊個体数、齢別構成などを調査した。調査期間中、チョウ類が観察されたのは、2000年から2002年の3年間のみで、他の年には、全く発生していなかった。発生ピーク年は2001年で、196.3個体/tであった。夏期の水温の上昇とともに浮遊個体は多くなり、8月にピークが認められた。また、水深2m層で、個体数が多かった。
著者
荒河 尚 吉田 雅彦 平林 公男 吉澤 一家
出版者
The Japanese Society of Limnology
雑誌
陸水学雑誌 (ISSN:00215104)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.69-78, 1998

河口湖における動物プランクトン群集の経年的および季節的変動を,1993年4月より1995年12月にかけて調査した。期間中輪虫類が16分類群,枝角類が4分類群,カイアシ類が5分類群確認され,なかでもKellicottia longispina,Synchaeta stylata,Bosmina longirostris,Daphnia galeataなどが多くみられた。また,カイアシ類はそのほとんどがCyclopoidaに分類された。さらに過去の報文との比較において,枝角類Bosmina fatalis,Bosminopsis deitersiが近年見られなくなっていることが明らかになり,近年本湖の動物プランクトン群集構造が大きく変わってきていることが示された。
著者
柳沢 忠 米山 弘一 吉田 雅夫 菅野 長右エ門 山根 健治 沖野 龍文 TRAGOONRANG ソンボング KETSA Saicho
出版者
宇都宮大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1998

タイ国では暑い気候も幸いして農水産物はかなり大量に収穫されている。しかしながら、暑い気候のために腐敗して捨ててしまっている一次産物も多い。高度利用のたのPostharvest studiesが要求されている。本計画ではタイ国における農水産物の高度利用研究のための基盤をいかに築いていくかを調査し、具体化する方策を探ることを目的とした。本研究は2つのプロジェクトから成り立つ。1.タイ国の代表的で豊富に栽培されている園芸作物(例えばカトレアなど花類)を長期に保持させるために、内生植物生長調節物質を特定すること、および化学薬品をどのように処理するかについての観察調査。この研究には、吉田、米山、山根、Saichol Ketsaがあたる。2.タイ国の代表的で豊富に養殖されているエビ類の耐病性や過密養殖に耐えられる種類を特定すること、およびDNA分析によってどのDNAが関与しているかを特定すること。この研究には、柳沢、菅野、沖野,Somvong Tragoonrungがあたる。両大学の研究者が共同して考察検討を行い、対処法をカセサート大学側の研究分担者が行う。得られた結果について宇都宮大学において共同で検討してこの問題の解決にあたる。3年間に渡ってお互いに相互訪問をした。特に2年目の1999年にはチェンマイ市郊外のロイヤルプロジェクト農場(宮内庁農場にあたる、カセサート大学の農場実習の場でもある)を訪問した。3年目の2001年にはプーケット島(エビの養殖試験場)および近くのカセサート大学クラビキャンパス(7番目)を訪問した。協力研究者のSaichol Ketsa教授は宇都宮大学で山根健治助教授らと共同研究を行うとともに、バナナのポストハーベストの方法について宇都宮大学において講演をして頂いた。最後の2001年1月には日本側6名(柳沢、吉田、山根、米山、菅野、沖野)全員がバンコク市のカセサート大学を訪問して、今後の研究について検討した。
著者
吉田 雅行 荻野 和功 小倉 廣之
出版者
Japan Association of Breast Cancer Screening
雑誌
日本乳癌検診学会誌 = Journal of Japan Association of Breast Cancer Screening (ISSN:09180729)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.223-229, 2013-07-20
参考文献数
2

