著者
中島 利勝 塚本 真也 吉川 満雄 竹原 健一 横溝 精一
出版者
公益社団法人精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.60, no.10, pp.1490-1494, 1994-10-05
被引用文献数
2 4

In previous report [J. Japan Soc. Prec. Eng., 59, 3, (1993) 491.] under considering wheel surface topography and ground surface profile, it is theoretically predicted that a spring constant of grain mounting is extremely small in a very top surface of grinding wheel, and that the average of the spring constant and its variation become higher in the inner position from the wheel surface. In this report in order to make clear the displacement behaviors of abrasive grains during grinding process, the spring constant of individual abrasive grain mounting on the vitrified wheel surface are experimentally determined from the load-displacement curve of an abrasive grain measured by micro-Vickers hardness tester. The distribution of spring constant of abrasive grain is first analyzed and then it is made clear that the spring constant mentioned above can be predicted theoretically. And it is also made clear that the spring constant becomes to increase or decrease by steps as the elastic deformation or breakage takes place in the bond material.
著者
松永 千晶 塚本 恭子 大枝 良直 外井 哲志
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.I_699-I_709, 2015

本研究は,防犯環境設計に基づいた安全・安心な通学路設計を考察するため,登下校時の中学生対象の犯罪および不審行為とその影響要因の関係を表現する数学モデルを作成する.モデルは,これらの犯罪や不審行為の多くが,ターゲットに適した人や物,犯行に適した環境要因が時間的・空間的に揃った場合に遂行されやすい機会犯罪と呼ばれるものであり,現場周辺でのターゲットとの遭遇機会と環境要因が犯行企図者に影響を与えるという仮説に基づくものである.<br>モデルを実際の中学校区での事例に適用したところ,モデルは学校からの距離に応じたエリアごとの犯罪・不審者の発生しやすさの分布を再現できた.また,ターゲットとの遭遇頻度と,沿道からの監視性に関する物理的環境要因が犯罪・不審者発生に与える影響を定量化できた.
著者
小川 剛史 塚本 昌彦 西尾 章治郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.45, pp.109-114, 2000-05-25
被引用文献数
3

近年,ビデオ会議や仮想空間を用いた電子会議など遠隔会議を支援する研究が盛んに行われている.ビデオ映像では相手の存在感を十分に表現できないという問題が生じる.また,仮想空間を用いて会議を行っても多くのユーザが参加すると一人一人の姿がよく見えないという問題がある.会議など話し合いをするときには相手の姿が見え,相手の存在感を感じて意見を交換することが重要である.そこで本稿では,仮想空間を利用するシステムに注目し,特に大多数のユーザが参加している場合でも,発言者の姿を確認できる仮想空間の提示手法として,自動ズーミングと自動ロケーティングと呼ぶ手法を提案する.自動ズーミングでは,広い1つの仮想空間で会議を行う場合には発言者付近を拡大表示している.自動ロケーティングでは,複数の狭い空間からなる仮想空間で会議を行う場合には発言のあった空間に随時表示を切り替えて表示している.さらに筆者らがこれまでに提案した空間提示手法であるIBNR(Image Based Non-Rendering)で構築した仮想空間を用いて,電子会議をWeb上で実現するシステムの実装を行ったので,そのシステムの構成について述べる.Recently, there are many studies which support remote conferences such as video conference and teleconference using virtual spaces. In video conference systems, it is generally difficult to represent the existence of other participants. On the other hand, in conference systems using virtual space, participants cannot clearly see each other when many users participate in the conference. In this paper, focusing on teleconference system using virtual spaces, we propose presentation methods, called auto-zooming and auto-locating, of a virtual space where each participant can see the speaker, even if there are many participants in the virtual space. In auto-zooming, when a conference is held in a single subspace, the subspace is zoomed in to show a bigger image of the speaker. In auto-locating, when the conference is held across multiple subspaces, the subspace which contains the most recent speaker is displayed. We also describe our teleconference system on the web using virtual space constructed by IBNR (image-based non-rendering), the virtual space representation system which we have proposed previously.
著者
宮本 忠 塚本 康浩 嶋田 照雅 大橋 文人 桑村 充 山手 丈至 小谷 猛夫
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日獣会誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.52, no.11, pp.711-713, 1999

グレート・ピレニーズ, 雄, 6歳が1年間にわたる間欠的食欲不振, 体重減少, 多飲・多尿, 運動不耐, 間欠的軟便を主訴に来院した. 血液検査では貧血, 白血球増加症, 高窒素血症, 高K血症, 低Na血症がみられ, 内分泌検査から原発性副腎皮質機能低下症と診断された. ヒドロコルチゾン (1mg/kg/day) と通常維持量の4分の1量の酢酸フルドロコルチゾン (6μg/kg/day) の併用で良好に維持された. 172病日に左側前肢手根関節の滑膜肉腫と診断され, 外科手術と化学療法を受けたがその後も副腎皮質機能低下症は良好にコントロールされた.

