著者
守屋 宣 櫟 粛之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.86, no.5, pp.301-317, 2003-05-01
参考文献数
10
被引用文献数
2

本論文では,莫大な数のエージェント動作し,それらのエージェントが頻繁に生成,消滅するようなインターネットエージェントシステムの耐故障アルゴリズムを考察する.本論文では,エージェントシステムへスナップショットアルゴリズムを適用することを考える.スナップショットアルゴリズムとは,分散システム全体の状況(スナップショット)を求めるアルゴリズムである.特に,Chandyらのスナップショットアルゴリズム[2]は,効率の良さ,手続きの単純さから代表的なスナップショットアルゴリズムになっている.しかし,Chandyらのスナップショットアルゴリズムを莫大な数のエージェントが動作する分散エージェントシステムへ適用することは実用的ではない.そこで,本論文では,Chandyらのアルゴリズムのアイデアを拡張し,メッセージ交換やエージェント生成などを通じて因果関係をもつエージェント間でスナップショットをとるサブスナップショットアルゴリズムを提案する.更に,サブスナップショットアルゴリズムによってとられたスナップショットを利用した効率的なロールバックアルゴリズムを提案する.スナップショットを利用した一般的なロールバックアルゴリズムでは一部のエージェントのみがロールバックすればよい.
著者
大鳥 精司 中村 伸一郎 高橋 弦 鮫田 寛明 村田 泰章 花岡 英二 守屋 秀繁 高橋 和久
出版者
The Japanese Society of Lumbar Spine Disorders
雑誌
日本腰痛学会雑誌 (ISSN:13459074)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.55-60, 2006
被引用文献数
1

われわれはラットL5/6椎間板を支配する神経がL2後根神経節に入ることを示してきた. 今回, ヒト腰椎椎間板性腰痛に対し, L2ルートブロックの効果について検討した. 1995年 : 症例はL4/5, L5/S1の椎間板性腰痛を呈する33例であった. 全例, L2ルートブロック (1%リドカイン1.5m<i>l</i> ) を行った. 2000年 : 症例はL4/5, L5/S1の椎間板性腰痛を呈する68例であった. ランダムにL2ルートブロックとL4またはL5ルートブロックを行った. 結果, 1995年 : 注射前のVASは5.0に対し15分後のVASは0.8と有意差を認めた. 効果時間は平均20.7日であった. 2000年 : L2ルートブロック前VASは8.0に対し15分後VASは4.3, L4またはL5ルートブロック前VASは7.8に対し15分後VASは3.4と両ブロックともに同様に有意差を認めた. L4またはL5ルートブロックの効果期間は平均8日であるのに対しL2ルートブロックの効果時間は平均13日であり有意にL2ルートブロックの効果時間が長かった. 椎間板性疼痛に対するL2ルートブロックは有効であることが示された. L4またはL5ルートブロックも短期的には有効であるが, (1) 麻酔薬が直接椎間板に効いてしまっている, (2) 椎間板支配の神経が同高位の後根神経根に支配されている可能性が示唆された.
著者
伊澤 宏毅 刑部 正博 守屋 成一 土田 聡
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.205-208, 1996-08-25
被引用文献数
5 16

交配実験で得られたチュウゴクオナガコバチ(Ts)とクリマモリオナガコバチ(早期羽化型(TbE)および晩期羽化型(TbL))の種間雑種におけるマリックエンザイム(<i>ME</i>)の分離パターンを明らかにするとともに,この遺伝的指標をもとに野外での種間雑種出現の可能性について検討した。<br>1) TbL×TsのF<sub>1</sub>はすべて<i>SS</i>であったが,TbE×TsのF<sub>1</sub>の<i>ME</i>はすべて<i>FS</i>であった。これらのことから,TbEとTsの交配雑種については<i>ME</i>により判定できると考えられた.しかし,TbLとTsとの交配雑種は<i>ME</i>では判定できなかった。<br>2) 安芸津および大栄個体群のO/T値はすべて1.3以下で,<i>ME</i>もすべて<i>FF</i>であった。一方,つくば個体群では種々のO/T値を示す個体が混在しており,<i>ME</i>は<i>SS</i>, <i>FS</i>および<i>FF</i>の3タイプに分かれ,TbEとTsの交配雑種の存在が確認された。
著者
守屋 正彦 Moriya Masahiko モリヤ マサヒコ
出版者
筑波大学芸術学系日本美術史研究室
雑誌
日本美術研究
巻号頁・発行日
no.3, pp.3-14, 2003-03-31

