著者
大島 誉章 田村 匡嗣 伊坂 亜友美 小川 幸春
出版者
美味技術学会
雑誌
美味技術学会誌 (ISSN:21867224)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.22-28, 2012-12-25 (Released:2018-10-15)
参考文献数
20

米飯の食味に影響を与える米粒含有成分・含有量の炊飯過程における変化を調査,検討した。供試材料にはチヨニシキ,日本晴,コシヒカリの3品種を用いた。炊飯過程において,米粒中の還元糖は予備加熱過程以降で増加したが,アミロース含有量に顕著な増減は確認されなかった。これに対して総タンパク質は加熱75℃時以降で顕著に減少したが,その減少傾向は品種によっても,また分子量によっても異なった。これらの変化は,炊飯中での酵素反応による分解や熱変性などが原因となって生じると考えられた。
著者
亀山 宗彦 佐藤 孝紀 谷本 浩志 小川 浩史 角皆 潤 山下 洋平
出版者
北海道大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では海表面への落雷に伴う物質循環が起きる可能性を検証した。実際の海水、河川水、純水に純空気及びアルゴン雰囲気下で放電を行うことで実際の落雷を模擬した。本研究では特に窒素酸化物の生成がみられ、放電に伴い硝酸・亜硝酸塩及び亜酸化窒素が生成されていることがわかった。硝酸・亜硝酸は気相中での生成が知られており、本研究でも主な生成は気相中で起こっていたが、液相中でもその生成が起きていることがわかった。また、溶存態・粒子態有機物の生成・分解も確認された。
著者
兼子 智 高松 潔 吉田 丈児 小川 真里子
出版者
東京歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は精子側技術の向上、媒精環境の効率化によりICSIに依存することなく受精胚を得ることを目的として、授精に供するDNA断片化陰性精子の高精度分画、2. DNA断片化初期像、頭部空胞、先体反応誘起能観察による精子品質管理、3.卵管様微少流路内で運動精子分離、先体反応誘起、受精を同時に行う人工卵管法により、媒精に要する精子の質的向上と量的な下限値の低下を図ることに成功した。本法を顕微授精反復不成功例(250例、406周期)施行し57症例が妊娠し、49例が分娩に到った。ICSI反復不成功例が本研究で確立した高効率媒精システムにより妊娠に至る可能性があることが示された。
著者
儀保 翼 森本 哲司 吉田 圭 森内 優子 小川 えりか 高橋 悠乃 鈴木 潤一 石毛 美夏 渕上 達夫 高橋 昌里
出版者
日本大学医学会
雑誌
日大医学雑誌 (ISSN:00290424)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.87-91, 2017-04-01 (Released:2017-05-02)
参考文献数
12

集団食中毒で,急性脳症を合併した腸チフスの小児例を経験した.海外渡航歴はなく,発熱や消化器症状を主訴に入院.便・血液培養からSalmonella typhi が同定され,腸チフスと診断した.入院後みられた急性脳症は,後遺症なく治癒した.急性脳症発症時の髄液でIL-8,monocyte chemoattractant protein-1 が高値をとり,脳症発症にこれらのサイトカインの関与が示唆された.
著者
山崎 良子 五十嵐 久美子 小川 真理子 池田 真由美
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.169, 2007

〈緒言〉 平成17年10月の新築移転に際し病棟が泌尿器科・循環器内科・血液内科・血管外科の4科で再編成された。看護部では固定チームナーシングが導入され看護を実践している。A病棟ではAチームを泌尿器科、Bチームを残りの3科でチーム編成した。近年、ドックや検診等で前立腺PSAの検査導入により前立腺生検(以後、P生検と略す)を行う対象が増え2泊3日の短期入院が増加した。また、AMIの緊急入院や心臓カテーテル検査(以後、心カテと略す)入院、血液内科の連日の検査や化学療法、輸血療法、血管外科の2泊3日の検査入院と1日平均6~7人の入院がある。病室単位でチームを分けている為、退院患者を待って入院をいれている。A・Bチームに関係なく入院が入る為、1部屋にA・B両方の看護師が出入りすることは常であり固定チームナーシングが機能していない状況である。そこで、看護スタッフがお互いのチームの特徴を知り、チーム間の応援・協力体制を充実させることで、日々の看護業務を円滑にし患者へより良い看護が提供できるように、当病棟における応援体制について研究したのでここに報告する。〈方法〉 1、対象 A病棟看護スタッフ22~24人2、期間 平成18年7月~平成19年2月3、方法 _丸1_各科チェックリストの作成 _丸2_チェックリストについてアンケート調査・分析・活用_丸3_応援マニュアルの修正〈結果〉チーム編成にあたり看護問題の共通性からPPC方式では患者グループ分けができず、病室単位でグループを分けた。しかし、4科の特殊性が強く1部屋にそれぞれの患者が入るとそれぞれのチームの看護師が入り看護してきた。その為、患者はどちらの看護師に頼んだらよいかわからず、頼んでも反対チームの看護師だと最後まで責任もって行えないことがあり1部屋1チームで看護できないかと考えた。その為に循環器・泌尿器科・血液内科・血管外科4科の特徴を知るように各科のチェックリストを作成した。(90項目)作成後、チェックリストについてのアンケート調査を行った。その結果、ただ、項目があってもわからない。チェックリストとしては技術的にも内容的にも細かすぎる、などの意見が聞かれた。そこで、5東では応援体制に何が必要かを考え応援体制に必要なラインを決め行った。1・各科のチェックリストから最低限経験または知ってほしい項目をあげる。2・チームで声をかけあい経験できるようにしていく。その結果、チェック項目を18に絞り、経験できるように日々の業務の中に取り入れた。また、経験前にシュミレーションすることでチェック項目が受け入れられるのではないかと考え、それぞれのチーム会でAチームには心臓カテーテル検査入院についてBチームには前立腺生検入院についてのオリエンテーションを行った。この前後にアンケート調査を行った。オリエンテーション前より後の方が出来ない、聞きながら出来る、のわりあいが減り、出来るが増えている。その為、日勤のスタッフでA/Bチームを問わず入院を取る事ができるようになり、退院まで一貫して看る事ができるようになった。
著者
諏訪 正義 渡部 茂 菅川 勝次 小川 勝美
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1983, no.34, pp.104-106, 1983