1 0 0 0 OA 日本貨幣史

著者
塚本豊次郎 編
出版者
財政経済学会
巻号頁・発行日
vol.別編金座考, 1925
著者
塚本 昇 藤田 尚 瀬尾 憲正
出版者
The Japanese Society of Reanimatology
雑誌
蘇生 (ISSN:02884348)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.118-122, 2007-07-20
被引用文献数
1

膝蓋骨骨折に対し深部静脈血栓症の予防を図ったが, 手術の執刀直前.下肢の駆血によって肺血栓塞栓症を発症した症例を報告する。72歳, 女性。左膝蓋骨骨折にて, 膝関節は固定されるが足関節を自由に動かすことができる装具を装着されて自宅待機し, 受傷後第10病日に手術が予定された。全身麻酔下, 下肢を駆血した直後に肺血栓塞栓症を発症した。ヘパリンの静注で状態は安定し, 循環器科専門医のいる病院に転送後, 下大静脈フィルターの留置と抗凝固療法を受けて安全に手術が施行された。静脈血栓塞栓症を完全に予防することは困難であるため, 発症後はヘパリンを投与し, 循環器専門医のいる施設に転送することが救命のために重要である。
著者
斎藤 眞 塚本 斉
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.99, no.2, pp.117-133, 1993-02-15
参考文献数
61
被引用文献数
2 4
著者
塚本 栄美子
出版者
佛教大学歴史学部
雑誌
歴史学部論集 (ISSN:21854203)
巻号頁・発行日
no.7, pp.19-36, 2017-03

17世紀後半にイングランド、オランダ、ドイツ語圏などヨーロッパ各地にフランスから離散した改革派信仰難民たちのなかには、最初の亡命地にとどまったものもいれば、さらに大西洋を渡り南北アメリカ、あるいは南アフリカへと渡っていったものもいた。世界史上、彼らが、ディアスポラ先の社会や歴史にいかなる影響を与えたのかという問いは古くて大きな問題である。その答えとして、ある時点から「ホスト社会の発展に貢献」したという言説が実態にかなっているか否かとは別に、広く語られるようになる。とりわけ、大量のユグノーを受け入れたドイツ諸領邦、なかでもブランデンブルク・プロイセンではその傾向が強くなる。こうしたイメージは、ユグノー自身が記した歴史叙述が出発点となっており、彼らのアイデンティティの核をなす集合的記憶の重要な要素となっている。本稿では、その核となる物語を提供した歴史叙述とユグノーたちのおかれた状況の変化を対応させながら、彼らの集合的記憶の形成を概観し、今後の課題を提示する。フランス系改革派信仰難民(ユグノー)集合的(集団的)記憶ベルリン
著者
木下 節子 大森 正子 塚本 和秀 大塚 吾郎 益子 まり 藤生 道子 高橋 司 星野 斉之
出版者
一般社団法人 日本結核病学会
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.82, no.10, pp.749-757, 2007-10-15
参考文献数
23
被引用文献数
7

〔目的〕都市における結核発病の実態を報告し,今日の都市結核対策を検討する。〔方法〕症例研究を中心に行った。各症例の社会背景と結核菌DNA指紋分析を加えた菌情報により感染経路を調査した。〔結果〕2005年2月よりの1年5カ月の間に,川崎市川崎駅周辺の約500m四方の地域で9例の結核発病を確認した。9症例は16~55歳の比較的若い年齢層で,3例はホームレスであった。接触者健診の過程で,すべての症例が川崎駅周辺を生活活動圏としており,ネットカフェ等での関連が推測された。9例中7例はSM耐性菌であり,そのうち5例はDNA指紋分析により同一パターンを呈した。〔考察〕本事例はネットカフェ等の不特定多数利用施設を中心とした感染と考えられた。都市にはこのような施設が多く,若年者層とともにホームレス等の社会的弱者も利用する。結核未感染の若年者層と結核ハイリスク層とが閉鎖的空間を長時間共有する環境は,いったん結核菌の喀出があれば,容易に感染が起こりうることを示唆した。結核の都市偏在にはこのような社会環境も影響しており,それらを加味した総合的対策が求められる。
著者
加藤 守 千田 浩一 盛武 敬 小口 靖弘 加賀 勇治 坂本 肇 塚本 篤子 川内 覚 松本 一真 松村 光章 大阪 肇 豊嶋 英仁
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.73-81, 2016
被引用文献数
3

Deterministic effects have been reported in cardiac interventional procedures. To prevent radiation skin injuries in percutaneous coronary intervention (PCI), it is necessary to measure accurate patient entrance skin dose (ESD) and maximum skin absorbed dose (MSD). We measured the MSD on 62 patients in four facilities by using the Chest-RADIREC<sup>Ⓡ</sup> system. The correlation between MSD and fluoroscopic time, dose area product (DAP), and cumulative air kerma (AK) showed good results, with the correlation between MSD and AK being the strongest. The regression lines using MSD as an outcome value (y) and AK as predictor variables (x) was y=1.18x (R<sup>2</sup>=0.787). From the linear regression equation, MSD is estimated to be about 1.18 times that of AK in real time. The Japan diagnostic reference levels (DRLs) 2015 for IVR was established by the use of dose rates using acrylic plates (20- cm thick) at the interventional reference point. Preliminary reference levels proposed by International Atomic Energy Agency (IAEA) were provided using DAP. In this study, AK showed good correlation most of all. Hence we think that Japanese DRLs for IVR should reconsider by clinical patients' exposure dose such as AK.
著者
加藤 守 千田 浩一 盛武 敬 小口 靖弘 加賀 勇治 坂本 肇 塚本 篤子 川内 覚 松本 一真 松村 光章 大阪 肇 土佐 鉃雄
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.70, no.8, pp.814-820, 2014
被引用文献数
1

