著者
東 実千代 新谷 恵 八木 成江 守屋 好文 疋田 洋子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.67, no.552, pp.29-35, 2002-02-28 (Released:2017-02-04)
参考文献数
32
被引用文献数
3 2

The purpose of this study is to accumulate long term field-measurement data of the concentration of formaldehyde(HCHO) and volatile organic compounds(VOCs) found in indoor air, and to investigate the behavior of these concentrations. In addition, we studied the lifestyle and any symptoms of the occupants. The duration of the field measurements was 1996-1999(HCHO) and 1996-1998(VOCs). The results showed that a higher concentration of HCHO was detected during the heat of the summer. decreasing as temperatures decreased. While each summer showed a fluctuation in these levels, over a four year period, there was an overall decline in the concentration. A high concentration of total volatile oreranic compounds (TVOC) was detected in newly constructed houses. All of the TVOC concentrations exceeded the interim target level and the VOCs components were influenced by the habits and lifestyles of the occupants. We did not find any association between the concentration of HCHO or the VOCs in the indoor air and the symptoms experienced by the occupants.
著者
山田 弥生子 片上 絵梨子 守屋 麻樹 山口 香 土屋 裕睦
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.93.20094, (Released:2022-08-30)
参考文献数
52
被引用文献数
1

This study aimed to investigate high school student-athletes’ mental health, stressors, stress responses, and life skills (LS) during the COVID-19 pandemic and to examine the effect of stressors and LS on stress responses. An online survey was conducted from July to November 2020, and 1,348 student-athletes and 662 non-athletes who were in high schools in the western part of Japan participated. Findings illustrated that student-athletes’ mental health seemed to be worse compared to pre-COVID-19 data. The levels of athletes’ perceived stressors, stress responses, and LS were significantly different depending on gender, grade, and competitive level. Multiple regression analysis showed that perceived COVID-19-related stressors significantly related to stress responses while LS were a significant moderator of the relationship.
著者
大場 与志男 守屋 以智雄
出版者
北海道地理学会
雑誌
北海道地理 (ISSN:02852071)
巻号頁・発行日
vol.1978, no.52, pp.9-14, 1978-01-30 (Released:2012-08-27)
参考文献数
6
著者
熊木 俊朗 大貫 静夫 佐藤 宏之 設楽 博己 國木田 大 夏木 大吾 福田 正宏 笹田 朋孝 佐野 雄三 守屋 豊人 山田 哲 中村 雄紀 守屋 亮
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

擦文文化期における地域間交流や社会変化の様相を解明するため、北見市大島2遺跡にて擦文文化の竪穴住居跡の発掘調査を実施した。大島2遺跡は標高の高い尾根上というやや特異な環境下にあり、低地や砂丘上にある他の集落とは異なる性格を有することが予想されたが、発掘調査の結果、海獣狩猟や動物儀礼、住居の廃絶儀礼、建築木材の選択、木製品の様相などに、オホーツク文化やトビニタイ文化との関連を思わせるような特徴が認められることが明らかになった。
著者
都筑 和泰 笠井 滋 守屋 公三明 鈴木 成光 新井 健司
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.229-233, 2009 (Released:2019-06-17)

2006年の総合エネルギー調査会電気事業分科会原子力部会報告(原子力立国計画)などにおいて,2030年以降に発生すると予想される代替需要に備えるため,「次世代軽水炉を開発すべきである」ということが指摘されてきた。これを踏まえ,2006~2007年度にはフィージビリティスタディ(FS)を実施し,2008年4月には,(財)エネルギー総合工学研究所を中核機関として実際の開発に着手した。現在,「世界最高水準の安全性と経済性を有し,社会に受け入れられやすく,現場に優しい,国際標準プラント」の実現に向け,技術開発を推進している。
著者
長谷川 卓 中村 英人 黒田 潤一郎 守屋 和佳
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

C4植物は700万年前頃に顕在化した被子植物で,通常の光合成回路の前段にCO2濃縮回路を持ち効率的な炭素固定を行う.この形質の成立過程は謎に包まれているが,「白亜紀中期の約1億年以上も前のオーストラリア南西~南極大陸にかけてがC4植物誕生の場である」という仮説を立て,これを検証する.炭素循環の大きな攪乱期の前後の試料から有機分析を進め,分子レベルの炭素同位体比分析など先進的手法も取り入れる.どの時代でどの環境激変と連動してC4植物が誕生・進化したかを明らかにし,その時代の環境背景を更に詳しく理解していく.C4植物のみに由来する有機分子の発見を期待している.
著者
守屋 俊夫
出版者
公益社団法人 日本顕微鏡学会
雑誌
顕微鏡 (ISSN:13490958)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.114-119, 2020-12-30 (Released:2021-01-13)
参考文献数
30

