著者
小林 直紀 笹原 信一朗 友常 祐介 道喜 将太郎 商 真哲 大井 雄一 羽岡 健史 梅田 忠敬 吉野 聡 松崎 一葉
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.286-293, 2012-12-20 (Released:2012-12-12)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1

目的:休業に関する規則や職場復帰支援制度と,メンタルヘルス不全による休業者の発生状況から,両者の関連性を検討することを目的に本調査を行った.対象と方法:某県産業保健推進センター利用歴のある150ヶ所の事業場を対象に,休復職に関する規則とメンタルヘルス不全による休業者の発生状況に関する調査用紙を配布した.結果:常勤職員数と最大休業期間(r=0.489, p<0.001),常勤職員数と休業中の金銭補償期間(r=0.315, p=0.031)との間に有意な相関を認めた.また,常勤職員数1,000人以上の9事業場においては,金銭補償期間と休業者率(r=0.670, p=0.048),金銭補償期間と平均休業日数(r=0.866, p<0.001)との間に有意な相関を認めた.考察:メンタルヘルス不全による休復職の判断においては,金銭補償期間が影響を与えている可能性が示唆された.今後は,メンタルヘルス不全者の支援体制の改善を考える上で金銭補償期間の影響を考慮した制度の見直しが必要と考えられた.
著者
小林 直樹 佐藤 亮介 五十嵐 淳 塚田 武志 吉仲 亮 海野 広志 関山 太朗 佐藤 一誠
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2020-08-31

プログラム検証とは、プログラムが正しく振る舞うかどうかを実行前に網羅的に検証する技術であり、ソフトウェアの信頼性向上のために欠かせないものである。本研究課題では、近年の機械学習技術の台頭とそれに伴うコンピュータによって制御されたシステムの社会への普及を踏まえ、(1)代表者らがこれまで研究を進めてきた高階モデル検査などの自動プログラム検証技術や理論をさらに発展させるとともに、(2)プログラム検証技術のさらなる飛躍のために機械学習技術を活用し、さらに(3)機械学習技術の台頭に伴うソフトウェアの質と量の変化に対応するための、新たなプログラム検証技術の確立を目指す。
著者
小林 直美
出版者
武蔵大学
巻号頁・発行日
2014

identifier:http://repository.musashi.ac.jp/dspace/handle/11149/1639
著者
長沢 寛弥 國吉 杏子 谷川 敏明 小林 直樹 小西 良子 朝倉 宏 大城 直雅
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.157-161, 2021-10-25 (Released:2021-11-02)
参考文献数
32
被引用文献数
2

小笠原群島(聟島列島,父島列島および母島列島)におけるシガテラの実態を調査するために,周辺海域で漁獲されたバラハタVariola louti 65個体の筋肉を試料としてLC-MS/MSによるシガトキシン類(CTXs)分析を実施した.すべての試料からCTX1Bに近接するピークが検出されたが,CTX1Bの前駆体である52-epi-54-deoxyCTX1B,54-deoxyCTX1Bや,他のCTX類縁体は検出されなかった.バラハタ試料では通常,この3物質が同時に検出されることから夾雑物による影響を考え分析カラムを変更して分析した結果,全試料においてCTX1Bとは保持時間が異なったため夾雑物由来であると判断した.本研究に供したバラハタは体重2,170~7,000 gと大型の個体であったにも関わらず,65個体のいずれからもCTXsは検出されなかった.そのため,小笠原群島周辺海域のバラハタによるシガテラのリスクは低く,CTXs産生性渦鞭毛藻の分布密度は沖縄・奄美海域に比較して極めて低いことが示唆された.
著者
飯田 博之 磯田 豊 小林 直人 堀尾 一樹
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.155-174, 2018-07-15 (Released:2018-07-25)
参考文献数
23
被引用文献数
1 3