In recent years, dose justification and optimization have been attempted in percutaneous coronary intervention (PCI); however, deterministic effects have been reported. To prevent radiation skin injuries in PCI, it is necessary to measure the patient entrance skin dose (ESD), but an accurate dose measurement method has not yet been established. In this study, we developed a dosimetry gown that can measure the ESD during PCI using multiple radiophotoluminescence dosimeters (RPLDs). The RPLDs were placed into 84 pockets that were sewn into a dosimetry gown. Patients wear the original dosimetry gown during the procedures, after which we obtain accurate ESD measurements. We believe that this method using RPLDs and a newly-designed dosimetry gown provides accurate ESD measurements during PCI. We expect this system to become a standard method for measuring ESD during PCI.
著者
塚本 享治 濱崎 陽一 音川 英之 西岡 利博
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.853-864, 1996-05-15
参考文献数
18
被引用文献数
8

ネットワークと計算機の普及によって 数多くの計算機がネットワークによって接続された分散環境が広く使われるようになってきた. しかし 分散環境で動作するアプリケーションの開発には OS等の広範な知識が要求されるとともに 単一計算機上のアプリケーションにない (1)データの移動によるデータとプログラムの所在の不一致 (2)局所的な変更で相互運用性が損なわれる (3)プログラムを共有・再利用することが難しいなどの問題がある. これらの問題を解決するために オブジェクト指向技術を分散環境に採用し オブジェクト指向分散環境0Z++を開発した. 本論文では その基本部分 すなわち (1)オブジェクトを共有し配送する機能 (2)必要なクラスを自動的に取り寄せる機能 (3)クラスの新旧バージョンを混在させて開発・実行する機能 に焦点を絞り その設計思想 実現方法 性能評価について述べる. クラスのインタフェースに着目したバージョン管理と新旧バージョンの混在利用に工夫がされている.Distributed environments with many computers and networks are becoming popular nowadays. However, the development of application programs for a distributed environment is harder than for a single machine. The reasons are (1)programs which process data do not always exist where the data are transferred, (2)programs which are modified locally are not inter-operable with others, (3)sharing or reusing programs is almost impossible, etc. To solve these problems, we developed an object-oriented distributed environment OZ++. The topics of this paper are the design, implementation and preliminary evaluation of the OZ++ system. This paper describes in detail the basic features of OZ++: (1)objects are shared and transferred among machines, (2)classes are delivered on demand to where they are required,(3)classes of different versions can be developed and executed at the same time. Version management based on interfaces of classes is one of outstanding features of OZ++.
著者
塚本 泰造
出版者
熊本大学
雑誌
国語国文学研究 (ISSN:03898601)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.1-49, 1988-09-10

いわゆる「陳述論争」の帰結の一つは、文法用語としての「陳述」の定着である。現在の構文論において、「陳述」を項目として論ずべき部分は多いであろう。ところで、この論争の過程で、論者が必ずなさねばならない作業があった。それは、山田文法の「陳述」「統覚作用」これら二つの文法用語の関係を見極める事であった。文法用語としての「陳述」が山田博士によって初めて取り入れられたとされる以上、論者自身の「陳述」(あるいはそれ相当の何か別の言葉)のオリジナリティを明確にし、山田文法の批判克服に向かうためにも、右の語義の検討は重要なことであった。そして、論者の「陳述」「統覚作用」の関係の理解は、統一されているとは言えないのである。
著者
渡辺 均 安藤 敏夫 塚本 達也 / Eduardo Marchesi
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.33-40, 2001-01-15 (Released:2008-01-31)
参考文献数
35
被引用文献数
10 20

ペチュニア品種の育種に資するため, 赤花の希少種であるPetunia exserta (2n=14)とPetunia sensu Jussieu (Petunia sensu WijsmanとCalibrachoaの総体)46分類群との交雑親和性を調査した.P. exsertaとCalibrachoaの正逆交配からはさく果が得られなかった.P. exsertaを母親とした場合はP. occidentalisを除くすべてのPetunia sensu Wijsman分類群と交雑可能であったが, 父親とした場合, 交雑可能なのは6分類群に限られ, 本種が一方向不親和性(unilateral interspecific incompatibility)を示す場合の多いことが判明した.P. exserta×P. axillaris subsp. axillarisのF2世代は赤花個体を分離したが, P. exsertaに最も近い発色をする個体にはP. exsertaの主要色素であるdelphinidin配糖体が優位に存在し, 従来の赤花とは異なる機作によって赤色を発現させる可能性が示唆された.