浜松医師会は平成16年度にマンモグラフィ検診導入,精度管理の一環で毎年報告しているが,その成績と課題から,乳がん検診の医師会(地域医療)の役割を考察した。【対象と方法】従来の医師会型で初年度50歳以上・偶数年齢・視触診+MLO,2年目以降40歳代・二方向撮影を追加した。二次読影はマンモグラフィ講習会B以上2名(1名はA)の合議制とし,無料クーポン券は平成21年より開始した。結果より課題を明らかにし,医師会員のアンケート調査から医師会(地域医療)の役割を検討した。【結果と考察】受診者数は初年度3,145人,2年目6,525人,21年度は無料クーポン券で倍増した。受診率も平成20年度16.8%から無料クーポン券で30%へ上昇し,23年度37.9%だが50%には遠い。『検診に二人誘って50%(ぱー)』ポスターで受診者教育を展開している。要精検率は初年度10.1%と高いが,徐々に低下し5~6%前後を維持している。乳がん発見率は初年度0.45%,その後0.20~0.29%と概ね良好である。しかし,精検未受診率未把握率は平成21年度以降30%以上で,精度管理上問題である。医師会,行政,検診実施者間の協議会が必要である。さらなる受診率向上には,病診連携と患者の健康管理を担う"かかりつけ医"に,受診勧奨と患者家族の啓発が期待される。【結語】旧浜松市の乳がん検診の課題は高い精検未把握率と低い受診率であり,精度管理の協議会開催と医師会員の"かかりつけ医"としての受診勧奨に期待される。
著者
熊野 陽人 吉田 雅行 千住 真智子
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要 第IV部門 教育科学 (ISSN:03893472)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.343-350, 2012-09-28

本研究では,男子学生走幅跳選手の助走において,どの地点からストライドの調整が行われるのかを明らかにすることを目的とした。2010年K地区学生陸上競技対抗選手権大会・男子1部走幅跳の93試技を対象に競技会を撮影し,その映像を分析した。その結果,踏切6歩前(踏切約13.5m前)からストライドは大きく変動し,同時に一歩一歩の接地位置の変動は小さくなるという調整が行われていることが明らかとなった。これは世界レベル選手に関する先行研究の結果よりも1歩(約1m)以上踏切から手前であった。ストライドの調整を始める地点が早すぎると,助走リズムの停滞や助走スピードの減速が起こり得るため,この1mの差が世界レベル選手と国内学生レベル選手の競技力の差となっているのではないかと推察される。The purpose of this study was to clarify the start point of adjustment of strides in the run-up of the male student long jumper. We analyzed that 93 long jumps of men's long jump final(division 1)in Inter-University Athletic Championships of the K District. As a result, it was revealed that changes of strides became larger and changes of positions on the runway of the toe of each stride became smaller at six strides from the board by adjustment of strides. This point(six strides from the board)was a stride(about 1m) far from the result of preceding study about world levels jumpers. When the point which begins to adjust of strides is too early, stagnation of the run-up and slowdown of the run-up speed may take place. That is, it was thought that the difference of the adjustment point(about 1m) made the gap between world levels jumpers and student levels jumpers.
著者
Mahbubur S.M. Rahman 山田 昌彦 吉田 雅夫
出版者
日本育種学会
雑誌
Breeding science (ISSN:13447610)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.335-339, 1997-12-01
被引用文献数
1

バンレイシ科アノナ属に属するチェリモヤ(A. cherimola),バンレイシ(A. squamosa),ギュウシンリ(A. reticulata),トゲバンレイシ (A. muricata),ポンドアップル(A. glabra), ヤマトゲバンレイシ(A. montana)と A. cherimola×A. squamosaの種間雑種,計14系統を供試して,PCR-RFLP法により類縁関係を検討した。葉緑体DNAフラグメント,rbcL-ORF106を増幅させるため一組の塩基配列標識部位(STS)のプライマーを用いた。増幅したフラグメントを6種類の制限酵素で消化したところ,2-6のDNA断片が得られた.RsaIで消化した時,7つの異なったパターンが観察されたが,他の酵素では4-6のパターンしかみられなかった。対になった距離の平均値は,O.017-O.607の範囲で,最小値はA. squamosaとA. cherimola×A. squamosaとの間でみられ,最大値は,A. glabraとA. cherimola×A. squamosaとの間で見られた。Swofford parsimony法により,8つの系統樹図が得られ,それより50% majority-rule consensus treeが得られた。栽培種と野生種は別のグループを形成し,チェリモヤとバンレイシの雑種であるアテモヤは栽培種の両親の中間に位置した。ポンドアップルはデンドログラムでは単独のクラスターを形成し,他の種とは大変異なっているとみなされた。これらの結果は,多くのアノナ属を使い,系統分類学において基礎的な情報を与えるものと思われる。
著者
岡崎 真由美 粟井 一哉 森 規子 吉田 雅春 本田 淳一 森 由弘
出版者
Japanese Society for Infection Prevention and Control
雑誌
日本環境感染学会誌 = Japanese journal of environmental infections (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.52-57, 2008-03-25
被引用文献数
1