2016 年夏季に宗谷暖流沖合域で実施したCTD ならびにXBT とADCP を用いた25 時間連続往復断面観測で得られた詳細な流れ場と水温場の時間変化データの解析によって,冷水帯を伴った日周期渦流が宗谷暖流沖合を横切る様子を初めて捉えた。観測された冷水帯下部は,ほぼ均一な高塩分水で占められており,その起源は日本海中層水であることが示された。数値モデル結果を使用したトレーサー実験によって,日本海中層水は,岸向きの移流と湧昇により宗谷海峡へ供給された後,卓越した日周潮流により励起された反時計回りの孤立渦流に取り込まれ,冷水帯下部の海水の大部分を構成するとともに,宗谷暖流沖合水となって移流されることが示唆された。
著者
関 復華 小林 直樹 渡辺 和子 伊藤 清隆 荒木 洋之助 石戸 良治
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1985, no.10, pp.2040-2047, 1985-10-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
67
被引用文献数
3

2,3,5-トリ-O-ベンジル-D-リボフラノース[1]を石川試薬(ヘキサフルオロブロペンージエチルアミン)で処理することによって2,3,5-トリ-O-ベンジル-α-および-β-D-リボフラノシル=フルオリド[2α]および[2β]がそれぞれ21.4%および63.8%で得られた。[2α]あるいは[2β]とイソプロペニル=トリメチルシリル=エーテル[3]乏を微量の三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートを触媒として反応させると両者とも高収率高選択的に(2,3,5-トリ-O-ベンジル-α-D-リボフラノシル)アセトン[4α]を与えた。[4α]は三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートと長時間処理すると[4β]に異性化し[4α]:[4β]=1:2.5の混合物を与えた。さらに[2β]と[1]あるいは2,3,5-トリ-O-ベンジル-1-O-トリメチルシリル-β-D-リボフラノース[6]とを三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートを触媒として反応させることにより高収率で2,2ノ,3,3ノ,5,5'-ヘキサ-O-ベンジル-(β-D-リボフラノシル=β-D-リボフラノシド)[5β]を与えた。その他,関連した選択的リボフラノシル化反応について述べた。
著者
斎藤 健 薄井 紀子 土橋 史明 牧 信子 浅井 治 矢野 真吾 加藤 明徳 渡辺 浩 香取 美津冶 長峰 守 荻原 朝彦 山崎 博之 小林 直 田嶋 尚子 倉石 安庸
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.39, no.7, pp.481-486, 1998-07-30
参考文献数
17
被引用文献数
2

成人急性骨髄性白血病(AML)においてCD7が予後因子となり得るかを評価する目的で,CD7陽性(+) AMLとCD7陰性(-) AMLの治療成績の比較検討を行いその意義について検討した。対象症例は1989年9月より1996年1月までの6年4カ月の間に,当科に入院した15&sim;65歳の<i>de novo</i> AML症例63例である。63例中表面マーカー検索材料中の芽球が70%以下の9例,早期死亡例(1カ月以内)2例を除外した52例が評価可能症例であった。FAB分類ではM1: 10例,M2: 16例,M3: 11例,M4: 8例,M5: 5例,M6: 2例であった。評価可能症例中CD7+AML症例は10例で,FAB分類ではM1: 3例,M2: 6例,M3: 1例であった。CD7-症例42例中CRは33例(CR率:78.6%),無再発生存率は22.1%, 4年生存率は35.4%であったのに対し,CD7+例10例のCR率は60%(6例),無再発生存率は53.3%, 4年生存率は44.4%であった。CD7+AMLとCD7-AMLの間で性別,血液学的所見,肝脾腫,リンパ節腫大,中枢神経系浸潤の有無,CR率,4年無再発生存率に有意差を認めなかった。CD7陽性は単独では予後因子となり得ないと考えられた。
著者
小林 直樹 大久保 隆 大野 光平 伊丹 誠
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.35-38, 2009
参考文献数
2
被引用文献数
2

