著者
小川 祐樹 野田 五十樹 山本 仁志 後藤 真太郎 和崎 宏 五味 壮平 鳥海 不二夫
雑誌
研究報告知能システム(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.7, pp.1-5, 2013-03-03

Twitter や SNS といったソーシャルメディアを実現するメディアは,災害時の被災者において非常に有効なツールになると考えられるが,デマ拡散の問題や,現場との情報の共有・調整の困難さなど解決すべき課題は多い.災害時において利用者はどのようなメディアをどのように活用したらよいのだろうか.このためには,各メディアの特性を理解し,その特性に合った情報発信・共有の方法について検討していく必要があるだろう.本研究では,震災時におけるソーシャルメディア違いによる話題の違いを明らかにするために,Twitter と地域 SNS に投稿される記事をクラスタリングすることで話題を抽出し,各メディアでの話題の違いや,その時系列推移を分析する.さらに,記事投稿者の地域をみることで,地域による利用メディアの違いや投稿されるトピックの違いを明らかにする.分析結果より,Twitter と地域 SNS のそれぞれのメディアにおいて,情報共有意図のある投稿について違いがあることがわかった.In this study, in order to clarify differences in topics between social media at the time of earthquake, we conduct a cluster analysis of articles posted on Twitter and local SNS to extract topics and analyze differences in topics between media and their time-series transition. Also, by seeing the regions of the people who posted the articles, we clarify the differences in media used and topics posted among regions. As the result of analysis, as for the differences in topics between media, main topics on Twitter were about worry, anxiety, and false rumors, and main topics on local SNS were about safe confirmation, lifeline, support, and shelters. Also, as for the differences in topics among regions, we found that main topics in afflicted areas were about worry, support, and lifeline and main topics in non-afflicted areas were about anxiety and radioactivity. Also, as the result of time-series analysis of topics, we found differences that soon after the earthquake, various topics were seen promptly on Twitter, and after the earthquake, topics continuously seen on Twitter were about false rumors and fund-raise, and topics continuously seen on local SNS were about support and lifeline.
著者
平田 孝治 岡嶋 一郎 福元 裕二 辻 裕一 和田 佳奈美 松田 佐智子 モハメッド ノル・ アンワー 尾道 香奈恵 津上 佳奈美 春原 淑雄 赤坂 久子 高元 宗一郎 溝田 今日子 小川 智子 立川 かおり 占部 尊士 西田 明史 川邊 浩史 吉村 浩美 馬場 由美子 武富 和美 田中 知恵 西岡 征子 野口 美乃里 牛丸 和人 米倉 慶子 桑原 雅臣
出版者
西九州大学短期大学部
雑誌
永原学園西九州大学短期大学部紀要 = Journal of Nisikyusyu university junior college (ISSN:24347833)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.15-28, 2019-03-18

In the learning outcomes, the relationship between objective and subjective measures is an issue of educational measurement. In this paper, we clarified the correlation derived from the semester-linkage of academic achievements and self-evaluations based on the competency model in NUJC. In the principal component analysis, it was suggested that the self-evaluations include roughly two directions of general ability and professional ability, and that the academic achievements depend on the curriculum and the methods of learning and evaluation, basically. The interpenetration of academic achievements and self-evaluations depend on intermediate factors that rule their linkage. The factors are supposed to be formed by two components: the faculties’ factors such as curriculum, methods of learning and evaluation including cognitive learning and the environment of “learning- background” (e.g., Hidden curriculum and Student support); the student's factors such as acquired abilities including motivation, personality and self-consciousness.
著者
小川 信子
出版者
浅井学園北方圏生活福祉研究所
雑誌
北方圏生活福祉研究所年報 = Bulletin of Northern Regions Research Center for Human Service Studies (ISSN:1342761X)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.71-74, 1995

女性の自立,女性の社会進出が世界的先進国であるスウェーデン事情を紹介しながら,母親と子どもの幸福を支える条件として,質の高い住環境の保障が大切であることを論じた。It was pointed out that one of the important factors for the well-being of mothers and children was thearrangement and supply of comfortable housing of good quality, depending on the data of conditions in Sweden.
著者
菅本 英雄 大塚 玲子 小川 きみ代
出版者
社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析療法学会雑誌 (ISSN:09115889)
巻号頁・発行日
vol.20, no.7, pp.525-529, 1987