近年,栄養状態が疾患の治療効果に大きな影響を及ぼすことが分かり,栄養療法の重要性が再認識されてきた.一方感染対策においても,抗菌薬の耐性化や本邦における急速な高齢化の影響もあって,宿主の免疫力とも大きな相関のある栄養療法の重要性は年々高まっている.<br>   当院は,病床数179床の市中急性期病院であるが,2001年1月に栄養サポートチーム(NST)が,そして翌月に院内感染対策チーム(ICT)が相次いで発足した.NSTは栄養療法の適正化を進め,従来の中心静脈栄養(TPN)主体の栄養療法から,経腸・経口栄養を基本とした栄養療法へと劇的な変化をもたらした.またICTは環境感染対策,各種サーベイランスの開始や抗菌薬の適正使用などに精力を注いできた.<br>   両チーム発足後の推移を追ったところ,TPNは2000年度とその後の6年間を比較し7,917本から平均3,874本と46.1%の大幅な減少を認め,対照的に経腸栄養患者数は大きく増加していた.抗菌薬使用量についてはPK/PD理論に基づき一人当たりに使用するバイアル量は増加傾向であるにもかかわらず,2000年度とその後の6年間を比べると29,177本から平均25,718本と11.8%の減少を認めた.<br>   NSTとICTのコラボレーションは,抗菌薬の使用量の減少効果および医療費の抑制効果を生みだし,耐性菌の抑制などの感染対策としても有益である可能性が示唆された.<br>
著者
田中 毎実 大山 泰宏 井下 理 石村 雅雄 吉田 雅章 矢野 裕俊 神藤 貴昭 溝上 慎一 秋田 英康
出版者
京都大学
雑誌
京都大学高等教育叢書
巻号頁・発行日
vol.10, pp.A1-312, 2001-03-31

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
樗木 直也 吉田 雅一 石橋 裕喜 松永 俊朗 赤木 功
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.86, no.6, pp.527-533, 2015-12-05

鹿児島県出水地域のソラマメ産地で発生しているさや綿状組織黒変障害(綿腐れ症)の原因を明らかにするために,農家ほ場の障害発生率や植物体の栄養元素含有率,土壌化学性の調査を2カ年にわたって行った.1年目の調査では,子実の各部位(さや・種皮・子葉)のホウ素含有率は健全>軽度障害>重度障害と障害程度が重くなるほど有意に低くなった.子実各部位と葉身・葉柄のホウ素含有率は,障害発生ほ場の方が障害未発生ほ場より低かった.2年目の調査では,各ほ場の障害発生率と子実各部位及び葉身・葉柄のホウ素含有率との間には有意な負の相関がみられ,植物体のホウ素含有率が低いほど障害発生率が高まることが示された.またホウ素欠乏症の確定診断に有効だと考えられている細胞壁ラムノガラクツロナンIIのホウ酸架橋率は,重度障害さやで健全さや及び軽度障害さやに比べて低い値を示した.これらの結果はいずれもさや綿状組織黒変障害がホウ素欠乏症であることを示唆しており,これまでにマメ科作物では類似のホウ素欠乏症状の報告は見当たらないが,本障害はホウ素欠乏によるものと考えられた.
著者
荒河 尚 吉田 雅彦 平林 公男 吉澤 一家
出版者
日本陸水学会
雑誌
陸水学雑誌 (ISSN:00215104)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.69-78, 1998-03-01 (Released:2009-06-12)
参考文献数
12

河口湖における動物プランクトン群集の経年的および季節的変動を,1993年4月より1995年12月にかけて調査した。期間中輪虫類が16分類群,枝角類が4分類群,カイアシ類が5分類群確認され,なかでもKellicottia longispina,Synchaeta stylata,Bosmina longirostris,Daphnia galeataなどが多くみられた。また,カイアシ類はそのほとんどがCyclopoidaに分類された。さらに過去の報文との比較において,枝角類Bosmina fatalis,Bosminopsis deitersiが近年見られなくなっていることが明らかになり,近年本湖の動物プランクトン群集構造が大きく変わってきていることが示された。
著者
吉田 雅裕 大坐畠 智 中尾 彰宏 川島 幸之助
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.9, pp.2008-2022, 2009-09-15
被引用文献数
9