佐藤正明のサブウェイシリーズにいたる経過については、彼がアメリカ滞在20年を回顧した山梨県立美術館の特別展カタログ《MASAAKI SATO-New York works 1970-1990》(1)に纏められている。カタログ中「サブウェイシリーズ」の解説に、イギリス時代からサブウェイシリーズにいたる内容が記載されている。 ...
著者
守屋 俊甫 吉岡 将輝 松井 公宏 青木 海 吉田 保子 竹越 一博 小﨑 恵生 前田 清司
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.353-361, 2023-10-01 (Released:2023-09-13)
参考文献数
30

Insufficient physical function is strongly associated with decreased activity of daily living and health-related quality of life in middle-aged and older women. YOSAKOI Soran is one of the traditional Japanese dances to have naruko (wooden hand clappers) in their hands as they dance and incorporate the phrase from the Soran Bushi in their song. YOSAKOI Soran festivals can be seen being held in various places across the country, proving its growing popularity with residents as a celebration regardless of age or occupation. The purpose of this study was to examine the cross-sectional associations between YOSAKOI Soran and the physical functions of middle-aged and older women. A total of 30 middle-aged and older women practicing YOSAKOI Soran (YOSAKOI group) and 163 middle-aged and older women who had not practiced YOSAKOI Soran (control group) participated in this cross-sectional study. Handgrip strength, 30-second chair stand performance, and flexibility were used to measure physical functions. Handgrip strength was not significantly differed between the YOSAKOI group and the control group (P = 0.79). 30-second chair stand performance and flexibility were significantly higher in the YOSAKOI group than in the control group (both P < 0.05). These results remained significant after adjusting for age and body mass index (both P < 0.05). The present results suggest that practicing YOSAKOI Soran may increase lower extremity function and flexibility in middle-aged and older women.
著者
守屋 真紀雄 太田 安彦 川島 篤弘
出版者
一般社団法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.742-747, 2010-05-15 (Released:2010-08-09)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

症例は39歳,女性.右前頸部腫瘤の穿刺吸引細胞診にて扁平上皮癌と診断され,精査加療目的に紹介された.画像所見より,原発不明癌の頸部リンパ節転移,または縦隔癌を疑い,腫瘍摘出術を施行した.病理学的に,大部分が未角化な腫瘍で,一部角化を伴い,ハッサル小体様の構造も認め胸腺癌が疑われた.免疫組織化学染色では,胸腺癌のマーカーであるCD5が陽性であり,その他の免疫組織化学染色結果と合わせてCarcinoma showing thymus-like differentiation(以下CASTLE)と診断した.CASTLEは甲状腺内あるいは頸部軟部組織の異所性胸腺や胎生期胸腺遺残組織から発生する非常に稀な腫瘍である.頸部・上縦隔腫瘍の鑑別診断としてCASTLEを念頭に置く必要がある.
著者
守屋荒美雄著
出版者
六盟館
巻号頁・発行日
1914
著者
守屋荒美雄著
出版者
六盟館
巻号頁・発行日
1914
著者
守屋 正道 角 光一郎 宮崎 彰吾 青木 主税
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.161-167, 2016 (Released:2016-05-25)
参考文献数
15
被引用文献数
1

【目的】くも膜下出血患者の離床時期が歩行獲得に及ぼす影響について後向きに調査し,アウトカムに影響する要因についても合わせて検討した.【方法】対象は2011 年2 月から2013 年7 月までにSAH(subarachnoid hemorrhage)と診断され外科的治療を行い,理学療法を実施した63 例とした.発症後14 日以内に離床を開始したEarly 群(40 例)と,発症後15 日以降に離床したLate 群(23例)に分類し比較した.また,抽出項目の中からアウトカムに影響する要因を検討した.【結果】Early群の歩行獲得率は有意に高い結果であった(p<0.002).アウトカムに影響する要因は,重症度(p<0.001),年齢(p<0.04),発症から離床開始までの日数(p<0.05)があげられた.【結論】早期離床は,歩行獲得までの日数を短縮させ,早期にADL を再獲得させることを示唆した.アウトカムに影響する要因は,重症度,年齢,離床までの日数であった.
著者
上原 弘久 守屋 秀一 鶴上 浩規 波多江 文俊 最上 敦彦
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.310-313, 2020 (Released:2020-11-27)
参考文献数
6

スポーツ選手の鎖骨骨幹部骨折に対してプレートを用いて行った観血的骨接合術の成績を前方設置群(前方群)と上方設置群(上方群)に分け比較し検討した.対象は15例(前方群6例,上方群9例)であった.検討項目は競技復帰までの期間,肩関節自動挙上が180度になるまでの期間,JSS Shoulder Sports Score,術後の疼痛・感覚障害,皮膚トラブルの有無とした.競技復帰までの平均期間は,前方群で1.3 ± 0.4(SD)ヶ月・上方群で2.3 ± 0.8ヶ月であり前者で短期復帰可能であった(p=.011).自動挙上が180度になるまでの期間はそれぞれ1.6 ± 0.8,1.7 ± 0.9ヶ月,JSS Shoulder Sports Scoreはそれぞれ83.3 ± 5.6,81.5 ± 13.4点であった.術後の疼痛は両群とも2例ずつ,感覚障害は上方群で2例認めた.皮膚トラブルは上方群で3例認め,全例で抜釘術を施行した.スポーツ選手の鎖骨骨幹部骨折に対するプレート固定術において,プレートの前方設置は上方設置より早期の競技復帰が可能で術後皮膚トラブルによる抜釘が少ないため有用であると考えられる.
著者
守屋 貴司 橋場 俊展 中村 艶子 岡田 行正
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