地上波デジタル放送の一形態であるワンセグ放送は,移動受信に強いがマルチパスによってディップが存在するところでは受信困難となる.この問題を解決するために,アンテナダイバーシティ技術の適用が考えられるが,ワンセグ放送受信機は小型なものが多いため,ダイバーシティ利得を十分に得られるほどアンテナ間隔を離して配置するのは不可能である.この問題を解決するために有効な方法として,協調受信がある.しかし,協調受信をすると端末間の共有信号が膨大になってしまう.そこで,本論文において,協調受信を行う際の共有信号を減らす手法を考える.提案方式では,端末間での協調受信を行い,共有信号とし他端末のシンボル判定後の信号を用い,自端末において再変調を行った後,最適な値を導く.得られた最適値で重み付けすることで受信性能の改善を図る.
著者
小林 直人 中村 修 大井 健太
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
雑誌
Synthesiology (ISSN:18826229)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.11-25, 2011 (Released:2011-03-01)
参考文献数
28
被引用文献数
1 1

この論文では研究戦略の形成とそれに基づく構成的な研究評価について考察した。特に研究遂行にあたっては、戦略形成の一環として研究プログラムの目標とそれを達成するためのシナリオの設定が大切であることを強調し、その研究戦略に沿った研究評価を行うことの重要性を指摘した。また研究評価にあたっては、研究の進展(progress)、深さ(depth)、位相(phase)の3側面から評価を行うとともに、それらを研究戦略と対比しつつ演繹・帰納・仮説形成(アブダクション)用語1による推論を組みあわせて構成することの重要性や、最終的に総合的な評価を形成する際にも構成的な評価法が重要なことを述べた。さらに産総研における研究ユニット評価および長崎県における公的研究機関の研究プログラム形成と評価の実情を紹介して、構成的な評価法との対比を試みた。構成的な評価法は、研究の価値を引き出し、次の進化に向けるために必要な創造的営みの一つとして捉えることができる。
著者
小林 直樹
出版者
大阪市立大学
雑誌
人文研究 (ISSN:04913329)
巻号頁・発行日
vol.50, no.10, pp.685-702, 1998

一 『今昔物語集』巻一七第33話は、女人と変じた法輪寺の虚空蔵菩薩が好色な叡山僧を学問の世界へと「謀リ」導く顛末を幻想味豊かに語って、本朝仏法部中でもひと際印象深い一篇である。その末尾は次のように結ばれる。……
著者
熊倉 一英 廣木 正伸 牧本 俊樹 小林 直樹
出版者
日本結晶成長学会
雑誌
日本結晶成長学会誌 (ISSN:03856275)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.89-95, 2003
参考文献数
13

We investigated the characteristics of GaN grown by metalorganic vapor phase epitaxy on SiN or Al_2O_3 masked substrates. The masks were formed by electron cyclotron resonance plasma deposition at room temperature. For regrown GaN using a SiN mask, threading dislocations from the underlayer GaN were terminated by the mask or were bending at the interface between regrown GaN and the mask from the transmission electron microscope (TEM) observation, resulting in the reduction of dislocation from 2×10^9 to 1.7×10^8cm^<-2>. Furthermore, no diffusion or segregation of Si atoms form the SiN mask was observed in secondary ion mass spectroscopy. For regrown GaN using a Al_2O_3 mask, the dislocations were also terminated at the mask. However, the horizontal dislocations were newly formed in the same manner for direct GaN growth on sapphire substrate. Moreover, the lines, similar to the structures observed as the inversion domain boundary in GaN by TEM observation, were also observed. To achieve higher quality regrown GaN using Al_2O_3 mask, it is necessary to clarify the formation mechanism for these dislocations.
著者
小林 直樹
出版者
日本法哲学会
雑誌
法哲学年報 (ISSN:03872890)
巻号頁・発行日
vol.1957, pp.55-138, 1958-03-30 (Released:2009-02-12)
参考文献数
139