生体高分子の近原子分解能での構造決定において,クライオ電子顕微鏡による単粒子解析法が現在急激に発展している.特に,本手法は構造のサイズ,構造の不均質性,組成の変動性のために他の構造決定手法が適用できなかった対象でも直接的な可視化を実現した.単粒子解析は画像処理ヘビーな手法であるため,多種多様なアルゴリズムが試されて既に多くの手順が自動化されており,着々とその手順のルーチン化が進んでいる.しかし,過去の構造解析経験に基づいている人の汎用的な視覚認識や総合的な判断だけは自動化することがこれまでできていなかった.ところが近年になりAI分野に革命をもたらした深層学習技術がこの状況を打破しつつある.そこで本稿では,単粒子解析の様々な処理ステップにおける深層学習技術の応用例を紹介し,その中でも全自動化が実用レベルまで達している粒子ピッキングの代表例としてcrYOLOとTopazを少し掘り下げて説明する.
著者
高木 俊行 守屋 秀夫 清水 裕之 小野田 泰明
出版者
Japan Association for Cultural Economics
雑誌
文化経済学 (ISSN:13441442)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.37-45, 2000

本研究は、有価証券報告書を活用して民間の劇場の経営実態を明らかにすることを主な目的とする。損益計算書の営業損益の部に着目し、歌舞伎座、コマ・スタジアム、松竹、新橋演舞場、東宝、御園座、明治座の7社に関する売上高と経費の内訳を分析した。新橋演舞場と明治座を除く5社については、開銀企業財務データバンクを使用して売上高と経費の時系列変化を検証した。分析の結果、わが国の商業劇場の経営実態を大まかに把握することができた。
著者
野口 孝俊 内藤 裕之 守屋 典昭 眞鍋 匠
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_990-I_995, 2014 (Released:2014-10-01)
参考文献数
7
被引用文献数
2 2

東日本大震災では,地震による被害に加え,大規模な津波により貨物やがれき等が大量に港内に流入し,航路や泊地を閉塞したため,港湾機能が一時完全に麻痺する事態となった.東京湾に東日本大震災級の大津波が来襲した際には,首都圏の機能を麻痺する被害が想定されるが,緊急避難物資輸送を行うための航路の早期啓開は必要不可欠である.本稿は,啓開を行うための海底障害物の形状,寸法,および座標などを早期に把握できる4Dソナーシステムの実用性を現地確認し,航路啓開技術としての有効性について評価したことを報告する.
著者
守屋 三千代
雑誌
早稲田大学日本語研究教育センター紀要 (ISSN:0915440X)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.98-120, 1992-03-25

小説の中では過去の出来事をのべるのに, 文末に過去形(「タ形」)を用いるだけでなく, しぱしぱ現在形(「ル形」)が用いられる.これは, 小説が語り手によって過去の出来事として語られると同時に, 読み手によって読まれた時, その出来事が再現され, 疑似体験されるという性格をもつためであると思われる.この小説中に「ル形」が現れることにより語り手の視点が登場人物へ移動し, 劇的効果や臨場感が生ずることは, 多くの先行論文によって指摘されるところであり, この指摘はたしかに直観に合うものである.しかし, 小説中の「ル形」をこの表現効果をねらった結果ととらえて, 十分記述されたことになるのだろうか.表現は文法形式を簡単に操作できるのだろうか.小稿は, この点に疑問をなげかけ, 小説中の「ル形」と「タ形」のあらわれかたに関し, 視点の移動, 表現意図という観点と文法的な観点から考察を図るものである.小稿では紙幅の都合上, 質, 量的に十分な資料にあたって分析を示すことはできなかったが, 4点の小説より部分的ではあるが性格の異なると思われる文章例をとりだし, 「ル形」「タ形」のあらわれ方, その形式の選ばれた条件一視点移動, 動詞の性質, 文章構成上の位置-を各文末について考察したその結果, 少なくとも次のことが観察された.「タ形」 : 語り時を基準とした過去時制, 状況の終了の標識, 文章中での語りの過去時制, 登場人物の回想, 語り手や登場人物による動作, 出来事の描写, 登場人物のメタ知覚の描写「ル形」 : 状況継続の標識, 読みと語りの同時進行, 超時制, 登場人物の内言の描写, 登場人物による他者の動作, 出来事描写, 登場人物のメタ視覚, メタ聴覚, メタ思考の描写
著者
守屋 以智雄
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2008年度日本地理学会秋季学術大会・2008年度東北地理学会秋季学術大会
巻号頁・発行日
pp.75, 2008 (Released:2008-11-14)