2016年度には、研究代表者と研究分担者によって、当該研究テーマ関連の研究論文・文献・資料を網羅的に収集すると同時に、それ以降の調査研究設計をおこなった。そして2016年度中に、研究協力者を募り、共同研究会を組織した。2017年度中に、調査・分析をおこない、二回にわたり共同研究会を開催し、報告・討議をおこなうことができた。そして2018年度には、本共同研究の最終研究報告を研究書の一つとして編集し、ミネルヴァ書房より守屋貴司・中村艶子・橋場俊展編著『価値創発(EVP)時代の人的資源管理 Indstry4.0の「働き方」「働かせ方」』と題して、2018年 10月に刊行することができた。
著者
山中 望 藤森 亜希 南部 正人 阪 聡 櫻井 健治 守屋 利佳 東原 正明 鎌田 貢壽
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.97-107, 2002-02-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
29

【目的】CRIT-LINETMモニター (CLM) を用いたplasma refilling rate (PRR) の測定法は研究者毎に異なり, 確立された方法がない. そこで本研究では, 11通りのPRR測定法の有用性と限界について検討し, 臨床的に利用価値の高いPRR測定法を明らかにすることを目的とした. 【対象および方法】慢性腎不全患者で, 透析中の血圧が安定している患者を対象とした. 透析条件は, 除水速度以外は透析中一定とした. 除水は, 異なる3種類の除水方法 (UF-A, -B, -C) で行った. 透析開始時の有効循環血液量 (BV(0)) は, 生体計測法 (8%法) と回帰I法 (Hct I法, ΔBV% I法), UF-A, -B, -C法の組み合わせから推定した. PRRの測定は, 生体計測法と回帰I法, 回帰II法 (Hct II法, ΔBV% II法), UF-A, -B, -C法を組み合わせた11通りの方法を行い比較検討した.【結果】8%-A法で測定されたPRR値は, 8.7±1.6mL/minであった. 種々のBV(0)測定法とUF-C法との組み合わせで得られたPRRは, 8%-A法のPRRと有意差を認めなかった. UF-B法で測定したPRRは, UF-A, -C法で測定したPRRに比べ有意に低値 (p<0.01, n=13) であった. 【考察】UF-A法より得たPRRは, 除水施行中のPRR値であるといえる. UF-B法より得たPRRが低値を示した理由は, 除水が行われない条件下の測定であったためであるといえる. UF-C法は, PRR測定直前に大きな除水をかけるため, 適用できる患者が限られるという欠点があるが, 膠質とPRRの関係について検討することが可能である.【結論】透析中の除水を考慮したPRRを測定する場合には8%-A法が, 非除水時のPRRを測定する場合には8%-B法が臨床的に有用である. 8%-C法では, 膠質のPRRへの効果を検討することができる.
著者
平木 潔 太田 善介 入野 昭三 三好 勇夫 瀬崎 達雄 原田 英雄 鈴木 信也 大里 尚司 永森 俤一郎 守屋 純一郎 六車 昌士 高杉 潔 駄場崎 浩 池田 一彦
出版者
Okayama Medical Association
雑誌
岡山医学会雑誌 (ISSN:00301558)
巻号頁・発行日
vol.77, no.5-6, pp.795-835, 1965-06-30 (Released:2009-03-30)
参考文献数
229

Morphologic characteristics of most of known oncogenic viruses, some of which were investigated by us, were described in relation to their oncogenicity and their localizations in tumor tissues.Oncogenic viruses were classified into six groups: type A, B, C, D, E and F. Viruses pertaining to type A were presumably not mature virus particles. Some of them could, however, be immature form or incomplete form of oncogenic virus particles. Viruses belonging to type B, C, D, E, and F were represented by mammary tumor virus of mice, leukemia viruses of mice and chickens, polyoma virus, Shope fibroma virus and Lucké renal adenocarcinoma virus, respectively. They were different in size and shape, and in the mode of development.It was presumed that type B and C viruses were members of the Myxovisus group and type D viruses belonged to Adenovirus and the Papova virus group. It was also believed that type E and F viruses had in general the feature of the Pox virus group and Herpes virus group, respectively.