常温倉庫内に保管した着色米混入玄米の, 保管中における着色程度の進行の有無および着色米関与菌の動向について検討し次のことが明らかとなった。(1) 着色米は, 紅変米, 背黒米, 茶米の3種類に類別された。これらの混入率は保管中に変化しなかった。(2) 玄米の白度も保管中に変化せず, 着色程度の進行は認められなかった。(3) 着色米からは<I>E.purprascens, Alternaria</I> spp., <I>Fusarium</I> spp.が分離され, 特に前者が高率に分離された。(4) これら関与菌は保管中に経時的に死滅した。また接触感染しなかった。
著者
駒形 依子 小川 正樹 橋本 誠司 櫻井 理乃 菊浦 沙織 寺田 美里 土山 史佳 佐々木 かりん 金野 潤 三谷 穣 牧野 康男 松田 義雄 松井 英雄
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.82, no.5, pp.344, 2012-10-25

第8回東京女子医科大学メンタルヘルス研究会 平成24年7月18日(水)18:15~20:00 東京女子医科大学 総合外来センター5F大会議室
著者
小川 豊生
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.32-45, 1993

中世的な知の岩盤を露出させた、いわゆる中世日本紀という新たな言説が生成する場の諸問題について、『彦火々出見尊絵巻』を中心にすえて論じた。後白河院の絵巻制作の工房が孕む政治性は、『日本書紀』原典から逸脱した『尊絵』というテクストにおいても具体的にあらわれているのであって、それを切り口に、異形化した日本紀が政治的中枢の場に兆しはじめる胎動期の様相を、信西や藤原教長の言説とからめて説き明かす事が可能であろう。
著者
長屋 郁子 小川 宣子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.17, pp.170, 2005

<br><B>目的:</B>日常から地域性を意識した食事をすることで伝統的な日本型食生活が継承され、心が満たされる食生活につながるのではないかと考える。そこで本研究では、地域における伝統的な食生活を把握するため、地域産物や旬の食材を活用した伝統食の伝承が岐阜県の中でも比較的残っている飛騨地域の日常食の特性を調べることを目的とした。<BR><B>方法:</B>調査は地域の特性を地域産物や伝統食の食材料及び調理方法から明らかにするため、日本の伝統的な日常食であるごはん、大豆料理、漬物をとりあげ、飛騨地域の特徴を調べた。調査対象は、飛騨地域の中でも最北部にあり鉱山で発展してきた神岡町の65歳から80歳の男女18名と、北西部に位置し12月から2月にかけての平均気温が神岡町の0.8℃に比べて-0.2℃と低い農山地である白川村の40歳から73歳の男女14名に聞き取り調査を行った。大豆料理は、比較として県庁所在地のある岐阜地域の女性12名にも聞き取り調査を実施した。<BR><B>結果:</B>白川村では日常食のごはんに近隣の山の産物を加えることが多く、栗飯、山菜おこわを食べる家庭がいずれも29%あり、これらは神岡町では食べられていなかった。飛騨地域の大豆料理には、朴葉にのせて焼く朴葉味噌、すがたつまで茹で水分が少ないため保存性が優れているこも豆腐、豆乳を利用したすったて汁といった岐阜地域ではみられない地域特有の調理方法があった。日常的に食べられている漬物は、野菜を切ってから塩で漬ける切り漬が神岡町67%、白川村28%と多かった。また漬物の利用方法として、古くなった切り漬を加熱調理し、煮たくもじや漬物ステーキとして食べる家庭が白川村では神岡町に比べて多く、冬季に漬物を温かくして食べる工夫がみられた。
著者
奥田 稔 高坂 知節 三宅 浩郷 原田 康夫 石川 哮 犬山 征夫 間口 四郎 新川 秀一 池野 敬一 松原 篤 稲村 直樹 中林 成一郎 後藤 了 小野寺 亮 遠藤 里見 亀井 民雄 室井 昌彦 馬場 廣太郎 島田 均 舩坂 宗太郎 大橋 伸也 鄭 正舟 小澤 実佳 八木 聰明 大久保 公裕 後藤 穣 服部 康夫 上野 則之 柏戸 泉 大塚 博邦 山口 潤 佃 守 池間 陽子 坂井 真 新川 敦 小林 良弘 佐藤 むつみ 山崎 充代 藤井 一省 福里 博 寺田 多恵 小川 裕 加賀 達美 渡辺 行雄 中川 肇 島 岳彦 齋藤 等 森 繁人 村上 嘉彦 久松 建一 岩田 重信 井畑 克朗 坂倉 康夫 鵜飼 幸太郎 竹内 万彦 増田 佐和子 村上 泰 竹中 洋 松永 喬 上田 隆志 天津 睦郎 石田 春彦 生駒 尚秋 鈴木 健男 涌谷 忠雄 宮國 泰明 夜陣 紘治 森 直樹 田頭 宣治 宮脇 浩紀 青木 正則 小林 優子 高橋 正紘 沖中 芳彦 遠藤 史郎 池田 卓生 関谷 透 奥園 達也 進 武幹 前山 忠嗣 恒冨 今日子 増山 敬祐 浅井 栄敏 土生 健二郎 中崎 孝志 吹上 忠祐 角田 憲昭 渡辺 隆 野口 聡 隈上 秀伯 吉見 龍一郎 茂木 五郎 鈴木 正志 大橋 和史
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.633-658, 1996-09-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
21