複成火山は溶岩原・楯状火山・成層火山・カルデラ火山に分けられるが,大量の玄武岩質溶岩流が繰り返し流出することで生じた溶岩原の地形発達について,アメリカ合衆国(USA)西南部,アラビア半島,アフリカ東部,アイスランドなどの溶岩原などを例に比較検討した結果をのべる.日本列島に溶岩原は存在しないが,世界的に見てその分布は広い.インド・デカン高原,USA北西部Columbia 川などの第三紀溶岩台地は浸食作用で溶岩原が台地化したものである.主としてアリゾナ・ニューメキシコ州を中心に,平均層厚100-500m, 面積50-100km平方,体積100-1000km3,寿命100-1000万年前の時空規模をもつ溶岩原が活動を継続している.この規模は日本列島の成層火山と比較して,いずれも10―数10倍に達し,1桁以上大きい.これは本地域と日本列島下のマグマ形成・上昇・噴出機構・過程・環境の違いを示唆する.同格の複成火山として一括分類することに問題がある.個々の溶岩原には多様性がある.Banderier, Geronimoなどの溶岩原は単成火山であるスコリア丘・小型楯状火山から流出した玄武岩質溶岩流が集合して広大な溶岩原を形成している.San Francisco, Taos, Raton-Clayton溶岩原は,Banderier, Geronimoなどの溶岩原に似た土台の中心に流紋岩質溶岩ドーム・安山岩質成層火山が形成されている.流紋岩質火砕流・溶岩ドームを噴出したVallesカルデラ火山の周囲に溶岩原の一部が散在し,土台に溶岩原が存在したことを示すが,さらに,堆積物から成層火山が存在したことも報告されている(Smith and Bailey, 1968).これらをまとめるとUSA西南部の溶岩原はBanderier, Geronimo型→San Francisco, Taos, Raton-Clayton型→Valles型へと変化しているように見える(守屋,1985).ただRaton-Clayton溶岩原は初期にデイサイト質溶岩ドームが噴出,その後断続的溶岩原成長と平行して流紋岩質溶岩ドーム,安山岩質成層火山が形成されたという発達史をもち,守屋 (1985)の溶岩原発達図式ですべてが説明できるとは限らないことを示す. アラビア半島の溶岩原は約3000万年前に始まった割れ目拡大によって紅海が形成される際に,大量の玄武岩質溶岩流出が周辺に起こったが,その余燼は現在も残り,紅海沿岸・アデン湾沿岸に27個のアルカリ玄武岩質溶岩原・小型単成火山群が形成されている.シリア・ヨルダンにまたがるJabel ruse, Ha’il, Jawfなどの溶岩原はアルカリ玄武岩質スコリア丘・小型楯状火山とそれらから流出した溶岩流の集合体で,USA西南部の溶岩原はBanderier, Geronimo溶岩原とほぼ同じと考えられる.メッカ・メディナ市に近いE Harat 溶岩原北部には黒色アルカリ玄武岩質溶岩流の間に,白色のフォノライト質火砕流を噴出した径3kmのカルデラが存在する.より南のイエーメン・サナア市東方には白色フォノライト質溶岩ドーム,火砕流堆積物が広がる.エチオピアAfar三角帯に多く分布するErta Aleなどの溶岩原はBanderier, Geronimo型が多いが,成長とともに楯状火山が形成されることもある.数は少ないが成層火山をもつ溶岩原も存在する.Barberi and Carey (1977) は溶岩原→楯状火山→成層火山という発達図式を提案している.ケニア・タンザニア付近の地溝帯にはNgorongoroなどフォノライト・トラカイト質溶岩流・火砕流を噴出したカルデラがあり,多様性に富む.プレート拡大軸上にあるため,玄武岩質マグマがもっとも盛んに噴出する世界でも有数の地域で,割れ目の両側に溶岩流が広大な溶岩原を形成する.溶岩が流出する割れ目上には玄武岩質のスコリア丘・スパター丘列が30-40kmにわたってのびる.このような割れ目火山が多いアイスランドでは,個々の火山の境界を地形的に認定することが非常に難しい.Askya, Heklaなど特定割れ目からの繰り返し噴火によりマグマ溜まりが形成され,流紋岩質マグマを放出ようになると楯状火山として認定可能になる.溶岩原は次のような別種の単成火山・複成火山をもつ4つのタイプに細分されるー_丸1_玄武岩質小型単成火山のみ _丸2_小型単成火山+玄武岩質楯状火山 _丸3_小型単成火山+楯状火山+安山岩質成層火山 _丸4_小型単成火山+成層火山+流紋岩質カルデラ火山.これらは時系列的に発達した一連のグループと見なせると考えたい._丸2_-_丸4_の溶岩原は複数の複成火山から構成されることから,単成火山より2つ,複成火山より1つ格上の重複成火山と呼びたい.
著者
守屋以智雄著
出版者
東京大学出版会
巻号頁・発行日
1983