P2Pファイル共有ネットワークは世界中で非常に多くのユーザに利用されている.しかし,現在広く普及しているP2Pファイル共有ネットワークには,ファイル流通制御機能が実装されていない場合が多く,著作権侵害ファイルやマルウェアなどの流通が問題となっている.これらの問題を解決するために,インデックスポイズニングを用いたファイル流通制御手法が注目されているが,その効果やネットワークへの影響はこれまでにあまり明らかにされていない.そこで本論文では,10万台以上のアクティブなピアによって構成される実際のWinnyネットワークに対して,ファイル流通制御のためにインデックスポイズニングを適用し評価を行った.提案手法では,Winnyネットワークの本質であるファイル流通技術としての側面を否定することなく,なおかつ,著作権侵害ファイルの流通などの反社会的な利用のみを技術的に制限することを目標とする.キーと呼ばれる,ファイルのメタデータを利用するWinnyのファイル流通プロトコルに着目し,ファイルのダウンロードに必要な特定のキーを,インデックスポイズニングを用いてネットワーク上から消去することによりファイル流通制御を実現した.評価実験の結果,提案手法をWinnyネットワークに適用した場合は,Winnyピアが特定のファイルのキーを入手できる確率が,適用しない場合の0.005%まで低下することを確認した.また,提案手法を用いた制御は,1,000個のファイルを同時に制御した場合であってもWinnyネットワークへの負荷が少ないことを示した.Peer-to-Peer (P2P) file sharing networks have been widely used by millions of users all over the world. However, these networks do not have management mechanisms for distributing files in general. Consequently, copyright infringements in P2P file sharing networks have become prevalent. In order to prevent illegal file distribution, an index poisoning has attracted much attention recently. Although index poisoning aims to obfuscate uses by diffusing a lot of dummy metadata in P2P networks, its effects have not been well studied yet. In this paper, we apply an index poisoning method to Winny network, one of the most popular P2P file sharing networks in Japan, to control the file distribution. Our evaluation includes index poisoning in live Winny network composed of over 100,000 active peers. In our method, the file distribution technology of the Winny network is not denied. Moreover, our method solves only antisocial behavior, such as a copyright infringement problem. The result shows that our proposed method can decrease the number of query hits to less than 0.005% compared to the case without our control. The result also shows that our proposed method does not exert a bad influence on Winny network, even when 1,000 files are under our control simultaneously.
著者
井上 功一 入口 豊 太田 順康 吉田 雅行
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. IV, 教育科学 (ISSN:03893472)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.193-210, 2001-08

本研究では,高度に発展しているアメリカ大学競技スポーツを統括する組織の1つ,アメリカ最大の組織NCAAに焦点をあてて,アメリカ大学競技スポーツ組織のメリット,デメリットを考察し,そこから得られた知見から我が国の大学競技スポーツ組織の今後の展望を図ることを目的とした。本研究において,我が国の大学競技スポーツ組織の問題点として,個別に学生連盟組織が存在していることや,大学の教職員が連盟の役員などを兼任していることなどが上げられた。また,NCAAにおいては統括組織や,専任の職員が多数いること等がメリットとして挙げられる反面,巨額の資金を抱えるなどの問題点も挙がった。今後,我が国の大学競技スポーツは組織の統一,専任の職員,女性スポーツへの援助,諸問題への対応という点においてNCAAを参考に改革を進めていかなくてはならない。The purpose of this study was to make the organization of NCAA (National Collegiate Athletic Association) in the U.S.A. and Japanese collegiate athletics' current status clear and to examine the future prospects of Japanese collegiate athletics. The finding and discussions on the following topics are presented in this paper: 1. The current status and problems of collegiate athletic organization in Japan (1) The current status of collegiate athletic organization in Japan (2) The problems of collegiate athletic organization in Japan 2. The currernt status of collegiate athletic organization in the U.S.A. (1) The NCAA in the American Collegiate athletics (2) About the NCAA (3) Purpose of the NCAA (4) Colleges and Universities of Participating to the NCAA and sports (5) History of the NCAA (6) Existence of Athletic Department (AD) (7) Example of AD (UCLA) 3. Merit of the NCAA (1) Organizations of unification (2) Full-time staffs (3) Process of unification 4. Demerit of the NCAA (1) Financial problem (2) Amateurism (3) Schoolwork of students' athlete (4) Gamble 5. The future prospect of collegiate athletic organization in Japan (1) Unification of the organizations (2) Employment of the full-time staffs (3) Support to collegiate women's sports (4) Possibilities of some problems