通年性アレルギー性鼻炎患者211例を対象に, KW-467910mg/日 (KW群) の有効性, 安全性および有用性をoxatomide 60mg/日 (OX群) を対照薬として多施設二重盲検群間比較試験により検討した.最終全般改善度の「改善」以上は, KW群61-6%, OX群57.6%で, 両群間に有意差は認められなかつたが, 同等性の検証を行った結果, KW群はOX群と比較して同等ないしそれ以上と考えられた. 概括安全度の「安全性に問題なし」と評価された症例は, KW群68.0%, OX群61.4%で, 両群間に有意差は認められなかった. 主な副作用症状は両群とも眠気であった. 有用度の「有用」以上は, KW群54.9%, OX群50.5%であり両群間に有意差はなかったが, KW群の方がやや有用率が高かった.以上の成績より, KW-4679は通年性アレルギー性鼻炎に対して, 臨床的に有用性の高い薬剤であると考えられた.
著者
小川 晴也
出版者
情報文化学会
雑誌
情報文化学会誌 (ISSN:13406531)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.47-54, 2006-11
被引用文献数
2

本稿の目的は,筆者が前考において提示したリスク・コミュニケーション改善のための「3つの限界」モデルを援用し,BSE対策見直しの事例を基に,リスク・コミュニケーションの構造をモデル化して提示することである。見直し後のBSE対策(米国・カナダ産牛肉の輸入プログラム)は日米両政府間におけるリスク・コミュニケーションの結果と考えられる。そこで本稿においては,米国・カナダ産牛肉に対する輸入禁止~解禁~再禁輸までの経緯を概説し,そこでの議論を本モデルにより分析可能であることを示す。また,本モデルを用いることによりリスクに関する議論を整理できることが可能となることを示す一方,議論が混乱する原因を考察し,リスク・コミュニケーション改善の可能性を考察する。
著者
大木 典雄 望月 茂喜 伊藤 昭浩 阿部 文昭 小川 修 保坂 陽之助 秋山 稔 持田 泰秀
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.4, no.6, pp.19-22, 1998-10-20 (Released:2017-01-25)
参考文献数
5
被引用文献数
2 2

The seismic isolation retrofit of the main building of the National Museum of Western Art required excavating the foundation ground under the existent building and installing isolation devices beneath the existing footings. Before the installation of isolation devices, it was necessary to construct piles beneath the existing footings in order to support the weight of the building temporarily during excavation process. The piles were made of steel pipe segments, and were driven by oil jacks utilizing the weight of the building for reaction force. During the retrofitting process, the subsidence of the building supported by the piles were monitored and controlled to avoid causing damage to the superstructure.
著者
小川 直茂
出版者
岐阜市立女子短期大学
雑誌
岐阜市立女子短期大学研究紀要 (ISSN:09163174)
巻号頁・発行日
vol.59, pp.99-105, 2009

In the daily life, we acquire quite a lot of information by the sight. The visual information is very important for us. When we take communications with the third party, we might visualize information to pass on information plainly. Visualization is very effective to understand information enough. And visualization is effective in various fields. Especially, I think that the visualization of the historical objects lost now is especially significant. If the historical objects that had been imagined from textual information up to now can be visualized, we can understand information quickly and deeply. And, the fact might lead to the development of research activities. I was involved in the project of investigation about the pavilion built by ODA Nobunaga. And, I designed a topographical map where the pavilion had built. By this design work, I considered about the advantage and the problem in the visualization.