体重管理不良な症例の心理社会的問題について検討した. 維持透析患者のうち平均体重増加率が6%以上の患者6名を体重管理不良群 (不良群) とし, この不良群と同じ透析条件でかつ平均増加率が4%以下の患者14名を体重管理良好群 (良好群) とした. 平均透析期間, 平均年齢に差はなく, 生化学値にも顕著な差はなかった.<br>50項目からなる調査紙を用いて社会的環境状態, 透析に対する理解度を測定し, 心理的状態の測定にはY-G検査, 内田クレペリン検査, CAS検査 (一部下位尺度) を用いて両群を比較検討した.<br>結果は, 1) 不良群は社会的役割, 家族関係ともに満たされた状態にはなく, とくに家族関係は良好群より有意に不良と考えられた. 2) 透析に対する理解力は不良群において良好群より劣っていた. 3) Y-G検査分類では不良群と良好群において特異な分類上の傾向はなかった. 4) 内田クレペリン検査では不良群の平均作業量は良好群より有意に少なく (不良群=D段階), 知的能力の問題を示唆された. また両群とも初頭努力がやや少なくとっつきの悪さが考えられた. 5) CAS心理検査では, 不良群は自己規制しにくく, フラストレーション耐性が弱いことが示唆された.<br>以上より, 体重管理不良な症例では, これら心理社会的要因が相乗し, 積極的な透析生活への適応力が弱められていると考えられた.
著者
良永 知義 小川 和夫 若林 久嗣
出版者
The Japanese Society of Fish Pathology
雑誌
魚病研究 (ISSN:0388788X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.243-251, 1987-12-15 (Released:2009-10-26)
参考文献数
9
被引用文献数
5 18

H.aduncum は海産種であるが, その虫卵は, 淡水中でも2期幼虫に発達し, 孵化した。孵化仔虫は淡水中では生存できないが, 未孵化の2期幼虫がイサザアミ(中間宿主)に取り込まれることで寄生が成立し, その体腔内で3期幼虫に成長した。ワカサギから得た3期幼虫を淡水中のニジマス(実験的終宿主)に投与し, 成虫を得た。以上の結果, 本線虫が淡水中でも生活環を完結できることが明らかとなった。得られた虫体は, 光顕・走査電顕を使って記載し, 各発育段階の識別点を考察した。
著者
小川 清 澤井 新 飯田 登 渡辺 尚
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.87, pp.57-62, 2002-05-24
参考文献数
13

プライベートアドレスを3階層(3LPA)用い、IPアドレスのスケーラビリティを確保するとともに、Mobile IPを利用した移動への対応について提案する。
著者
小川 祐樹 山本 仁志
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.3_178-3_186, 2014-07-25 (Released:2014-09-10)

本研究では,人は身近な近接他者や集団の多数派から影響をうけるという関連研究をふまえ,Axelrodのシミュレーションモデルを拡張し,集団の集約情報と相互作用するモデルを導入した.そして提案モデルをもとにシミュレーションを行うことで,集約情報が社会における意見や嗜好の分布多様性に与える影響を検討した.シミュレーションの結果,集約情報は文化種類の多様性の維持において有効であるが,集約情報の範囲によってその効果に違いがみられることがわかった.具体的には,局所的・中域的・大域的の異なる範囲における集約情報の効果を分析し,中域的範囲の集約情報が,文化の多様性を維持するうえで有用であることがわかった.
著者
森永 康子 船田 紗緒里 小川 葵 野中 りょう 矢吹 圭 董 星宇
出版者
広島大学大学院教育学研究科心理学講座
雑誌
広島大学心理学研究 (ISSN:13471619)
巻号頁・発行日
no.18, pp.189-198, 2019-03-31

本論文は,2018年度に広島大学教育学部で開講された心理学課題演習において,第1著者の指導により第2著者から第6著者が実施した研究をもとに執筆したものである。研究の一部は第2著者から第5著者により中国四国心理学会第74回大会学部生研究発表会において報告された。また,本研究はJSPS科研費JP18K03007の助成を受けた。
著者
小川 直仁 小山 雅己 池田 元基 今 尚之 五十嵐 日出夫
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究論文集 (ISSN:13495712)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.9-17, 2007-06-15 (Released:2010-06-04)
参考文献数
25

This paper describes the development of the railway avalanche prevention forest along the Soya Line between Kenbuchi and Shibetsu, a forest that in 2005 was designated a “ civil engineering heritage” by the Japan Society of Civil Engineers, and outlines the technical aspects of that forest. The history of “ railway forests”(forests owned by railway companies) in Hokkaido is discussed as it relates to the abovementioned avalanche prevention forest. The paper examines the historical significance of the designated avalanche prevention forest, covering the history of railway forests in Hokkaido from plantation planning at the end of Meiji Era and the history of the Japan Railway companies.
著者
小川 真理子
出版者
大妻女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では、東日本大震災被災地におけるDV被害者支援の現状について、民間シェルター、4つの自治体及び関係諸機関のデータを通して考察した。同被災地では、大震災以降、DV被害が増加し被害の質に変化がみられた。経済的暴力等女性への暴力が複雑化、深刻化している。民間シェルターは、同大震災直後から女性への支援を行ない、被災地都心部だけでなく地方部へも足繁く通い、相談、保護、支援を率先して行なってきたが、これらの取り組みは被災地において孤立化するDV被害者が支援にアクセスできる契機となる。民間と行政が連携をはかり、専門性を身につけた支援者や行政担当者を育成していく等早急な支援体制の構築が求められている。
著者
吉本 敏子 小川 裕子 星野 洋美 室 雅子 安場 規子 吉岡 吉江 吉原 崇恵
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.57, 2014

<目的>家庭科の学習は、基礎的・基本的な学習が実生活の場面で実践できる力となることを目指している。そこで、日常の具体的な生活場面を想定し課題解決ができる力がどの程度身についているかを把握するための調査を行った。本調査の設計については、日本家庭科教育学会2013年度例会にてすでに報告をしている。調査の内容は、消費生活・環境、食生活、衣生活、住生活、家族・家庭生活の5つ問から構成されているが、今回報告するのは、消費生活・環境に関する結果である。<方法>調査時期:2013年3月~10月調査対象者:愛知県、静岡県、三重県の中学校1年生(小学校6年生を含む)298名、高等学校1年生(中学校3年生を含む)456名、大学1年生567名調査方法:質問紙法による集合調査 回収率:100 分析方法:1)回答の記述内容を読み取り、データベースを作成した。2)そのデータを集計(エクセル統計、&chi;<sup>2</sup>検定)し考察した。<結果> 消費生活・環境の調査内容は、インターネットを利用して靴を購入する場合の代金の支払いと、靴のサイズが合わないというトラブルが発生した時の対応の仕方、およびこれまで履いていた靴の処理の仕方について回答を求めている。そしてこの調査内容から読み取りたい内容を、a)靴の購入にかかる費用が分かり、情報を正しく読み取ることができる、b)インターネット上の情報から、返品交換の可否や条件が理解でき、その情報を基にトラブルへの対応ができる、c)モノを大切にする気持ちや環境への配慮ができる、の3つとした。aとbは、科学性(知識・技能の応用力)を、cは生活合理性(状況把握、姿勢や態度、価値観)を読み取ることができると考えた。 調査の結果は以下の通りであった。1)インターネットを通じて商品を購入した経験のある者は、中学生41.9%、高校生68.2%、大学生78.0%であった。2)靴の購入価格(販売価格+送料+振込手数料+後払い手数料)の正答率は、中学生45.6%、高校生41.7%、大学生52.6%であった。高校生は中学生に比べて正答率が低く、特に高校生男子の正答率は34.0%と低かった。振込手数料や後払い手数料が計算されていないと思われる誤答が多くあった。3)「靴のサイズが合わないというトラブルが生じた場合にどのように対応するか」(本調査の設問では返品交換ができる)については、「返品・交換ができることがわかり、自分で返品・交換をする」と回答したものが最も多く、中学生で80.5%、高校生で83.3%、大学生で87.1%であった。次に多かったのは「少しくらい小さくてもしばらく我慢して履く」であった。4)「今まで履いていた靴をどうするか」という問に対して最も多かった回答は、「友人や知人にあげる」で、中学生34.2%、高校生28.7%、大学生32.8%であった。その他にも「フリーマーケットに出す」「弟が履けるようになるまで取っておく」「予備の靴や思い出の靴として、しまっておく」「雨の日や作業などのときに履く」「放置する」「ごみとして捨てる」など多様な意見が出されていた。以上の結果から、科学性すなわち課題解決のために知識や技能を総合して活用できる力は、発達段階に応じて徐々に身についてきているが、大学生においても十分であるとは言い難い。また「今まで履いていた靴をどうするか」に見られた多様な回答は、モノを大切にする気持ちや環境への配慮という生活合理性に基づくものであるのかについて慎重な検討が必要である。